1. キー・ラーゴ
《ネタバレ》 おや?意外と評価低いんですねぇ。僕もMrs.Soze.さんと同じくかなり面白いと思ったのですが(^^;。暴風によって封鎖された小島キー・ラーゴに集まってくる様々な価値観を持った人々、それらはまるで人生の縮図を見ているようで面白いです。「悪党を一人殺したところで世の中は良くならない」と嘯く主人公、しかし理屈ではなく心で行動した彼は立派です。嵐が過ぎ去った後の朝日のまた眩しいこと! [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-13 18:45:16) |
2. 昨日消えた男(1941)
《ネタバレ》 「あ、なるほどね」「いや、まったく」。まるで良質のコメディ作品でも観ているかのようにゲラゲラと笑ってしまいました。殺人事件によって浮き彫りになっていく人間関係、皆がそれぞれ少しずつ事件に関わっているというタネ明かしにもワクワクさせられます。犯人の名前を言われた時に密かに「誰?」と思ったのは内緒ですが…(もう一回最初から観ようかな)。豪快なアクションも有り、たった9日間でこれほどのものを撮り上げたというマキノ監督の手腕にはただただ脱帽です。姉妹編『待って居た男』も非常に楽しみであります。 8点(2005-03-23 17:00:59)(良:1票) |
3. ギルダ
《ネタバレ》 映画自体よりも『ショーシャンクの空に』で知名度が高い作品かと思われますが、まさか囚人たちにこんなものを見せていたとは…。例のシーンが出てきた時には思わず笑ってしまいました、モーガン・フリーマンが「色っぽい」と言う気持ちがよく分かります。物語はフィルムノワールの古典ということで興味深く観られ、主人公のナレーション形式で進行していくところも渋かったのですが、最後が上手い具合にまとまりすぎて 散々引っ張った挙句に「なんじゃそりゃ」と思わず突っ込みたくなりましたが、放浪紳士チャーリーさんの仰る通り「ストーリーなんてどうでも良いんじゃ!」と叫びたいのが正直な本音かもしれません。 7点(2005-01-12 21:50:01) |
4. 狐の呉れた赤ん坊(1945)
《ネタバレ》 スラップスティック・コメディのようなノリの作品ですね。穏やかなタイトルバックから突如画面の文字がずり落ち、そのまま乱闘へと突入するという奇抜なオープニングから度肝を抜かされますが、何と言っても主演の寅さんこと阪東妻三郎さん(この人他の作品で見たことないんですが)が全篇に渡って走る、暴れる、転げ回る姿がとにかく凄いです。製作年代から見てまたやけにかしこまった映画かな?と思っていたのですが、全く飽きることなく観ることができました。ストーリーは今ではもうありきたりな感じの話ですが、やっぱり見せ方が上手いです。個人的には小津安二郎の『長屋紳士録』を思い出しましたが、寅八と善太の両名に嫌味らしさがない分、私的にはこちらの方が好みです。頭がゆらゆら揺れる虎の置物や、相撲人形で時間経過を表すところがユニークで、また最後の「子供のために死ねるか?」という父親の葛藤も感動を誘います。 8点(2004-12-22 15:52:41) |