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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1.  ザ・フラッシュ 《ネタバレ》 
まずは矢鱈と長尺なのですケド、それって別に内容が無いってワケでは(更々)なくって、観たトコロ少なくとも3つ位は⇒フラッシュの(遅ればせながらの)イントロダクション+フツーにヒーローもののアクションもの+「過去は変えられるか」というSF的ドラマ、とかってモノの中身はしっかり在ったと思うのですよね⇒んで重要なのが、そのドレもが別にそんなに悪いとも思えない程度の出来だった…というコトなんすよ。語られるフラッシュのキャラや過去にも面白みは在りましたし+アクションも結構リキの入った好ましい感じであったと思いますし(冒頭とか特に)+個人的には3つめのドラマんトコもクライマックスは率直にかなり好かったと思ったんすよ⇒トマト缶一つで変わってしまったダケの運命であっても、やはり過去を変えるコトは叶わない…みたいなのは、実に非常に好いアイデアだったのではねーかな、と(⇒その手の映画のクライマックスのネタとしては、どう使っても完全に成立するだろーな、と)。  しかし、まァ~如何せん、じゃあその出来の好いのが3つあるからってそれを混ぜたら傑作になるかとゆーと…としか言い様が無いのですよね。。また非常に根本的に、だから(2つめの)アクションは結局無くても諸々と好かったってコトじゃんか!としか(再び)言い様が無いよな~と。。⇒私もソ~レは流石に、余りにもちょっとヒドい…としか思わざるを得ないのでして。。丁度、DCのユニバースの方針自体がかなりゴタゴタ・ゴチャゴチャとしてた時期にブチ当たってしまったって作品なのは重々承知なのでして、だから結局その影響が皆無だったとは到底思えない様な仕上り…だと言うしかないのでありますかね(⇒それ自体は、シンプルに至極残念です)。いちおう、後続のリニューアル版ユニバースには(キャラ的には)生き残ってる…みたいなコトらしーので、ソコで見事に復活してくれる(=今作の労が報われる)コトを心から祈ってますよね。以上。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2024-03-25 19:20:21)
2.  ザ・ホエール 《ネタバレ》 
非常に観応えの有るドラマだったとは思うのですが、かつ表現の面でも何故主人公があーいう人物として作中に据えられて居るのかとかには(最後まで観ると)ごく納得がいったのですが、それでも何とゆーか、やはり根本的に主人公の人間性自体には納得がいかない部分がかなり有って、結果「うーん…」みたいな観終り方になってしまったという感覚が強いです。描かれない時間の中においても、どー考えても極めて「自分本位」な人物だったのだろうとは思えていて、だから娘のエリーの(字ヅラは)ごく過激な発言の方が、私にとっては100倍説得力が在った様に(また)思えてもいまして、どーにもなんだか入り込めなかったな…(醒めた眼で観てしまってたな…)という感じなのですよね。  ただ、重ねてそれこそが、今作の表現の結実する最たるモノ=自分の中の自分が暴走して肥大化した成れの果て、というコトだとも思うのですよ。また、それダケを殊更に見せ付けてやって満足する…という作品ではなかった=チャンと他のモノ・それダケではない別の結末も提示してくれては居たとは(確実に)思えるのですよね。いったん、そのうちもう一度観ようと思うのを予感したうえで、この位の評価にしておきます。
[DVD(字幕)] 6点(2024-03-12 10:25:07)
3.  サイレント・ナイト(2021) 《ネタバレ》 
思えば意外と、この手の「世界の終わり」系の映画って結構にぎょーさん在りはりますよね(ジャンルとしても色々在るし)。でも、個人的には今までも正直言って、ゾンビ映画を除いてはどれもあんまし面白く観れては来なかったな…て感覚もあるのでして、やっぱ基本はネガティブにしか為らない・終わらないですもんね、と………今作は、オーラスには何か少し解釈をブレさせたい様な「小細工」も仕込まれては居ましたケドも、でも根本的にはシンプルに唯バッド・エンドでしかなかったとも思いますし、私としては(重ねて)苦手なジャンルの苦手なヤツだったと言っちゃって好いだろうと思います。とは言え、この「原因」としていちばん好くあるのはゾンビ(感染症)か隕石だと思うのですケド今作は「雲(霧)」とゆーコトで、それこそ『ドント・ルック・アップ』みたいに降って来るよと言われてもイマイチピンと来ない隕石よりは「覚悟が出来る」or「覚悟をせざるを得ない」ってコトだとも思うので、結果として登場人物達も揃って結構落ち着いては居た様に見えてましたかね。でも多分、事象発生当時は(別の地域が全滅してゆくサマを目の当たりにして)もっと取り乱して+かつ絶望したんだろーなァ…と思うと、彼らは其処からチャンと立ち直ってるってコトにも見えたのは=自分なら絶望から立ち直れずにベッドから起き上がれないかもな…と思ったってコトも含め、皮肉で性悪な連中にも見えましたが・総じて結構大人な人達だよな…と思ったりもしましたかね。  それでも、最初に述べたこのジャンルの作品としても実に超・シンプルとゆーか「捻り」が全く無いって方の作品にも見えますよね。ハッキリゆーとジャンル不明にも近いですが(=実は、この題材の作品として根本的にナニが「差別化可能なコンセプト」だったのか…もイマイチよ~分からんのですわ)強いてゆーならシニカルなコメディなのかとは思います。でも、だとしても(やっぱし)イギリス人とは笑いのセンスがかけ離れてるな~という感覚にしかならねーのでして、結論はどーにも苦手で好みじゃない方の映画でしかなかったな~と。がしかし、特にそのシニカルな会話劇の部分は決して詰らないとまでは言えない程度に眺めてゆけたって感じでもあるので、迷いに迷ってこの評価としておきます。キーラ・ナイトレイって、前にもこのジャンルの映画出てませんでしたっけ?(エンド・オブ・ザ・何とか…みたいな…?)
