1. Jam Films S
第一弾の監督がそれぞれ指名した若手クリエイター達による作品、だそうで自分が知っている監督はゼロ。一方キャストは超豪華で、小雪、小西真奈美、内山理名、石原さとみ、綾瀬はるか、ととにかく華やか。小説でいうアンソロジー、音楽でいうコンピレーション。普段とは一味違った映画の見方、ということで鑑賞。 まず、一番面白かったのが『すべり台』。転校前日の小学生が好きな子にお別れを言う、という”ありがち”な設定。けれど”ありがち”な話で終わっていないのは、主演二人の魅力に尽きる。石原さとみの小学生役は驚くほど違和感が無く、むしろ小学校高学年の女の子が持つ”妙な大人っぽさ”がハマっている。もう一人の柄本時生少年は、本当に頭を打ってしまったのでは思ってしまうほどのアホ面が絶妙。もしやと思って調べたら、柄本明の息子さんだそうで。そっくり。納得。 他の作品はというと・・・、ハッキリ言ってお金を払って観る価値があると思うのは『すべり台』ぐらい。『ブラウス』と『スーツ』がギリギリかな。一番酷かったのが『Heaven Sent』。もう、とにかく酷い。なんでも、この映画の監督は「北村龍平のブレーン」らしい。北村監督の映画もつまらないが、この映画はさらに退屈。退屈でいてカッコ悪く、観ているこっちが恥ずかしくなるほど。少なくとも、自分が人生で観て来た映画の中では史上最低。今まで映画に対してこんな風に言ったことは無かったけど、この作品はゴミです。 今回の『Jam Films』全体的な感想としては、どの作品も似通っているなぁ、と。それは空気感がそうで、大雑把にいうならどれも”シュール”。これが流行なのかもしれないけど、七人も監督がいるのなら、もっとバリエーション豊富な映画を楽しみたかった。 最後に各作品の点数を。 1=2点 2=0点 3=6点 4=4点 5=7点 6=4点 7=6点 ちなみに、小西真奈美の大胆な美脚には文句無しで10点です。 5点(2005-01-20 21:55:16)(良:1票) |
2. 十兵衛暗殺剣
ちゃんちゃんばらばら、サムライ時代劇。数多の作品の中、語り継がれる伝説の名場面。『椿三十郎』の三船VS仲代、中村武蔵が魅せた『一乗寺の決斗』、『座頭市物語』では市VS平手造酒・・・。然して此の『十兵衛暗殺剣』、近衛十四郎演ずる柳生十兵衛はシリーズ最強の敵、大友柳太郎と刃を交える。侍の魂が刀であるならば、剣を交わすこと詰まり魂の鍔迫り合い。其の決闘に心震わせよ。我が国に於いて古来より流れる因習、果たし合い。ニッポンのスーペル・クラシコだ。 7点(2004-10-10 14:59:45) |
3. 忍びの者
この映画に登場する忍者は、何だかみんなプロ意識が薄いよ。「忍者には一人の女を想ってはいけないという、固い決まりが有るんだ」って、意思弱すぎだよ雷蔵さぁーん。けど楽しかった。物語のサプライズが前半にあり、忍者アクションは定番ながらふんだんに盛り込まれ(個人的に一番凄かったのは魚釣りだけど)、ラストは迫力ある合戦シーンで魅せる。猛毒をもモノともしない信長のパワーが光ります。 6点(2004-08-31 04:19:43) |
4. 下妻物語
ヒトは1人で生きていけない。だけど、突き詰めればボクらはいつも独りだ。 だから僕らは悩んでいる。晴れる事の無い矛盾を胸に抱きながら。 否! そんなムジュンを、フカキョンの啖呵が切り裂いていくっ! 誰かの痛みが痛ければ、誰かの幸せを喜べれば、そこにあるのは紛れも無い友情だ。 ロリータとヤンキーでも、フリフリと特攻服でも、月と太陽でも関係ない。 下妻発、ピンクの稲妻物語が、緑色の日本を激震させる! ! 8点(2004-05-29 15:07:23)(良:1票) |
5. 修羅雪姫 怨み恋歌
