1. ザ・ベビーシッター~キラークイーン~
《ネタバレ》 前作があまりにツボにはまって当然の如く観賞。 今回はピンポイント的に好みのジェナ・オルテガさんがヒロイン。これだけでも観ない訳にはいかないところを、今作も終盤になってあのキュートなサマラ・ウィービングさんが登場。これは至福でした。繰り広げられる血みどろシーンは本来は好まないのですが、そんなこたぁ全て忘れさせてくれるキャスティング。ほんの2年余りでグッとイケメン度が上がったジュダ・ルイス君も相変わらずイイ味出してますね。 前回は時としてキュート、時として大人びてといった雰囲気が魅力だったエミリー・アリン・リンドさんは今回は随分と成長して、やっぱこのぐらいの年齢だと女子の方が大人びるのかな、などと作品とは関係ないところに思い至ったりして。ちなみにこれも作品とは全然関係ありませんが、彼女の顔の輪郭を見ているとロビン・タニーさんを思い浮かべてしまうのですがどうやらアカの他人のようで。 で、本作はどうかと言うと前作同様大いにハマりました。ヒロインたちの活躍は勿論のこと、復活した悪魔崇拝者たちも相変わらずのグロいながらもトボケた役回り。スピーディな展開に惹かれっぱなしで大満足。肩の凝らない娯楽作として出来上がっていますね。流石のマックG監督です。 エンディングは更なる続編を期待させる雰囲気モリモリですが、どうやら今のところネット上に情報はないようですね。是非是非製作して欲しいところです。そして、次なるヒロインにはクロエ・グレース・モレッツさんを持って来てくれればなどと超個人的に夢想しております。 [インターネット(字幕)] 8点(2025-03-20 09:49:09)《新規》 |
2. ザ・ベビーシッター(2017)
《ネタバレ》 サマラさんがあまりに魅力的なのでそれだけで満点にしたくなる作品。と言ってもそれじゃあまりに主観的過ぎてしまうので自粛しますが。(汗) あまり予備知識なしで観賞したのでゲームの最中に思いっきり突然行われる凶行にはビックリ。ただし、ビックリはビックリでもびっくり過ぎて笑ってしまいました。ビーの夜の秘密の行為…というのでこの線で行くのだろうという予感はしていたものの剛速球ストレートがいきなり来るとは…。その後のスリリングでスピーディな展開は文句なし。大いに楽しめました。 と同時に、話は前後しますがそこに至るまでのコールとビーのまるで恋人同士のようなハジケたシーンの連続がまた良かったです。イケメン少年と滅茶苦茶キュートかつセクシーな年上の彼女みたくて、観ているオジサンとしては微笑ましいやら羨ましいやら。 続編は今のところ未見ですが、これは絶対観ます。いや~面白かった。(満点じゃないのは元々はスプラッター苦手なので) ちなみに、今の今までベビーシッターは「乳幼児の子守り」だと思っていたのですが、調べてみたらローティーンのお世話も含むのですね。勉強になりました。 [インターネット(字幕)] 9点(2025-03-15 12:58:07) |
3. ザ・ディスカバリー
《ネタバレ》 死後の世界(存在の新たな次元)と言うからスピリチュアルの線で行くのかな?と思いきやあくまでも科学だと言う。意識が肉体を離れ何処かに行く。ただし行先は分からない。行き先が何処であるかはわからなくとも電車が走り出すことは分るのと同じ。 何だか煙に巻かれてると言うか詭弁のように思える解説。 そして、信奉者が拳銃自殺するのを目の当たりにした博士は雲隠れ。秘密の施設に信奉者を集めてカルト教団の如き説法を行う。その裏で死者が死後の世界へ旅立つ際の記憶を記録しようと実験を繰り返しつつ。時として自らを仮死状態にして実験台にしてまでも。 だとしたら、これは一人の科学者が妻の死を契機にライフワークとして来た研究の方向性を見失い、家族や信奉者を巻き込んで自滅していく物語かな?と思いきやそれも違う。 それらは導入部を彩るエピソードであって、実は死後の世界というよりマルチバースの物語じゃないの?と思えて来る展開。ただし、微妙に、と言うより明確にタイムリープ的要素も絡んで来る。だから、純粋にマルチバースの物語とも言えない。 では全くの新説?