1. 孤独な天使たち
《ネタバレ》 イヤホンから流れるCUREの曲、クラスメイトの流れに逆らい肩がぶつかる・・・冒頭の数分間で、言葉少なに少年の内面や状況を説明しながらもすんなり入り込めていけるのが凄い。ボウイの曲など音楽の趣味が好みに合ううえ使い方がじつにうまいのです。じつは自分は閉所恐怖症というか密室恐怖症なので、地下室が舞台ということに多少の不安をおぼえながらの鑑賞でしたが、秀逸なカメラワークのせいなのか全く息苦しさを感じませんでした。姉が作家としての成功と挫折を話すシーンもなかなか良く、姉弟としてだけでなく人間どおしとして2人がふれ合えたような・・そこでなぜか、すがすがしい気持ちになった。 [DVD(字幕)] 8点(2014-06-13 11:54:12) |
2. ココ・アヴァン・シャネル
《ネタバレ》 とくにシャネルに興味があるわけではなかったけれど、この映画を見てがぜんココ・シャネルに対する興味が沸いてきました。 ファッション誌も一般的でないこの時代、(今調べたらココが10歳のころにやっとヴォーグが創刊されています)装飾的かつ封建的な服装の時代に、誰をまねるわけでなくひとりシンプルを貫いた彼女。もっと言えば、この時代にシンプル=おしゃれという発想自体が無さそうな気がします。彼女曰く「嫌いな物に対して敏感なの」・・・美意識の高さはもちろんですが、着たいものが無いから自分で作ってしまう、そこが凄い。 ボーイが言います。「彼女はエレガントだ」・・・エレガントって何なんでしょうね。女性らしいorらしくない、華美orシンプル?それも関係ないような。なにか潔さ、品のようなものなんでしょうか。自分はファッショニスタではありませんがオンナの端くれとしてこれからもよーく考えていきたいテーマです。まあほど遠いんですけど。 あとスゴイのは彼女は上昇志向が強いわりにはけっこう男性に依存してて、なのに傲慢で媚びなくて自由。銀座のホステスも真っ青。その人間力の高さというか女力の高さ?が見られて面白かったです。なんかこうもっとビジネスウーマン然とした人をイメージしてたのもありますが。 いつ服作るんだろう・・と心配になるほど最後の方にしかメゾンは出てこないのでシャネル好きな人には物足りないかもしれませんが、自分は「伝記」にはあまり興味が無かったので、ひとりの女性の映画としてテーマが絞られているところに好感がもてました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-04 17:15:08) |
3. コッポラの胡蝶の夢
《ネタバレ》 一瞬リンチかっ?と思うような、時間や意識が混沌とした世界・・・「老い」とは?・・を中心に、時間、言語、哲学などさまざまな根本的テーマが絡んで、かなり大風呂敷にひろげられています。SFとかファンタジーとかくくれない感じで、今までにないものを追求し、創りだそうというアーティストとしての姿勢が、さすがコッポラと感じました。わかりにくいところもありますが、不思議が不思議のまま進んでいく感じは、幻想文学のようで嫌いじゃないです。浦島太朗的なラスト・・・しかし偽造パスポートはそこにありました。3つめの薔薇にはどんな意味がこめられているのでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-07 19:59:09)(良:1票) |
4. GOAL! ゴール!
ベタベタ&お約束満載、ツッコミどころ満載、映画としては?ですが、サッカー好きな人は見ずにいられるかというと・・・難しいっ! ベタだな~と思いながらも思わず泣いてしまうところもあり、飽きることもなく良くできているのではないでしょうか。稼ぐようになった一流の選手には、プレイだけでなく憧れられる存在としての責任が求められる・・というようなことも描かれていて面白かった。まあadidasの長編CMのようでもありますが、クラブチームやプロ選手の協力があると迫力は出るもんですね。ちなみにガバンはなんとなくデル・ピエロ似? [映画館(字幕)] 6点(2006-06-21 17:35:59) |
5. ゴッドファーザー
1~3とも、何回見ても発見がある。好きすぎてコメントしずらい。 10点(2004-01-12 16:44:09) |
6. コックと泥棒、その妻と愛人
美しく官能的。グリーナウェイ作品の中ではいちばん頭でっかちにならず、ひとつの完成形になっている。マイケル・ナイマンの音楽もすばらしい。ちなみにウチのダンナはこれを見た後ものすごくおなかがすいたと言った強者だったので結婚しました。 10点(2004-01-09 20:53:36)(笑:1票) |