1. イヴの総て
傲慢で自己顕示欲が強い女優のイメージを題材に、人間の業を描いたストーリー映画。 大物と新進女優の二人のヒロインを軸に、周りの人間たちの複雑な思いが絡みながらのストーリー展開はとても見応えがあり、オチもいい。 見所はやはり二人の女優が見せる演技で、アン・バクスターはもちろん、大物女優役のベティ・デイヴィスが抜群の存在感を放っている。ただシーンによっては、役柄の年齢より老けて見えてしまうのが少々残念だった。 ちなみに無名時代のマリリン・モンローがチョイ役で出ていて、作品内容を考えると、また別の楽しみ方もできるのではないかと。 アカデミー賞で6つのオスカー獲得は伊達ではない、看板に偽りなしの作品。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-24 02:57:19) |
2. いそしぎ
エリザベス・テイラー演じる、自由奔放に生きるシングルマザーが主役のメロドラマ。 ヒロインが画家、主人公が宗教家の教育者という設定もあってか、 普通のラブストーリーとは一風変わったお話の展開を見せてくれるけど、 基本的にストーリーは面白くないです。この時期のリズは私生活でいろいろあったのか、 女優さんとしての魅力も感じなかった。舞台であるカリフォルニアの海辺のシーンは印象的。 [地上波(吹替)] 3点(2012-07-24 07:58:59) |
3. 稲妻(1952)
女を描かせたら日本一、複雑な家庭環境で育った末っ子の心情を成瀬監督が巧みに描写、 ストーリーは特別何があるというわけではないけれど、ヒロインの不満や鬱憤など、 心の内がしっかりと伝わるホームドラマに仕上がってます。高峰秀子のヒロイン役はもちろん、 母親役の浦辺粂子が飄々としていて面白く、ラストへの流れもよかった。 タイトル「稲妻」は劇中で演出効果として使われており、その意味は十分理解できるも、 ちょっと当てつけがましく、個人的には今一つピンとこなかった。 [DVD(邦画)] 6点(2012-01-21 20:55:57) |
4. 1408号室
単純なストーリーに登場人物が少ないということで、冒頭の五分ぐらい観ただけで、 誰もが作品の中にすぐに入り込めるであろう、とてもわかりやすいホラー映画。 映像とともに心理面での恐怖を与えていく演出は、お化け屋敷映画とは一線を画してます。 ただ結局は精神世界のほうばかりに占められちゃって、後半以降の展開は個人的には辛かった。 何も考えずに鑑賞できるという点では、普通に楽しめる映画だとは思うけど・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2012-01-17 20:30:03) |
5. イージー・ライダー
ストーリーはほぼないに等しいが、バイクと旅好きの人には堪らない映画。 主人公の二人を軸に、当時のアメリカの世相はしっかり伝わってくるのではないかと思う。 劇中の挿入曲もいいし、面白い演出のシーンもあり。映像がきれいで思わず旅愁を誘われたけど、 ラストはちょっと・・・。これもアメリカなのかな? [ブルーレイ(字幕)] 5点(2011-12-24 13:43:33) |
6. イレイザー(1996)
ある情報局員の活躍を描いたアクション映画。サスペンスタッチの内容で、 派手なアクションもたっぷりあるのだが、主人公のキャラとしての魅力はあまり感じない。 シュワちゃん以外の役者がやってもそれなりに観れるだろうし、 そういった意味では安定感のある娯楽作品といった感じ。面白いことは面白いんだけど、 何か甘くないマスクメロンを食べているような感じ。シュワちゃんに飽きちゃってんだろうか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2011-09-24 04:15:13) |
7. 遺産相続
遺産を巡り、内縁の妻 vs.本妻と、佐久間良子と小川真由美の、 女同士のバトルがたっぷり見れるかと思ったのに、佐久間良子は確かにヒロインだが、 もう一人の主役は野々村真だった。この人の役柄が軽くて、やたらうるさいうえに、 学芸会レベルの演技で、作品のクオリティーを大幅に引き下げている。 内容自体はそれほど悪くないと思うんだけど、オチは序盤で予想できちゃうし、 終盤はドタバタ人情劇に様変わりと、演出のひどさばかりがやたら目立つ作品だった。 他にいい役者さんも結構出てるのに、小川真由美は完全脇役でガックリ。 遺産相続というドロドロ劇をコミカルタッチで、という狙いはわかるんだけど、 結果的にはTVの2時間ドラマのよう。そういう感覚で鑑賞すれば、まあ楽しめる映画だとは思う。 [ビデオ(邦画)] 2点(2011-09-14 16:01:50) |
