Menu
 > レビュワー
 > no one さんの口コミ一覧
no oneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 487
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23806/
年齢 41歳
自己紹介 多少の恥は承知の上で素直に書きます。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  シャイニング(1980)
初めて鑑賞したのはほんの小さな頃のことで、これが大きな間違いだった。いやおうなく"ダニー"として劇中に放り込まれ、半ばトラウマになってしまった。  怖そうな父親と、神経質で気弱な母親。まずこの配置がすごく嫌だ。男性なら想像がつくと思うが、あの年頃の少年は母親にべったりのマザコンで、父親にはエディプス・コンプレックス的な反感を抱いている。父親は家族を守ってくれる頼りになる存在でもあると同時に、非常に強くて恐ろしい存在でもある。男性にとって父親がもっとも大きな意味を持つ時期に、発狂した父親が襲ってくる。これ以上に恐ろしい怪物はいない。  キングが母子家庭に育ったことを思い出した。世界でいちばん安らげる場所であるはずの家庭が、この世界でいちばん恐ろしい場所になる。それは子供にとっては、文字通り世界がひっくり返る恐怖だ。そしてキング版とは違って、まがりなりにも親子の絆が回復することはない。父親は怪物となり、平和な家庭は崩壊したまま二度と元には戻らない。安心して眠れる場所は、もうどこにもない。  また、あの海となって流れてくる血の色が忘れ難い。おぞましく、それでいて不思議に美しい。上品さと下品さのどちらにでも転びかねない色。あんなにたくさんの血が流れるのは、人が死ぬときか生まれるときのどっちかだ。腐乱した女性の誘惑もまた性と死というありえない組み合わせであり、生理的に不愉快極まりない。  この映画は人間のもっとも根源にある、本能的な恐怖を刺激する。『シャイニング』は、幼い頃の筆者のむき出しの感受性に深々と突き刺さり、消えない痕を残した。今でもあの雪中の迷路の場面を思い出すと胃がぎゅっと縮こまるような恐怖を覚える。あの限りなく絶望に近い恐怖と、途方もない心細さ。個人的には今なお特別な意味を持つ作品であり、恐怖の原点ともいえる作品だ。
[ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-05 10:30:55)(良:2票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS