1. 座頭市 THE LAST
《ネタバレ》 会話式レビュー・・A『心底つまらない映画だったよ、何あれ?』B『座頭市始め、キャラ達がちゃんと描かれてないから、全編しみったれた話の上に味気ないから退屈でした。』A『まず座頭市が全く強く見えない。モタモタしてて斬られすぎなんだよ!しかも斬っても血があんまり出てない・・』B『血といえば、別のシーンでは手首切断とかあるのに血が一滴も出ませんね』A『不自然にも程がある』B『市は居合い斬りの達人の筈なのに、あまり見えないですね』A『盲目の市が居合いとそれ以外の能力が、桁外れな部分をドーンと見せる所に「座頭市」のカタルシスがあるのに今回、何もありゃしないのはひどいねぇ・・』B『針の穴に糸を市が通すシーンでそういう部分を見せようとはしてるのに長回しのシーンだから遠くてその様子が全く見えない!何やってるの?と』A『香取慎吾は勝新っぽくしてたけど、あのスリムな体系じゃ不自然にしか見えないしセリフ回しもちょっとね・・頑張っているんだけどね』B『他のキャラも問題ですね。ARATAや豊原功補の演ずる男が市のライバルとなるキャラと思いきや、おざなりに描かれるから、重要なシーンで出てもどうでもよくなってしまいます。豊原功補の侍は市と一対一の対決をするんだから、ちゃんと強さと存在感を出さなきゃいけないのに・・』A『仲代達也の親分は意味不明な事しか言わないし、何がしたいか伝わらない。その息子の高岡蒼甫も同じ!ただ「伏線」を見せるために作り手に利用されただけのバカにしか見えない。』B『終盤の直訴状のくだりは見せ方含め実におかしな事になってました。ああキリがない・・』A『ラストもボロボロの市がただのチンピラに背中刺されるって、ちょっと!・・その後もグダグダ感満載でひどかった』B『今回は最後という事で今までとは違う「人間」座頭市を描きたかったのでしょうが・・これを見る限り、こんな「人間」座頭市なんか観たくなかったと、はっきり思いました』A『勝新にこんなもん見せたらどう思うのだろうか・・』 [DVD(邦画)] 2点(2011-01-21 02:13:03)(良:1票) |
2. 3時10分、決断のとき
《ネタバレ》 骨太な西部劇のドラマをスクリーンで堪能出来て良かった・・。 ラッセル・クロウの堂々たる悪党ベン・ウェイド役はいつもながら反則級の存在感で圧倒・・たまりません。 対するダン役のクリスチャン・ベイルはそれと比べると存在感がやや希薄なのは否めないです。 でも現在の境遇に苛まれた男の苦悩を見事に演じ、後半に掛けての展開から堂々たる存在感を示してくれて素晴らしかったです。 二人の間の友情とも敵とも呼べない、奇妙な関係性が面白く物語を引き立てる味にもなっています。 後半でベンはダンの真意を聞き、遂に決断し3時10分発の囚人の汽車へ向けて銃撃の雨をかいいくぐった果てに迎えた結末・・遂に誇りを得た男と誇りを守った男同士の連帯感が画面から静かに溢れググッと感動しました。 ラストシーンで護送されるベンが口笛を吹き愛馬が走ってゆくシーンはまた彼が脱走するだろうなぁと匂わして最後にニヤっとさせられ『いい作品観た!』と充実感に満たされました。 それにしても、こういう良作をしばらく公開を見送っていたとは何事か・・怒りを禁じ得ません。 [映画館(字幕)] 8点(2009-10-18 19:37:44) |
3. ザ・マジックアワー
