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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 《ネタバレ》 
「ルパン三世」に「カリオストロの城」があるように、「うる星やつら」に「ビューティフル・ドリーマー」があるように、テレビアニメの劇場版には時々本来の作風とは全く違った作品が存在する。「クレヨンしんちゃん」にとっては本作がまさにそうで、徹底的に凝った時代考証はこれが本来子供向けのアニメであることを忘れるほど徹底している。合戦シーンはリアルで、とても素晴らしい。それにも増して素晴らしいのが又兵衛と廉姫のラブストーリーだ。高虎との合戦に出かけて行った又兵衛を心配して廉姫が思わず駆け出していくシーンは、彼女の心情が伝わってきて感動的。そして、又兵衛が撃たれるシーンからエンディングまでずっと泣きっ放しだった。こんなことここ何年かではなかったことだ。本当にみんなに見てもらいたいと思う傑作中の傑作である。
[ビデオ(邦画)] 10点(2005-03-11 00:24:56)(良:4票)
2.  クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん 《ネタバレ》 
ぎっくり腰の治療に行ったひろしがロボットになって帰ってくるというのが面白い設定だが、実はそのロボットはひろしの記憶と人格をコピーしただけの存在というのは賛否ありそうに感じるも、これにより本人をそのままコピーしたロボットは本人と言えるのかというSFによくあるテーマを扱った作品としての面白さもあり、素直に楽しむことができた。前半はロボットになったひろしが家族に受け入れられるまでを描いているが、しんのすけがすんなりと受け入れたのに対し、それをなかなか受け入れられずにいるみさえがドデカシティーでのしんのすけたちの事故をきっかけにロボひろしを受け入れられるようになるというのが良かった。しかし、後半の生身のひろしが復活したあとに、みさえがロボひろしの前を横切り、生身のひろしに駆け寄っていくシーンはロボひろしの切なさがなんとも言えず悲しかった。そんなロボひろしもしんのすけにとってはひろし同様とーちゃんに変わりなく、だからこそ、最後のひろしとロボひろしの腕相撲のシーンで「どっちのとーちゃんもがんばれ!」と両方を応援する姿にぐっとくるものがあるし、泣ける。その後のロボひろしが家族をひろしに託して消えていくシーンも泣けて仕方なかった。(このシーンはロボひろしの視点のみで描かれているが、最初にロボひろしが家に帰るシーンも視点のみのワンカットで描かれていて、対になっているのが良い。)シーンが前後するが、しんのすけが正気を失ったロボひろしに拷問と称して嫌いなピーマンを大量に食べさせられるシーンも、しんのすけが家族を助けるために勇気を振り絞ってピーマンを全部食べる姿には思わず感動してしまった。もちろん、泣けるシーンばかりではなく、「クレヨンしんちゃん」らしいバカバカしさも健在で、中でもクライマックスの最終決戦で五木ひろしロボが登場して、コロッケの声で「契り」を歌い始めるシーンはついこの間の連休に五木ひろしの「契り」が主題歌になっている「大日本帝国」を見たばかりだったこともあって、かなり笑ってしまった。父ゆれ同盟というのもバカバカしいネーミングだが、それが、「父よ、勇気で立ち上がれ」の略称なのは何か世の父親たちに対するメッセージとも解釈できて、そういう父親たちへのエールとも取れるネーミングで、そう考えると奥の深いネーミングだと思えてくる。こういうバカバカしさの中にも深さが感じられるのも「クレヨンしんちゃん」の良いところだ。
[DVD(邦画)] 8点(2019-05-11 23:46:41)
3.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ第12作。「雲黒斎の野望」と「アッパレ!戦国大合戦」の2本で時代劇をやっている劇場版シリーズだが、それに対して今回は西部劇になっているのは理にかなっていて、前2作のようなタイムスリップという要素を使わず、さびれた映画館で上映中の映画の中に入り込むという「カイロの紫のバラ」や「ラスト・アクション・ヒーロー」で用いられた手法を使うことで違いを出している。なので、作中の西部劇の世界はあくまで映画の中の世界ということで、「アッパレ!戦国大合戦」のようなリアル路線でなくてもそんなに気にならないし、逆に映画の中だから何でもありという荒唐無稽さが楽しく、とくに終盤のたたみかけるようなアクションはいかにも劇場版「クレヨンしんちゃん」らしい躍動感があって圧巻だった。