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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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1.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
何度もこの映画を観ていると、色々なシーンでの監督の計算高さに感服させられます。最も凄いのは、オープニングクレジットのシーン。傘の配置(動かし方)が実に綿密に計算されていて、文字が出ていないところを、そのスペースを埋めるように傘が通っているのです。見事! そして、この映画で背景が効果的に用いられている点を主張したい。というのは、序盤でドヌーヴが店から出てきて二人で抱き合うシーンでは、白地の模様入りの壁が背景になっているのですが、ギイが兵役を終えて帰還した時と、修理工場を辞めてからもう一度彼女の店に行く時にも、序盤で二人が抱き合うシーンのその白地の壁がそのまま出てくるわけなのですよ。つまりここで、序盤での幸せだった頃との対比をこのわずか1,2秒のシーンでさり気なく表現していると思うのですが、このようなちょっと気を抜くと見過ごしてしまいそうなくらいの些細な演出が私は大好きなのです。 ここまで計算されていると、あの街並みは実はロケではなくわざわざセットを作って行われたのではないかという疑念まで湧いてきてしまいそうです。 ストーリーの方が、これがまたこの映画のさり気ない演出に負けないくらいにナチュラルに仕上がっているので気づかずに素通りしてしまいそうですが、身篭った娘の母親の心情なんか、初めて娘の妊娠を打ち明けられた時はカンカンに怒っていたのがお腹が大きくなるにつれて娘に対して少しずつやさしくなっていき、しまいには子供の服まで買ってきてしまったりする心理描写は妊婦の娘をもった母の心情をとてもうまく描いていると思います。鋭い人間観察ができる人でないとこのようには描けないでしょう。だんだんと手紙の様子が変わっていって、最後の方になると質問に答えなくなったとか、違う話題に話をそらせたりするのも、本当にありそうで怖いですし、また、「誰の責任とは言わないが困っている」や、「それが、申し上げました通り・・・」なんて、本当に実際に聞いたことがあるような日常で普通に交わされるナチュラルな台詞ですよね。 それと、ラストの場面の会話をよく見てみると、今は「自分の店と幸せな家庭」という守りつづけていくものがある、というギイの確固たる決意が垣間見れたのに対し、ジュヌヴィエーヴの方はわずかながら寂しげな気持ちがあるように見えました。この二人の心理描写もまたナチュラル(自然な感じ)です。
[地上波(字幕)] 10点(2005-01-16 20:08:38)(良:3票)
2.  処女の泉 《ネタバレ》 
火に息を吹きかけて天窓を開けるオープニング。 火が強まり陽が差し込むことで画面の中がふわっと明るくなる。 オープニングをこの微妙な光加減で描いてみせたところに、画面作りに対する繊細さがうかがい知れ、そして一つの物語がここから始まるのだという象徴的なこのファーストショットに、自分の中に存在する何かが呼び起されたような気持になりました。 教会への道中、山羊使いの男たちに呼び止められ、食事を分け与えてから自身に危機が迫っている事に感づくまでの、じわりじわりと恐怖が少しずつ滲み出てくるような描写が実に良いです。完璧。 更に、少女を身ぐるみ剥いだその3人組がやって来たのがその子の家となれば、そこに生まれるサスペンス感たるや、もはや尋常ではない。 いつ、どのタイミングで少女の服が出てくるのかを想像すると、食卓を囲む何気ないシーンが緊迫感を帯び、ただならぬ雰囲気で満ち溢れてきます。 夜中に目を覚ました少女の母親が彼らの所に行ってみると、男は少女の服を差し出し高く買い取れと言う。この時の母親の不気味なまでの静けさはどうだろう。怒りに震えることすらもない異常なまでの静けさに身の毛が弥立つ思いがしました。 そして、父が身を清めるシーンのおぞましさ。その対極的ともいえる一本の木の詩的なショットを挟むセンスといい、もはや全てのショットが皆強烈なインパクトを放ち、目を釘付けにされてしまいます。 最後、少女の亡骸を起こした所から水が湧き出でる。 泉の出現という奇跡で終わりを迎えるこの物語は、神話とか聖書の中の一節を描いたようなとても不思議な映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2014-01-19 01:10:48)(良:1票)
3.  女性上位時代 《ネタバレ》 
冒頭の夫の告別式、悲しみなど全くないというモノローグに退屈余ってヒールを脱ぎ捨ててしまうカトリーヌ・スパーク扮するミミ。 このシーンでこれは緩~く観られる映画なんだなと、最初から肩の力を抜いて観ることができました。 カトリーヌ・スパークは、冒頭の喪服姿から始まり、テニスウェアや部屋着やパーディードレスなど衣装だけでなく髪型も七変化かそれ以上のバリエーションで出てきてくれて、ストーリーは二の次でそれを楽しむという見方もありだと思います。 序盤、亡夫の所有していたマンションの一室に行ってみると、出てきたのは亡夫の変態プレイの映像の数々(まぁ、プレイ内容はともかくとして、それを第三者に撮らせていたというのが個人的にはメチャクチャ面白かった)。 それはさておき、部屋に入ったミミを捉えるカメラワークの秀逸さはどうだろう。 特に全面鏡張りの寝室での計算し尽くされたカメラの配置や動き、照明の的確さやカットを入れるタイミングなど、素晴らしく良い仕事をしていると感じられました。 劇中では色々とアブノーマルな性癖が出てくる中、性を「勉強」していったミミが目覚めたのが、おんぶと馬乗りという可愛らしさ。 最後はほのぼのとしたエンディングで良かったです。