見事なまでに美しい映像、色彩。凛と構えた梶芽衣子の佇まい。座頭市ばりの逆手斬り。。。悪くは無い。しかし修羅雪よ、なぜ泣くのだ?怨みを果たすためだけに生まれ、修羅の道を進む女。涙はとうに捨てたのでは無いのか。前作で怨みを果たした瞬間にその使命は果たされ、そして雪は死んだんだ。そうだ、雪は前作で死んだ。決してつまらない映画ではないが、修羅雪姫は一作で充分。 4点(2004-05-10 18:14:24) |
6. 修羅雪姫(1973)
しんしんと、ただ静かに降り積もる雪、雪、ユキ。その雪よりも白い梶芽衣子の肌。血飛沫。その顔が紅い血に染まれば染まるほど、その眼光が怨みに燃えれば燃えるほど、その姿はひたすら美しくなってゆく。ゾクリと背中を伝う憎しみ。究極のナチュラル・ボーン・キラー。地獄に咲く一輪の花だ。 「世界三大美女を答えられる者はいるか?」「ハイッ」「よし、言ってみろ」「エジプトのクレオパトラ、中国の楊貴妃、そして日本の梶芽衣子でありますっ!!!!」 8点(2004-05-08 15:19:30)(笑:1票) |
7. 女囚701号 さそり
梶芽衣子よ、この俺を殺してくれ。透き通った白い肌、それは死体のよう。怨みに燃える眼光、燃え盛る炎、垂直に流れる黒い髪。彼女に殺されるのならそれはもう本望であり本能。30年経とうが何ら変わりはない。まるでサソリの毒のように、梶芽衣子は我々を痺れさせ続ける。 7点(2004-05-01 22:43:44)(良:1票) |
8. 仁義なき戦い
恐らく最も熱い時代に、最も熱い人間が、最も熱い魂を込めてつくった映画。冷めたオイラは浮いちゃいます。 6点(2004-05-01 20:06:06)(良:1票) |
9. 処刑人
これがクールなら、タモリだってクールだ。 5点(2004-04-14 20:50:25)(笑:2票) |
10. シービスケット
《ネタバレ》 試写会にて。事前の評判どおり余りにも退屈、登場人物の紹介をえらく引き伸ばしている印象を受ける冒頭。これは2時間以上しんどいなぁなんて思っていたのだが、シービスケットの登場からどんどんストーリーに引き込まれる。初めて体験する「騎手視点」、馬に乗って走るスピード感は本当に気持ちいい。そしてレースシーンでは本当に手に汗を握る。このとき、明らかに自分が映画を観ているということを忘れていた。明らかにレースそのものを見ていた。そして息を止め経過を見守り、ゴールした瞬間には心の中で映画の人物達と一緒にガッツポーズ!体の芯から震え上がる感覚、感慨、この感動。 それにしても、馬というのがあんなにも綺麗で透き通った瞳をしているとは。レッドを見つめる健気で真っ直ぐな眼差しに、そして怪我の回復のため大盛りの夕食を食べるレッドの姿に、溢れんばかりの涙がこぼれ続けました。 ラストに近づくにつれ余りにも「感動的」な音楽、台詞の連続に段々と冷めてしまったのだが、あのレースも実話なんだろうか。だとしたらシービスケットは本当に凄い! 以下蛇足:映画館や試写会では初めて涙した。これは思っていたよりツラい。皆さん静かに見てるから声や嗚咽を抑えなくてはならないし、ハンカチなんて持っていないので涙で顔がグチャグチャになる。しょっぱいっすね。 8点(2004-01-15 23:52:56) |
11. 修羅雪姫(2001)
二刀流を構え、雄たけびを上げる釈由美子が思っていた以上にキマっている。シャキン、シャキンという刀の音もバッサリ感抜群で爽快。細かいカメラ割りでスピード感を出す殺陣クールに魅せる。チャンバラ映画を日本はもっと作るべき。 6点(2003-12-20 16:13:13) |
12. 上意討ち 拝領妻始末
傑作「切腹」に通ずる様式美と緻密な構成。「忠義」という、侍の残酷な宿命に立ち向かう男の姿はカッコいい。少し時間が経つのが長く感じられたが、三船VS仲代もあったりで、やはり見ごたえのある一本。小林正樹監督は独特の世界観を持っていて素晴らしいです。 7点(2003-12-08 16:55:46)(良:1票) |