そんな終盤とは違って前半は舞台となる西部劇映画の世界での日常を淡々と描いていて、この部分が冗長という意見もあるのだが、とくにそうは感じずに見れた。映画の世界でしんのすけ以外のカスカベ防衛隊の面々が現実世界の記憶を失って映画の世界の住人として生活している中、ボーちゃんだけは完全に映画の世界に染まらずにいるというのがなんかボーちゃんらしくていい。馬で引きずられる老人や、しんのすけとみさえが気絶するまで暴行されるなどバイオレンス度が高めなのは子供も見る映画としてはどうかと思うものの、このシリーズは監督の作風や趣味・嗜好がもろに出るので、水島努監督のそれが出た結果なのだと思えば一応理解はできる。今回登場する悪役である知事の名前がジャスティス・ラブというのがなかなかだし、声を演じているのが小林清志というのもなにかこだわりを感じる。声と言えばチョイ役で登場する荒野の七人。セリフのある三人は実際に「荒野の七人」の吹き替え版で同じ役を演じていた小林修、内海賢二、大塚周夫の三人を起用しているのも「クレヨンしんちゃん」らしいところだが、ジャスティスの部下である保安隊隊長と副隊長の声を演じているのが二人とも「ターミネーター」1作目のDVDと最初のテレビ放送版でそれぞれT800の吹き替えを演じていた声優(玄田哲章と大友龍三郎。)というのもツボだった。今回のしんのすけは中学生くらいのヒロイン・つばきに恋をするというのが新鮮なのだが、ここはもうちょっと突っ込んでほしかったかな。それでも、映画が終わって消えてしまったつばきを必死にさがすラストのしんのすけの姿には思わずうるっとさせられた。このラストを見てそれこそ「カイロの紫のバラ」のラストを思い出したのだが、このラストを見てやはり本作は西部劇よりも映画そのものを題材にしているのだとあらためて感じることができた。「オトナ帝国の逆襲」と「戦国大合戦」がすごすぎて逆に本作以降の劇場版シリーズに興味が持てなかった(「栄光のヤキニクロード」はこの二つの間で鑑賞済。)のだが、本作を見てやっぱり劇場版「クレヨンしんちゃん」は面白いと思った。また劇場版シリーズを少しづつ見ていきたい。
[DVD(邦画)] 8点(2019-04-19 00:29:37)
4.  黒い画集 第二話 寒流 《ネタバレ》 
松本清張の連作「黒い画集」シリーズを東宝が同じく連作ものとして映画化したうちの一本。このシリーズを見るのは堀川弘通監督の「黒い画集 あるサラリーマンの証言」に続いて二本目だったのだが、鈴木英夫監督による本作も非常に面白かった。ストーリーは不倫関係に陥った銀行支店長(池部良)と得意先の女将(新珠三千代)に、女将に横恋慕した常務(平田昭彦)が絡んでくるというものだが、この三人の色と欲にまみれたドロドロの人間模様が実にうまく描かれていて見ごたえがあるのはもちろん、金や地位と言ったものを前にした人間の醜さがこれでもかと言わんばかりにリアルに描かれているところが本作の凄いところで、人物描写も見事。展開が二転三転する脚本もうまく、飽きさせない構成も良かった。ラストがバッドエンドなのもリアルで、社会派映画として銀行の暗部をもしっかりと描いていて単なる娯楽作にしていないところに本作の肝があるような気がする。主人公を演じる池部良は不倫に走ったばっかりに社会の寒流に飲み込まれるという役柄を演じていて、「青い山脈」などで見せる爽やかなイメージとは少し違う印象もあるが、なかなかのハマリ役だった。そんな主人公と一度は結婚をしたいと言いながら後に本心をむき出しにしてあっさりと主人公を捨ててしまう女を演じる新珠三千代。「人間の条件」の美千子のような献身的な役柄もハマる人だが、こういう二面性のある役をやらせてもピッタリとハマるところがこの女優の魅力だと思う。そして、平田昭彦扮する常務のいやらしいこと。この俳優は怪獣映画などで子供のころから見ているが、ここまでいやらしい悪役を見るのは初めてかもしれない。そんなキャスト陣の演技もさることながら、やはり本作を見ていちばん感じるのは人間というもののだらしなさと怖さが痛いほど伝わってくる映画であること。事件らしい事件は描かれず、人死にもないのにここがしっかりと描かれていることによって、サスペンスとしての面白さがじゅうぶんにあるだけでなく、人間ドラマとしても一級のものになっていて、まさに傑作と言える、自信を持って他人に薦めることのできる映画だ。 本当に見て良かったと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2014-04-24 23:41:46)(良:1票)
5.  黒い画集 あるサラリーマンの証言 《ネタバレ》 
