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1.  悪のクロニクル 《ネタバレ》 
袖の下貰ったりもするけど人望も厚く出世街道まっしぐらの課長が、保身から転落していく様子がリアルに描かれる導入部分。 傷は浅いうちに対処すべきなんだけど、守るものがたくさんある人はそう簡単にはいかない。  でも、意外な展開で誰かが自分を追いつめていることを知り独自に捜査を始める。 このあたりからどんどん面白くなっていって、真犯人らしき人物と過去の事件にたどり着きます。 でも、またそこからも予想外の展開があり、ラストの数十分は目が離せません。 最初は罪がばれない様に罪を重ねていたけど、次第に本来の正義感が戻ってくるのを課長役の人は自然に演じていました。  決着シーンは、もうそれしかないと思わせられる終わり方でした。 真犯人は、殺人鬼だけど、ただただ哀れで悲しい。 元俳優は、大切な人が死ぬつもりなのを知っていたので先に逝ってしまったのですね。 こちらも悲しいです。  ラスト、1年後ではなく1年前で終わります。 この何気ない二人の会話が、結末を知ってからだと大きな意味を持って尚更切なくなりました。 巧い終わり方です。 とても見ごたえがある作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-02 01:03:20)
2.  アラジン(2019) 《ネタバレ》 
CG凄くて、街並みや宮殿やジーニーや絨毯その他、良く出来てます。 ただストーリーはアニメで知ってるし、ハッピーエンドに決まってるので、いくらアラジンがピンチになってもハラハラ感薄め。 単純に映像を楽しむ映画でしょう。 中村倫也の吹替はセリフは良かったですが、歌はプロの人で聴きたかったです。
[地上波(吹替)] 6点(2021-07-02 00:32:54)
3.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
2部構成だったと思いました。 第1部は深海パニックアクション、第2部は深海未知との遭遇&愛の賛歌。 冷え切った夫婦が数々の困難を乗り越え、愛を再構築する物語が主軸となっていて、その愛は地球をも救ったというお話。 ラスト、主役が助かって一見ハッピーエンドのようですが、あの海の知的生命体が大々的に姿を現したということは、今後人類はどうすべきか考えてよと言っているわけですね。これ以上地球を汚すと、今度は警告じゃ済まないよ、人間同士争ってる場合じゃないよと。監督、分かりやす過ぎます。  俳優陣は水の中での迫真の演技で凄いと思います。見てる方が息苦しかったです。 長さを感じず途中だれることも無く見れました。 ただ、もう少し、息苦しさを緩和するシーンも欲しかったなと思います。 ユーモラスな深海魚とか出てきたら面白かったのにと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-09-20 22:03:34)
4.  アップグレード 《ネタバレ》 
近未来の事物の目新しさは無く、ストーリーも矛盾だらけ。 テンポ良く見られたけど、最後も想像の域を出ない凡庸な作品でした。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-07-24 14:26:28)
5.  亜人 《ネタバレ》 
原作・アニメとも見ていません。 そのせいか、見終わって疑問だらけでした。  永井が佐藤と敵対関係になるまでの二人の関わりが描かれないので、 地獄から救ってくれた恩人なのに、何で逆に戸崎の味方になってるの? としか思えません。 「嫌いだから」という問題じゃないでしょう。  大体、亜人だからってあんな残酷な人体実験をやる政府の方が悪いでしょ。 佐藤が20年も地獄にいたと知ったら、そっちに肩入れしたくなります。 永井はたった3日で救ってもらったのに、なんで政府の味方するのか、 自分と妹さえ平穏に暮らせればいいってのも、全然共感できません。  戸崎と女性亜人の関係も良く分からないままだし、 黒い幽霊が何でどのタイミングで出るようになるのか、 政府は佐藤が逃げた後何の対策もしてなかったのか、 ただの研修医の永井が何故傭兵並みに戦えるのか、 猛毒ガスの保管があれほど杜撰なのはあり得ないとか、 もう疑問だらけ。 原作読んでない人は放置ということですか。  アクションやCGは良くできてるので、その点だけ見ごたえありました。
