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1.  クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん 《ネタバレ》 
ぎっくり腰の治療に行ったひろしがロボットになって帰ってくるというのが面白い設定だが、実はそのロボットはひろしの記憶と人格をコピーしただけの存在というのは賛否ありそうに感じるも、これにより本人をそのままコピーしたロボットは本人と言えるのかというSFによくあるテーマを扱った作品としての面白さもあり、素直に楽しむことができた。前半はロボットになったひろしが家族に受け入れられるまでを描いているが、しんのすけがすんなりと受け入れたのに対し、それをなかなか受け入れられずにいるみさえがドデカシティーでのしんのすけたちの事故をきっかけにロボひろしを受け入れられるようになるというのが良かった。しかし、後半の生身のひろしが復活したあとに、みさえがロボひろしの前を横切り、生身のひろしに駆け寄っていくシーンはロボひろしの切なさがなんとも言えず悲しかった。そんなロボひろしもしんのすけにとってはひろし同様とーちゃんに変わりなく、だからこそ、最後のひろしとロボひろしの腕相撲のシーンで「どっちのとーちゃんもがんばれ!」と両方を応援する姿にぐっとくるものがあるし、泣ける。その後のロボひろしが家族をひろしに託して消えていくシーンも泣けて仕方なかった。(このシーンはロボひろしの視点のみで描かれているが、最初にロボひろしが家に帰るシーンも視点のみのワンカットで描かれていて、対になっているのが良い。)シーンが前後するが、しんのすけが正気を失ったロボひろしに拷問と称して嫌いなピーマンを大量に食べさせられるシーンも、しんのすけが家族を助けるために勇気を振り絞ってピーマンを全部食べる姿には思わず感動してしまった。もちろん、泣けるシーンばかりではなく、「クレヨンしんちゃん」らしいバカバカしさも健在で、中でもクライマックスの最終決戦で五木ひろしロボが登場して、コロッケの声で「契り」を歌い始めるシーンはついこの間の連休に五木ひろしの「契り」が主題歌になっている「大日本帝国」を見たばかりだったこともあって、かなり笑ってしまった。父ゆれ同盟というのもバカバカしいネーミングだが、それが、「父よ、勇気で立ち上がれ」の略称なのは何か世の父親たちに対するメッセージとも解釈できて、そういう父親たちへのエールとも取れるネーミングで、そう考えると奥の深いネーミングだと思えてくる。こういうバカバカしさの中にも深さが感じられるのも「クレヨンしんちゃん」の良いところだ。
[DVD(邦画)] 8点(2019-05-11 23:46:41)
2.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ第12作。「雲黒斎の野望」と「アッパレ!戦国大合戦」の2本で時代劇をやっている劇場版シリーズだが、それに対して今回は西部劇になっているのは理にかなっていて、前2作のようなタイムスリップという要素を使わず、さびれた映画館で上映中の映画の中に入り込むという「カイロの紫のバラ」や「ラスト・アクション・ヒーロー」で用いられた手法を使うことで違いを出している。なので、作中の西部劇の世界はあくまで映画の中の世界ということで、「アッパレ!戦国大合戦」のようなリアル路線でなくてもそんなに気にならないし、逆に映画の中だから何でもありという荒唐無稽さが楽しく、とくに終盤のたたみかけるようなアクションはいかにも劇場版「クレヨンしんちゃん」らしい躍動感があって圧巻だった。そんな終盤とは違って前半は舞台となる西部劇映画の世界での日常を淡々と描いていて、この部分が冗長という意見もあるのだが、とくにそうは感じずに見れた。映画の世界でしんのすけ以外のカスカベ防衛隊の面々が現実世界の記憶を失って映画の世界の住人として生活している中、ボーちゃんだけは完全に映画の世界に染まらずにいるというのがなんかボーちゃんらしくていい。