と言うことでもなく、観終わって何か釈然としないものが残りました。この手の作品は難しいですね。先行する作品も多々ある中では尚更に。 ウィルが得たものとは?彼は、アイラが死なず彼女の息子も死なずにいる世界を自らの意思で選ぶことは出来ないでしょう。それは同時に存在するわけだから。無意識下から意識の元に現れる記憶は願望? 結局、博士が長年の探求の末に得たものは人の意識を映像化するという優れた技術ではあるものの、そこに映し出されるものはあくまでも願望。次なる次元への旅立ちの記録ではなく在りたかった自分の姿の投影。ウィルの意識に現れた数々のビジョンも、マルチバース的に表現されてはいるものの時系列で捉えると少なからず矛盾はあるように思え、繰り返し求め続ける彼の姿のような。 挑戦的なテーマの作品故にサンダンスでも評価されたのではないかと思えます。とは言え、観客に判断を委ね過ぎな感は否めず、エンドロール後の大ラスに挿し込まれた映像の意味するところが全く意味不明に思えたことはマイナス要因。迷いつつ甘めの6点献上です。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-02-27 21:21:10) |
4. 最凶女装計画
《ネタバレ》 この監督の作品は結構観たはずなのに本作は観ていませんでした。 パロディ感がしないこともありませんがオリジナルですね。ストーリーとしては結構ベタではありますが、そこを逆手に取っていると言うか、お約束感溢れる展開ながら全然気にならない。次から次に繰り出されるお笑いネタがことごとく楽しめました。ゴールデンラズベリー賞の5部門でノミネートということですが、いやいや微に入り細に入りハイレベルなコメディだと思います。 台詞が多いですね。残念ながら英語はイマイチな私。もしネイティブに理解出来ていれば、飛び出しまくるスラングに楽しさ数倍であること間違いなしかも。音楽もまた然り。全体的にBGM少なめの作品で、特に始めのうちは妙に静かな時間が流れて行くので期待外れ感が起きそうになるものの、ここぞと言うところで挿し込まれる楽曲がことごとくお洒落でカッコいい。全曲コンプリートしていればこれまた楽しさ数倍ですね。 そして、なんと言ってもクオリティがハンパない女装。細マッチョな男がグラマラスな女になり切る。そして黒人が白人になり切る。コンプラ的には結構強力な攻めに次ぐ攻め。でもそこがまた好感度高めてます。この女装、ホントに特殊メイクだけなんでしょうか?VFXなし?見事です。過去作にも「ビッグママ・ハウス」とか「ミセス・ダウト」とか有名作品は数々ありますが、本作は女装映画の新境地を感じさせてくれました。ネタじゃなくて、かなりマジな仕上がり。素晴らしいです。 始めのうちはイマイチ乗れなかった本作。でも、スロースターターさながら次第にヒートアップしてきて、観終えた時には大満足で迂闊にもホロリとしてしまったぐらい。思いがけない佳作でした。 ちなみに、邦題は痛しかゆしと言うか仕方ないところですかね。直訳はかなり難しい感じ。監督繋がりでの営業的ネーミングですが、結果オーライと思いました。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-10 21:22:27)(良:1票) |
5. ザ・メガロドン 大怪獣覚醒
《ネタバレ》 ついにシリーズ第3作になりました。今回はより前作との関係性・連続性が明確です。前作で戦い切ったキング号が基地に帰るところですから。それにしては何故か艦長が殉死してて後継艦長が登場しますが。何か大人の事情でしょうかね? まぁそれはともかくとして、今作では謎に強気な科学者が登場、謎の技術で海底火山のエネルギーを取り出す計画を進めています。そのせいでまたしてもメガロドンを掘り出してしまうのですが、独自に活動している民間人のようでいてやってることはかなり危険な国家的プロジェクトだったりして良く分からない設定になっています。 で、今回も少なめのサメ登場シーンですが、サメCG自体はより自然体に描かれているように思えます。例によって良く見ると妙な点もありますが。ただし、スケール感がグダグダかも。60メートル級っていくらなんでもやり過ぎでしょう。サメが戦艦嚙み砕くって、そりゃやり過ぎでは? 内容を濃くしてシリーズのレベルアップを図ったように見えなくもない作品ですが、このあたりが限界なのでしょうか?もっとコメディ路線に振ったらどう?と言いたくなる作品でした。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-01-13 23:48:01) |
