2. イーグル・アイ
スピルバーグ関係の新作。 この映画は、「あれのパクり」だのそういうことで批評がかなりあるっぽいが、そもそも「ありがちな素材」で「良質なエンターテイメント」を演出することが、どれほど大変か。 鉄鍋のジャンの中華料理ネタでたとえるなら、 中華の極意は「どこにでもある、なおかつ安い素材を使ってその素材を最大限以上に引き出して最高の料理を作ることにある」こと。 それを今回はやってのけたわけで。 オリジナリティなどなんだのは、所詮「レアな食材」にすぎない。 「ありがちな食材」をどこまで引き出せるかが、映画の本質ではなかろうか。 そういう意味では、このイーグルアイは、 「おまえらにありがちな食材を使って最大限におもしろいものを作る力があるんか!?やれんのか!?俺はやる!!だからお前もついて来い!!」という製作陣の意地・根性が垣間見れる。 PRIDEネタでごめん。 この時点で邦画はほとんどが脱落する。 この映画の最大の魅力は、「正体の見えない万能な指示者に導かれ危機を乗り越えていく」ことにある。 これが前半になる。 後半になると、徐々に指示者の意図が判明していき・・・という流れ。 CMで使われている、「後数秒後にしゃがみなさい」というアナウンスの後、クレーンがビルに突っ込んで主人公の脱出を助けるシーンは圧巻。CMで見てるにもかかわらず、そのインパクトはでかい。 ご都合主義のオンパレードながら、何が悪い?? 映画とはかくあるべきだ!エンターテイメントとはなんぞや!? ハリウッド批判をするやつは、これができんのか!?やれんのか!? というメッセージ性が強い。 まあ、どちらかというと、テロより選挙だなぁというメッセージが強いのは同感。 しかしながら、古今東西、巻き込まれ型(それも主人公がヘタれてるバージョン)が人気あるのだなぁと実感。主人公が成長するものしか受け付けないのはアメリカらしいが。そういう意味では、今回の主演はトランスフォーマーと同じ主演で成功なのだろう。 [映画館(字幕)] 7点(2008-10-31 01:03:06) |