馬で引きずられる老人や、しんのすけとみさえが気絶するまで暴行されるなどバイオレンス度が高めなのは子供も見る映画としてはどうかと思うものの、このシリーズは監督の作風や趣味・嗜好がもろに出るので、水島努監督のそれが出た結果なのだと思えば一応理解はできる。今回登場する悪役である知事の名前がジャスティス・ラブというのがなかなかだし、声を演じているのが小林清志というのもなにかこだわりを感じる。声と言えばチョイ役で登場する荒野の七人。セリフのある三人は実際に「荒野の七人」の吹き替え版で同じ役を演じていた小林修、内海賢二、大塚周夫の三人を起用しているのも「クレヨンしんちゃん」らしいところだが、ジャスティスの部下である保安隊隊長と副隊長の声を演じているのが二人とも「ターミネーター」1作目のDVDと最初のテレビ放送版でそれぞれT800の吹き替えを演じていた声優(玄田哲章と大友龍三郎。)というのもツボだった。今回のしんのすけは中学生くらいのヒロイン・つばきに恋をするというのが新鮮なのだが、ここはもうちょっと突っ込んでほしかったかな。それでも、映画が終わって消えてしまったつばきを必死にさがすラストのしんのすけの姿には思わずうるっとさせられた。このラストを見てそれこそ「カイロの紫のバラ」のラストを思い出したのだが、このラストを見てやはり本作は西部劇よりも映画そのものを題材にしているのだとあらためて感じることができた。「オトナ帝国の逆襲」と「戦国大合戦」がすごすぎて逆に本作以降の劇場版シリーズに興味が持てなかった(「栄光のヤキニクロード」はこの二つの間で鑑賞済。)のだが、本作を見てやっぱり劇場版「クレヨンしんちゃん」は面白いと思った。また劇場版シリーズを少しづつ見ていきたい。
[DVD(邦画)] 8点(2019-04-19 00:29:37)
3.  黒井戸殺し<TVM> 《ネタバレ》 
「名探偵ポワロ」シリーズを三谷幸喜の脚色、野村萬斎の主演で舞台を日本に置き換えてドラマ化したシリーズの第2作。前作の「オリエント急行殺人事件」は見ていない(本放送録画してたのに見る前にうっかり消してしまった。こういうのけっこう多い。泣。)ので、2作目となる本作がシリーズ初見だったのだが、ポワロに相当する探偵 勝呂武尊を演じる野村萬斎が吹き替え版でデビッド・スーシェ演じるポワロの声を担当する熊倉一雄のようなしゃべり方だったりするのは三谷幸喜の吹き替えマニアぶりがうかがえるし、癖の強いうざめのキャラクターが野村萬斎に合っていると思う。(でも、人を選ぶようなキャラクターで、好き嫌いは分かれそうなのは確か。ちなみに僕はこれで良かったと思う。)殺人事件の捜査を依頼された勝呂の相棒となる柴を演じる大泉洋をはじめ、「真田丸」の出演者が多く登場しているのも三谷幸喜らしく、中でも柴と袴田(藤井隆)が、事件の被害者である禄助(遠藤憲一)のいる部屋の扉をけ破るシーンのやりとりは「真田丸」でもこんなシーンを見た覚えがあるのでつい笑ってしまった。原作の「アクロイド殺し」は小説を読んだこともなければ、ほかの映像化作品も見たことがない状態だったせいか、ストーリー自体もなかなか面白かったし、三谷幸喜の推理ものというと「古畑任三郎」なのだが、それとは違って、倒叙ものではないと思い込んでいただけに、事件の語り部にもなっている柴が犯人で、結局倒叙ものに近かったわけだが、途中で薄々そう思いながらも、見事にしてやられた感じ。また、勝呂が犯人である柴に対してとる行動も彼に対する温情からなのだろうが、この手の推理ものとしては珍しいというか、初めて見た感じで驚かされた。(エンドロール直前の勝呂の苦悩に満ちた表情が印象的。)原作ものミステリーのためか、三谷作品としては笑いの部分はいつもより控えめに感じるが、柴と少々すっとぼけた感じの彼の姉(斉藤由貴)のやりとりなど微笑ましく、とくに味噌で作ったカレーのシーンは、ほかの三谷作品にもあるようなネタで笑いをこらえきれなかった。でも、よく見ていくと、この何気ないカレーのシーンがこの姉に関する重大な伏線になっているのは巧さを感じる。原作の映像化の権利があるので大変かもしれないが、このシリーズの3作目も見てみたい。1作目の「オリエント急行殺人事件」も機会があれば見てみよう。
