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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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21.  しんぼる 《ネタバレ》 
自分が最初に笑った場面は「マグロの握りが出てきたところ」です。小皿に醤油が無くてクスッ。どうですか?このシチュエーションを字面から想像して笑えますか?笑えないですよね。これが可笑しいのは、これまでの前フリ(物語の流れ)を知っていることが前提。さらに観客側に「鮨は醤油に付けるもの」という常識が必要です。視覚、聴覚を初めとする五感を活かし、想像力をフル稼動させ、自身の知識・経験と照らし合わせます。場の空気も影響しますし、タイミングは命です。様々な要素が刹那に融合し、笑いが生まれる理屈。送り手と受け手が共同で創り出す緻密で豊かな感情表現が「笑い」だと考えます。主導権は送り手が握っていますが、決定権は受け手に在ります。どんなに的確でセンスの良いネタでも、客に受け入れる度量が無かったら意味がありません。そのような観点で本作を捉えてみると、鑑賞中に自分が抱いたモヤモヤの正体が見えてきました。「今の笑うところだよな」「これは何のメタファー?」客が監督の意思を慮っているうちは、笑いも湿りがち。当然です。笑いは瞬発力ですから。ただ、これは松本監督の狙い通り。そもそも正解を設定していない映画なら、戸惑って当たり前です。この手法を不親切・手抜きと取るか、モヤモヤ自体を楽しめるかは、観客次第。自分は後者のタイプなので不満はありませんが、“答えなんか無くても正解が在る素振をする”のも監督の仕事のうちかなと。ちなみに最後に出て来た巨大しんぼるが大人のそれだったら+2点でした。(10/3なんばシネマパークスにてレイトショー鑑賞)
[映画館(邦画)] 6点(2010-01-04 19:33:41)
22.  主人公は僕だった 《ネタバレ》 
男の運命を小説家がなぞっているだけなのか、あるいは小説家が男の運命を握っているのか。そこが最重要ポイントと考えます。似ているようで大違い。真相は定かではありませんが、当事者2人の認識は後者で一致している“ように”見えます。それが本作の弱点だと思う。本当はそうじゃないはず。むしろ前者の感覚が強かった気がする。“抗えぬ運命”の存在を感じ取っていたからこそ、2人は悩んだ。でなきゃ狂信的な信者でもない限り、主人公がこの筋書きを甘んじて受け入れる道理がありません。子供を助けて自分も無傷の結末を望むのが当たり前です。小説家にしても、自己の創作欲を満足させるためだけで人一人殺せるはずがない。人でなしの小説家に、悲劇に酔った主人公という図式に見えてしまったのはマズイと思う。ギリギリの線で悲劇の運命を回避した感動も薄くなっています。小説家と主人公の関係性を観客へ的確に伝えなければ、本作は成立しないと思いました。(余談)ちなみに自分が主人公なら、宝くじで億万長者になる筋書きを小説家に要求してみます。当選金は折半で。でもこんな腹黒い事を考える時点で、きっと自分は助かりませんね(苦笑)
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-25 18:26:54)(良:2票)
23.  神童 《ネタバレ》 
噂の天才女優、成海璃子を初体験しました。流石に存在感は凄かった。目力もある。強気と裏腹に脆さも抱える思春期の少女を好演していたと思います。マツケンの尻の敷かれっぷりも楽しく、いいコンビだと思いました。物語の着地点としては、悲劇でありつつも救いを残しており、後味は悪くありません。彼女の神童ぶりを示す描写がやや抑え目だったので、もっとアピールしても良かったかもしれません。
[DVD(邦画)] 6点(2008-03-15 01:05:05)
24.  疾走 《ネタバレ》 
