1. 殺意の香り
ほんっと可もなく不可もない、なんとも古めかしい精神分析ネタサスペンス。心理分析医と謎のブロンド美女っていうお膳立てはヒッチコック作品を連想させられるんですが・・・。「クレイマー~」でオスカーゲット直後のロバート・ベントン監督、上昇気流に乗ってたメリル・ストリープの再タッグを期待した観客にはこの程度の出来では不満だったはず。「クレーマー~」が当時の世相に鋭く切り込み、映画界に新しい風を呼び込んだ作品だっただけに、一層古めかしく感じたのかもしれません。80年代前半よくテレビに出てた「当世いい女風」を気取ってた女性タレントさんが、皆さんこの映画でのメリルのヘアスタイルでしたね。松岡きっことか藤真利子とか。彼女たちを見かけるたんびに、この映画のメリルが重なって映りました。メリルはこの作品では特に馬渕晴子さんに似てる。 [映画館(字幕)] 5点(2012-02-15 12:21:00) |
2. 再会の時
確か公開当時、同時期に公開された「ダイナー」(7点)が、若者たちの「しゃべくりまくり映画」、この映画が中年世代の「しゃべくり映画」という事で、比較対照されていたような記憶があります(←『ロードショー』)どっちも観ましたけど・・・「ダイナー」のほうが断然面白かったですね。オタク思考満載の主人公たちにもめっちゃ共感出来たし。こっちに出てくるのは鼻持ちならないインテリぶった連中ばかりだったような・・・。実際こっちが中年世代に突入した今、果たしてこれを再見しても面白いんかなあ・・・。まだエラくなる前のケビン・コスナーが「死体役」で出てたけど、シーン自体がカットされちゃったってエピソードのほうが、今となってはよく憶えてたりして(笑) [ビデオ(字幕)] 5点(2010-09-20 13:19:01) |
3. 殺人ゲームへの招待
《ネタバレ》 この手のアガサ・クリスティ風「大邸宅一同集合ミステリー」もの大好きっす!ただ、この廉価版パロディ映画はあまり頂けない。ラストにいろいろな結末・犯人・真相が用意されてますよ~っていう遊び心がウリだったようだけど。事件そのものにあまり興味が湧かない展開の為、どの真相でも、ど~でもいいですよ~何でもいいですよ~(←古い)ってな印象でしたね。新旧オールスターキャスト組んで「ナイル」や「オリエント急行」みたいな、予算かけまくった豪華で本格的なミステリー映画がまだ製作されないかなあ・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-30 13:22:44) |
4. サイコ2
ライラ役のベラ・マイルズ・・・。前作であんな怖い思いまでして助かったのに、なにもこんな酷い殺され方されなくたって・・・。ねぇ? [地上波(吹替)] 6点(2008-09-15 14:32:32)(良:1票) |
5. ザナドゥ
いや~、これ超越的に映像処理センスが悪い映画ですねえ。なんだか途中、杏里の「思いきりアメリカン」とか「♪来て~来て~来てサンタモニカ~♪」(←曲名未詳)がいきなり流れて来てもちっともおかしくない世界だって思っちゃいました。おっ!ジーン・ケリーとオリビアとの最初のタップダンスシーンなかなか良いムードじゃんって思ったのもほんの束の間。ラスト位ジーン・ケリーに見せ場作ってあげてもいいのにい~。ハリウッド映画人は敬老精神に欠けてます!でも田舎にいた高校生時分の頃なら「これこそアメリカだっ!これが憧れのウエストコーストだ!!」って素直に騙され信じ込んでしまったかもしれないです。当時杉山清貴なんかの曲が自分がイメージしてた「都会」そのものだって密かに憧れていた時期だったし。自分にとっては、恥ずかしい記憶を思い起こさせてくれた一編。あんまり悪い点数はつけたくない。狙いとしては決して悪くないと思うし、優香&亀梨和也(←髪型似てる)あたりでリメイクするような勇気ある製作者はおらんか~? [DVD(吹替)] 5点(2006-05-12 13:29:38)(笑:1票) |
6. サハラ(1983)
作品の出来不出来はともかく、「青い珊瑚礁」や「エンドレス・ラブ」までのブルック・シールズは、エリザベス・テイラーの再来、世界最高の美女という肩書きに相応しくホントに美しかったと思う。ところが短期間の内に背丈がグングン伸びちゃって、この映画が公開された頃はもうノッポで大味なだけの女優に・・・。もちろんこの映画、決してつまらなくはなかった、クラシックカーでのカーレース、砂漠の盗賊にさらわれるヒロイン・・・、でもそのどちらのエピソードも中途半端もイイトコで、観客を満足させる出来ではなかったような気がする。要するに人気絶頂の女優が出るような類の作品ではなかったのだ。それまで自分にとっては映画館っていうのは遊園地のアトラクション的場所でしかなかったが、これで初めて映画っていうのはガッコの授業と同じで眠くなる事もあるんだって自覚させてもらいました。一つ大人になりました。同時上映の「銀河伝説クルール」も妙に暗めのSFアドベンチャーでちょい俺には辛かったっす・・・。M.R.サイケデリコン様、お先にすみません! [映画館(字幕)] 4点(2005-12-04 16:53:17) |
7. さびしんぼう
浦辺粂子おばあちゃんと小林聡美&樹木希林親子がいい味出してましたね。「嘘付きはドロボーの始まり」「あとは野となれ山となれ!」って 大爆笑でした。このコンビまた復活してくれないですかね。でも大林映画の常として、他の喜劇的部分は失敗してるんだよな・・・。先生のスカートが落ちるシーンとか、おばさん連中と九官鳥とのやり取りとか。まあそこら辺はささいな瑕、後半はぐっとテンションが上がって、十代の頃のノスタルジーをかきたてられる事間違いなし。でも個人的な好みだと「時をかける少女」のほうが上。 [映画館(字幕)] 9点(2005-11-21 14:06:33) |
8. 里見八犬伝(1983)
角川映画って外国人アーティストを起用して、映画の主題歌を歌わせるってセンスだけは優れてたと思いません?(「復活の日」「汚れた英雄」然り)この映画のジョン・オバニオン「里見八犬伝のテーマ」もすごくいい曲で、給食の時間放送部にリクエスト流したっけなあ・・・。映画の内容より先に主題歌が浮かんでしまうっていうのも、イメージ戦略がうまかったんでしょうね。 [映画館(字幕)] 6点(2005-07-16 17:46:34) |
9. 細雪(1983)
日本人の美意識を四季の移ろいに重ね合わせ、これほどまで美しく映像に焼き付けた作品を僕は他に知らない。吉永小百合がふわふわしたとらえどころのない三女雪子を的確に演じて極めて魅力的。妹(古手川)に足の爪を切らせていた彼女が、突然の義兄(石坂浩二)の来訪に着物の裾を直すシーンが妙に艶っぽい。岸・佐久間は流石の貫禄。伊丹十三も小心物のキャラクターを巧く演じてみせてくれる。第二次大戦開戦前夜の、忍び寄る戦争の影をところどころに点出させているきめ細かい演出も見逃せない。 9点(2004-10-17 12:37:41) |