[地上波(邦画)] 7点(2018-11-26 01:10:04)(良:1票)
4.  クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ金矛の勇者 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ第16作。もう劇場版は長い間見てなかったけど、しんのすけの声優が交代ということで劇場版をなにか一本見ておこうと手に取った。テレビシリーズの第一話からひまわりの生まれるまでを手掛けていた本郷みつる監督が12年ぶりに手掛けた劇場版で、夜しか活動できないゲストヒロインや、周囲に信用してもらえないしんのすけというのは「ヘンダーランドの大冒険」を思わせていて、実際にそれのリメイクっぽい雰囲気があるし、ほかにも日常描写が主の前半(「アクション仮面VSハイグレ魔王」)やロボットアニメやSFに懐疑的なみさえ(「雲黒斎の野望」)など本郷監督が手掛けていたころの劇場版を思わせる部分もあり、懐かしく思える。ストーリーがあくまで子供向けに展開するのも本郷監督らしい。しかし、敵であるダークの部下二人の最期があっけなすぎて思わず過去の本郷監督のシリーズならばもう少し悪役の個性と恐怖感をうまく出せていたと思う。(「ヘンダーランドの大冒険」のチョキリーヌ・ベスタやス・ノーマン・パーは今でも強烈に覚えている。)それに、野原一家が基本的に家から出ずにクライマックスのダークとの対決を迎えるというのもスケール感に乏しくこじんまりとしていてなんか地味な印象しか残らない。本郷監督らしさは出ていると思うが、なにかこうやっつけ感もある映画だったように思う。「アッパレ!戦国大合戦」での又兵衛役が素晴らしかった屋良有作が「ブリブリ王国の秘宝」に続いておかまを演じているのはちょっと今更感があるものの、このおかまの登場も本郷監督の劇場版クレしんらしいところ。それにしてもしんのすけの声優交代のニュース。去年だったか25周年のときにまさか「ドラえもん」のような事は起こらないよなと思っていただけに知ったときは正直びっくりしたというのが本音で、今は見るのは時々になってしまったけど、本郷監督や原恵一監督のころは大ハマりで見ていたので残念な気持ちもあるのが事実なんだけど、今は矢島晶子さんに長い間ご苦労様でしたと言いたい。そして、しんのすけが新しい声に変っても「クレヨンしんちゃん」は「ドラえもん」と同じくずっと続いてほしいと心から思う。
[DVD(邦画)] 5点(2018-06-29 01:28:54)(良:1票)
5.  クレージーだよ 天下無敵 《ネタバレ》 
植木等と谷啓がいがみ合ってばかりいる二人の男(役名が猿飛と犬丸というのが既に笑える。)を演じてダブル主演をしている東宝クレージーキャッツ映画の一本。ライバル同士の隣どうしの会社のサラリーマンである二人が互いにスパイになり、それぞれの会社の新製品についての情報を得ようとするのだが、もうこの二人のバカなやりとりを見ているだけで楽しいし、とくに植木等の豪快で明るいキャラクターを見ていると自然と疲れや悩みなんかぶっ飛んでしまって元気が出てくる。やはり無責任シリーズやその他のクレージー映画での植木等のポジティブな演技は大好きだと感じられたのが嬉しい。植木等の会社の新製品であるモデルハウスの近未来的な感じが今から見るとすごくレトロに感じた。国際的産業スパイが登場する終盤の展開も無茶苦茶だが、この無茶苦茶さがクレージー映画、田波靖男脚本作品の良いところである。後半は立体テレビをめぐる話になるが、今から見ればこの時代に立体テレビというのはかなり時代を先取りしている印象を持ってしまうのは仕方がないか。(当時はもちろんギャグでやってると思うけど。)二人がクビになり会社を去っていくラスト近くのシーンは坪島孝監督らしく少しペーソスも感じさせるものになっているのが良い。かなり久しぶりに見たクレージー映画だったのだが、やっぱり面白かったし楽しかった。こういう映画は肩の力を抜いて気楽に見るのがいいね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-03-26 01:06:05)