[DVD(字幕)] 5点(2024-02-03 13:43:42)
4.  サンクスギビング 《ネタバレ》 
まあ、80年代のあの頃のスプラッタって、それこそ『ハロウィン』に始まって『血のバレンタイン』やら『悪魔のサンタクロース』やら、その意味では感謝祭ってまだ取り上げてなかったからつくったらどう?となるのも当然だとは思いますよね。プラス、その頃のってまた思えば確かに「犯人捜し」を軸の一つに据えたヤツもワリと多かったな…と思い出したりもしました。その辺の感じからすると、個人的にはどっちかちゅーたら『ラストサマー』の方にまんまだな…とまた×2思ったりもしたんですケド(⇒つい最近『スクリーム』も何やら復活しかけてたし)一切合財踏まえると、完全に見た目どおりに、古くて好くて(そして)在り来りなアメリカン・エンタメ・スプラッタ…てヤツだとは思うのですね⇒且つは、その意味では全然フツーにまた期待どおりに高水準にまとまった作品だったとも思うのですよ。  ただね~~~ナンちゅーかちょっとダケ(個人的に)違和感が在ったとゆーのが一方で、も~グロ過ぎるって位にメッチャグロいんですよね本作…(当然の如くにR-18だし…)別に「グロいぜ!文句あんのか!」てトチ狂い果てた連中がナンボほどグロくっても私自身は一向に構わん!のではありますケドも、それでもこの手のコテコテな方のヤツがココまでグロいと、前述どおり個人的には違和感になっちゃうトコロが確実に在るのですわ(⇒今作だと、キャスリーンをオーブンでこんがり焼いて⇒んでお待ち兼ねの食卓で切り分けて…辺りは流石にちょっと引いてしまいましたよ)。80年代の本チャンのヤツって、ゆーてココまではグロくなかったと思ってまして、むしろちょっと笑えるとゆーか(それこそ)本来のこーいうイベントの節に皆で観て楽しめる…て質感だったかとは思ってるのですよね(モチロン、今にして思えば…と=技術の進歩や観る側の意識の変化を踏まえずに…とゆーコトではあるのですケドも)。どだい、私自身はそれが在ろうが無かろうが普段はあまり気にしてやしないのではありますケドも、今作は確実に所謂「ロマン」が無い方のスプラッタだ…とは断言してしまえるってヤツでもありますかね(=ひたすら悪趣味、とゆーか)。  要はですね、重ねて、全体の構成とかって部分には(40年前から)ナンの工夫も向上も無いワケで、じゃあその中でスプラッタのみをやれるダケ+やりたいダケひたすらレベルアップしてやったからさァ喜べ変態共!てのはイクらナンでも安直なんじゃねーの?というコトですわね。それこそ、スプラッタに限らず80年代ホラーの総体における「ロマン」への真摯な探求が見て取れない…とでも言いますか。個人的にもう一つ、ちょっとかなり危惧してるのが、なんか来年・再来年くらいってこーいうの=クラシックホラーを唯々現代的にマッチョ化したよーなヤツ、がまたゾロ流行って来そーだよな……でも正直な~んか嬉しくはねーよな……てコトなんすわ(⇒今作観終わって一番強力に感じられたのがそこの感覚・胸騒ぎですよ⇒マジダルいな~と)。今年だと私『死霊のはらわた ライジング』をそこそこ褒めちゃったのでオマエなんやねんソレ!と言われても仕方が無いトコロなのは重々自覚もしてますケド、この2つの精妙な違いこそが私にとっての「ホラーにおけるロマン」なのだろう…とは、再び確実にそう思うトコロなのでして、ですね(その感覚の言語化とゆーは、また極めて困難なコトではありますケドも)。
[映画館(字幕)] 6点(2023-12-31 14:00:41)
5.  ザ・キラー 《ネタバレ》 
グラフィックノベル原作とのコトで、要は漫画の映画化というヤツって理解で好かったのですかね。調べると原作は20年位前からのシリーズみたいなので、観た印象は=主人公の暗殺者のキャラってのは、比較的かなりコテコテな一匹狼+かつありがちに偏執狂とでも言うべきマイルール絶対主義な御仁なのですね⇒ゴルゴ13をあの頃のロバート・パトリック主演で実写化した…みたいな感じかと(細身なので)。ソレでも、作品自体は(アクションスリラーとしては)手堅すぎるホドに手堅い・無難すぎるホドに無難、て感じの好く纏まった高品質ではあります。あまりにも最近こーいう映画ばっか観てて流石に食傷してる…とゆーコトでなければ(⇒昨今の状況的にはソレはあり得るとも思いますが)暇潰しに使う分には何の問題もなさそうに思われますね⇒配信で観れるって方なら特に全く完全にオススメ出来ます。  とは言え、評価としては高くもなく低くもない(⇒強いてどっちかとゆーと低めに寄せた)この程度にしておこうかと思います。理由は、まず個人的には結局のトコロ、今作でいちばんテンションが上がったのが3番目?の「The Brute」との死闘だったのでして、んでその後の「The Expert」=ティルダ・スウィントンとのやり合いについて、コレも(プロ同士なんだから)多少は荒事が観れるのかと思ったら全然そーでもなかった…というトコロが少し痛恨だと思われたからですね。つーか、このティルダ姐さんのシークエンスは(珍しく)ちょっとスベってたんじゃねーかな、とも⇒いくらナンでも(裏稼業の人間としては)ルックスが目立ち過ぎ+追い込まれてからベラベラベラベラ喋り過ぎ+小噺もクソつまんな過ぎ+結局呆気無くやられ過ぎ…とちょっとモ~行き届いてたな~と思ってしまいましてですね。。重ねて、全体的にはほぼ文句は無い(ケド意外性も無い)て感じなのですケド、ココのみはやや残念に思われたのでこの評点です。以上。