6. ザ・メガロドン 怪獣大逆襲
《ネタバレ》 前作(制作当時に次作を計画していたかは不明)とは少々趣を違えた巨大ザメ作品。 前作はロシアの潜水艦が登場、本作では中国の艦船が登場。国際問題を背景に巨大ザメの脅威を描く?いえいえ、政治的な中身はありません。あわや第3次世界大戦勃発?っぽい台詞はありますが、共通の敵はサメ!ってことで結局は共闘します。かと言って反戦映画では間違ってもありません。 前作絡みで姉妹関係を交えつつ軍の規律を背景とした人間関係を描き込んでいる、ようでいて何だかよく分からない人間関係とそれに伴う感情の変化だったりします。 で、肝心のサメは多発します。が、あくまでも設定上の話であって、ビジュアル的に大量のメガロドンが一気に襲って来る恐怖は描かれません。ただし、絵的には進化したかも。あまり登場しません(サメ映画なのに)が、時折登場する拡大ver.のCGは意外にも自然ぽかったりします。細かく見てしまうと適当な造りや動きだったりもしますが。 結局、最悪のピンチを突然小型潜水艇で、しかも単独で駆け付けた上司が魚雷1発で巨大ザメをやっつけてハッピーエンドなのですが、なんだそれ? 前作からの工夫の跡は好意的に見れば見て取れますが、基本的には散りばめられたヘンテコなところを笑いながら観るのが正解かも知れない謎作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2025-01-13 23:26:55) |
7. 催眠術師の家で
《ネタバレ》 言って見れば120年以上前の実験映画、といったところでしょうか。スクリーン上の人物が動くこと自体が一般民衆にすれば驚異だった時代に、催眠術にかけられた女性が瞬時に着替えて行くなどということは、今で言えばイリュージョン、つまりは何らかのタネがあるマジック、なのでしょうけれど、当時の人々の目には魔法以外の何物でもなかったことでしょう。 もしアリス・ギイさんが現代のCGアニメや特殊効果を目にしたら…きっと驚く間もなく「これはどうやって撮っているの?」と探求し始めることでしょうね。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-07 15:37:55) |
8. 狭霧の國
《ネタバレ》 登場する人形のリアルな造作、怪獣ネブラの存在感、見事なセットと背景。特撮怪獣映画へのオマージュが滲み出つつもオリジナリティ豊かな作品に仕上がっていますね。新人監督による作品ながら、監督自身も特撮畑で経験を積んで来た人物ですし、ベテランの一流スタッフも参加して作り上げているだけに流石の仕上がりになっていると思います。 悲しい出自のヒロインと心を通わせる怪獣。怪獣の正体は明確には説明されていないものの、神の使いと言うよりもヒロインの悲しみに寄り添い、そして孤独な彼女を護る存在のようです。彼女、そして怪獣との出会いによって成長していく少年の物語と言っても良いのかも知れません。 新鮮かつ素朴な感動に出会えた作品に8点献上です。 [インターネット(邦画)] 8点(2024-12-27 10:40:24)(良:1票) |
9. THE RESEMBLANCE(原題)(2022)