6.  黒い画集 ある遭難 《ネタバレ》 
山岳遭難事故を題材に、その事故で三人のパーティーのうちたった一人死んだ山慣れしているのに今回の登山では最初から疲れ切っていた男(児玉清)の死の真相をめぐるミステリーとなっている。前半は三人が山に入り、遭難して、児玉清演じる男が転落死するまでを回想形式で丁寧に描いている。そしてそれを受けた後半の展開という構成。前半もゾクゾク緊張感があるのだが、再び遭難のあった山へ行く後半、主人公の伊藤久哉と真相に迫る土屋嘉男の二人きりになってからはもう目が離せなくなり、クライマックスの数分間の急展開は鳥肌もので、思わず見入ってしまった。この二人の死によって真相は結局闇に葬られ、すべては山だけが知っているというラストがなんとも切なく、いちばん最後の香川京子の独白がいつまでも耳に残りやりきれない気持ちにさせられる。そんな本作の監督は三人娘シリーズや社長シリーズで東宝プログラムピクチャーの喜劇の印象が強い杉江敏男監督というのが驚き。もともとサスペンス映画の監督を目指していたという杉江監督だが、本作ではその手腕も発揮され、喜劇とはまた違う一面やうまさが感じられる。石井輝男監督が担当した脚本も巧みで面白く、松本清張原作らしさもちゃんと出ていて、「網走番外地」シリーズや世間で言われているようなカルト映画だけではなく、こういうちゃんとした脚本も書けるというところに石井監督の職人としてのうまさを感じる。山岳遭難を題材にしているためか、見る前は「あるサラリーマンの証言」や「寒流」とは少し毛色の違う印象もあったが、結局根本には同じテーマがある映画で、やはりこれもじゅうぶんに面白かった。これで東宝の松本清張「黒い画集」シリーズはすべて見終わったことになるが、どれも人間の身勝手さや欲といった本質的なところを鋭くついた内容で3作とも水準が高い見ごたえのあるシリーズだったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2014-04-29 17:34:17)(良:1票)
7.  黒い画集 第二話 寒流 《ネタバレ》 
松本清張の連作「黒い画集」シリーズを東宝が同じく連作ものとして映画化したうちの一本。このシリーズを見るのは堀川弘通監督の「黒い画集 あるサラリーマンの証言」に続いて二本目だったのだが、鈴木英夫監督による本作も非常に面白かった。ストーリーは不倫関係に陥った銀行支店長(池部良)と得意先の女将(新珠三千代)に、女将に横恋慕した常務(平田昭彦)が絡んでくるというものだが、この三人の色と欲にまみれたドロドロの人間模様が実にうまく描かれていて見ごたえがあるのはもちろん、金や地位と言ったものを前にした人間の醜さがこれでもかと言わんばかりにリアルに描かれているところが本作の凄いところで、人物描写も見事。展開が二転三転する脚本もうまく、飽きさせない構成も良かった。ラストがバッドエンドなのもリアルで、社会派映画として銀行の暗部をもしっかりと描いていて単なる娯楽作にしていないところに本作の肝があるような気がする。主人公を演じる池部良は不倫に走ったばっかりに社会の寒流に飲み込まれるという役柄を演じていて、「青い山脈」などで見せる爽やかなイメージとは少し違う印象もあるが、なかなかのハマリ役だった。そんな主人公と一度は結婚をしたいと言いながら後に本心をむき出しにしてあっさりと主人公を捨ててしまう女を演じる新珠三千代。