13. ジャッキー・ブラウン
あえて比べさせてもらいますと、「パルプ・フィクション」は他の映画と時間が違った。いままでの映画が通過していた部分、つまり無駄話の類に一々停車し、そしてそれが抜群に面白かった。また、物語り全体がどう転ぶのかが全く読めず、予測不能の楽しさも溢れていた。 この「ジャッキー・ブラウン」でも相変わらず、チンピラたちがベラベラ喋るのは面白い。「音量を変えても音質は変えるな」は笑ったし、デ・ニーロのキャラも絶妙だった。 だがストーリーの部分、原作があるからだろうか、ストーリーが存在しすぎている印象を受けた。他の犯罪映画と同じ次元に存在しているのである。 いや、勿論それで面白ければ全然いいのだが、だけどこれで2時間はながいのねん 6点(2003-11-29 23:32:09) |
14. 新選組始末記
近藤勇が駆けつけてきたときのこの感動!仲間を信頼する熱い友情。劇中で主人公が言っていたように、女の入り込む隙の無い男達の戦いである。 7点(2003-11-23 00:04:27) |
15. Jam Films
今までイマイチ分からなかったブルマの魅力を見せ付けてくれた「JUSTICE」、そしてヒロスエが可愛い「ARITA」が好き。イマイチなのもあったけど、最後の2つがとても良かった。 6点(2003-11-02 09:26:19) |
16. 死ぬまでにしたい10のこと
死を宣告された主人公が残された時間で生きることを見つめ直す。よくあるストーリーだが、本作は泣かせにかかることも無く、全体的に淡々と進むが最後には感動できる。原題の「my life without me」がとてもいい。生きるということは何なのだろうか、死を迎えればそれで終わってしまうものなのだろうか。観終わった後、そんなことを考えました。 8点(2003-10-30 19:11:30) |
17. 少林寺
ハッ、ハッ、ハッハッって家で練習した。 7点(2003-10-17 20:56:26) |
18. シザーハンズ
『パイレーツ・オブ・カリビアン』が好きな妹に、「ジョニー・デップの映画だぞ」って見せたら「嘘だ~」って叫んでた。 4点(2003-10-13 21:27:07) |
19. 十三人の刺客(1963)
緊張感が滲み出ている前半も良いが、やはり何と言っても日本映画史に残るラストの死闘である。「今の時代、白刃で立ち会うことなど無い」なんて台詞、東映の時代劇では聞いた事無い。この「十三人の刺客」は東映時代劇の特徴であり、またどれも似通っていた踊りのような殺陣を廃し、黒澤映画にも匹敵するリアルで壮絶な戦いを魅せてくれる。それでいて画面に千恵蔵さんが映れば、東映時代劇伝統の重厚な空気が流れる。そう、この作品はリアリズムと様式化された動きのブレンド具合が絶妙なのだ。 命を投げ打って戦う刺客たちもいいが、馬鹿な殿様を守る内田良平さん演ずる鬼頭半兵衛が抜群にカッコいい。彼だって殿の無能さには気付いており、それを守る事が世の中にとってマイナスばかりだとは分かっているはずである。それでも自分の意思を捨て、主君のために命を投げ出すのが侍という存在。彼の背中に悲しき武士道を見た。 8点(2003-10-13 20:54:58)(良:2票) |
20. 七人の侍
宿場で志村喬を説得する人足、人の優しさに涙ぐむ。野武士を追いつめる村人の眼、「大衆」の心の持つ恐ろしさに恐怖する。人間は良くもあり悪くもある。計り知れない底知れぬ恐怖と全てを包み込む温かな優しさを兼ね備える。だからこその人である。ただの娯楽時代劇ではないこの凄みが、この映画の後味を爽快さだけに終わらせてくれない。 9点(2003-10-13 11:40:18)(良:1票) |