[映画館(字幕)] 6点(2023-10-31 23:10:42)(良:1票)
6.  ザ・クリエイター/創造者 《ネタバレ》 
モノ凄~く大雑把な捉え方として、20世紀のかつての諸・名作SFのシンプルな映像的(技術的)アップデートとしてなら、全く観る価値が無いとは言えない程度の作品…には思えますかね。似ているモノを挙げ始めたらソレこそキリがねーのですが、中でも印象的なのは(コレは監督もズバリそー言ってるとのコトらしーですが)日本に縁のあるSF系サブカルなんかの影響…とゆーのもソコら中に見て取れ捲るって感じでもありますね⇒監督が日本好きなのは『ゴジラ』とか撮ってるのだから確定的に明らかだとは思うのですが、この人たぶん『ガンダム』とかすらもおそらく相当に観てそーな気がすんな…と。重ねて、映像は(大画面で観れば)それなりに面白みの無くはない(=カネ掛かってるのが十二分に察せられる)て程度のクオリティだったとは思いますし、お話の内容も(あくまで一番の大筋の部分については)全く筋が通らないってモノでもなかったかと思います。ま~、シンプルな娯楽映画・娯楽コンテンツの一つとしてボケっと眺めて楽しむ分には一応は及第点…位な感じかと。  ただね~、だから当然、まずオリジナリティってのは(確かに)皆無な有様でして、加えてごく在り来りなそのシナリオ(+世界観)に関してだって、また細部までのつくり込みってのは相当に雑だとも思えるのですね。ソレこそ『ターミネーター』みたいな二項対立の世界観が根本に在るってお話なのですが、観ていくとどーもそのAI対非AIの戦いとゆーのはほぼほぼ決着寸前な状況のよーでして、ニューアジア(AI陣営)はほぼほぼベトコンの残党みたいなアナログ極まりない描かれ方になってもーてるのです(⇒渡辺謙が文字どおりサムライかなんかに見える…)。だから結局、AI陣営ってのが(当初からは)ナニが凄い・強い or 強かったのかが全然分からないし、ロサンゼルスを核攻撃した…とゆーてどーいう状況で・誰が・どーいう狙い(他)でそーなったのかも分からないので、とどの詰まり根本的にナンでこーいうコトになってるのかすら(よく考えると)イマイチピンと来ないってお話だとも思われるのですね。他にもちょっと、されて居るべき説明がされて居ないって部分がかなりふんだんにあったかな…という気はしてしまってますかね(⇒その意味でも「その辺は過去作品と同じです!」って雑さがまた垣間見える、と)。  もう一点、この話って最後の最後まで観てると、今どきちょっと珍しい位にアメリカが「悪」として描かれる系統の映画なのですよ。ソレ自体は、別にタブーでもナンでもないとは私は思ってますが、翻ってその対立軸たるニューアジアってのは、前述どおりベトナムとかの東南アジア系+何やらチベット系?の仏教系の方々+ほんのり日本風味、みたいな集合体として描かれてる様に見えるのでして、ズバリゆーと中国+中央アジア・西アジアとかのイスラム系の方々が(意図的に)オミットされてる様な描かれ方にも見えるのです。またソレ自体、現実世界の在り方との関連的にはリアリティとして再び微妙だな…と思うと同時に(⇒まあ諸々の事情的に、そーいう方面の連中にアメリカが「負ける」って映画はちょっと流石に尖り過ぎかな…とは思うモノの)だから結局この映画ってその「悪」に対する「善」として描かれるのがまたズバリAIでした!という、いくらナンでもキョウビちょっと共感しにくいって作品になってもーてると思うのですよね。個人的にはそもそも、今どきやっぱ「二項対立」てフレームワーク自体がモ~古臭いんだと思うのですわ⇒ソコをアップデートせず過去SF作から流用しちゃってるから、またこ~んなちょっとダサい(=本当にヤバそうな奴には喧嘩を売らない、みたいな)作品になっちゃってるのでは…などとも思わずには居られなかったですよね。
[映画館(字幕)] 6点(2023-10-29 20:31:18)
7.  ザ・ディープ・ハウス 《ネタバレ》 
ホラージャンルでゆーたら何にせよ『海底47m』が、他にも別ジャンルだと『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』とかって作品もあるので、アイデアとしては今ではそこまで斬新ってワケでもないかとは思うのですが、それでもやっぱし水の底で酸素が無い!+お化け!てのはかなりスリリングな状況ですよね(⇒プラス、主人公がYouTuberだからまた流行りのPOV系ホラーにもなってるし)。今作は、敵がサメとかではなくてコテコテのオカルト系お化け…てコトで、建付けとしては根本的に完全に成立してるとも思うのですね(前述どおりに手堅そうな一方で、新規でやれそうなコトも十分ありそうだし、シンプルに怖くもできそうだし、と)。ただ、実際に観てみると(終盤はそこまで悪くなかったとは思うのですが)何とゆーか中々撮るのに苦しんでるな…(ホラー百戦錬磨の二人にしては…)という印象が強かったですね。  