「人間の条件」の美千子のような献身的な役柄もハマる人だが、こういう二面性のある役をやらせてもピッタリとハマるところがこの女優の魅力だと思う。そして、平田昭彦扮する常務のいやらしいこと。この俳優は怪獣映画などで子供のころから見ているが、ここまでいやらしい悪役を見るのは初めてかもしれない。そんなキャスト陣の演技もさることながら、やはり本作を見ていちばん感じるのは人間というもののだらしなさと怖さが痛いほど伝わってくる映画であること。事件らしい事件は描かれず、人死にもないのにここがしっかりと描かれていることによって、サスペンスとしての面白さがじゅうぶんにあるだけでなく、人間ドラマとしても一級のものになっていて、まさに傑作と言える、自信を持って他人に薦めることのできる映画だ。 本当に見て良かったと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2014-04-24 23:41:46)(良:1票)
8.  黒い画集 あるサラリーマンの証言 《ネタバレ》 
松本清張の「黒い画集」シリーズの一篇「証言」を「七人の侍」、「生きる」などで黒澤明監督の助監督を務めた堀川弘通監督が映画化したサスペンス。見ているとだいたい想像がつくようなストーリーなのに橋本忍の脚本が実に巧みで最後まで飽きさせず、かなり面白かった。小林桂樹演じる主人公とその愛人が、もし本当の事を言った場合、自分たちがどうなるかを想像するシーンはリアリティーがあり、もし自分がこの主人公と同じ立場ならどうするだろうと考えてしまった。小林桂樹は成瀬巳喜男監督の「女の中にいる他人」でも同じようなサラリーマンを演じていたが、今回も好演で、こういうウジウジしたサラリーマンを演じさせると本当にうまく、ひょっとしたら「社長シリーズ」の秘書役よりもこっちのほうがはまってるんじゃないと思うほど。(役柄に共感は出来ないが。)アリバイ作りのためにキネ旬を買ってきて映画の内容を頭に叩き込んでおいて法廷で証言するシーン(本当にそんなんでアリバイ成立出来るのかと映画雑誌を読んだことのあまりない自分は少し疑問に思ってしまうが。)の主人公の淡々とした表情とラストで逮捕された主人公がアリバイを証明するために見ていた映画の内容を証言するシーンの必死な表情の対比がものすごく印象的。「黒い画集」シリーズはこのほかにも東宝で2本映画化されてるみたいなので、機会があれば見てみたいなあ。ところで、学生役で児玉清が出てるんだけど、先日見た「太平洋奇跡の作戦 キスカ」同様に誰かに言われなければ分からないほど若い。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-18 18:58:25)(良:2票)
9.  黒の超特急 《ネタバレ》 
全11本作られた「黒シリーズ」最後の作品で、増村保造監督が手がけた「黒シリーズ」としては3本目となる。今回は汚職事件をテーマに互いに金の事しか頭にないような二人の男(田宮二郎、加東大介)の対決を描いていて、互いに腹黒く、加東大介扮する中江に騙された田宮二郎扮する桔梗が中江が汚職話を持ちかけた船越英二扮する新幹線公団専務理事 財津の愛人 田丸陽子(藤由紀子)と組んで、彼らともう一人の仲間である工藤(石黒達也)を逆に強請ろうとする展開はスリリングで面白い。ヒロインの田丸陽子はどことなくミステリアスで、こういう女を描かせると増村監督はうまいし、演じる藤由紀子の存在感も相まってとても印象に残るし、いかにも増村映画に出てくるヒロインという感じでとても良かった。陽子が中江に殺されるシーンは生々しさがありながらも彼女の悔しさ、悲しさといったものがストレートに見事に表現されているのも増村監督らしい。そしてそんな陽子を本心から愛していた桔梗のやるせなさが画面から伝わってきて、ラストはなんともいえない無常感が漂い、ここに増村監督がこの映画で言いたいことが全て集約されている気がして、今まで見た増村監督の「黒シリーズ」の中でも本作はいちばん増村監督らしい映画になっていると思うし、実際この映画が3本中ではいちばん面白かった。もう少し書かせてもらうと基本的にいい人役の印象が強い加東大介がここまで腹黒い悪人を演じているのも珍しく、しかもなかなかの好演で、普段悪人を演じているイメージがない分かなり新鮮に感じた。