《ネタバレ》 故人そっくりな他人(俳優?)を選び出し、遺族のもとに派遣して生前の記憶に浸ってもらうことで心を癒す。何だか本当にありそうに思えないこともないビジネス(ホントにあったら相当アヤシイかも)の物語。 愛息を失った母親はやり切れない悲しみからそのプログラムを契約します。父親は母親とは少しばかり異なる感情を抱いていて、そんなプログラムは何だか胡散臭いと思っている。父親と母親の息子に対する感情が違うというのは当然だと思いますが、この家族には明確には説明されない事情もあるようですから尚更ですね。 派遣されてきた愛息似の青年を母親は自らを説得するかの如く努めて平静に受け入れます。一方父親は露骨に不信感を表します。これも流れからして当然のことだと思います。 しかし、父親と青年が二人きりになった時に青年が発した言葉は、父親にしてみればその青年が絶対に知り得ない内容。父親の頑なな感情が崩れ始めます。父親だってもう一度愛息に会いたかったに違いありません。もしかしたら、ある意味母親以上に会いたかったのかも。しかし過去の何らかの事情が彼の感情を抑制してしまっていた。 結局、あの青年は誰だったのでしょうか?愛息似の俳優の巧みな演技?事務所の徹底した情報収集?そんな訳はないですね。 もしかしたら父親の潜在的な願望が青年の登場によって溢れ出し、彼に幻を見聞きさせていたのかも知れません。しかし、どうであれ父親の感情を覆っていたものが剥がれ落ちたという事実だけは不変でしょう。 子を持つ親として大いに感動した佳作でした。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-12-23 10:38:35) |
10. The Blue Drum(原題)
《ネタバレ》 出来映えは良いと思うのです。映像、演出、ショートフィルムというよりこのまま90分ぐらいの作品になっていくのかなという雰囲気。 しかしながら、肝心のストーリーが…。なんともありがちなオチなのです。タイトルがそのまんまですね。昔っからこういうオチってあるような。行方知れずの家族が実は身近な所に隠されていた、みたいな。つまりは意外性がなくて先読みが出来てしまう。ミステリー系ホラーとしてはこれは致命的のような。 そう考えると、そこに至るまでのいくつかの仕掛けもありがちに思えてしまい、何かもうひとひねり出来なかったのだろうかという感想です。雰囲気が良い感じだっただけに残念な作品でした。 [インターネット(字幕)] 4点(2024-12-13 00:27:06) |
11. ザ・クレイジーズ(1972)
《ネタバレ》 コロナ禍を機にずっと観たかった本作ですが、サブスクでやっと鑑賞出来ました。 流石のロメロ監督としか言いようのない出来映えですね。アクションや特撮などには多少の不満がないことはありませんが、70年代の作品ということを考えれば納得出来るレベルですし、何より優れたテーマ性と脚本や演出を考えればそんな不満も消え去ると言うもの。 およそ50年前も昔に、感染症の恐怖とそれが人心と社会に及ぼす影響を描いたということの先見性、政府や軍が混乱の極みにある中で無謀な凶行に走る様への強烈な批判、現代においても、否、現代においてこそ強烈なメッセージ性を発揮していると言えるでしょう。 パニック状況下における兵士たちの非人間性、父娘の異常行動(これはパニック関係なしかも)など、ひとつひとつの細かなエピソードも見逃せないものばかり。誰が狂っていて誰が狂っていないのか?最後の最後まで緊張感が続き、混乱のまま幕を閉じるという展開も魅力ですね。 冒頭の主人公と恋人によるサービスカットというお約束的遊び心も忘れないところも流石。敢えて注文を付けたいとすれば、主人公と親友(悪友?)が良く見れば似てないのですが、ちょっと見が似ていて時々区別がつかなかったことでしょうか。 観れて良かった1本に9点献上します。 [インターネット(字幕)] 9点(2024-12-01 00:31:53) |
12. ザ・ハント(2020)