[映画館(字幕)] 7点(2021-06-25 00:54:03)
4.  幸福(1964) 《ネタバレ》 
はっきり言って、この映画は映像だけを追っていても内容が理解できてしまうような気がする。勿論、最初から最後まで、会話も含めて全て観たが、心情を深く語る場面以外では視覚的な解釈だけでストーリーのほとんどが理解できる映画だと思う。ある意味、映画の到達点的な作品。 また、カッティングにおいても非常に斬新で、車が遮ったところでのカッティング、二人の身体のあらゆるタイプのショットを組み合わせたベッドシーン、フランソワがエミリーの部屋に行って出会った瞬間の交互の連続カット、ワンシーンが終わるごとにフィルムの色調を変えたりなど、意味がないようにも見えるが実験的で面白い。 ストーリーの方は、夫の浮気に焦点を置いたストーリーなのだが、映像や音楽の美しさも手伝って、ごくあっさりとした雰囲気で進行していく。しかし、フランソワが浮気するのを当たり前のように淡々と映していた映像も、真相を告白するシーン辺りから一気にサスペンス色を帯びてくる。 一見すると、この浮気な夫を非難しそうになるのだが、テレーズが亡くなってからエミリーと一緒に暮らすようになるまでの過程がしっかりと描かれているため、この監督は夫の一連の行為を容認しているような印象を受けた。 この映画の監督が女性であることを考えると、フランソワ一家の背中を暖かく見守ってあげなきゃ、という気になってくる。男の監督だったら、男の浮気を容認しろと言ってるように見えるケド(^_^)
[映画館(字幕)] 7点(2007-01-02 16:53:24)
5.  シュザンヌの生き方 《ネタバレ》 
エリック・ロメールの「六つの教訓物語」シリーズ第2作。 ストーリーの核は、要するに、主人公のベルトランはシュザンヌのことを内心馬鹿にしてたのだけど、実はシュザンヌにとってはギヨームとベルトランの二人っていうのはただの遊び友達にしか過ぎなかった、ということらしい。 正直のところ、最後まで観てこの主題・ストーリーにはさほど好感も共感の念も湧いてこなかった。ギヨームの、女に対する利己的な態度や、シュザンヌがギヨームの態度をすぐに許して早くもギヨームの腕の中にいるところとかも、ダメだこの女って思っちゃう。 けど、この映画のシュザンヌのように、沢山の男に好かれたいという願望をもっている女の人って結構いると思う。自分の周りに、私のことを好きでいてくれる男がいればとりあえずは安心っていう人。そういう人って周りに対しては結構愛想がよくて、本気で交際を迫られてもハッキリ断らずにはぐらかして、いつまでも自分の傍に置きたがったり(キープ君ってやつ)、シュザンヌのようにちょっとは好きっていうだけで意味もなく寝ちゃったり、奢ってあげちゃったりしてしまうんでしょうね。 そう考えると、最後のシーンで男にクリームを塗らせるシュザンヌは、あれはまさに至福のひと時なんだろうなぁと思う。
[映画館(字幕)] 6点(2006-12-15 23:52:12)
6.  死霊の盆踊り 《ネタバレ》 
ついに見ました“盆踊り”!なんと私が借りたそのレンタル屋さん、御丁寧に“店長のおすすめ”なるラベルが貼ってあり、レジに持って行くのを躊躇してしまいましたが、思い切って借りてきました。この映画、私は大好きです。完全に“狙ってます”。確信犯です。アホな映画を作ろうとし、アホをとことん追求し、完璧なまでにアホ映画として仕上がっている本作を誰が否定するでしょうか。夜のドライブなのに昼の映像を織り交ぜるテキトーさもよし、チープなセット(明らかにロケではなくスタジオのセット)もよし、夜の帝王の一点を見つめる演技もよし、です。闇の女王を夜の女王と間違える字幕なんかも字幕制作に携わった人のヤル気のなさが伝わってきて実にいい味だしてます。この映画の日本語タイトルといい、まさに日米合作のおバカ映画と言えるでしょう。しかし、全てにおいてがテキトーというわけではないのです。本作のメイン、それはやっぱり死霊たちの裸踊りに尽きます。見て下さい彼女らの裸踊りを。どう見ても素人のなせる業ではありません。最後、“羽飾りのために命さえも捨てて殉じた女”のダンスはスゴイです。だって、乳首が円を描くようになんて踊れませんよ普通。さすが、大トリを務めるだけの事はあるな~と実感しました。やっぱりこの映画、ダンスがメインなだけあってそれだけは手を抜けないという監督の映画制作へのこだわりを感じさせます。どうしても単調になりがちになってしまいそうですが、所々に傍観者の会話を挟み飽きさせないよう配慮がしてあったり、側で踊りを見ていたカップルの人間模様も最後まで目が離せずきれいにエンディングを迎えるところなど、ただのアホな映画とは一線を画くような気がします。コメディ映画によくあるように、ギャグをとばして笑いをとることは誰にでもできます。しかし、ギャグを言わずしてこれほどまでに笑いをとった映画が他にあったでしょうか。ここまでアホに徹した映画を褒め称える場合、10点を与えるのはナンセンスであります。もちろん監督も10点なんか望んでないに決まってます。この映画を賞賛するならば、やはりこの点数しかありません。みんな脱力感に襲われるとか書いてるけど、私はこの映画を見て元気が出ましたよ。・・・・・しかし、もし予備知識なしで映画館にカネ払って見に行ったら、マジギレするだろうな~~。
0点(2004-06-12 01:57:48)(笑:7票) (良:4票)
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