[DVD(邦画)] 8点(2010-02-02 13:29:58)
10.  黒の報告書
増村保造監督による法廷サスペンスで「黒の試走車」に続く「黒シリーズ」第2作。増村監督の法廷劇といえば「妻は告白する」という傑作があるのでこの映画は少し分が悪いのではと思っていたが、重苦しい雰囲気の法廷ドラマで、登場人物たちの描き方も増村監督らしく、見る前に想像してたよりは面白かった。しかし、やはりというかなんというか「妻は告白する」のようなインパクトや深みがないので全体としては普通の法廷サスペンスという印象。宇津井健の主演映画を見たのが初めてだったのだが、どうもテレビドラマに出てる俳優というイメージが強くて、映画の主人公役としては弱い気がして、途中から本当にテレビドラマを見ているような感覚に陥ってしまった。演技にしてもこの後の「新幹線大爆破」の方がうまいと感じるし、法廷シーンでは小沢栄太郎と神山繁に完全に食われているという感じしかしなかった。「黒の試走車」に続いてヒロインを演じる叶順子。ラストの訴えなどなかなかいい演技を見せているし、印象にも残るのだが、何か物足りない。そんな中にあって小沢栄太郎が演じる弁護士。まだこの俳優に馴染みがない頃に「犬神家の一族」を見たこともあってか、小沢栄太郎と名前を聞くと古舘弁護士を真っ先に思い浮かべてしまうのだが、この映画では善良な古館弁護士とは真逆の悪徳弁護士を演じており、もし、この映画を見た後で初めて「犬神家の一族」を見たとしたら、古館弁護士も悪徳弁護士に見えてしまうであろうほどの嫌味ぶりがなんとも言えず。やはり小沢栄太郎は悪役俳優だなと改めて思った。神山繁も「女王蜂」でインパクトのある役柄を演じていて、市川崑監督の金田一シリーズで印象に残った二人の俳優が市川監督の助監督を努めていた増村監督の映画でそれ以前に弁護士役と被告役で共演しているのは偶然かもしれないが、ちょっと興味深いものがある。
[DVD(邦画)] 6点(2010-01-28 00:36:49)
11.  黒の試走車
増村保造監督が自動車業界を舞台にメーカー同士の争いを描いたサスペンスで、この後大映で連作される「黒シリーズ」の第1作。体調があまり良くない状態で見たのだが、メーカー間のスパイ合戦やラストの高松英郎が船越英二を問い詰めるシーンなどなかなか緊迫感にあふれていて面白かった。ある業界のメーカー同士の争いを描いた増村作品というと「巨人と玩具」があるが、この映画でも高松英郎はかなりテンションの高いキャラを演じていてちょっと「巨人と玩具」と被って見えるが、やはりとてもはまっていて良かった。会社のためなら恋人も平気でスパイとして送り込むところは何か怖かったが、己のためなら他人がどうなろうとかまわないという人間の身勝手な態度はじゅうぶん現代にも通ずるような感じでさらに怖く、社会派サスペンスとしては今見ても映画のメッセージ性が失われていないと感じる事のできる見ごたえのある映画だと思うものの、一方で増村作品としてはさきほど書いたスパイとしてライバル社に送り込まれる田宮二郎の恋人を演じる叶順子の描き方にそれらしさを感じさせるものの、ほかの増村作品と比べるとその描き方がなんか弱いような気がするし、何か物足りなさも残る。そうそう、田宮二郎の単独主演作を見るのはこれが初めてだと思うが、どう見ても高松英郎が主人公のような感じなのもちょっとびっくりした。
[DVD(邦画)] 7点(2010-01-21 13:52:50)
12.  黒の奔流