《ネタバレ》 色々賛否真っ二つの本作ですね。 私は主人公の村田さんに感情移入しまくってしまい・・気分良く演技してるシーンでは『村田さん本当はウソなんだよ!』と心の中で叫び、笑いより悲壮感が漂う始末でした・・ 妻夫木演ずる備後とその仲間に怒りの炎が・・とは言いながら前半は笑える所もあり普通に楽しめました。 でも後半は長く感じてダレた印象です。 これって90分くらいにまとめられるんじゃないのかなぁ・・。 村田さんが終盤あたりでようやくウソだと気付きますが、そこまで長いなぁ・・ 中盤前くらいで『そこまでも気付かないと流石に村田さんが間抜けに見えてくる』といういけない突っ込みをしてしまいました。 後半の特にクライマックスの間延びはダメな感じ。 散々マジックアワーって強調している日没した時間帯にクライマックスをもっていけばいいのに・・。 そして全編で気になったのは舞台設定の中途半端さです。 昭和初期あたりのレトロな町並みでヤクザを『ギャング』と呼んだり。 登場人物が『映画みたいな町』なんて説明しているので現代とは違う全く異なる世界かと思いきや撮影所シーンは普通の現代そのもの・・ 今の携帯持ったり軽トラもあったり全くレトロ感無し・・ 何これ?そういう特殊な舞台設定にしたいなら細部まで徹底して世界観を作り上げるべきでしょ! と不満を挙げたらこんなにあったので高評価はしませんがそこまで酷評をするほどの出来とも思えません。 佐藤浩市演ずる村田さんに好感を持ち自分の映像がスクリーンに映ったシーンはグッときたので嫌いにはなれないです。 この作品が舞台劇ならもっと面白く見えるんでしょうね。 [DVD(邦画)] 5点(2009-01-27 23:16:55) |
4. 殺人の追憶
韓国映画は初鑑賞なので韓国の文化とか街並み、当時の社会の状況とかそれだけでも新鮮でしたが肝心の本編も最後まで画面に釘漬け状態で本当に久々の「面白い」サスペンス観られて大満足!役者達の演技はもちろんですがそれぞれの顔立ちも絶品です。思い付きと思い込み(?)で犯人を追うソン・ガンホの濃い刑事役はくどくもなくむしろ痛快さえ感じるキャラです。それと対照的な冷静に事件を推理する刑事のキム・サンギョンのソ刑事が後半につれ感情を剥き出しにしていつの間にかキャラ位置がソン・ガンホと入れ替わっているあたりも面白かったです。無毛症の銭湯の調査とか霊媒師に依頼したりとクスッと笑えるシーンもいくつか用意されたり畳み掛けるように出てくる事件の新事実(憶測もアリ)、何人かの容疑者のエピソードで全くダレる事ありません。エンデイングもしっかり後を引く演出が用意されていて秀逸。これを観終わってまず思った一言「日本もこれくらい面白いサスペンス映画を作れよぉ」 9点(2004-05-02 14:09:58)(良:2票) |
5. サクラ大戦 活動写真
《ネタバレ》 映像と歌は文句ナシで良かったです。 登場キャラが多過ぎるせいか構成にイマイチまとまりが欠けてました。 そして本編で感じた一番の不満は元・星組隊長のラチェットの見せ方。 ポスターでもサクラと2枚看板で全面に出しているにも関わらず キャラ描写はただ花組に混じっているだけのキャラに成り下がっているのがとにかく残念。 ラストの海神別荘のシーンでラチェットが劇を通して自分がエリート集団の星組を無理矢理、解散させられて無念な心境をいきなり語るシーンも その前にそういうラチェットの内面が出てくるシーンがあれば無理もなく自然に深みのあるシーンと感じられただろうに・・ 個人的にラチェットはお気に入りなので余計にそう思う訳です。 あーだこーだ書きましたがストーリー自体は明快すぎるくらいの勧善懲悪モノでサクラ得意の痛快ご都合主義全開でごく普通に楽しめる面もあります。 サクラのアニメシリーズは全体的に決して出来が良いとは言い難いですので そろそろゲームと肩を並べるアニメ新作を期待したいです。 5点(2004-04-02 12:45:15) |