2. インセプション
《ネタバレ》 巷で言われているようにこの映画が映画史に名を残すとすれば、それは間違いなくラストシーンによるものだろう。それまで殆ど気に留める事もなかった小さなアイテム。それがラストで素晴らしい効果を生みだす。観る者をあっと言わせた瞬間スクリーンはブラックアウト、我々の心に大きな謎を残していく演出は憎らしいほど秀逸。さて、最後はコブの夢だったとして、ではどこからが夢だったのか。或いは全てがコブ一人で見ていた夢だったのか。謎を解く鍵はきっとノーランが映画の中で残してくれているはず。そんな視点で観直すときっと2度、3度違った美味しさを味わえる映画。これだけ突飛なストーリーでありながら、破綻した部分、無駄な部分がない為、観ていてストレスは感じない。(難解ではあるけれど。。)非常によく作り込まれている映画で、脚本、映像、そして演じる俳優陣も皆個性的で素晴らしい。ただ渡辺謙の英語の発音はもう少しブラッシュアップできないものだろうか。それとも演出上わざと日本人ぽい発音にしてるのかな。渡辺謙がそこまで器用なはずはないのでたぶんただヘタなだけだと思う。頑張れ渡辺謙。 [映画館(字幕)] 8点(2010-09-02 15:40:59) |