自分を無罪判決に導いてくれた弁護士を愛してしまうヒロイン役の岡田茉莉子の情念のこもった演技はさすがと思わせるし、その弁護士を演じる山崎努のワルぶりも物凄く、二人とも実にハマリ役で素晴らしくこの二人の演技を見ているだけでも見応えのじゅうぶんある映画で、ストーリー的にも面白い映画ではあるんだけど、なんか全体的にドラマとしては平凡な印象で物足りない感もあり、もう少し演出にもパンチが欲しかった気がするし、もっとうまく料理していればひょっとしたら傑作になったかもと思うとちょっと残念。ただ、さっきも書いたように山崎努と岡田茉莉子の演技合戦は非常に見応えがあるし、平凡な印象ながら、それでも見て損のない映画だと思うので6点。
[DVD(邦画)] 6点(2009-07-01 21:36:36)
13.  クレージーの殴り込み清水港
「クレージーの無責任清水港」のその後を描いた続編。前作から4年後に作られているので一部脇役を演じる役者が代わっていたりするのだが、植木等の三五郎、谷啓の石松、ハナ肇の次郎長は前作と同じ。今回も植木等演じる三五郎と谷啓演じる石松とのやりとりは見ていて楽しいし、映画自体も前作より楽しめた。あからさまな座頭市のパロディーキャラを演じる天本英世がちょっと怖い。田波靖男脚本だが星由里子は「若大将シリーズ」での嫉妬心の強い澄子よりは好感の持てるキャラクターに描かれてた気がする。布施明もなんか笑えたなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-26 14:54:54)
14.  クレージーの無責任清水港
クレージーキャッツの時代劇コメディーシリーズ3作目で、今回は清水次郎長のパロディー。脚本が最後まで完成していない状態のまま撮影を開始するなど信じられない状況下での撮影だったらしいが、スタッフの意気込みがやはり今とは違うのか、多少のチグハグはあるものの、それでも楽しめる映画になっているのは感心させられる。先週見た「ホラ吹き太閤記」では植木等とハナ肇が中心だったが、この作品では植木等演じる追分の三五郎と谷啓演じる森の石松が中心で二人のかけあいが面白い。ただ、楽しかった反面、何か物足りないような気がしないでもない。本家の次郎長ものは見たことがないが、「社長シリーズ」でやっていた「サラリーマン清水港」のほうが面白かった。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-19 13:37:18)
15.  クレージー黄金作戦
東宝創立35周年記念映画として作られたアメリカロケによるクレージー・キャッツの大作映画。ハリウッドの名声の歩道で植木等がはじけたり、ラスベガス大通りでクレージーが歌い踊ったりとかなり豪華な作品に仕上がっている。いつものように楽しめるのだが、いかんせん2時間40分というこの手の軽い映画にはあり得ないような長尺作品で、いつものクレージー映画ならサクサクと進んでいくであろうシーンが長く、テンポも全体的にあまり良くないので途中でだれてしまうのも確か。やっぱりこういう喜劇映画は2時間以内に終わってくれるほうがちょうどいいと感じる。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-12-23 02:01:02)
16.  クレージー大作戦
今回のクレージーの面々はハナ肇が刑務所の看守を演じ、残るメンバーが囚人というドリフターズのコントでよくあるような設定。刑務所を脱走した植木等をはじめとする6人の囚人が植木が持ちかけた10億円強奪計画を実行するというのが大体のストーリーなので、はじめのほうは看守は囚人たちを追跡する立場の役どころかと一瞬、思ってしまったが、そこはクレージー映画。看守もいつの間にか計画に参加して指名手配されてるのが笑える。メンバー全員のホテルでの即興演奏シーンは今ではけっこう貴重のように思う。谷啓が金庫に抱きついて加山雄三の「君といつまでも」のセリフを口走ったり、植木のセリフ「植木等と一緒にしないでほしい。」といったいわゆる楽屋ネタも妙におかしかった。巡査役でワンシーン出てる青島幸男が若い。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-11 00:00:59)