物語が進むに連れ、少年と少女の世界は加速度的に閉じていきます。少女は「私を殺して」と言う。少年は「一緒に生きてください」と綴る。どちらの願いも同じだと感じました。「殺して」は生きたい、「生きたい」は殺してくれの裏返し。2人の心が悲鳴を上げているのが分かります。最後まで走り続けた主人公は命を落し、走ることが出来なくなった彼女は新たな人生を歩み始めた。其処に意味がある気がします。差別問題を裏テーマに、少年と少女の思春期の心の揺れを丁寧に描いていると思いました。ただラストが頂けない。主人公が子供を残していたエピソードは余計だと感じました。これを救いとは考えたくありません。彼が犬死した事実が曖昧になってしまうのが嫌。もし救いがあるとすれば、彼女の人生を変えたことだと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2008-03-02 20:17:29)
25.  Gガール/破壊的な彼女 《ネタバレ》 
Gガールを捨てて、同僚を選んだ主人公。もともと同僚の彼女に気があったみたいですし、不自然ではありません。でもそこに皮肉なメッセージがあるような。ポイントは髪の色と年齢。アメリカ人男性にとって、“ブロンド”はセックスシンボルのひとつ。「男性は金髪女性を見た後、学習能力が落ちる」なんてアホな研究があるほど。アメリカ人にとって「金髪」は特別な存在みたいです。さらに男は若い女が好き。こちらは洋の東西を問わない。“結局男なんて金髪の若い女が好きなんでしょ”という話。普段のGガールの髪の色はブラウン。スーパーパワーはそのまま一般人としての能力を表している。モデル級のスタイルにルックス。おまけに“あっち”の方も並みじゃない。同僚の女性に劣る(?)のは、髪の色と年齢くらいのもの。でもそれが男にとっては最重要ポイント。男なんてバカだ。そんな意図が隠されているのではないかと。ラスト、同僚の彼女の髪の色は茶色に変化します。その意味を考えてみるのも面白い。ストーリーはドリフ大爆笑の「もしも別れた女がスーパーマンだったら」と変わらない。※この場合、Gガール役は石野陽子(どうでもいい)。Gガールの復讐がリアルに迷惑に思えて、後半自分は引き気味でした。
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-28 18:06:59)(良:1票)
26.  地獄の変異 《ネタバレ》 
顔はカール・ルイス似。手足は長く均整の取れた幅跳び選手。観客に手拍子を要求し、軽やかにステップを踏み出した。いかにも跳びそう。8mくらい軽い。序盤の印象を例えるならこんな感じ。滑り出しの雰囲気は抜群でした。たぶん洞窟というシチュエーションが良いのだと思います。人類未開の地という意味では、海底や山奥の秘境も同じ。だけどワクワク度では洞窟に軍配が上がります。物理的に密閉されているところにそそられるワケです。アクシデントで閉じ込められ、脱出口を捜す探険が始まります。お約束の展開。序盤30分くらいは大満足でした。クリーチャーが登場してからは、ごく一般的なモンスター系パニック映画へ。寄生虫が原因で生物が変異するという発想は面白いですが、設定が活かされているとは言いがたいと感じます。お兄ちゃんの扱いがもったいないです。寄生されてしまった兄。もはや洞窟で生きていくしかない。彼らを襲った化け物と同じように。その切なさをもっと全面に押し出して良かったと思いました。ややドラマ性が淡白だったかと。でも類似作品数々あれど、出来は良いほうでは。ちゃんと脱出できましたしね。
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-24 20:17:20)(良:1票)
27.  16ブロック 《ネタバレ》 
イーストウッド監督主演の某作品を髣髴とさせるプロット。ポイントになるアイテムまでソックリです。ただスケールが違う。某作が州をまたぐロードムービーであるのに対して、本作の移動距離は“たった”16ブロック。その“たった”が本作のセールスポイント。僅かな距離なのに途方も無く遠い。簡単な仕事のはずなのに困難極まりない。そこが魅力。でも、どの程度の距離なのか肌で分からないのがツライところ。雑踏はどれも同じ景色に見えてしまいます。せっかくの時間制限も活かされているとは言い難い。今置かれている状況を掴めなければ、絶望することも希望を持つことも出来ません。ただオチは好みでした。“人は変われる”というメッセージがいい。ただし、刑に服する過程を踏んでいる主人公に対し、エディの方は濡れ手で粟の大金でやり直しただけ。本来ならば感動が割引される要素です。しかし彼のキャラクターの良さがそれを補っています。それにゼロからのスタートで成功が手に入れられるほど、今の社会が万人に公平だとも思えません。多少のアドバンテージは許容範囲。主人公の名前を冠した店の名前にグっときます。
[DVD(字幕)] 6点(2007-07-31 19:51:34)(良:2票)
28.  修羅雪姫(2001)
釈由美子は不思議。まず目を惹かれるのが、そのキュートなルックス。でもよく見てみると、そう美形でもないことに気付きます。エビちゃんとか、伊東美咲には及ばない。顔、平べったいし。でもこの愛くるしさ何なのでしょう。本作ではほとんどムスッと顔だけ。だのに、胸がキュンとする。元ワンギャル。元祖天然キャラ。“釈お酌”って何だそりゃ。EPS●NのCMで「ぶ~ッ。正解♡」。気がつくと顔がほころんでいる自分がいます。彼女の初主演映画が本作でした。役どころは暗殺集団の女剣士。『あずみ』とほぼ同じです。やっぱり美少女には刃物がよく似合う。アクションはまずまず。吹替えがあからさまだったりもしますが、気になる程ではありません。世界観が薄っぺらいとか、台詞が聞き取れないとかも、この際問題なし!彼女の女優としての可能性が垣間見られただけでOK。(事実、今はイイ感じにキャリアを積んでいる気がします。)何よりもフェチ心をくすぐる釈のノースリーブ姿が拝めたことで、自分的には満足です。ちなみに、自分は彼女のファンではないですよ。ただ彼女を観ていると、顔がニヤけてしまう病気なのです。
[DVD(邦画)] 6点(2007-07-30 19:03:05)
29.  昭和歌謡大全集 《ネタバレ》 
オバタリアンVS新人類(両方とも古い言い方ですね)。両者の違いは、単に年齢性別の問題ではありません。価値観が違えば、全く別の生き物。おばさん軍団にもチーム若者にも、“人殺し”の罪悪感がありません。人の姿をしていても別の生き物に見えるのに、“吹き飛ばされた腕だけ”を見ると人間だと思える。なんとも皮肉なものです。エスカレートする殺し合いはゲームのようだし、人物描写はステレオタイプ。世界観はファンタジーです。でも妙に神経を逆撫でするのは、核心部分にリアリティを感じるからだと思いました。かなりブラックなコメディ。ただ濃すぎて自分は笑えませんでしたが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-03-11 11:00:37)
30.  深呼吸の必要 《ネタバレ》 
『ALWAYS・三丁目の夕日』と同じ匂いを感じました。疲れた現代人に対する清涼剤。『ALWAYS』はノスタルジーという名の、本作は実生活から離れた“楽園”という形での癒しです。癒しそのものを否定する気はありません。必要なことだと思います。でも、ただ浸るのは違う気がします。キーとなるのは田所の存在。彼の生き方を西村が非難する場面があります。結局お前も人生から逃げているだけではないかという指摘。彼は黙ります。つまり多少なりとも心当たりがあるということ。でも結局これに対する回答はなく、彼は同じ生き方を続けます。でも自分は答えを聞きたかった。どんな答えでも納得します。そもそも生き方に正解なんてありません。しかし答えないのでは、問いかけを肯定したことになってしまう。つまり人生から逃げ込む場所が楽園であると。そこで安住することを“よし”とすることを。しかしそれは違うと思います。楽園はあくまで一時の休憩所のはず。自分の在るべき場所に戻らなくてはならない。それが楽園に行く条件だと思います。(おじいとおばあにとっては、島が在るべき場所。楽園ではありません。)深呼吸は確かに必要です。でも深呼吸ばかりもしていられない。そのことを忘れてはいけないと思いました。それより心に残ったのは、おじいの言葉でした。「ダメになったらまたやり直せばいい」よく聞くフレーズです。でもおじいの言葉には説得力がある。丹精込めて育てた農作物がひとつの台風でダメになることを常とする生活。でも投げ出さず、また作り直す。経験を積んだ人間、痛みを知っている人間の言葉は心に響きます。「なんくるないさー」もそう。なんでもないような言葉でも、本当は凄いことなんだと思います。おじいの言葉にちょっと泣けてしまいました。
