1. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 二つの事件捜査が同時進行し事件を追う 二人の刑事が出会うという展開や、大学や山の重厚な描写など 結構見ていて引き込まれたし、楽しむことはできました。 でも終盤で突然鬼のような形相のジュディットが現れて暴れ 回った挙句に雪崩に巻き込まれてハイおしまいというエンディング はなんだか拍子抜けでした。 一体彼女はどこにいたのでしょうか。 途中でファニーと入れ替わるなり一度ぐらいは登場させない と唐突感が否めませんでした。 あと、季節が冬なのにどうも凍えるような寒さが伝わって来 ないのは意図したものなのか、それとも演出が下手なのか。 冬の荒涼とした雰囲気がホラーを引き立たせるはずなのに その効果が生かされていなかったような。 ドミニク・サンダがシスター役で出ていたようですけど全く 気が付きませんでした(暗かったので当然かもしれません が)。 [地上波(吹替)] 6点(2023-04-19 11:07:56) |
2. クライムダウン
《ネタバレ》 最初から誘拐ビジネスをテーマにした犯罪映画と 思って観ればそれなりに面白いとは思うし、欧米の誘拐ビジネスの 実態を赤裸々に描いているのですが、皆さんの書いているように、 山岳アクション物だと期待して観たら全く期待外れですね。 始まりから少女を発見するまではこの先どうなるのかとワクワク するのですが、途中からは実質的に物語はの中心はクライマーたち ではなく誘拐犯と交渉人および用心棒中心に展開していきます。 結局一番タナボタで二人分の報奨金を得たのはほとんど何もせず傍観 していただけの生き残った用心棒、戦争犯罪人も金を払うことなく娘を 救出できたわけです。一方で、少女の素性も知らずにを必死に守った 5人のクライマーたちは全く報われなかった(少女からのありがとうと いう言葉だけがご褒美)わけで、ある意味で全く救いがない終わり方で、 そりゃあないだろう、という後味の悪さを残します。 この映画の教訓としては、山の中で誰かの助けを求める声を聴いても 気にせずに無視して先を急ぎましょうということでしょうね。 山に悪人はいないと信じるアルピニストは絶対に観てはいけない映画です。 [地上波(吹替)] 6点(2021-07-31 15:21:57) |
3. グラスハウス
《ネタバレ》 ここでの評価が低いので期待はせずに つまらなかったらやめようと思って観てみましたが、前半は なかなか面白いなあと思いながら・・・結局最後まで観てし まいました。 確かにドバっと噴き出る血しぶきも、徘徊するゾンビも登場 せず、そちらを期待するとがっかりはさせられますが、何気 ない生活の中に潜む恐怖は十分描かれていたと思います。 この手の女性や子供が恐ろしい目にあうお話は、やたらキャー キャーと過剰演出がお決まりなのですが、そういうことも なく、あくまで現実的な恐怖を無理なく描いていたところが 気に入りました。 但し、最後の二人組の高利貸し登場以降のお話はもう少し考え てほしかったですね。 管財人さんがあっさり殺されてしまう一方で、後ろ手に縛られ てシートベルトもしないで崖から落っこちてもテリーおじさん 不死身なのはどうかと。まあ最後のドッキリが欲しかったのは 良く分かりますけど それにしても事故で死んだ両親が400万ドルも資産を残した とはいくら倹約家といえど、どうやって貯めたんでしょうか。 そんな倹約家夫婦が実の弟ではなく、隣に住んでいた浪費家 で見栄っ張りの夫婦を後見人に指名してしまうというのも ちょっと辻褄が合わないと思うのですが。 最後にルビーお姉さんがやたら人気のようですが、ちょっと 好みじゃないなあ、水着シーンもあんまりドキドキしません でしが、ああ老け込んでしまったのか [地上波(吹替)] 6点(2020-09-23 20:50:18) |
4. グリーン・ゾーン
《ネタバレ》 史実に基づく話なので、まるでドキュメンタリー映画か 再現フィルムのような雰囲気でしたが、それゆえに逆にリアルで臨場感があって 意外と面白かったです。無意味に弾丸を撃ちまくって、大勢の人がバタバタ死ぬ という荒唐無稽なのは好きではありません。 最近良く感じることですが、作り話が現実に起きた実話に負けてしまって、返って 面白くないことがよくあります。小説は所詮は小説家の常識の範囲内でしか書くこと ができないからでしょうか。 一方、史実の枠内でしか描くことができないので娯楽性には乏しいのはやむを得ない ところでしょうか。ラストはやや拍子抜けしてしまうのも致し方ないところ。 [地上波(吹替)] 6点(2020-06-07 21:08:15) |
5. クーデター
《ネタバレ》 いやあ~確かにここで皆さんがおっしゃる通り、主人公一家が武装して暴徒化した民衆から徒手空拳でひたすら逃げるだけのプロットなのですが、次から次へと絶望的状況が続き、まさに息つく暇なく最後まで見てしまったという感じでした。普通なら鬱陶しい途中のCMになんか救われたような気分になってしましました。 現実にアルジェリアのプラント施設やダッカのレストランで日本人がテロにあった現実を知るだけに、決して絵空事ではなく世界のどこでも起こりうる話で、並みのホラー映画よりもよっぽど恐ろしい映画でした。あの家族はあの後普通の生活に戻ることができるのでしょうか。 映画の中でピアス・ブロスナンが触れていましたが、災難にあったアメリカ人家族には同情してしまいますが、しかし先の大戦で超大国となったアメリカが世界各地で自国の利益と自国企業の利権を守るために行ってきた数々の蛮行を考えると、民衆=悪、と単純化できないところもあると感じました。 それにしても米国の映画やドラマは現実の地名などを平気で使うのだが、最初の飛行機の行き先を示す地図や文字、逃げ込む先がベトナムであることなどから、具体的国名は言わないものの舞台はカンボジアであることが明らか。その方が観る側にとってはリアリティがあってよいのですが、果たしてクレームとか出なかったのでしょうか。それとも何でもかんでも架空の名称でしか表さない日本の制作側が気にしすぎなのでしょうか。 [地上波(吹替)] 6点(2018-08-03 23:50:28) |
6. 暗くなるまで待って
《ネタバレ》 「冷蔵庫の明かり」のネタだけは気に入っていますけど、ラストでオードリーがきゃあきゃあ悲鳴を上げつづけるのには正直頭が痛くなって来ました。もう少し工夫ができなかったものなのか。そもそもか弱い女性(しかもこの映画の場合は盲目というハンデもつけて)や無力な子供を主人公にするだけでサスペンスやホラーを盛り上げようとする大半の作品の安易さには常に不満を感じます。本当のサスペンスならば、シュワルツネッガーのような男でも髪の毛が恐怖で逆立つようなものでなくてはならないはずだと思うのですが。 5点(2003-11-30 11:02:30) |