17.  狂った果実(1956)
フランス・ヌーベルバーグの監督たちに大きな影響を与え、辛口の映画評論家として知られていたフランソワ・トリュフォー監督が絶賛したという中平康監督のデビュー作。日活の青春映画というと明るくはつらつとしていて健全な印象が強いので、本作には明るさがなく、暗くドロドロとした展開なのはある意味ではすごく新鮮だった。が、ストーリー的には退屈とまではいかないものの、あまり面白さは感じられずに終わってしまった感じ。この年、「太陽の季節」でデビューして2作目の映画出演にして早くも初主演の裕次郎がこの頃から抜群の存在感を発揮していて、既にスターのオーラがムンムン出ているのがちょっと驚かされる。津川雅彦も「ろくでなし」を見た時と同じく今とはまるで違った印象だけど、やっぱり二人とも中年以降のほうがいいなあ。衝撃的なラストにプラス1点。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-09-01 01:35:37)
18.  クレージーの大爆発
クレージー・キャッツの主演したコメディー映画シリーズの中では末期の作品になるので、あまり楽しめないかもと思っていたが、ここでも古澤憲吾監督の演出の勢いは相変わらずで、なかなか楽しめた。ストーリーに前年暮れに起こったばかりの三億円事件を絡めてあったり、月まで行っちゃったりするのが、公開当時の時代が見えて面白い。関西弁の総理大臣を演じる藤田まことが妙に笑える。平田昭彦がこういうコメディーに大きな役で出てるのはちょっと珍しいかも。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-24 09:06:09)
19.  くちづけ(1957)
溝口健二監督作品の脚本などで御馴染みの川口松太郎の原作を映画化した増村保造監督のデビュー作。この時代のほかの日本映画にはないタイプの映画と書いてたのを見たけど、まさしく増村監督がデビュー前にイタリアに映画留学していた経験が見事に生かされた作品で、日本映画というよりも同じ頃に作られたヨーロッパ映画でも見てる気分になった。のちに結婚することになる主演の川口浩と野添ひとみ(実は二人ともあんまり自分にとっては馴染みない役者だったりする。)の二人も実にいい芝居を見せていて印象に残る。とくに野添ひとみが妙に可愛い。川口浩と三益愛子の親子共演(しかも親子役。)もあって今になって出演者と原作者の名前だけ見ると川口ファミリーの映画のような感じを受けてしまうかもしれないけど、増村監督ののちの作家性をじゅうぶんに感じさせる傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2007-08-13 14:48:59)
20.  クレージー作戦 くたばれ!無責任
クレージーキャッツが全員集合した「作戦」シリーズと呼ばれる作品群の一本。新製品のコーラを飲んだ植木等扮する無気力な会社員が突然モーレツ社員に変身してしまうのが「マスク」や「ナッティー・プロフェッサー」のようで痛快。性格の変化を映像で表現するのもなかなか凝っている。催眠術に凝っている谷啓も笑えた。ストーリー自体はまあ可もなく不可もなくってところだけど、最後に映画を見ているサラリーマン層に向けてのメッセージ的なセリフがあってちょっと驚いた。当時のサラリーマン層にこのシリーズが人気だったというのがなんとなく頷けるような気がする。それにしても、こんなコーラが実在したら欲しいなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-29 23:40:38)
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