[インターネット(邦画)] 4点(2020-07-07 17:35:50)
6.  暗黒女子 《ネタバレ》 
原作未読。前知識も無く期待もしていなかったおかげで、思いのほか面白く見れました。 ただ、退屈はしなかったけど、いろいろ無理な設定が多くて見終わってからモヤモヤしました。  まず、闇鍋と、やけに意味ありげなカメラワークで、最初からオチの予想がついてしまうのはどうなのかなと。 また「皆の憧れの太陽のような完璧な美少女」という設定なのに、 普通の地味な人がキャスティングされているのも納得いきませんでした。 何より「いつみが死んだ」という事が、何故曖昧のまま許されているのか疑問。 噂と小百合の演技だけで納得できるものではないでしょう。 最後も、本当に小百合がいつみを殺めたのだとしたら、普通に考えて小百合の方が弱みを握られることになるのでは?  そんなわけで、最後無理にホラーにしなくても、小百合が自作の小説を朗読してオチをつければ良かったなと思いました。 例えば、いつみは本当に転落死した。何故なら私が花壇に置くはずのマットやネットを用意しなかったから。 というのや、自殺の理由は脇役たちへの復讐ではなく、先生に捨てられ絶望したから。 だって、先生の本命は私だったんだもの、 とかなら、もっと面白かったのに。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-02-19 19:19:54)
7.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》 
オリジナルも面白かったけど、こちらもかなり楽しめました。 多部ちゃんは可愛くて演技が上手だから安心して笑ったり感情移入できました。 歌は特別歌唱力があるほどではないけど、声が綺麗です。 そして映像マジックもあるけど、感情こめて歌う姿は心を打ちました。 「悲しくてやりきれない」の歌に乗せて、若い頃幼子を抱えて必死に働く苦労の映像には涙が溢れました。 オリジナルより恋愛部分は簡単にして親子の愛情をメインにしているし、嫁姑問題も無くして、倍賞さんの意地悪婆振りが足りないし、随分軽い感じの話になっています。 その点ちょっと物足りなかったし、冒頭で、孫に輸血するシーンから始まるのもどうかと思いました。 ちょこちょこ不満はあるけど、全体的にシンプルにまとまって良かったと思います。
[映画館(邦画)] 7点(2016-06-27 23:22:04)
8.  IAM A HERO アイアムアヒーロー 《ネタバレ》 
原作既読、愛読中です。漫画原作としては成功してるほうだと思います。 大泉洋がちゃんと英雄君になってました。 そして、原作よりヘタレスケベキャラを薄めて、最後はヒーローになってるところは、大泉ファンだったら満足でしょう。  不満は、やっぱりテッコが本当に英雄を好きなところがわかりずらかった点とヒロミとの絆の描写が飛ばされてる点です。 ZQNになったテッコが歯を全部取ったのは、僅かに残る理性が英雄を守ったと思ってるけど、そこはすっ飛ばされて、単にドアを齧って歯が取れたみたいになってるのは残念でした。 また、ヒロミが英雄を好きになるのはずーーーーーと後だし、英雄がヒロミを必死で守ろうとするまでの二人のエピソードが描かれないので、ただ成り行きで知り合っただけなのに命がけで守るって偉いね、みたいになってるのもなんだかなーと思いました。  ちょっとキャラと合わないんじゃないかと思ってた長澤まさみが、ちゃんと藪=小田さんになってたのは意外でした。 ZQNも良くできてました。リアルな特殊メイクで、血もリアルな黒っぽい血の色だし、CGとの合成も違和感ありませんでした。この大量のZQNを見るだけでも見る価値あると思います。  ヒロミが半分ZQNになったままで特に活躍もせず、今回別に必要ないままなので続編ありきなのかと思いましたが、これはこれで終わって良いと思います。 とはいえ、続編あったら観に行きます。
[映画館(邦画)] 7点(2016-06-27 23:12:30)(良:1票)
9.  明烏 あけがらす 《ネタバレ》 