それはまず、ホラーとしてエンジンが掛かってくるのがかなり遅め(=潜るまで&潜ってから緊迫するまで、が各々20分強で⇒残り40分位までワリと何も起こらない)だったり、その後もお化けが思い切り襲ってくるまではまたちょっと掛かる+襲ってきてからは(今度は)描写がワンパターン+ほか色々と映像的な小細工も弄しては居るのですが総じてそれらもパンチ不足…とか、とにかく「実際にやれるコトが限定的だった⇒だから主に物量の面で物足りなく仕上がった」という様に見えるのですよね。ある種同じ意味で更にもう一点、水の底だから当然コッチも動きが不自由なのですが、対するお化けってのも(今作ってマジでガチで全部水中で撮ってるので)やっぱり動きが他のホラーキャラに比べると非常にノロい⇒ソコはたぶんお付き合いしてちゃダメでお化けの方は多少スイスイ動けた方が好い…と思ったりはしますかね。  結論、技術の進歩は目覚ましく、それ自体は喜ばしいコトだとも思いますが、それでも尚難しいモンは難しい!てなコトかな~と。でも今作でもまた、監督ご両人のチャレンジングな姿勢には毎度のコト敬服しておるトコロではありますケドね(⇒売れてからも結構「型」とゆーのに嵌らずに毎回違ったチャレンジを継続されてるな~とは思ってるのでして)。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-24 20:02:58)
8.  サロメ(1987) 《ネタバレ》 
オスカー・ワイルドの『サロメ』は演劇としても有名、かつリヒャルト・シュトラウス作曲でオペラにもなっていてコッチもまた有名でありますけれど、今作は構成としてはこのサロメを劇中劇として上映時間の大半でソレを描写してゆくのであり、かつ大筋は原典にかなり忠実なので(⇒演出の方では思い切り独自性を出しまくってますが)映画としては非常に観易い・見せ場も分り易い作品になってますね⇒その時点で、監督作としてはだいぶオススメし易い感じ。演出としても、この話が(本質的には)エロいヤツだってゆうトコロの表現は(根本的には)オペラとかとも変わらんと思うのですが、この面とてよりドギツく+かつ下品な方面にかなり滑稽なモノとして+加えて少し現代的・モダンな雰囲気も取り込んで、といったユニークな質感に仕上げられてますかね(ただ、この80~90年代に「モダン」だったってヤツって、今今にコレを観るとどーにもちょいダサいとも言いますか、今だと「モダン」にも「レトロ」にもなり切れてなくてややイマイチ…と思うコトもあったりしますが)。  重ねて、シンプルにワリと(眺めてるダケでも)楽しめる…と思うのですが、それは衣装とかのルックス面がごくユニーク・凝ってるコトの効果なのは言うまでもねーです。いちばん好きだったのは(まるでパンク・ロッカーみたいな)洗礼者ヨハネすね。あとは当然、肝心のサロメ役のイモージェン・ミライス=スコットというお姉ちゃんも、この人はワリと最初っからナチュラルにイカレてる感じがプンプン漂ってるのですが、更に中盤~終盤で「Let me kiss your mouth!」とか「Give me the head of John the Baptist!」とかってキメ台詞をひたすら延々繰り返すサマのマッドなコトにはモ~痺れてしまいました。他、グレンダ・ジャクソンの王妃へロディアの(高貴ながらの)アバズレ感も当然の如くに好みでしたね。
[レーザーディスク(字幕)] 7点(2023-10-23 09:05:46)
9.  裁かるゝジャンヌ 《ネタバレ》 
うーん…私は一体、いま何を観たのか?とゆーのをスグには断言できなかった、とでも言いますか。。例えば、画面の総合的なクオリティとか、或いは(サイレントではありながらの)諸々の演技の出来だとか、そもそもソコら辺はもうオーパーツ!とかってレベルでメチャクチャ高度だったと思うのですよね。でもやはり、ソレらとて(100年前のサイレント映画のヤツだから)現時点の一般的な映画のモノとは大いに質感を異にしているとも思いますし、でも他方、どう見てもつくりもの・ごく抽象的な表現でもあるのに、むしろ意外なマデに真に迫って深く深く心を穿ってゆくとゆーか(⇒私自身は、キリスト教徒でもナンでもないのですケドね)正直に本当に何が画面に映ってるのかが段々と好く分からなくなってってしまいました…と。重ね重ね、私は今映画を観たのか・宗教音楽を聴いたのか(⇒まあ伴奏音楽は現代の後付けだと思いますが)・小説を読んだのか(⇒サイレントのモノクロだからか実に高尚で文芸的な空気も感じ取れたのですよね)・それとも何か、現実の歴史の一ページとゆーのを奇跡的にも垣間見る機会を得てしまったのか……この上無く独特でそして唯一無二とも言える映画鑑賞経験、なんてのをしてしまったという風にさえ感じてしまいました⇒今まで観たサイレント映画の中では、間違い無くイチバン強烈でしたすね(その意味でのこの評点で)。
[DVD(字幕)] 9点(2023-08-29 00:04:16)
10.  残酷女刑務所 《ネタバレ》 