《ネタバレ》 それほど多くのレビュー数とも思えませんが、良くも悪くも既に皆さんに書き尽くされている感がありますね。社会風刺エッセンス付きブラックコメディテイストのホラー作品とでも言いましょうか、私は大いに気に入りました。 何となく最近メジャーなヒット作で見かけたような冒頭の主人公らしき人物の連続頓死模様。(どっちの作品が先だったかよく分かりませんが)これで一気に惹き付けられました。グロさもある程度デフォルメされていてキモさはなし。(個人的耐性があるだけかも)鉄条網を越えて逃げ込んだGSの善良そうな老夫婦も予想通り追う側。そしてまたもや主人公かもの一行は頓死。突如登場するヒロイン感イマイチなヒロイン。何故か無敵、何故かハイスキル。云々。書き続けると長々としたネタバレあらすじになりそうなので後は自粛します。 兎にも角にも切れ味鋭いぶっ飛んだと言うか吹っ切れたサバイバルアクションは最高ですね。ヒロインらしからぬヒロインの無敵さ加減も良好。表情がいい!躊躇も後悔も感じさせられない見事な顔芸。勿論この状況を楽しんでもいない。恐るべき自己客体視。気に入りました。ラスボスのヒラリーさんが霞むぐらいの存在感ですね。プロフィールがアフガン従軍経験ありのレンタカー店員としか明かされないあたりも潔し! 勿論、これがありがちなハント&サバイバルホラーだったらここまで面白くはなかったでしょう。中途半端感は否めないながらも米国内の二極化の縮図みたいな時事ネタを無造作にふりかけたからこその変則的な感情移入性。どっちにも肩入れしたくなりそうな展開。中途半端にふりかけているからこその味わいがあります。丸投げではない程度に観る者に投げつけて来る感じ。これもいいです。 さり気なく回収しているシャンパンネタやキャビアネタもお茶目なレベルで好印象。願わくば、個人的にはキャビアを口にしたCAが苦しんだりして実はキャビアには毒が入っていて、毒を入れたのは主催者側の反乱分子だったりとかもうひとひねりラストに加えたらとか思ったりもしましたがやっぱ蛇足かな? [インターネット(字幕)] 8点(2024-11-25 10:30:44) |
13. 残穢 -住んではいけない部屋-
《ネタバレ》 原作は未読。あくまでも本作についての感想ということで。 怖さは控えめ。ミステリー的展開が中心になっていることに加え、幽霊や幽霊らしきものの映像がチープ過ぎることや過度な音響効果を使用していないことがその要因かと。(個人的にホラー慣れしてしまっているということもありますが) 序盤の女子大生の自室での異音発生場面。洋画・邦画問わず、何故にホラー作品は画面が暗いのか?というのは無粋な疑問と理解してはいるものの、それでも「不思議ならまずは電気点けなさい!怖いなら尚更!」と言わずにはいられない演出。その時点で「やっぱそうなのね」と興覚めしかけ、「私」の妙な深入り加減にも憤懣やるかたなく、「つまんね」とリタイアしそうでした。が、怪異の原因を探って行き「穢れ」の連鎖が明らかになっていく過程で「なんだか新鮮!」と物語世界に惹かれていきました。 総じて言えば、全体的な流れや美術には満足しつつ、細かな演出や特殊効果には満足したりがっかりしたりといった不安定感ありのホラー。序盤は今ひとつ興味が湧かず、ところが中盤からの展開には大いに惹かれ、終盤は蛇足感(特にエンドロール)に落胆という感じです。 終わり良ければ全て良し、という締め括りにして欲しかった。つまりは終盤に盛らないで欲しかった。不安を伴う疑似的ハッピーエンドにして欲しかったところです。残念。 あ、それからサブタイトル。「住んではいけない部屋」って原作には付いていないような?確かに「住んではいけない」のかも知れませんけれど、土地そのものに穢れがあるものの特定の部屋にだけ怪異は現れているということは、部屋ではなく住人にこそ原因があるように思えてならず、だとすればミスリード的で的外れなサブタイトルに思えてしまいます。折角「残穢」というジャストフィットなタイトルなのに。それがマイナス要素で5点献上に留めます。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-10-30 11:17:31) |
14. ザ・レイク
《ネタバレ》 冒頭から謎の怪獣が出現するスピーディな展開は好感が持てました。奪われた卵を追い求めて暴れまわる怪獣というのは当然の如く既視感十分ですし、演出的にも特に目新しさは感じませんが、出演者たちの行動や言動に若干の違和感を感じつつも、ハリウッド映画や日本の怪獣映画とは一味違う味付けと思えばそれも本作の魅力なのかも知れません。 怪物のデザインは「AVP エイリアンVS.プレデター」「クローバーフィールド / HAKAISHA」「アバター」等々のクリーチャー・デザインを手掛けたハリウッドのデザイナーということですが、なるほど本邦の怪獣デザインとは異なるテイストですね。タイの風景の中に現れたハリウッドテイストの怪物、新鮮でした。 タイ発怪獣映画ということでモノ珍しさで鑑賞した作品ですが、シンプルに怪獣映画として楽しめたこともあり6点献上します。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-09-29 12:03:35) |