福田監督・脚本、巧者ぞろいの出演者ということで、期待値を上げすぎたようです。 ところどころ福田作品らしいセリフや役者の演技で笑いましたが、終わってみれば物足りない感じで惜しいと思いました。 一番残念なのは、ナオキが大金を夢と思い込む最初のところから、あぁこれは皆で仕組んでるんだろうと感じてたら、案の定早い段階でノリオとアオイの態度で、それが決定的になってしまうことです。 だから、ナオキが殺されるかもしれないという切迫感が無くなってしまいました。 意図的だとしたら、オチが普通過ぎるので効果的ではないと思います。 ナオキにも、ギャーギャー言ってる割には悲壮感が無いし。 本当に殺されるなら、逃げるんじゃないでしょうか、普通。 一場面だけで繰り広げられる話も、「キサラギ」では、その場面での話が自然だけど、こちらは、ずっと店の地下にいる必然性が無いですし。 良かったのは、佐藤さんの小島よしおのマネ(「北の国から」よりこっちの方が面白かった)と、城田優が役にハマってたこと。 ムロさんは安定のウザい演技で最初は笑ったけど、ちょっとしつこかった。 菅田くんは、良くも悪くも無かったというところです。 結論として、これはやはり舞台の方が面白いと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-11-16 22:19:05)
10.  アジョシ 《ネタバレ》 
設定はまんま「レオン」なんだけど見所は違います 。  アクション映画として良くできてると思います。 ウォンビンのアクションに痺れて何回も観てます。  私はウォンビンの名前は知ってたけどドラマ見たことなくて、俳優として知ったのは退役復帰作の「母なる証明」でした。  今作は、その面影のまったくない役を見事な身体と役作りで演じてて感嘆しました。  とにかく、「隣のおじさん」が何故こんなに最強なのか、過去の「職業」が明らかになって納得するだけの説得力がウォンビンの身体造りや身のこなし、ほぼスタント無しでやったアクション等にあるわけです。   気持ちいいくらい無敵。残酷。非道。急所しか狙わないし徹底的にやる。  そういうのを、スピーディで躊躇なく遂行していくときの冷徹な顔と、愛しい思いを溢れさせるときの顔のギャップが、また何とも言えず美しかったです。 そこはやはり、美男だからこそというわけでの彼の起用でしょうが。  ぶちのめす相手が、同情の余地のない鬼畜どもなので、無敵になぎ倒していくラストにカタルシスを感じられます。  韓国映画に珍しくハッピーエンドなので鑑賞後の気分も良いです。 私の中では、時々リピする作品の中でもランキング上位の作品です。
[DVD(字幕)] 9点(2015-08-31 23:02:35)
11.  愛を読むひと 《ネタバレ》 
原作はベストセラーになった年に読みましたが、内容は細かいところは忘れていたので割とすんなり入り込んで見れました。 また、原作を読む前にルース・レンデルの「ロウフィールド館の惨劇」を読んでいたので、文盲であることを知られるくらいなら無期懲役の方がマシという点も、ある程度納得して読めた記憶があります。  読んでもらう物語に一喜一憂する感受性があるハンナ。 でも、自分の言動についての考察は余り無く、過去の行いを考えるようになったのも裁判から。 そして、本当に物語の意味を自分や他人の心情に重ねて思い描けるようになったのは 文字を獲得してからではないかと私は思います。 書くことで、自分の気持ちを整理したり、相手に伝えたいことをまとめられたりするのではないでしょうか。 書くことで考察が深まります。 そして読むことは、もう一度記憶をなぞれることでもあります。  マイケルは、裁判の傍聴の際、自分が心から愛してると思っていた女性がナチの残党であり、自分を単なる「朗読者」としか見ていなかったのかと二重にショックを受けます。 ハンナが文盲であることを告げ彼女の罪を軽くするのと、彼女のプライドを守ること、どちらが重要か。 また、彼女の罪を軽くするためには、自分との関係も話さなくてはならず自分の将来に重大な影響を与える。 結局何もしなかったしできなかった。 15歳の夏の喪失感とこの時の罪悪感や無力感が、彼を人を深くは寄せ付けない人間にしてしまったのは容易に想像できます。  出所間近のハンナに会いにいったマイケル。 