1. 白と黒のナイフ
J・ブリッジスは果たして味方なのか、或いは犯人そのものなのかという一点に集中し、ドラマを二転三転させサスペンスを盛り上げていく、R・マーカンド監督の力量を示した秀作。とりわけ結果的に観客を騙す事となる法廷シーンの緊迫感や、小道具の引用の仕方などは強烈なインパクトを残す。G・クローズを助けるR・ロジアの地味だが渋みのある演技が際立っていた。 8点(2002-04-08 17:59:21) |
2. ジャグラー/ニューヨーク25時
いわゆる観光地としてではなく、例えば落書きだらけの地下鉄の車輛や廃墟と化したサウス・ブロンクスといった、生きた現実のニューヨークを活写し浮き彫りにしつつ、誘拐された娘を取り戻すべく大追跡劇を全編にわたって展開していくサスペンス・アクションの秀作。とりわけ大都会を走りに走るその疾走感と、一般市民を巻き込む銃撃戦のスリリングさは圧倒的! 8点(2002-01-03 16:11:14) |
3. シャイニング(1980)
独特の映像哲学であらゆるジャンルに挑戦し続けるS・キューブリックの今回のテーマはオカルト・スリラー。この作品、観る人によって意見が分かれるでしょうね~。ただ原作をあえて無視してまでも自分独自の世界を構築するといった、彼の一貫した姿勢だけは評価しておきたい。相変わらずの洗練されてはいるが無機質な左右対称の構図や、本来誰もいないはずの広間に大勢の話し声が聞こえてくるシーン、クライマックスの積雪でできた迷路でのスティディカムの撮影効果などなど、これぞキューブリックの世界だと強烈に印象づけられるシーンばかり。ただ少女の亡霊などのさまざまな魑魅魍魎の登場シーンや、あるいはエレベーターから血が噴出すシーンなどは、意外なほどパンチが効いていない。J・ニコルソンの怪演がモノをいったような一作でもありました。 8点(2000-10-12 14:59:56)(良:1票) |
4. 死霊のはらわたII
PARTⅠとほぼ同じシチュエーションでストーリーは展開していくが、高度なSFXの多用等々で映像的には洗練されたものの、低予算の手作りの良さの雰囲気が希薄になったのが惜しい。ラストは時空間を超えた、まさにぶっ翔んだ結末で、「キャプテン・スーパーマーケット」へと続く! 7点(2001-03-15 15:15:34) |
5. 死霊のはらわた(1981)
スプラッター・ムービーの代表作。人間に死霊が乗り移ってからの、そのメイクと彼(彼女)等の“それっぽい演技”の凄い事。!!前半ぼちぼちが、後半一気にたたみ込むようなサム・ライミの怖がらせる才能には脱帽するしかありません。恥ずかしながら年甲斐も無くシートに固まってしまいました。ただ最近の彼は「シンプル・プラン」等のような“普通の作品”に力を入れているようですが、やっぱり彼のそういった才能を活かすような“こわーい”作品を撮って欲しいと、切に願うのであります。 7点(2000-09-17 23:43:02) |