松本清張の「黒い画集」シリーズの一篇「証言」を「七人の侍」、「生きる」などで黒澤明監督の助監督を務めた堀川弘通監督が映画化したサスペンス。見ているとだいたい想像がつくようなストーリーなのに橋本忍の脚本が実に巧みで最後まで飽きさせず、かなり面白かった。小林桂樹演じる主人公とその愛人が、もし本当の事を言った場合、自分たちがどうなるかを想像するシーンはリアリティーがあり、もし自分がこの主人公と同じ立場ならどうするだろうと考えてしまった。小林桂樹は成瀬巳喜男監督の「女の中にいる他人」でも同じようなサラリーマンを演じていたが、今回も好演で、こういうウジウジしたサラリーマンを演じさせると本当にうまく、ひょっとしたら「社長シリーズ」の秘書役よりもこっちのほうがはまってるんじゃないと思うほど。(役柄に共感は出来ないが。)アリバイ作りのためにキネ旬を買ってきて映画の内容を頭に叩き込んでおいて法廷で証言するシーン(本当にそんなんでアリバイ成立出来るのかと映画雑誌を読んだことのあまりない自分は少し疑問に思ってしまうが。)の主人公の淡々とした表情とラストで逮捕された主人公がアリバイを証明するために見ていた映画の内容を証言するシーンの必死な表情の対比がものすごく印象的。「黒い画集」シリーズはこのほかにも東宝で2本映画化されてるみたいなので、機会があれば見てみたいなあ。ところで、学生役で児玉清が出てるんだけど、先日見た「太平洋奇跡の作戦 キスカ」同様に誰かに言われなければ分からないほど若い。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-18 18:58:25)(良:2票)
6.  黒の超特急 《ネタバレ》 
全11本作られた「黒シリーズ」最後の作品で、増村保造監督が手がけた「黒シリーズ」としては3本目となる。今回は汚職事件をテーマに互いに金の事しか頭にないような二人の男(田宮二郎、加東大介)の対決を描いていて、互いに腹黒く、加東大介扮する中江に騙された田宮二郎扮する桔梗が中江が汚職話を持ちかけた船越英二扮する新幹線公団専務理事 財津の愛人 田丸陽子(藤由紀子)と組んで、彼らともう一人の仲間である工藤(石黒達也)を逆に強請ろうとする展開はスリリングで面白い。ヒロインの田丸陽子はどことなくミステリアスで、こういう女を描かせると増村監督はうまいし、演じる藤由紀子の存在感も相まってとても印象に残るし、いかにも増村映画に出てくるヒロインという感じでとても良かった。陽子が中江に殺されるシーンは生々しさがありながらも彼女の悔しさ、悲しさといったものがストレートに見事に表現されているのも増村監督らしい。そしてそんな陽子を本心から愛していた桔梗のやるせなさが画面から伝わってきて、ラストはなんともいえない無常感が漂い、ここに増村監督がこの映画で言いたいことが全て集約されている気がして、今まで見た増村監督の「黒シリーズ」の中でも本作はいちばん増村監督らしい映画になっていると思うし、実際この映画が3本中ではいちばん面白かった。もう少し書かせてもらうと基本的にいい人役の印象が強い加東大介がここまで腹黒い悪人を演じているのも珍しく、しかもなかなかの好演で、普段悪人を演じているイメージがない分かなり新鮮に感じた。
[DVD(邦画)] 8点(2010-02-02 13:29:58)
7.  黒い十人の女 《ネタバレ》 
見たのは6年くらい前。当時、市川崑の映画を見たのは「四十七人の刺客」に続いてこれが2本目。全体的にお洒落な雰囲気でかなり面白かった。山本富士子の使う「そうざんしょ」、「あら、あーた。」などの言葉まわしが印象的。岸恵子をこの映画で初めて見たんだけど、日本にこんなかっこいい女優がいたのかというくらいカッコよかった。中村玉緒は猫のようなイメージで今現在の姿が嘘のようである。岸田今日子も「学校の怪談2」でやっていたろくろ首の印象が強かったので、あまりの若さに驚くばかり。ラストの船越英二は可哀想すぎる。2002年に市川監督自らがリメークしたテレビドラマも見たけど、やはりこっちのほうが面白いと思う。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-10-24 17:44:14)
8.  クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉 《ネタバレ》 
「クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦」の同時上映作品となる水島努監督(監督デビュー作。)による短編オムニバス。久しぶりに見たがギャグアニメとしての「クレヨンしんちゃん」の良さが短い中によく出ていてやっぱり面白く、またそのギャグ一つ一つがとてもさえていて、少しも退屈することなく楽しめた。やっぱり印象に残るのは以前見たときもそうだったのだが、「ひまわり あ GOGO!」。蝶を追いかけるひまわりをその視点のみのワンカットで描いていて、手塚治虫の「ジャンピング」の影響も見られる実験的な作品だが、躍動感もすごくあり、これぞアニメならではと感じさせるものになっていて見ごたえじゅうぶん。この話にはひろしの流血シーンもあり、水島監督の本郷みつる監督や原恵一監督との作風の違いも垣間見ることができる。そして、やはり強烈なインパクトを残しているのが「私のささやかな喜び」。ミュージカル仕立てなのだが、みさえの便秘解消の喜びを表現した歌の完成度が高く、みさえの嬉しさがよく伝わってくるし、ちょっと感動的ですらある。その歌に乗せて「サウンド・オブ・ミュージック」や「タイタニック」といった洋画のパロディー(「タイタニック」の例の有名なシーンのパロディーが男女逆になっているのは今見ても笑える。)も「クレヨンしんちゃん」らしくて楽しかった。そして締めを飾るぶりぶりざえもんが実にぶりぶりざえもんらしかったのも良い。(2023年11月30日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-05-16 17:31:18)
9.  蜘蛛巣城 《ネタバレ》 
山田五十鈴と浪花千栄子が怖かった。映画の保存状態が悪く、登場人物たちが時々何を言ってるのか分からなくなるのが困ったけど、やはりラストの大量の矢が武時(三船敏郎)に襲いかかるシーンは迫力ありすぎ。森が動くシーンも「そうだったのか。」と驚かされた。
[ビデオ(邦画)] 8点(2005-04-21 15:24:36)
10.  クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ第7作。今回初めてノーカット版を見たが、確かに間延びしていてテンポが悪く、ストーリーだけ見るとちょっとイマイチな感じがするものの、通常子供向け映画で絶対テーマになりそうもない温泉という題材や、マニアックなギャグの応酬など「クレヨンしんちゃん」らしい作品になっていてとても楽しめたし、久しぶりに見たのもあるが懐かしさも感じることができた。YUZAMEの巨大ロボットの進撃シーンは怪獣映画のパロディーになっていて、陸自の戦車隊が「怪獣大戦争」の音楽を鳴らしながら進むシーンと、直後の巨大ロボットがゴジラの音楽をスピーカーから流して陸自を威嚇するシーンは今見てもついすごく笑ってしまう。でも、巨大ロボットの進撃によって避難勧告の出た春日部の住人(いつものクレしんの脇役メンバー)の描写はリアリティがあり、真に迫ったシリアスなものになっているのは良かった。(劇中のテレビで一つだけ報道特番をやっていないチャンネルがあるのもこだわっていて好き。「アイアムアヒーロー」で同様のシーンを見た時、このシーンを思い出した。)そしてゲストである丹波哲郎の使い方も「クレヨンしんちゃん」らしく「ジェームズ・ボンドと一緒に風呂に入ったことがある」というセリフにやはり爆笑。「007は二度死ぬ」からのネタだが、本当に本作や同時上映の「クレしんパラダイス!メイドイン埼玉」を見ると原恵一監督をはじめとしたスタッフに映画好きが多かったことが分かるし、この頃の劇場版シリーズの自由さも感じられる。(野原一家が巨大ロボットにシェーをさせるシーンも「怪獣大戦争」ネタ。原監督は小学生時代に怪獣少年だったと聞いたことがあるが、それも納得できる。)アカマミレが風呂嫌いになった理由もバカバカしいが、それも楽しい。エンディングが本作のために作られたタイアップの新曲ではなく、登場人物ほぼ全員で歌う「いい湯だな」というのもこの映画にすごく合ってる。(2023年12月3日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-02-28 00:01:55)
11.  来る 《ネタバレ》 
久しぶりに見る中島哲也監督の映画、あまり期待してなかったけど、中島監督らしい映画になっていてけっこう楽しめた。ホラー映画でタイトルからして化け物系っぽいのだが、前半は子供を授かった夫婦(妻夫木聡、黒木華)の本性がだんだんと露わになっていくくだりがひたすら胸糞悪く描かれ、(周囲に対して良きイクメンパパを演じながら実は自己中でしかなく、自分が注目されたいために子育てブログの更新に夢中になり、実際は妻に子供の面倒を任せきりの夫、イライラを子供にぶつけるだけならまだしも、夫の死後に育児放棄して遊び呆ける妻。)実際にもこういう夫婦はいそうで、こうやって最初はなんでもない夫婦が徐々に我が子虐待に走るのねと思わず納得してしまう怖さがあり、もうこれだけでじゅうぶんな気さえしてくる。(特に下の方も書かれているが妻が夕食の支度をしているそばから夫が電話をかけてきて外食に誘い、オムライスが食べたいと言い出した子供に妻がキレてしまうシーンは本当に見るに堪えない。)