[DVD(邦画)] 6点(2006-12-14 18:30:43)
31.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 
自分は復讐そのものを否定する気はありません。人間が持つ、至極当然の感情だと思います。しかし“復讐しても死んだ人間は生き返らない”“虚しいだけだ”という声もあります。この意見も正しいと思う。いずれにしても“人間だから”どうすべきか悩むのです。本作の重要ポイントは、主人公が遺族を復讐に巻き込んだこと。いや正確にいうなら、遺族を巻き込む際に、主人公が“悩まなかった”ことです。普通は悩むはず。遺族にとって良いことなのか?知らずにいた方が幸せではないか?そういうことを考えるのが人間です。しかし彼女がそのことで、悩んだようには見えません。これはどういうことか。彼女は、自分の指を切って詫びるほど、他人の痛みを感じることが出来る人間です。遺族を巻き込むことに、ためらいが無いはずがない。彼女が“悩まない”のは、“人間であることを止めたから”だと思いました。遺族にしてもそう。いつもと変わらぬ(ように見える)振る舞い、事務的に制裁を加える姿が、とても恐ろしいと感じました。一線を越えたのだと思います。人間であることを放棄しなければ復讐は出来ない。一方、復讐をするのは人間であるがゆえ。哀しい矛盾がそこにあります。復讐の先にあったのは、“やすらぎ”か“苦しみ”か。いずれにしても、残された者はこれからも生きて行かなくてはなりません。本作のスタンスはニュートラルです。復讐を肯定しているとも、否定しているともとれます。この姿勢は良いと感じました。惜しむらくは、展開がやや平坦であったこと。物語的な面白さに欠けたことです。こと作品の求心力という点においては、前作『オールドボーイ』に及ばないと感じました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-12-11 18:24:02)(良:1票)
32.  七人の弔
たけし軍団(もう、そういう呼び方はしないのかな)ダンカン氏の意外にも初監督作品。シニカルでベタな笑いを交えつつ、現代社会における親子関係を児童虐待といった暗部にスポットをあて描いています。ダンカン氏らしい「笑い」は随所に織り込まれており、何箇所かは爆笑しましたが、全体的には大マジメなつくりです。チープな演出(これが味なのかもしれません)が目に付き、ちょっと萎えましたが、設定の面白さで最後まで飽きずに観られました。個人的には、自分の倫理観とあまりにかけ離れているため、どこか別世界のお話感覚で、重いテーマに心が沈むことは無かったです。また、オチに救いがあるか無いかの判断は、観ている人によって違うだろうなと感じました。最後にラストの歌について。1番の歌詞は自分も暗記していますが、2番は普通覚えていないと思います。2番をうろ覚えで歌っていたら、ちょっと良かったかな。個人的な好みの問題ですが。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-05-19 18:23:38)
33.  シベリア超特急2 《ネタバレ》 
うわー面白いです。冗談や皮肉じゃなく、本当に面白い。いや“楽しい”と言った方が正しいかもしれません。豪華過ぎるキャストでお送りする、素晴らしき懐かしの土曜ワイド劇場の世界。イッツ、ザ・チープサスペンス!『コント山口君と竹田君』の竹田君のガチホ…失礼、存在感が圧倒的でした。こりゃボンちゃんも嫉妬でウズウズしちゃうでしょうね。もっともっと評価されていい映画だと思います。平均点3点台はいくらなんでも低過ぎます。でも4点台だと高過ぎです。もちろん今回も閣下に敬意を表し、アメリカンポリスの制服を着て、しかも後ろ手錠でこの感想を書いています。偉大なる映画バカを忘れないため、今日この日に祈りを込めて…合掌。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-06-10 19:27:02)(笑:2票) (良:1票)
34.  呪怨 黒い少女 《ネタバレ》 