ハンナの出した手も取らず別れ際に抱きしめもしない。 テープを送り続けてくれたのは愛情からではないと気づいたハンナ。  彼女のしたことは許せないけど、そうするしかなかったことも理解している。 愛とは違うけど力にはなりたいと思っているマイケル。 でも、言わずにはいられなかった一言。  ハンナを追い詰めることになってしまった、この再会のシーンは痛々しいです。 ハンナが自殺するときに本を踏み台にするのは原作に無かったと思いますが、ちょっと悲しすぎます。  俳優陣、特にケイト・ウィンスレットは素晴らしかったです。 彼女以外は思いつかないほどハマリ役でした。  最後に、皆さんも書いているように邦題は酷いですね。 「朗読者」にしないとダメですよ。
[DVD(字幕)] 8点(2015-02-22 11:55:31)
12.  怪しい彼女(2014) 《ネタバレ》 
70歳の意地悪ばあさんが不思議な写真館で写真を撮ったら20歳に若返って、 孫のバンドで歌手デビューして、数十年ぶりの恋もして、というファンタジー。  口が悪いおばあさんぶりが際立ってるから、 20歳になってからもその辺が変わらないところが面白かったです。 主役の女の子が上手でした。 おばあさん臭さと若い子らしさを上手く演じてたし、歌がまた上手でした。 ずっとおばあさんに想いを貫くおじいさん役の人もいい味出してました。  最後は想像がついたとおり、孫に輸血して元のおばあさんに戻るんだけど、 大ラスで今度はおじいさんが若返るのがまたおもしろかったです。  笑いあり涙ありで、後味も良いし、見てよかったです。
[DVD(字幕)] 7点(2015-02-15 22:46:30)
13.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 
今まで全然見る気がなかったけど、友達がDVDを貸してくれたので見ました。 あら、びっくり。イチャモンつけるつもりで見たのに、意外に楽しめました  何と言っても画が美しい。CGもここまできたか、という感じ。 雪なんて本物のパウダースノーみたいだし、人物の肌の質感もめちゃリアルです。  そして、耳たこ過ぎて聴きたくないとまで思ったレリゴーの部分が、とても良かったです。 エルサが山へ逃げて氷のお城を造るまでの歌、美しい雪の結晶やみるみる出来上がっていく氷のお城の映像の美しさとともに場面に合ってる曲と歌声でした。  ちなみに吹き替え版で鑑賞。これで正解でした。 神田さやかと松たかこはとても良かったです。吹き替えも上手、歌も上手。 このお城を造るシーンを見るだけでも価値がありました。  悪いのは、能力を隠して、たった一人の肉親の妹を避けるように育てた両親ですね。 それは守るんじゃなくて臭い物に蓋的な考えだから、問題の解決になりません。 ずっと孤独だったエルサが可哀想。 だから、抑圧された思いを発散して「ありのままに」と歌うシーンの、エルサの生き生きとした表情が活きて来るんですね。  エンディングも松たかこが良かったです。 ちょっとノッペリした薄い感じの歌声になってて残念でした。
[DVD(吹替)] 7点(2015-02-11 23:18:22)
14.  青い春 《ネタバレ》 
将来への不安、不安定な自我、危ういバランスの友達関係、ガキの粋がりや暴力性、精神的な未熟さ故の純粋な面、そんな時期を良く描き出した作品だと思います。 まさに青い春。 屋上の手摺の肝試しというか根性試し。見てるだけで怖くて冷や冷やします。  絶対誰か死ぬんでしょ、でも死なないで、と思いながら見てたら、青木があんなことして。 もういいよ、青木、やめろよ、九條だって、同じ高校生だよ。それほど何も考えてないよ。だからやめろ、って見ながら思わず言ってました。 青木の気持ちが切なくて泣きました。 暴力描写やヒリヒリした感じのシーンが多い中、マメ山田の花田先生のシーンは癒されました。 不良でも真面目でも、青い春を過ごした人なら、胃の辺りにズンとくる作品だと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2014-11-19 23:59:29)(良:1票)
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