一応、「アレ」と呼ばれる何か(原作小説(未読)にははっきりと名前が書かれている。)が文字通り「来る」のだが姿は見せないのでこの夫婦の心理的な幻覚か何かだと思ってしまえるほど「化け物よりも怖い人間」というものがよく描けていて非常に面白かった。だから妻が死んだ後、本当に「アレ」を除霊する展開になったのはこれはこれで退屈せずに見れたけど、この終盤はホラー映画らしいといえばそうなのだが、なにかこれまでの話とうまくつながっていないし、はっきり言って余分だったような気がしてならず、すごく惜しい。見た後で調べると原作にある「アレ」に関する部分は大幅にカットされたとか。だったらなおのことこの部分はない方が良かっただろうと思えてくる。でも、やっぱり前半部分が本当に面白かったので甘めに7点。(本当にここだけでも良かったような気もする。)最後の子供の見ているオムライスの国の夢のシーンがカラフルに描かれているのも中島監督らしく、つい「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」を思い出した。
[DVD(邦画)] 7点(2023-08-16 01:05:39)
12.  グーニーズ 《ネタバレ》 
子供の頃にテレビとかで何回も見ていてもおかしくないような映画なのに見る機会に恵まれず、初めて見たのは去年の「金曜ロードショー」での放送。今回、ノーカット・字幕版で見たのがまだ2回目なので思い出補正も何もなく、さすがに今見ると突っ込みどころも満載で、やっぱり10代前半の小学校高学年か中学生のうちに見ておけば良かったと思うところもある。それでも80年代のスピルバーグ製作のファミリー向け娯楽映画というところに懐かしさを感じるし、それが見ていて安心感につながったのか、普通に最後まで気楽に楽しめた。グーニーズの面々がそれぞれ個性的でキャラが立っていて彼らのやりとりは笑えるし、同時に微笑ましくもあるのだが、やはりこの年になってみるとどこか親のような視点で見てしまい、(ドラえもんの映画とか見てるとそれはまったくないのに。)ちょっとこの映画の見方としては違うよなあと感じるもそれは仕方のないことかもしれない。たぶん子供の頃に見ていたらもっと純粋な視点で見ていたんだろうなと思ってしまった。悪役であるフラッテリー一家もいい味を出していて、とくにボスであるママがインパクトがあって印象的だったのだが、どこかで見たようなキャラだと思ったら下の方のコメント見てなるほど確かにドーラを実写化したような感じだ。海賊船の宝探しというプロットもロマンがあって、最後にちゃんと宝にたどりつくのも予定調和かもしれないが、逆に変に捻っていないところが好感が持てる。ラストに冒険を終えた主人公たちの前に海賊船が登場するのが印象的だったし、手元に残ったわずかな宝石でマイキーの家が立ち退きを免れるというのも、宝石よりも仲間との友情やこの冒険で得た経験の大切さといったものが何よりの宝で、それはこれからも変わらないといったちょっとしたメッセージも感じ取ることができる。大ヒット作だったとのことで続編がなかったのがちょっと不思議な気もしないでもないが、そのことでこの後の彼らグーニーズをいろいろ想像できてそれがまた楽しい。でも、やっぱりできることならさっきも書いたように10代前半のうちに初めて見たかった。もしその頃に見ていたらいったいどんな感想を持っただろう?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-26 19:44:07)
13.  クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!! 《ネタバレ》 
浦沢義雄が脚本に参加した今回はかすかべ防衛隊がメインで、彼らがソースの健の作る焼きそばを食べるためにB級グルメカーニバルに行く途中で出会った女性・しょうがの紅子から秘伝の焼きそばソースが入ったつぼを託されたことで思いがけない大冒険が始まるというストーリーで、泣かせようとかテーマを深く掘り下げようといったものがほとんどなく、ひたすら笑いに徹しているのがこの脚本家らしくて潔く、純粋に何も考えずに笑えて楽しめる映画になっているのが良いし、それにかすかべ防衛隊の面々の個性もよく出ていて、とくにマサオくんが今回はフィーチャーされていて、自分がビスケットを持っていることを言い出せずにウジウジしている姿などは見ていてつい笑ってしまう。でも、そんなマサオくんでもそのビスケットをみんなに出すところや、ネネちゃんを助けようとするシーンなどカッコいいところを見せるという部分もちゃんと描かれていてただの泣き虫おにぎりではないマサオくんの魅力というものもしっかり伝わってきて、そのあたりはいかにも「クレヨンしんちゃん」らしいところだと思う。