8. いまを生きる
名門校に赴任した型破り教師と、生徒たちの交流を描いた作品。 夢と理想を声高に叫ぶ先生よりも生徒達、特に厳しいオヤジさんがいる息子の描写がいい。 ストーリー全体の流れを考えると、先生と生徒の信頼と絆を描きたかったのか、 型破り教師の主張がテーマなのか、どっちつかずで多少不明瞭な部分はある。 先生の言ってる事は決して間違っていないのだが、夢と理想を追い求めれば追い求めるほど、 それだけ自己責任やリスクも大きくなるのは当然の事。 そういった現実の厳しさを、後半からラストにかけて描くつもりだったのかな? できれば先生に導いてもらう展開にしてほしかったが、ベタになるよりはこれでよかったのかも。 映像がきれいで、作品自体の出来は悪くないです。 [DVD(字幕)] 5点(2011-09-13 06:50:33) |
9. インベージョン
サスペンススリラーかな? 4度も映画化しているということで、内容は結構面白かった。 この手のジャンルの映画ではかなり演出が凝っていて、緊張感やスリルを与えてくれる反面、 ややストーリーに集中しづらい部分もあったかも。ニコールは相変わらずきれいだった。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-30 14:06:41) |
10. 怒りの葡萄
あくまで社会派ドラマとして鑑賞すべき映画。 原作自体がそうなんだけど、それだけじゃストーリーに厚みが出ない、地味だと思ったのか、 家族の描写も入れてきて、そちらは残念ながら中途半端だったなという感は否めない。 それにしても、アメリカにもこんな時代があったんだね。勉強になりました。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-26 14:46:34) |
11. 犬神家の一族(2006)
明らかにパワーダウン。リメイクする意味がまったくわからない。 金田一役の石坂浩二は歳喰っちゃったし、横溝作品特有のおどろおどろしさも今ひとつ、 前作と同じような演出シーンが非常に多い。でも面白いことは面白いけどね。 もちろん、オリジナル未見の人なら十分楽しめる作品。 [DVD(邦画)] 4点(2011-08-23 19:06:06) |
12. インビジブル(2000)
主役のケビン・ベーコンは、何か企んでるなと思わせるような顔つきをした俳優さん。 結構この人好きなんだけど、ストーリーはケビンのキャラに頼っているだけで説得力がない。 心理描写がしっかり描けていないので、その後の彼の行動を見るにつけ、 「何やってんのこの人。そこまでする?」といった印象しか残らないのである。 このストーリーだと、最初から腹にイチモツのある変人というキャラか、 周りからよほど疎外視されている状況設定でも用意しないと、ちょっとツラい。 透明人間のCGシーンだけは面白いので、十代前半あたりまでなら何とか楽しめる作品かと。 [ビデオ(字幕)] 3点(2011-08-22 12:36:39) |
13. いつかギラギラする日
萩原健一主演、ハードボイルドタッチのアクション映画。 準主役が木村一八と荻野目慶子ということで、この二人が作品の質を大幅に引き下げていた。 とにかく軽くてうるさくて目障りで、彼らがお話のキーポイントも担っているので、 リアルさも欠如という結果に。中盤からショーケンがキレ役に回ったのはいいんだけど、 描写の中心がまた例の二人に・・・。いりません。アクションシーンだけで十分。 結果的にVシネに近い映画という印象しか受けず、ショーケンだけが光っていた作品だった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2011-08-21 10:21:23) |
14. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
