1. 歓喜の歌
わたし、あんまり日本映画見ないのですが、何となく借りてきたらこれが結構良い作品でした。作中大きな盛り上がりがあるわけでもないのですが、笑うところではプッと吹いてしまいますし、ウルウルって来るところも多くって、見終わったらとっても清々しい気分になりました。悪役がいなくって善意で構成されたストーリーで、じんわりと感動できる作品に仕上げちゃうのってすごいなあと思いました。そして改めて歌の力を強く感じました。 [DVD(邦画)] 8点(2008-11-23 21:45:57) |
2. 彼女を見ればわかること
これって、5話が完全に独立しているわけではないのですね。同じ街でそれぞれの人が微妙に交錯して話ができている。退屈しないで最後まで観られました。こういうのは、自分に年齢とか境遇が近いエピソードに心ひかれるものですね。それにしても、わずかにためらいは表現されていたにしても、アメリカではあんなにドライに中絶しちゃうんだと唖然としたけど、最後に相手の男性を閉め出すシーンでホッとしたなあ。あと、銀行の副支店長(?)、彼は3回登場しますよね。見るからに「ああいう人」っていますよね。本当に「ああいう人」にふさわしい男優さんで、思わずにんまりしてしまいました。 [DVD(吹替)] 7点(2006-06-17 21:04:29)(良:1票) |
3. 彼女の恋からわかること
原題どおり、10人の女性に固定カメラの前で10分間前後恋の話をさせる作品。これだけ集めればどこかしら、思い当たる話があるし、女優さんなので語り口も上手なので退屈で仕方がないと言うことはないですし、普段の女性通しの会話っぽいので取っつきもいいです。でも、1)こんな話を男性に聴かせていいの?(笑、2)あなた方の話は面白いけど、私は聞き役ばっかりじゃあ不公平。私にもしゃべらせてよ(笑、3)固定カメラの前で話すだけの作品って、映画で作る必要あるの?、というのが正直な感想です。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2006-06-17 21:03:26) |
4. かげろう(2003)
《ネタバレ》 けだるい雰囲気と、停滞しているかのような時間、そして曖昧さ。とってもフランス映画を感じさせる作品。音楽も雰囲気にピッタリです。ストーリーよりも、けだるい時間を主人公たちと共有して楽しむ気になって見るといいかもしれません。オディールのプロファイルは劇中で語られるけれど、イヴァンについては最後まで謎。自信はないけれど、最後のシーンで下を向いて作業していた男性は、自殺したはずのイヴァンでは?そうなら、さらに謎は深まる。 [DVD(字幕)] 8点(2006-06-03 19:15:32) |
5. カミーユ・クローデル
《ネタバレ》 アデルの恋の物語と同じく、実在の人物が次第に精神に異常をきたしていく様をイザベルアジャーニが演じます。アデルの方は、静かにゆっくりと異常になっていったのだけれど、カミーユはストレートにしかも激しく精神異常になっていきます。ロダンと内縁の妻の住む家の下で、「ロダーン、ロダーン」と激しく叫ぶアジャーニの低い声が耳の奥から消えません。カミーユは、日本大使も務めた外交官で詩人のポール・クローデルの姉。そのせいか、カミーユについては書かれたものがたくさんあって、統合失調症(精神分裂病)だったそうです。ロダン自身はカミーユの才能を認めてずいぶんと支援したそうですが、カミーユは病気のために、ロダンがことごとく自分の邪魔をしていると思い込んだようです。その病んだ心が作り出す妄想に根ざした行動を、アジャーニが好演しています。全く、このような役柄を演じたらアジャーニの一人舞台です。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-05-13 16:54:38) |