1. 現金に体を張れ
例えば本作が、2001年宇宙の旅以降の諸作品ほど語られないのは、難解で哲学的な部分が少ないからなのだろうが、だからといって無視するにはあまりに惜しいサスペンスの秀作。とにかくオープニングから無駄なシーンなどまったく無く、ちょっとだけ欲深くなってしまった登場人物達の悲喜コモゴモを交えつつ、劇中の山場である第7レースに向かって、微妙に時間軸をずらしつつも完璧なまでに演出する手腕はさすがはキューブリック、と唸りたくなる。ラストのシンメトリーなカットもらしくて良い。 9点(2001-07-23 22:13:57) |