1. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
《ネタバレ》 深刻さとおかしさの入り交じった独特の雰囲気がすごくよかった。すごいメンツをこれでもか的に揃えて、しかも誰一人無意味に突出させることなく、全体に調和させた手腕は見事。話としては、崩壊した家族が一つにまとまって行く過程を描くと言う、ある意味定番ホームドラマの流れを汲んでいるんだけど、家族が全員天才という、規格外の設定のため、まとまろうとしてもどうしてもおかしな方向へ転がって行く。このくらいのメンツを揃えなければ成り立たなかっただろう。中でもよかったのはグウィネス・パルトロウ。この人が役と一体化したのを初めて見た気がする。美人系よりもこういうひねた役の方がずっとはまる。このオファーを受けたところに、今まで気づかなかった彼女のセンスの良さを見た。見直した。とにかく、見た後の後味が必ずしもよくないホームドラマなんて意外性のあるもんを、よく作り上げたものである。 7点(2004-07-27 07:31:31) |