15. さよならの朝に約束の花をかざろう
《ネタバレ》 美しい映像、解りやすい物語の流れ、設定や世界観自体は決して目新しいものとは思えませんが、超長寿の民と普通の人間の間に生まれた愛の変遷という切り口で語られるラブストーリーには惹かれるものがありました。 ただ、願わくばもう少し「愛」そのものを掘り下げて欲しかった。観客に委ねる部分があっても良いとは思うのだけれど、マキアとエリアルの間に生まれた感情について、もう少しだけ饒舌に語って欲しかったと思えてしまいました。説明口調ではない深い感情表現と言いますか。何かしら消化不良感が残ってしまった感じです。 マキアを筆頭に各キャラクターが必要以上に子どもじみているというのも原因かもしれません。イオルフの民は外見の成長は止まっても心の成長は止まらないのでは?結構な年月を経ているにも関わらず心は子どものままのような。少なくとも感情移入は難しかったです。 そして終盤。置き去りにされたメドメルと乳母の運命が悲し過ぎます。レイリアはあのままで良かったのですか?それまでの流れからしても、決してそうは思えません。 更にエンディング。レナトに乗ったマキアとレイリアが空の彼方に消えて行く。そこまでで良かったように思えてなりません。蛇足とは言いませんが、余韻を打ち消してしまいかねない後日談でした。生き残ったイオルフの民と一頭のレナトがイオルフの里で平穏を取り戻している光景をバックにエンドロールが流れるだけで良かったような気がします。 美しく感動的な一本だけに、あと一歩の物足りなさを感じてしまった作品でした。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-08-25 21:24:49) |
16. 三茶のポルターガイスト
《ネタバレ》 テレビやビデオ、ネット動画等々、幾度となく目にしてきた風景です。つまりは個人的には結構好きなジャンルだったりする訳ですが。 今回は、このスタジオだけを対象とした特番という感じですね。なので、さんざん見せられてきたものを改めて見せられているという既視感的印象はかなり強いです。絶対に作り物ではないという動画の数々にしても、なんか見たことあるかもと思えてしまう。あまりに有名な対象を取り上げてしまったが故の弊害と言えるかも知れません。 とは言え、それらの動画を作り物だと言い放つ根拠もないので、その手の現象には個人的には一家言あるところですが長くなるので省略します。と言うより、少しぐらいは分析・解説的なカットも入れて欲しかったところです。 これから続編も公開されるようですが、次作は本作の焼き直しにならないことを願います。評価不能的作品ですが期待を若干裏切られた感があり4点献上とします。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-01 14:49:52) |
17. サラリーマン・バトル・ロワイアル
《ネタバレ》 何やら既視感のあるシチュエーション。箱様の建物でもなく、地下室でもなく、離れ小島でもなく…鉄壁の要塞化したオフィスビルが舞台のサバイバル。 出勤したらいつになく厳重なセキュリティチェック。そこで気付けよ!と思う間もなく一気に軟禁状態に。お約束のように響き渡る天の声。否、この場合悪魔の囁きか。既視感あります。 悪い冗談かと思いきや早速見せしめの如き犠牲者が。しかも狙撃ならぬ自爆死。埋め込まれたチップは超小型爆弾なのね。これまた既視感。 正直なところ誰が誰だか区別が付きにくい状況で死亡フラグが連立して行く。そしてお約束どおりに裏切り者が登場。 などなど、全編通じて(エンディングも含む)既視感のオンパレードです。