しんのすけたちを追う刺客の一人である力士・横綱フォアグラ錦からリュックの中身を聞かれてしんのすけが答えた言葉はそういう気持ちをいつまでも持ちづづけることが大事ということを教えてくれている気がするし、今回のテーマになっている食・料理にしても、食事を楽しくすればどんな料理でもおいしく食べられるということを説いていて、たとえ笑いに徹していても作品としてのメッセージはちゃんと持っている、やはり「クレヨンしんちゃん」は一筋縄では行かない魅力があると感じるし、やはりそんな「クレヨンしんちゃん」が自分は好きだとあらためて思うことができた。それにしてもかすかべ防衛隊は今回、最後までソースの健の焼きそばが食べたい一心で行動しているわけだが、登場するそのソースの健の焼きそばが本当にすごくおいしそうで、見終わった後思わず焼きそばが食べたくなってしまった。挿入歌の「焼きそばの歌」も食欲をそそる。
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-12 23:37:03)
14.  クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 《ネタバレ》 
「翔んで埼玉」を見たら「クレヨンしんちゃん」が見たくなって本作を見た。劇団ひとりが脚本に参加していて夢をテーマにしているが、野原一家だけでなく、本作に登場するレギュラーの登場人物全員が同じ夢を見るという出だしがもう不気味で、悪夢を見始めてからはホラー度も思ったより高く、子供が見たら確かにトラウマものかもと思ってしまった。もちろんそんな怖いだけではなく、軸となるのは幼稚園に転入してきた今回のヒロイン サキとしんのすけたちかすかべ防衛隊の友情物語で、最初は横暴で不愛想だったサキが彼らとかかわることによって変わっていく様子が王道的にオーソドックスに描かれていて、本作のドラマ的な見どころのひとつとなっているが、その中でもネネちゃんとの関係が丁寧に描かれているのが良い。もちろん、友情だけでなく、家族愛も描かれていてサキのトラウマの原因が母親の研究中の事故死にあると分かってからのクライマックスでみさえがサキの夢の中に入り、説得を試みる展開もみさえが子供のことを本当に思っているのが分かるし、親はそうあるべきだというみさえの思いもよく伝わってきて、このシーンのみさえに本当に感情移入してしまった。だからこそそういった自分の思いをサキに必死に伝えようとするみさえの姿はやっぱり感動的だ。この友情の絆と家族の絆を両立してきちんと描けるところが「クレヨンしんちゃん」の良さで、好きなところでもある。バカバカしいけど、それだけではない良さがある、それが「クレヨンしんちゃん」の最大の魅力ではないかとあらためて思った。そしてこれが劇場版では最後の出演になったひろし役の藤原啓治さん、テレビアニメが始まった小学生の頃からひろしの声といえば藤原啓治さんだったので今年若くして亡くなられてしまったのは本当に残念で惜しい。こうやって見ていても亡くなったという気がしないし、今も信じられない。それから、大和田獏の登場シーンで第一声が「久美子ー!どこ行った!」というのも本当は笑えるところなのだが、今になって見るとすごく切なく感じてしまってとても笑えなかった。あらためて藤原啓治さんと岡江久美子さんのご冥福をお祈りします。
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-05 19:21:04)(良:1票)
15.  黒部の太陽 《ネタバレ》 
長年見たい映画の一本だった本作をようやく見れたのがまず嬉しい。黒部ダムのトンネル工事を描いた三船と裕次郎の共同プロデュース、初共演の大作映画で、二人の本作にかける思いはじゅうぶん伝わってくるし、上映時間の長さ(3時間超え)やキャストの多さからしてもこれぞ超大作という映画になっている。内容的には正直あまり期待していなかったのだけど、(リアルタイムで映画館で見たという母親は「画面が暗いだけだった。」と言っていた。)見る前の予想よりははるかに面白かったし、時間の長さもあまり気にならずに引き込まれることができたのは良かったと思う。裕次郎が映画館だけで見てもらいたいと言っていた映画なのだけど、確かに工事現場の天井が崩れて大水がくるシーンなどはすごい迫力だし、メインとなる破水帯との戦いもサスペンスフルに描かれていて見ごたえじゅうぶんで、まさに映画館で見る映画とはこういうのを言うのだという感じで、その言葉にも納得。