『呪怨』10周年記念2作品のうち、『白い老女』の方はオリジナルの系譜を継ぐものでしたが、本作『黒い少女』はだいぶテイストが違いました。メインとなる登場人物の名前を冠して小節を区切るスタイルはオリジナルを踏襲しているものの、あくまで形式を採用しているだけ。小節ごとに律儀にオチを付けていた『白い老女』と比べると、その違いは歴然です。本来であれば、毎回黒い少女が姿を露にして驚かせてこその呪怨。ところが芳賀ゆい並に、姿を客前に現そうとしません。本作は『呪怨』であって、『呪怨』にあらず。はてさて、コレはどういう意味なのか。それでは“空手”を例に考えてみましょう。日本怪談の原点は、出るぞ出るぞと観客を煽る部分に意味がある、言うならば“寸止め式の伝統空手”。一方『呪怨』は出し惜しみせず、直接お化けが脅かしに来るフルコンタクト制。素人でも分かり易いのは、後者の方でしょう。呪怨式ホラーがウケたのも、考えてみれば納得なのです。では何故本作で下手な寸止め空手を見せたのか。伝統空手の凄みに気付き始めた観客への牽制なのか、はたまたフルコンタクトの進化形を提示しようとして失敗したのか。自分には分かりませんが、下手な寸止めより、派手なフルコンタクトの方が観ていて面白いのは間違いないです。というワケで2作品を比較した場合、自分のジャッジでは『白い老女』に軍配が上がります。
[DVD(邦画)] 5点(2011-11-30 18:29:58)
35.  13日の金曜日(2009)
オリジナル1作目は観ました。2作目は観たはず。3作目以降は記憶がない。そんな立場での感想です。一言で言えば、可もなく不可もなし。インパクトのある殺し方は散見されるのですが、全体的に大人しめ。そもそもジェイソンに狂気が感じられません。ごくごく普通のマザコンレベル。あれなら正直怖くない。ただ、あの武器(刀みたいな鉈)は悪くなかった。チェーンソーや斧のような武器に迫力では劣りますが、実戦的な殺傷能力は抜群です。でも大勢生き残っているうちに逃げずに戦えば、負けはないなと冷静に考えられるようでは、ホラーとしては物足りないのでしょうね。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-21 18:47:07)
36.  ジャンパー 《ネタバレ》 
離島住まいのため、映画館で映画鑑賞できるチャンスは年に何度もありません。後ろめたさを感じつつも、旅先のホテルに妻と幼子を置き去りにして、深夜のシネコンへ足を運びました。レイトショー狙いです。作品選びの最重要ポイントは、ズバリ「眠くならないこと」。昼間の行楽に加えて前日の睡眠時間は2時間ほど。つまらなければ爆睡する可能性大です。三木聡監督の『転々』にも惹かれたのですが、作風に一抹の不安を覚えて回避。なるべく派手で、娯楽性の高い作品を、ということで本作を選びました。売りの“ジャンプ”は確かに爽快でした。世界各国の観光気分も楽しめましたし、加速度的に瞬間移動のスケールがでかくなっていくのも見応えがありました。でも脚本は芳しくない。「だから何?」「それでどうした?」というような展開が延々と続きます。ジャンプの法則性も見えてこないし、サスペンス要素も弱い。ビクッとしてはガムを噛み、眼を擦って腿をつねる繰り返し。なんとか最後まで辿り着けましたが、危く記憶をジャンプさせるところでした。
[映画館(字幕)] 5点(2008-03-18 21:13:08)
37.  実録!?ドキュメント その時… 上島が動いた
上島竜兵は、その存在自体が「芸」なのだと思います。計算では生み出せない、神の与え賜うた“間”を持つ男。笑わせる技術を持った芸人はゴマンといます。でも、笑われる才能を持った芸人はほとんどいません。そういう意味で、上島は間違いなく天才だと思います。そんな上島竜兵の全てが本作には詰まっていました。イチイチ会話に入るテロップ。ただ言いたいだけの「暴走田んぼ」に「38ダッチ」。体を張っているようで、実は全く張っていないのも上島スタイルでしょう。予想を裏切らないグダグダぶりを存分に味わいました。好きな人にはたまらない、そうでない人には1銭の価値もない「上島竜兵の真髄」を見せつけられました。スタッフクレジットは上島竜兵の文字ばかり。まさしく竜ちゃんの、竜ちゃんによる、竜ちゃんのためのロングコント。暇を持て余している上島竜兵ファンなら必見!そうでない方は完全スルーで問題ありません。4点満点で4点。これ、結構マジにホメてます。 竜ちゃん、またね!