うーん…面白くないな……映画のどんなジャンルでも、多少なりとも経時変化としての「陳腐化」とゆーのは避けて通れないコトかとも思うのですが、比較的に顕著なのがアクションとかかな~とも思ってましたが(意外と)ポルノ系統も高度にそーなのかも知れませんね。女優さんが(揃ってまあまあ美人なうえ)トップレスまでは平気で見せてくれるのでありますし、セックスシーンや折檻シーンもチャンと在るには在るのですが、今観るととにかくどれも「生温い」のですよね…まあ、今どきならAVとかで幾らでももっとハイレベルで、かつ(間違い無く部分的に)ホンモノ度も高い描写が観れる状況なワケではありますし……  いちおう、建付けからの監獄もの⇒で終盤は脱獄もの、でもありまして、ラスト付近はアクションぽい展開にもなってゆくのです、がコレも(年代的には珍しい方の女性ものアクションてコトで)やはりキレ味は欠いてますし……まだあまり研究出来てはいませんが、同じ年代の同じジャンルなら邦画の方がより尖鋭的…である気もしますね(⇒ちょっと他のも観てみましょう)。
[DVD(字幕)] 4点(2023-08-17 23:04:35)
11.  ザ・メニュー 《ネタバレ》 
ちょっと低めに付けてしまってますが、理由は明確ですね。  ○思ったよりも+序盤の雰囲気からしても、想定よりずっと「隅々までは明解に種明かしがされずに」終わってゆくタイプのサスペンスなのですよね。そもそも、ソレ自体からして個人的にはかなり高度な違和感になってまして、レイフ・ファインズ演じるこの主人公って(私には)確実に頭に超の付く「完璧主義者」の方だと思われたのですね。にしちゃあ、この企ての全体の顛末からしてまず随分と雑だな…と(こだわりシェフの気まぐれパスタ、みたいなコトになってんなァ…と)。  ○もう一つシンプルに、ジャンル的に=サスペンスとしたって、こーいうごく高度に「モヤっと」したまま終わってゆくヤツが(コレも個人的に)とにかく苦手なのです⇒基本、そーいう作品には今までも高得点は付けていないのですが、今作も私にとってはその範疇の代物でありました。  あとは…メインディッシュ=サスペンス以外のクオリティとして、まずは画づくりや演技等の「見た目」の部分は端的に上質な映画だったと思います(アニャ嬢も美人)。んで、何となく諸々とやはり「風刺的」「寓話的」な意味合いだって感じ取ろうと思えば幾らでも感じ取れる…という質感でもあるのですね。しかし重ね重ね、殊にサスペンスであるならばそんな添え物の質がどーあれ、本筋がコレだと私にとってはほぼ意味が無い、というコトなのです(豚汁と漬物がどんなに美味しくたって、肝心のトンカツが焦げてたならそんな店にはもう行かない、と)。思えばそもそもソレ自体が、見た目の華美なコト+意外性だのなんだのにばっかこだわってるスローヴィクの料理とも、非常に重なる部分があるな…とも。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-08-07 08:59:45)
12.  さらば、わが愛/覇王別姫 《ネタバレ》 
抗い得ぬ時代の波に翻弄されるとある一つの世界を描いた作品にも見えるのですが、同時に、その世界におけるたった一人のとある人間の人生というものを完全に=完全なる完成度で描き切ったごく希少な映画でもある様に思われます。その人物は、その世界と同様に、逃れ得ぬ業を根源とする自らの相容れぬ感情・性格=魂の咆哮に、これも同じく翻弄され続けて居る様にも見えるのです。まずは、その常人には届かぬだろう域に達した複雑怪奇な人間性を、これでもかと抉り出すサマのそれ自体が稀有なことと、その抉り出されるソレ自体にまた実に見事で完全なる説得力が備わって居たこと、に非常に深い感銘を受けたのであります。が、何よりもまた同時に、その私の理解の到底及ばない奇異なる一人の人間というのが、何ゆえにこんなにも崇高に美しいモノに見えるのか、ともはや驚愕しないことには居られなかったのですね。それは、正義・善悪だとか、運命だとか、幸せだとか不幸せだとかそんな一面的で単純な価値観で割り切れてしまうだろう自分自身の人間性というのが、心の底から恥しく・悔しくなる様な感覚だ、とでも言いますでしょうか。  重ねて、その分裂症ぎみに複雑怪奇な主人公の生の有様において、他方で一つ明確に一貫しているのが、京劇という芸術における彼の存在そのものだ、と思うのですね。彼は、生まれながらにしてその様な存在であり、またその様にしか存在できない人間でもあり、そして唯その様に生きて、そして死んでいったのだ、と。これこそが、一つの芸術の真髄・極致を描いたモノであるとしたら、だからこそ今作におけるその彼がこんなにも美しい存在に見えたのだとしたら、芸術というのは実に哀しいコトですね、と。私が今まで観た中でも、五指に入るべき深遠な作品に思われました。
[映画館(字幕)] 10点(2023-08-04 00:58:58)
13.  サーベルタイガー<TVM> 《ネタバレ》 
