1. 蜘蛛巣城
《ネタバレ》 黒澤の凄さだけでなくシェイクスピアの凄さも理解できた映画だった。 森が動く!という伏線と展開は原作と同じであり、そのトリックは意外性があって楽しめた。 原作執筆から何百年もたっているが、面白い作品は何年経とうが面白い。 黒澤の能を取り入れた演出も素晴らしい。登場人物たちの動きがなんとも妖しく不気味だ。 ホラー的な表現も黒澤は十分に出来るということがわかる。ダイナミックな演出のみに終わらぬ多彩な表現能力を持つところはさすが世界の巨匠。 たくさんの方が触れているが、あの弓矢のシーンは凄いとしか言葉が出てこない。 素人に毛が生えた程度の学生に矢を射させたというから、三船が本気で怖がるのもむべなるかな。 数ある黒澤映画の中でも特に有名なシーンであり、私も大好きな場面だ。 [ブルーレイ(邦画)] 9点(2018-08-25 15:34:59)(良:1票) |