工事と並行して描かれるドラマとしては裕次郎演じる岩岡と父親(辰巳柳太郎)の確執や、三船演じる北川の娘(日色ともゑ)が白血病にかかってしまうエピソードが描かれていて、二つともこの手の映画にはありがちなサブエピソードだと思うものの、岩岡と父親のエピソードは、辰巳柳太郎の味わい深い演技も相まって印象に残り、これがいいアクセントになって厚みを加えていて良かったし、終盤、工事終了直後に娘の訃報を知らされた北川が悲しみを押し殺して工事関係者に感謝のスピーチをするのは素直にカッコイイと思えた。寺尾聰の俳優デビュー作とのことだが、デビュー作にしていきなり早くも実の父である宇野重吉と親子役で共演しているのがなんだか微笑ましい。熊井啓監督と言えばメッセージ性の強い社会派監督で、こういうスター同士の共演を売りにした大作映画とは縁遠い印象だが、どちらかと言えば本作では職人監督に徹している感じが強く、(社会派の側面がまったくないわけじゃないと思うけど。)監督としての器用さを感じられたことが新鮮だった。
[DVD(邦画)] 7点(2020-01-03 00:39:34)
16.  黒井戸殺し<TVM> 《ネタバレ》 
「名探偵ポワロ」シリーズを三谷幸喜の脚色、野村萬斎の主演で舞台を日本に置き換えてドラマ化したシリーズの第2作。前作の「オリエント急行殺人事件」は見ていない(本放送録画してたのに見る前にうっかり消してしまった。こういうのけっこう多い。泣。)ので、2作目となる本作がシリーズ初見だったのだが、ポワロに相当する探偵 勝呂武尊を演じる野村萬斎が吹き替え版でデビッド・スーシェ演じるポワロの声を担当する熊倉一雄のようなしゃべり方だったりするのは三谷幸喜の吹き替えマニアぶりがうかがえるし、癖の強いうざめのキャラクターが野村萬斎に合っていると思う。(でも、人を選ぶようなキャラクターで、好き嫌いは分かれそうなのは確か。ちなみに僕はこれで良かったと思う。)殺人事件の捜査を依頼された勝呂の相棒となる柴を演じる大泉洋をはじめ、「真田丸」の出演者が多く登場しているのも三谷幸喜らしく、中でも柴と袴田(藤井隆)が、事件の被害者である禄助(遠藤憲一)のいる部屋の扉をけ破るシーンのやりとりは「真田丸」でもこんなシーンを見た覚えがあるのでつい笑ってしまった。原作の「アクロイド殺し」は小説を読んだこともなければ、ほかの映像化作品も見たことがない状態だったせいか、ストーリー自体もなかなか面白かったし、三谷幸喜の推理ものというと「古畑任三郎」なのだが、それとは違って、倒叙ものではないと思い込んでいただけに、事件の語り部にもなっている柴が犯人で、結局倒叙ものに近かったわけだが、途中で薄々そう思いながらも、見事にしてやられた感じ。また、勝呂が犯人である柴に対してとる行動も彼に対する温情からなのだろうが、この手の推理ものとしては珍しいというか、初めて見た感じで驚かされた。(エンドロール直前の勝呂の苦悩に満ちた表情が印象的。)原作ものミステリーのためか、三谷作品としては笑いの部分はいつもより控えめに感じるが、柴と少々すっとぼけた感じの彼の姉(斉藤由貴)のやりとりなど微笑ましく、とくに味噌で作ったカレーのシーンは、ほかの三谷作品にもあるようなネタで笑いをこらえきれなかった。でも、よく見ていくと、この何気ないカレーのシーンがこの姉に関する重大な伏線になっているのは巧さを感じる。原作の映像化の権利があるので大変かもしれないが、このシリーズの3作目も見てみたい。1作目の「オリエント急行殺人事件」も機会があれば見てみよう。
[地上波(邦画)] 7点(2018-11-26 01:10:04)(良:1票)
17.  クレージーだよ 天下無敵 《ネタバレ》 
植木等と谷啓がいがみ合ってばかりいる二人の男(役名が猿飛と犬丸というのが既に笑える。)を演じてダブル主演をしている東宝クレージーキャッツ映画の一本。ライバル同士の隣どうしの会社のサラリーマンである二人が互いにスパイになり、それぞれの会社の新製品についての情報を得ようとするのだが、もうこの二人のバカなやりとりを見ているだけで楽しいし、とくに植木等の豪快で明るいキャラクターを見ていると自然と疲れや悩みなんかぶっ飛んでしまって元気が出てくる。やはり無責任シリーズやその他のクレージー映画での植木等のポジティブな演技は大好きだと感じられたのが嬉しい。植木等の会社の新製品であるモデルハウスの近未来的な感じが今から見るとすごくレトロに感じた。国際的産業スパイが登場する終盤の展開も無茶苦茶だが、この無茶苦茶さがクレージー映画、田波靖男脚本作品の良いところである。後半は立体テレビをめぐる話になるが、今から見ればこの時代に立体テレビというのはかなり時代を先取りしている印象を持ってしまうのは仕方がないか。(当時はもちろんギャグでやってると思うけど。)二人がクビになり会社を去っていくラスト近くのシーンは坪島孝監督らしく少しペーソスも感じさせるものになっているのが良い。かなり久しぶりに見たクレージー映画だったのだが、やっぱり面白かったし楽しかった。こういう映画は肩の力を抜いて気楽に見るのがいいね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-03-26 01:06:05)