邦題はまんまですが、とて原題もコレは所謂サーベルタイガー=剣歯虎の「剣の歯」を意味するので、結局コレって文字通りのサーベルタイガーの映画…でしかねーのですよね。とすると、そのド・ストレートにタイトルロールなタイガーちゃんがココまで映像的に(マトモな)出番が少ない…てのは、もはや映画史上に他にあまり類を見ない…と言って好いレベルではねーでしょーか(意図的に隠している…とかって例外を除けば)。年代相応・予算相応のごくごくチャチなCGと、あと少なくとも頭(~上半身)は着ぐるみもつくったのかと思うのですが、チラチラっとではなく全身がハッキリ見えるシーンは残り25分位まで来てやっと一つ、といった感じで、んでフラッシュ的な出方ではなくしっかりと出続ける様になるのは本当にラスト15分位なモンなのです。そして、じゃあその主役の他にも何らかサブの見どころとゆーのが在るってならま~だ何とかなったのかも知れないのですが、正直そーいうモノも見当たらねーのでして…(強いてゆーなら、実質主役のデヴィッド・キースのカッコ好さ、か悪役のジョン・リス=デイヴィスのウザさ…位ですかね)  重ね重ね、ココまでシンプルなつくりの「単一価値観」な映画で、その単一な主役がこうもショボい…となると、正直モ~お手上げですよね。。。とは言え、前述のデヴィッド・キースの雰囲気(ダケ)は個人的にかなり好きなヤツだったので、いったんココまでの評価としておきます。
[DVD(字幕)] 3点(2023-06-08 00:57:48)
14.  さかなのこ 《ネタバレ》 
正直、さかなクンという方に対する個人的な印象は頗る高いのでして(何なら全ての中でイチバン高いかも)今作は素直なその人の伝記映画だし、そして主役ののんちゃんもまた諸々と実にハマってたと思うのですね。だから、まずはテーマと+そのメインの表現プランに関して言うなら全く完全に共感できまくる、といって過言ではないのです。  ただ、描き出しているモノ(⇒今作に於けるソレとゆーのは、も~映画とか物語とかでもない或る一つの「事実」だと思いますが)については前述どおり高度に共感できるとしても、ソレがそのまま映画としての出来に対する評価に為るワケではねーのでして、一つ明確に、そのさかなクンのキャリアにおける「困難」を描く中盤のシークエンス(30分強くらい?)が、ちょっと個人的にまた嫌すぎた…のですよね。監督作は最近のヤツは結構観てて⇒だからどーいう監督か…とゆーのは知っては居たのですが、その意味ではシンプルに「肌が合わない」というコトかと思います(例えば『おらおらでひとりいぐも』とかも全体としては今作同様、テーマに関しては思いっ切り共感できるのですケド、途中の実際のシークエンスの方はちょっと苦痛すぎて…という感じで)。ゆーてでも、コミカルな・快適なシーンは全然大好きなのですよね~⇒んで辛いシーンもごく同じ感じでまったりと真綿で首を絞めてくるモンですから……個人的には、ソコはちょっと悩ましいトコロに感じられてますね。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-05-28 23:47:49)
15.  桜の森の満開の下 《ネタバレ》 
結構色んな人が桜の「二面性」というモノには言及している様に予て思っていまして、今作もその桜に却って「孤独」という人の性を付託した作品…なのかと思いました(映画を観てから、すぐに原作も読みまして)。で、この作品って、男と女の存在は対称ではなくって、明確にその「孤独」の主たる若山富三郎がメイン(で岩下志麻はサブ)というヤツなのでしょーね、とも。でもやはり「二面性」という意味では、誰にとっても桜ってまずは「善きモノ」ではある…とも確実に思われるので、その「逆側」に言及する為にはどーしたって「ふたつ置く」必要がある様にも思えるのですね(善きモノとしての桜を前提にまずは置いておかないといけない、と)。だから畢竟、若山富三郎と岩下志麻はこの映画に於いても(一見は当然に)二項対立を為している様に見えるのでして、でもソレがそもそも原作の小説からすれば齟齬なのだろーな、と。原作でも別に、女の性質自体は映画のソレと大きく変わらない様にも感じますが、でもその「存在感」…という意味では確実に主たる男に対してはチャンと「従」であるように思われて居ました。結局ソレは(その「首遊び」にせよ何にせよ)総て「文字だから」というコトにも思えるのですね。シンプルに、映像化が難しい方の文学だったのかな、と。  ただ……その「怖ろしい」桜の満開の下、花びらが吹雪く中を、スローモーションで舞い狂う人の様、とゆーのは実に見事にアートでしたね。そもそも今作のロケーションとゆーの自体がごく素晴らし過ぎたのでして、ソコには確実に超・観入ってしまいましたです。個人的には、期待からは多少ハズレ気味ではありましたが、観て損とまではならなかった、と思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2023-05-20 16:32:37)
16.  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 《ネタバレ》 