いわゆるジェットコースター・ムービーというやつだが、 そういった類いの映画は、これが走りだったのではないかと思う。 お宝自体に秘密や謎はなく、テンポのいいアクションで見せる冒険活劇なのだが、 徹底してスピード感やスリル感を楽しむ作りになっており、映画館向きの作品だと言える。 ストーリーは小難しくないし、相棒の中国人少年のキャラも中々いいので、 子供さんと一緒に鑑賞するにはお薦め。 [映画館(字幕)] 5点(2011-08-17 06:42:16) |
15. 犬の生活
チャップリンの姿を観ているだけでも十分面白いのに、 安定感たっぷりの笑いが随所に散りばめられ、ラストはほっこりとさせてくれる。 短編でありながらも、チャップリン映画の魅力が凝縮された佳作。 犬はかわいかったなぁ。ちょっとかわいそうなシーンもあったけど。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-16 16:14:09) |
16. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
ジョーンズの冒険活劇は安定感があって、それなりに楽しんできたけど、 本作ではもう設定がぶっ飛び過ぎちゃって、ラストもちょっと呆然としちゃったな。 純粋なファンタジー作品なら、これでもいいとは思うけど。 ここまで来ちゃうと、さすがにもういいかなという感じ。 [地上波(吹替)] 3点(2011-08-16 10:38:25) |
17. インセプション
ふと「マトリックス」を彷彿とさせてくれる、若者向けの作品。 複雑な設定でストーリーに厚みを持たせているが、こじつけ感たっぷりで苦笑するばかり。 近年の映画同様、映像とアクションで見せる映画。数年経てば記憶から薄れてしまう。 たぶん夢に見ることもないだろう。 [DVD(字幕)] 3点(2011-08-16 09:29:43) |
18. 生きる
前半は主人公の苦悩が丁寧に描かれていて、思わずグッとくるも、 後半はテーマの難しさがそのまま出てしまったようだ。 個人的には志村喬という素晴らしい役者を通して、格好悪くてもいいから「生」に執着する 徹底的なリアリズムを追求して欲しかったのだが、まったく違う観点からお話をまとめた展開は、 これはこれで実にうまいなと感心してしまった。ちょっと不自然なシーンもあるけど、 結果的には重厚かつ完成度の高い人間ドラマに仕上がっている。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-15 09:45:10) |
19. 1941
アメリカで大ヒットを記録し、鳴り物入りで日本にお目見えしたコメディー映画。 監督スティーヴン・スピルバーグ、脚色ロバート・ゼメキス、音楽ジョン・ウィリアムズ。 出演はブルースブラザーズのコンビ、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド、三船敏郎。 一流のスタッフが揃ったものの、内容はレベルの低い単なるドタバタ劇でストーリーなどなし。 それも半端ではないシッチャカメッチャカさで、当然ながら日本では大コケ。 感性が違うと言ってしまえばそれまでだが、こんなアホな映画を作ってそれがヒットするなんて、 アメリカ人ってホント何を考えてるのかわからない。 ちなみにテレビ放映されたときは、三船の声まで吹き替えられてて、そこだけは笑ったけどね。 [映画館(字幕)] 2点(2011-08-15 09:07:24) |
20. 犬神家の一族(1976)
横溝正史ブームの火付け役となった作品。 どろどろした人間関係、複雑怪奇なトリック、奇抜な殺人方法と、 最初観たときはやはり衝撃的だった。金田一役の石坂浩二を始め、 キャストはベテラン陣を配しているので、最後まで落ち着いて鑑賞することができる。 映像は昔の邦画らしく全体的に暗いのだが、それがこの作品の雰囲気にはピタリと合っていた。 唯一不満だったのは、途中で犯人がわかってしまうシーンがあったこと。 なぜそういう演出にしてしまったのか、今でも不可解。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-08-15 08:36:01) |