が、だからこその面白さもある訳でして、スピーディな展開、誰が死んでも不思議ではない状況(実際、流石に「え?死んじゃうの?」的な人物も)、決して退屈することなどなく一気に楽しめました。 とは言え、(実際の予定は知りませんが)シリーズ化に向けて意欲満々的なエンディングはどうかなと。本作限りで完結!という意気込みを感じたかったというのが正直な感想です。 ちなみに、邦題はストレートですね。必ずしも「バトル・ロワイアル」しているとも思えませんが。少々内容が分かりにくい原題の方が、謎めいていて良いような気がします。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-05-04 16:39:13) |
18. 最終絶叫計画5
《ネタバレ》 ひさびさに鑑賞しました、「絶叫計画」シリーズ。 下品です。相変わらず下品。下品の極み。でも笑ってしまう。最後まで観てしまう。笑ってしまった段階で作り手の術中にはまってしまっているのですね、多分。 各シーンがどの作品のパロディなのかぐらいを考え、他は何も考えずに暇つぶしするには最適の作品。テーマとかは無いに等しいし考える必要もないでしょう。 そうは言いつつも、この手のおおよそ邦画ではあり得ないタイプのお下劣な作品は実のところ大好物。ですが、子ども(とりわけ赤ちゃん)乱暴扱い表現はやっちゃいかんという自分なりのポリシーみたいなものはあるので、その分減点して5点分笑わせていただきました。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-04-26 13:52:09) |
19. search #サーチ2
前作を観た時、確かに面白いけれど柳の下に二匹目は居ないだろうなと思ってしまった私。撤回します。甘かった。これは前作を凌ぐと言っても決して過言ではない面白さ。と言うか前作以上にスリリングで意外性に富んだ素晴らしい脚本ですね。数々の伏線も漏らさずキッチリ回収。脱帽ものでした。 前作を観た時、喋ってる分の字幕とPCのディスプレイに表示されている英語の訳文が横書き縦書き乱れ飛び、目が疲れて大変だったので今回は吹替え版で観てみたのですが、私のような英語不得手な方には吹替え版をお勧めします。それでも理解力が衰えつつあるお年頃の私、リプレイしないと追い付けない場面もあったりして。なので、個人的には毎回入れ替えの昨今の映画館では鑑賞不適な作品とも言えそうです。 次作があるかどうかの情報を知らないのですが、前作と今作ではスタッフが巧みにローテーションしてこの出来栄え。是非是非再度の チャレンジを望むところです。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-04-06 19:24:51) |
20. ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結
《ネタバレ》 遅れ馳せながら鑑賞。前作と比べて少なめのレビューながら、良い点もそうじゃない点も概ね皆さんに語り尽くされた感がありますね。私は肯定派、支持派です。思いっきり楽しませていただきました。 いきなりでまさかの精鋭部隊?捨て駒作戦、キッチリ始末したと思ったら実は味方だったというブラックジョーク、サメやらネズミやらイタチやら動物たちの大活躍(サメはハイブリッドだしイタチは活躍の予感だけですがw)、レトロでサイケなラスボスの大暴れ、前作同様ハーレイ・クインの魅力爆発等々、やや長尺にも関わらず中だるみ皆無でラストまで惹き付けられっぱなしの上にエンドロールにはオマケが2個。良い意味でおなか一杯になりました。まさに「ゴチソウ」でした。 強いて言わせていただければ、トリ馬鹿のワタクシ的には冒頭の小鳥ちゃん受難(後で仇討ちしてもらえるけど)と少し後の鳥カゴ放火シーンがNGですが、人の命を思いっ切り軽視している本作では全く聞いてもらえない意見ですね。 次回作やスピンオフに期待せずにはいられない快作に9点献上します。 [インターネット(字幕)] 9点(2024-04-05 11:32:06)(良:3票) |