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1.  THE GUILTY ギルティ(2018) 《ネタバレ》 
映画を見ている間、これって、反抗期だった息子と私のやりとりだわと思った。 親としてはどうしても電話に出てもらいたいのに、プチ家出を決め込んだ本人はなかなか応答しない。無駄だと思いつつ何度も何度もコールをかける。つながらなければ、彼の友だちにかけたり、実家にかけたり、塾に欠席の連絡を入れたりする。その間のイライラ、おろおろ、ハラハラした気持ちはたまったもんじゃない。そのうち、やっとのことで本人から電話がかかってくると、こっちは腹が立ってたまらないからどうしても声高で問い詰める口調になってしまい、当然会話にならずガチャ切りされる羽目となる。後日「嘘でしょ、ホントにそんなことやってたの? 理解が追いつかないんだけど!」と驚愕の結末が待っている・・・・・・。  要するに、このアスガーという警察官は、当時の私とそっくりなのだ。彼はオペレーターとしての研修を受けたことがないのか??? 誘拐とわかった時点で同室にいる同僚たちと連係プレーを取るべきなのに、せっかくマチルダから有力な情報を得ても、延々と彼女の相手をしてしまう。北シェラン指令室の女性から「車の情報を巡回に伝えるから、他の話は後にして!」と強引に回線を切られてブチ切れていたけど、どう考えても彼女の方がプロ。アスガーは一から十まで感情で動いているから、ああ、途中で大きな失敗をするだろうなあ、と思って見ていた。  ありえない展開はまだまだ続く。誘拐が絡んだ大事件を個人プレーで、それも個室で対応しようとするなんて、デンマークの警察ってこんなことが本当に許されるんだろうか。しかも、犯人とおぼしき男に直接電話を入れるだけでも驚くのに、感情にまかせて大声で罵るとは。人質を取っている相手を全力で刺激する警察官なんて、本当にいるの? そもそも被害者とオペレーターとの信頼関係が救命の可能性を左右するというのに、上司の「時間が来たから上がれ」って何? 「もう少しやります」って、その軽いやり取り、通信販売の受付レベルに見えたんだけど・・・・・・。 それから、デンマークでは飲酒運転は基本的にOKなんだね。これものけぞるほど驚いた。2杯は「運転できる」で、4~5杯は「慎重に運転」。しかもドライバーは警察官・・・・・・。日本に比べて人口密度が低い国だとしても、「走る凶器」が積雪の往来を行き来するのかと思うとぞっとする。  それから、被害者の女性に武器を探して相手を殴るよう指示するところもびっくりした。殴り損ねた場合、殺される可能性は高いと思うんだけど、どうしてアスガーは犯人を刺激させることばかり考えつくのか。彼自身が犯した罪も、相当なもの。相棒に偽証を強いて裁判を乗り越え、ふたたび通常勤務に戻るつもりでいるとは・・・・・・。開いた口がふさがらない。この映画は、警察官の素質など一片もない人物が、誘拐事件をワンオペでミス誘導し続けたという話だ。いくら終盤でアスガーが罪悪感にさいなまれ、ようやく亡き19歳の少年に思いを馳せたとしても、そうは簡単に同情できかねる。  ただ、だからといってこの作品に見る価値がないかというと、そうは言いきれない。 一度も現場が映らないシチュエーションでありながら、観る者の想像力をあおって鮮やかに話を二転三転させる手法は素晴らしいし、何よりその、デンマークという国が・・・・・・言いにくいけれど、本当にこれくらい警察の法規がゆるゆるであるのなら、映画は嘘をつかずにリアルに撮影しただけ、ということになる。現地の警察官がこの映画を見て「面白い」と素直に思えるのなら、私があちこちで感じた違和感や驚いたシーンは、カルチャーショックというものなのだろう。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-08-12 01:26:18)(良:1票)
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