一つ言えるのは、これホド迄に「何をやるべきか」とゆーのが明確で、かつソレをやっておけば(ソレをやっておいたダケで)また絶対に大成功=大儲けできる、という映画なんて他に無いですゼ!ってコトなのですね。で実際、本作ではその「やるべきコト」をかなりの精度でチャンとやれて(取り込めて)いて、だからフツーに大成功・大絶賛(・超絶興収)ってのが実現できてしまってる…のだと。その意味では、ある意味実に「無難でつまらない」映画だな~とも思いますよね(否、映画自体が無難でつまらない、とゆーコトでは微塵もねーのですよ)。  再度、映像・アクションはフツーにハイ・クオリティの範疇だと思いますし、キャラ・世界観なんかも(根本的には)説明不要なモノばっか…なのでまずは非常に分り易い・入って来易いし+テンポも好くなるダケ好くなってるし、かつそーいう設定的なモノの映画(=ストーリー)への落し込みもごく手堅く進めて「変な失敗(=勇み足的なモノ)」なんて無かったし、ただ一方で(部分的には)少し「遊んでみた」という程度のアレンジも有るには有った(=工夫が全く無くはなかった)し、んで結論、その意味でもごく無難に大成功してた作品だな、と思います。特にファミリー・子ども向けには超・超・超・超…手堅い作品だと思うので、連休のお楽しみにはピッタリかと(是非々々)。  しかし、一応、その中に突き抜けて好かった点(≒予想以上or予想外に好かったモノ)とゆーのは、在ったか無かったかで言えば無かった「寄り」かな…てのと、あと少しダケ(備忘的に)言っておきたいコトがまた在りましたので、ソコも含めるとこの評価かな…という感じすね。以下、その指摘は箇条書きにしておきます。  ・映像は十分にハイ・クオリティだと思いますが、ソレでも例えば年イチとか、或いは何らか「エポック・メイキング」というレベルでは(少なくとも)なかったかな…と思います。特に、IMAX3Dで観たのですが、正直3Dとしての出来は(比較的にも)平凡だったかな…とゆーのは、ワリと明確な感覚としてありましたです。 ・ピーチ姫役のアニヤ・テイラー=ジョイ嬢は、今作でもその仕事の出来自体はまた素晴らしかったと思うのです。がコレは(このキャラ自体は)もうピーチ姫ではなくって、唯々アニヤさん本人!だよな…と思っちゃったのがまた×2確かで、ソコについては個人的には少~しダケ「違和感(=ツッコミどころ)」にもなり得る程度のアレンジだったかな…と。 ・あとは…まァ言わずもがな、話の中身はも~「コレしかない」というまんまマリオな話っすね。期待以下でもなく、以上でもなく…とゆーか。
[3D(字幕)] 7点(2023-04-30 17:23:16)
17.  サンダカン八番娼館 望郷 《ネタバレ》 
原作がノンフィクションとゆーコトなので、内容それ自体は(劇映画=創作とゆーよりは)確実にドキュメンタリの方に近い作品だ、とまずは思うのだし、ソコに対しては正直面白かった…とか私がどう感じた…とか、或いは(娯楽として)楽しめたかどーか…などという個人的な部分の評価もナニも無い、とも思う。私の評点はひたすらに「観る価値が有ったか」という一点のみを意味しています(⇒モチロン、ここに描かれているものは概ね真実である…という前提の下ではありますが)。否、出来るだけ多くの人に観て貰いたい映画だ、とゆーのが正直なトコロの感想でありますね(出来れば全国民とかに観て貰いたい)。  ただ一点だけ、ココだけは「映画として」大いに評価したいのが、何と言っても田中絹代さんですよね。今作の絹代さんもある種モ~「演技の域を超えている」とゆーか、正に本物・本人にしか見えない…というレベルの超絶技巧だったかと思います。実にお恥ずかしいコトですが正直『山椒大夫』『雨月物語』『西鶴一代女』位でしか観たコトが無かったのでして(でも、それら作品を観た時にはやっぱ心底「凄い女優さんだな…」ともチャンと思っては居たのですよ⇒特に『西鶴一代女』は)今後はもっと意識的に古い映画も観るようにします(反省)。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-02-15 18:18:03)
18.  サッドティー 《ネタバレ》 
なんか今作を観るの(ダケ)が随分後回しになってしまった感は否めませんが、テーマ的には監督の初期の短編とか、あるいは『愛がなんだ』とかにも非常に近いと言いましょーかね(きっと、ここら辺が監督のプリミティブな心象風景なのかなぁ…とは思われますよね)。しかし、今作は例えば『愛がなんだ』に比べればかなり正反対の側に在る…とでもゆーか、全体としてほぼ完全なるコメディではあるのですよね。何しろ「愛ってナンだろう?」というテーマ的なモノを語るべく最後の希望たる朝日クンですらも、結局はあのザマなのですから(このフリオチ、監督は実に気持ち好かったでしょーね)。この辺りにやはり好みってのはあるのかも知れませんが、私は結局ドッチも大好き!という感じでした。素直にオススメしたいですね。  特に好きなのはチャプター9・10あたりでしょーか。チャプター9はとにかくナニからナニまで意味の分からない二ノ宮隆太郎の挙動が、そしてチャプター10は岡部成司のドクズっぷりが(+永井ちひろの秘めたる感情の嵐が)コレも(あくまでコメディとして)大好物なヤツだったのですよね。あと、役者さんでゆーとまたやはり、ゲストでワザワザ呼んだらしい内田慈さんは終始「効いてたな~」と思いましたね。他の方々も全然好かったと思うのですケド、やっぱ一人はこーいう軸とか箍とかっていう役割を務められる人が居ると全体が引き締まる…と言いますか。お見事でした。