18.  黒い画集 ある遭難 《ネタバレ》 
山岳遭難事故を題材に、その事故で三人のパーティーのうちたった一人死んだ山慣れしているのに今回の登山では最初から疲れ切っていた男(児玉清)の死の真相をめぐるミステリーとなっている。前半は三人が山に入り、遭難して、児玉清演じる男が転落死するまでを回想形式で丁寧に描いている。そしてそれを受けた後半の展開という構成。前半もゾクゾク緊張感があるのだが、再び遭難のあった山へ行く後半、主人公の伊藤久哉と真相に迫る土屋嘉男の二人きりになってからはもう目が離せなくなり、クライマックスの数分間の急展開は鳥肌もので、思わず見入ってしまった。この二人の死によって真相は結局闇に葬られ、すべては山だけが知っているというラストがなんとも切なく、いちばん最後の香川京子の独白がいつまでも耳に残りやりきれない気持ちにさせられる。そんな本作の監督は三人娘シリーズや社長シリーズで東宝プログラムピクチャーの喜劇の印象が強い杉江敏男監督というのが驚き。もともとサスペンス映画の監督を目指していたという杉江監督だが、本作ではその手腕も発揮され、喜劇とはまた違う一面やうまさが感じられる。石井輝男監督が担当した脚本も巧みで面白く、松本清張原作らしさもちゃんと出ていて、「網走番外地」シリーズや世間で言われているようなカルト映画だけではなく、こういうちゃんとした脚本も書けるというところに石井監督の職人としてのうまさを感じる。山岳遭難を題材にしているためか、見る前は「あるサラリーマンの証言」や「寒流」とは少し毛色の違う印象もあったが、結局根本には同じテーマがある映画で、やはりこれもじゅうぶんに面白かった。これで東宝の松本清張「黒い画集」シリーズはすべて見終わったことになるが、どれも人間の身勝手さや欲といった本質的なところを鋭くついた内容で3作とも水準が高い見ごたえのあるシリーズだったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2014-04-29 17:34:17)(良:1票)
19.  黒の試走車(テストカー)
増村保造監督が自動車業界を舞台にメーカー同士の争いを描いたサスペンスで、この後大映で連作される「黒シリーズ」の第1作。体調があまり良くない状態で見たのだが、メーカー間のスパイ合戦やラストの高松英郎が船越英二を問い詰めるシーンなどなかなか緊迫感にあふれていて面白かった。ある業界のメーカー同士の争いを描いた増村作品というと「巨人と玩具」があるが、この映画でも高松英郎はかなりテンションの高いキャラを演じていてちょっと「巨人と玩具」と被って見えるが、やはりとてもはまっていて良かった。会社のためなら恋人も平気でスパイとして送り込むところは何か怖かったが、己のためなら他人がどうなろうとかまわないという人間の身勝手な態度はじゅうぶん現代にも通ずるような感じでさらに怖く、社会派サスペンスとしては今見ても映画のメッセージ性が失われていないと感じる事のできる見ごたえのある映画だと思うものの、一方で増村作品としてはさきほど書いたスパイとしてライバル社に送り込まれる田宮二郎の恋人を演じる叶順子の描き方にそれらしさを感じさせるものの、ほかの増村作品と比べるとその描き方がなんか弱いような気がするし、何か物足りなさも残る。そうそう、田宮二郎の単独主演作を見るのはこれが初めてだと思うが、どう見ても高松英郎が主人公のような感じなのもちょっとびっくりした。
[DVD(邦画)] 7点(2010-01-21 13:52:50)
20.  クレージーの殴り込み清水港
「クレージーの無責任清水港」のその後を描いた続編。前作から4年後に作られているので一部脇役を演じる役者が代わっていたりするのだが、植木等の三五郎、谷啓の石松、ハナ肇の次郎長は前作と同じ。今回も植木等演じる三五郎と谷啓演じる石松とのやりとりは見ていて楽しいし、映画自体も前作より楽しめた。あからさまな座頭市のパロディーキャラを演じる天本英世がちょっと怖い。田波靖男脚本だが星由里子は「若大将シリーズ」での嫉妬心の強い澄子よりは好感の持てるキャラクターに描かれてた気がする。布施明もなんか笑えたなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-26 14:54:54)
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