[DVD(邦画)] 5点(2008-02-11 18:56:49)(良:2票)
38.  ジョンQ-最後の決断- 《ネタバレ》 
自分にも娘が一人います。自分の命を差し出して、娘の命が助かるなら迷わずそうします。キレイ事ではなく。親にとって子は自分の命そのもの。それは実感としてあります。ですから主人公の心情は察するに余りある。しかしそれでもなお、彼を英雄視することも、彼の行動を肯定することも出来ません。してはいけないと思う。それはテロを認めることに他ならないから。主義主張が正しければテロは認められるのでしょうか。自分はそうは思わない。私達は社会の中で生きています。社会が機能しているからこそ、医療を受けることが出来る。システムの中で、ドナーから臓器を提供してもらえる。その有難さを忘れてはいけないと思う。社会の恩恵は受けつつも、都合が悪いルールは無視していいのか。もしこれを認めてしまうと、主人公と同じような境遇で子を失ってしまった親の立つ瀬がありません。病院ジャックしてでも、子供に移植手術を受けさせなかった親は、だらしが無いということになってしまう。そんなバカな話はない。ジョンQが示したのは親の覚悟。でも彼とは違う決断のほうが、ずっと辛い。同じ境遇の親は、歯を食いしばって耐えています。彼らを否定することは誰にも出来ない。ただし、ジョンQの“がむしゃらさ”が結果的に子の命を救ったのは事実。それは教訓として受け止めたい。もし自分が主人公と同じ立場なら、奇跡を待つのではなく、やれることは何でもしたいと思う。ただし主人公と同じ手法は取りません。それが自分の、親としての覚悟です。
[DVD(字幕)] 5点(2007-09-03 18:11:33)(良:2票)
39.  自殺サークル 《ネタバレ》 
【ショッキングな画+そぐわない明るい音楽+意味深な台詞=混乱と戸惑い≒深い恐怖】という図式が成り立ちます。冒頭の集団自殺は凄まじいし、後味のモヤモヤ感は深い余韻に繋がっています。おそらく監督が撮りたかったのは、集団自殺や、自分の手を切り刻む奥さん等、キャッチーでインパクトある恐ろしい画。目指したのは“得体の知れない恐怖”と推測します。ですから“自殺”そのものに対しての主張はありません。この作品を通じて社会に問題提起する気など、そもそも監督には無い。デザートの最後のメッセージ「勝手に生きろ」は、そのままの意味。本作をキッカケに自殺なんかしてもらったら迷惑ですよ、ということ。「あなたとあなたの関係は?」等、一連の不可解な問いかけも、意味が判らなくて正解。この事は、唯一自殺クラブの核心にまでたどり着いた女子高生(蝶の刺青をしている娘)の印象的な表情に表れています。自殺を止めようとした永瀬に対して、最後に向けた表情“はぁ?”は、“見当違いですよ”ということ。それは一連の事象を合理的に理解しようとしている観客に向けたものでもある。そう言えば、子供たちも言っています。「自殺クラブは存在しない」と。石橋も「彼らは敵ではない」と言っている。(←死に行く人間の言葉に嘘が無いのはお約束です。)裏読みする必要はありません。言葉そのままに受け取ればいい。意味を求めようとするから判らなくなる。それが自分の解釈です。個人的には不条理作品が難解作品を装うのは好きじゃない。それらしい台詞を並べることに技術はいらないから。それに監督の思惑を超えて評価されるとしたら、ちょっとズルイ気もするし。もっとも、作品から何らかのメッセージを受け取るのは各人の自由です。出された料理の食し方は、食べる人に任されている。豚肉でも牛肉だと思って食べれば、ビーフの味がするもの。むしろちょっと得しているかもしれない。自分の映画の楽しみ方もそういう感じです。
[DVD(邦画)] 5点(2007-08-19 17:39:33)(良:1票)
40.  深紅 《ネタバレ》 
“幼子を含む一家惨殺”という事件は、現実に存在します。非常に重い。そしてデリケートな題材です。映画においても、それ相当の気配りと覚悟が必要だと考えます。それは製作サイドにも、観客側にも言えること。まず自分にその覚悟が足りなかったことが最初の躓き。内山理名+水川あさみ。彼女たちが主演と聞いて、軽く考えてしまったのがいけなかった。これは自分のミスです。ただ彼女たちが、この役に相応しかったとも思いません。彼女らでは力量不足だと感じます。ただし、もう一人のキーパーソン、緒形直人については文句なし。その狂気に心が震えました。彼の存在が本作の土台を支えています。物語は、加害者と被害者それぞれの娘を軸に進行します。復讐をする者、される者。どちらも心を痛めている。復讐によって傷は癒されない。結局、前を向いて生きて行くしかない。その方向性は自分も支持するところです。どちらも赦しを求めていた。だからあの結末なのでしょう。しかし、安易な結末である感は否めない。みんな救われたい。赦されたい。そんな事は百も承知です。でも出来ないから苦しんでいる。その葛藤を、心の奥を、本作が描けているとは思えません。象徴的なのが2人のキスシーン。360度ぐるぐるのカメラワーク。このセンスを疑います。何故こんなに安っぽくするのか分からない。その直前には、一家惨殺の真相が明かされ、観客はやるせない気持ちで一杯になっているはず。より一層このシーンの軽薄さが際立ちます。最後に希望を持たせれば、観客が満足すると思ったら大間違いです。そんなに簡単に答を出せる問題ではありません。覚悟の無い映画に、本当の希望が描けるとは自分には思えない。
[DVD(邦画)] 5点(2007-07-28 21:53:06)
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