[DVD(邦画)] 8点(2022-11-04 14:38:19)
19.  サイキックビジョン 邪願霊 ~狙われた美人キャスター~<OV> 《ネタバレ》 
白石晃士監督の著書『フェイクドキュメンタリーの教科書』で紹介されていた為、鑑賞したものになります。モキュメンタリ(フェイクドキュメンタリ)・ホラーとしてはひとつの嚆矢とでも言うべき作品で、確かにのちの『ノロイ』とかにはかなり似通った質感ですよね(+私もギリギリこーいう雰囲気のTV番組に親しんだ世代なので、コレもギリギリこーいうのもリアルみを持って受入れられる…という感じではあります)。で、ホラーとして怖いか怖くないかで言えば、率直に多少怖かった・不気味だったという箇所は在ったと思うのですね(⇒ズバリ、あっちゃこっちゃに映り込んでる白い服の女の辺り)。全体の流れ自体もシンプルで分かり易く、かつそれなりに興味を持って観てゆけるので、結論的にはそんなに悪い作品ではねーかな…とも思うのです(今なお)。  ただ、やはり時代的なコトもあってかホラー的テクニックの部分は(今観ると)随所でかなり稚拙だと言わざるを得ません。特にモキュメンタリ・ホラー的にはどーしても終盤の大騒ぎのカメラワークとゆーか、全体的にモ~何処から誰が撮ってんのか?て(完全にカット割った)映像をコレも矢鱈と細かく編集・継ぎ接ぎしてるってのは端的に極度に頂けないですよね。あとは細かい点として、たぶん一番の主役的なレポーター役の女優さんの演技がごく劇映画的(=Nonドキュメンタリ的)だったのが気になったのと、オーラスで盛大に血ィ吹き出してブッ倒れちゃったアイドルちゃんがその後どーなったのか定かにならない…とかも気になってますよね。その辺、好い意味ではこの30年のホラー映画の大いなる進歩が感じられる(⇒一方…)とも思ったりします。  とは言え、重ねてそんなに悪くはない作品だしホラー映画史的な意味もあるし…(一点足そうかな…)とも思ったのですが、ソコでエンドロール後にどー見ても要らないモンがゴテゴテとくっつけられて嵩増しされていたコトの激・イライラを重く見て(⇒ワタシ、映画は「絶対に」最後まで観る人なので)評点は据え置きとさせて頂きます。無念。。
[DVD(邦画)] 4点(2022-11-03 21:07:03)
20.  最後にして最初の人類 《ネタバレ》 
(毎度のコト事前情報を入れてってない…ながらも)観る前のなんとなくの予感や、そして実際の冒頭の感じからするともっと極端に観念的で、かつ多少説教臭いヤツかな…と思って取り掛かったのですね。しかし今作、特に中盤は意外なマデに結構しっかりしたSFのお話だったのですよ(多分にファンタジー的ではありますが)。原作は100年近くも昔の小説でかつ400ページ位フツーに有るヤツらしーので、そもそものその内容ってのは相当に長大な作品でもあるのかとは思われます。ただ、この映画化自体はソコから(あくまで)エッセンスを抽出して雰囲気重視で纏め上げた…という作品には見えていてやっぱ多分に雰囲気映画(+音楽と朗読)ではあるのですし、なんと全編で全く「人間」が出て来ない(⇒出て来るのは人間を象る石のオブジェだけ)という意味ではまた多分にアート系・実験映画的だとも言えます。個人的には、第一にソレだけでも優れた深遠みを感じさせる重厚な音楽、第二にティルダ・スウィントンの朗読の感じとか、も率直にかなり好みだったので、結果的にこの手の映画としてはワリとフツーにかなり興味深く最後まで観切るコトは出来たのですよね。  ただ、そーは言ってもちょっと違和感を感じた部分も無くはない…てか、前述どおり(特に中盤は)フツーに物語を描いている様にも見えて、その意味では少し一貫性を欠く様にもまずは思えました(=アート方面に、中でも世界観という意味での「空気」の醸成に完全に集中し切った方が好かったのではないか…と)。加えて、今作に関してはそもそも物語や世界そのものとゆーよりは、中で20億年後に滅びゆく「人間」とは如何なる存在なのか?という面の描写に更に注力してくれた方が個人的には嬉しかった…とも思いましたね(その辺りのイマジネーションとゆーのには特に際立って深いモノをナニやら感じ取れた…のでありまして、ですね)。もう一点、コレは少し難癖に近いコトなのは重々承知ですが、やっぱ20億年後の人間…と言ってしまっている以上、本作のメイン言語がフツーに「英語」だとゆーのにもやや違和感があったのでして、端的にもっとマイナー言語(=一般人には意味の有る音として聞こえないヤツ)の方が尚好かったのではねーか、とも(少~しダケ)。まあ、重ねてティルダ姐さんの仕事はま~た卓越したモノだったので、やはりコレは難癖(=アチラ立てればコチラが立たん…てなヤツ)だとも思うのですケドね。ティルダ姐さんが今作の為だけにケルト語とか習得してくれるってなら、モ~至上ではあるのですケドね(そして何より、最近のあの方はマジでフツーにそーいうコトやり兼ねん…なんて思ったりもして)。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-10-24 12:36:51)
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