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しったか偽善者さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 75
性別 男性
自己紹介 かなりゆっくりですが、気まぐれにぼちぼちレビューしていきます。文章がヘタクソで背伸びして書いてますが大目に見てください。ストレス発散のため感情の捌け口として、ささやかな自己満足でレビューしておりますが、結果的に皆様を楽しませ、映画鑑賞のお役に立てれば幸いです。安っぽい正義感をふりかざしたような偽善的自己陶酔レビューが多いです。
「すべての作品を尊敬する謙虚な姿勢を失うことなく」、楽しみながら、かなり感情的なレビューをしております。クソ映画の弾劾は覚悟と労力を要し、めんどくさいので、あまりする気がありません(すべきなんでしょうけど)。基本的にお薦め作品の賞賛です。

大島渚「悦楽」、オリヴェイラ「神曲」、若松孝二「処女ゲバゲバ」など自分が新規登録要望した作品をレビューしてません。申し訳ありません。内容あるレビューをしたいと思ってたら腰が引けて時間がたってしまいました。とりあえず形だけでもこれからレビューしていきます。

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1.  告白(2010)
 原作未読。/CMかミュージックビデオのように手の込んだサービス精神溢れる映像。それをずっとテンションを保ってたたみかけるようにテンポよくリズミカルに見せ続ける。この監督の魅力的なスタイルです。私は好きです。その映像は派手で悪趣味ですが(こんなの映画じゃないと言う人も多いだろうが)、バズ・ラーマンやダニー・ボイルに勝るようなカッコ良さがあると私は思います。おそらく日本独特のサブカルの土壌の上に成り立っており、見せ物的に見事だと思います。/そうした映像の手法は、前3作では存分に威力を発揮し、私は映像の勢いに流されるままに楽しませてもらいました。しかし、本作ではそうはいきません。本作は復讐劇、サスペンスとしてはたしかにそれなりに面白いでしょう。人間の闇の部分なども結果として垣間見えているかもしれません。だが、物足りません。本作には倫理の根幹を揺り動かされるような衝撃がありませんでした。現実味のないばかばかしいストーリーでも構いません。ただ、こんな人間の悪意を描くような話だと私はどうしても心に対する強烈な一撃を求めてしまうのです。「罪と罰」なんかを下敷きにもってくるからには、いわば自分の存在自体に不安を覚えるような恐ろしさや気持ち悪さを感じさせて欲しいと思ってしまうのです。人物ごとのモノローグで展開という形式や過激なストーリーから「紀子の食卓」を勝手に連想してしまったのですが(全く別物だけど)、衝撃や強度、叙情性といった点で本作はあれには全然及ばないと思います。中学が舞台の残酷な話という点から「リリィ・シュシュのすべて」も連想してしまいましたが、あれを観た時のように心が痛くはありませんでした。/パンフを読むと、監督はこれまでの自分の作品には「余白」がないと反省して本作を作ったというようなことが書いてましたが、その点改善があるとは思えません(別に改善しなきゃならないとも思わないが)。映画全体をコントロールしてしまおうとするかのような姿勢(別にそれが悪いとは思わないが)が本作ではやや傲慢で単純に感じられてしまいました。勝手な印象ですが、特に逆再生の部分なんかは余計な作り込み(前作まではそういうのが良い方に働いていたが)で陳腐に感じられたし、不要だとすら思います。/ところで、「ヴィヨンの妻」に続いて松さん良かったですね。どこか浮世離れしたかわいらしさが好きです。
[映画館(邦画)] 6点(2010-06-16 01:25:01)
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