21. しんぼる
数分のコントを映画サイズに引き伸ばした感じなので、見ていてダレる。 外国人にも通じる笑いを狙ったようだが、まったく笑えなくなった。 すべっているのを目の当たりにしたときに感じる、なんとも言えない居心地の悪さ。 バラエティであれだけ面白い人が、どうして映画だとこうなっちゃうんだろう…。 [DVD(邦画)] 1点(2013-01-14 23:56:59) |
22. 自殺サークル
《ネタバレ》 冒頭シーンのように画としてのインパクトだけで、それ以外は何も残らない。 なぜ死ぬのか、剥がされた皮膚は何なのか、自殺クラブとは、電話の子供の正体は? 謎を次々と提示しておきながら、結局なんじゃそれ状態で終わる。 こういう思わせぶりで、収拾できずに放り出しているような映画は大嫌い。 後半は失笑の連続で、ストーリーは破綻しているし意味不明。 テーマや哲学の輪郭は断片的にわかるが、ストーリーの構築がデタラメなために線としてつながらず。 [インターネット(字幕)] 1点(2013-01-09 00:10:45)(良:1票) |
23. 少女 an adolescent
《ネタバレ》 少女と中年の警官の恋愛が退廃的なトーンで描かれる。 フランス映画に見られるようなテイストで、音楽にもフランス音楽が使われているので意図的だろう。 陽子役の新人小沢まゆは、さすがに中学生ほど幼く見えないが少女には見える。 奥田瑛二も危ないエロ中年の匂いが出ていて好演。 半身の鳥の刺青の入ったエロ警官、警官をSEXに誘う中学生、交尾中の犬に拳銃をぶっ放す兄、孫の裸を盗み見る彫り師、ラリって車で事故死する男…。 どこかネジの外れた危なっかしい人間ばかり出てくるのは、奥田ワールドなのか。 孫娘の綺麗な肌に刺青を彫ろうと説得する爺さんの論理がぶっ飛んでいる。 陽子と母が同じ男を巡って醜く争うは、父が首を吊った煙突から兄が飛び降りるは、もうドロドロのメチャクチャ。 そんな崩壊した家庭の中で、陽子の男への思いは一途。 男と対になる半身の鳥の刺青を掘って、二人で羽ばたくことを夢見る。 背中一面に彫り物を施されるシーンは、なかなか印象的。 ただ、主人公の警官がどうしても好きになれないので、作品の評価もそのぶん下がってしまう。 [ビデオ(邦画)] 5点(2013-01-08 00:29:47) |
24. 呪怨 (2003)
《ネタバレ》 お化け屋敷系のびっくりさせるホラー。 この手のホラーは、ストーリーがとってつけたようなものでまとまりがない。 時系列がバラバラのオムニバス形式で、次第にそのつながりが明らかになっていく構成だが、少しわかりにくい。 怨念の背景がこの映画ではほとんど描かれていないので、これだけ見てもわけがわからない。 印象に残るのは白い顔の子供と変な声くらいだが、何度も同じパターンだと慣れてくる。 [地上波(邦画)] 3点(2013-01-05 00:18:56) |
25. 少林サッカー
このハチャメチャさは、それが受け入れられるかどうかで、評価も分かれて当然か。 少林拳を広めるためにダンスに手を出し、お次はサッカーでドタバタ劇。 初見ではおバカすぎてついていけなかったが、見直してみるとこのギャグテイストはそれなりにおもしろい。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-16 23:57:07) |
26. シティ・オブ・ゴッド
《ネタバレ》 舞台はブラジルのスラム街「神の街」。 これまで観たギャング映画とは、印象が違う。 ギャングやヤクザ映画を観た後は、役に自己投影して、肩で風を切って歩きたくなる。 それは、どこかカッコよくて、憧れる部分もあるからだ。 けれど、この映画にはそれがない。 声をかけた女に相手にされず、ヤツ当たりでその恋人に絡んで屈辱を与える。 気に入らない奴をぶちのめし、欲しいものは力づくで奪う獣たち。 まるで、北斗の拳の無法者たちのよう。 カッコいいアンチヒーローではなく、質の悪いチンピラなのだ。 暴力は子供にも蔓延しているから始末が悪い。 自分の欲望を満たすために、笑って引き金を引く。 そこに命の重さは微塵もない。 絶対にこんな世界には入りたくないと思うほど、あまりにすさんでいる。 悪さをする少年グループへの懲らしめで、捕まえた子供をゲームのようにいたぶりながら、配下の子供に殺させるリトル・ゼ。 リトル・ゼは、人を片っ端から殺してボスの座に上りつめた。 一方、リトル・ゼへの復讐のため、罪のない人は殺さないという条件で、対立グループに入るマネ。 そんなマネも、強盗中に歯向かった警備員を射殺してしまう。 結局、リトル・ゼは少年グループに蜂の巣にされ、マネも警備員の息子に射殺される。 報復が繰り返され、勝者のいない争いがむなしい。 ただ、重苦しい映画にはなっていない。 苛酷な現実をリアルに描き出しているが、不思議なほど明るく軽いタッチで仕上がっている。 カメラマンになった主人公からは、不幸な過去の影は見えてこない。 ひたすら、「生きる」ことに集中している。 命が虫けらのように扱われる中で、生きることが光を放つ。 自殺者が毎年3万人を超える平和ボケした日本とは、何もかもが対照的に見える。 巧みな構成と、センスの良い映像には感心させられた。 登場人物を紹介する際、時間軸を前後させて、効果的なエピソードを挿入している。 いくつもの話を巧みにリンクさせ、散漫な印象を与えず、一つの物語として収束させる手腕は見事。 [DVD(吹替)] 9点(2012-12-13 20:15:20) |
27. 重力ピエロ
伊坂幸太郎原作の映画化。 いわゆる復讐劇だが、そこから一歩超えられない作品か。 [DVD(邦画)] 6点(2012-12-05 16:53:12) |