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フィンセントさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 202
性別 女性
自己紹介 閲覧&良票を入れて頂いた皆様ありがとうございます(*^-^*)
良票を頂けると励みになります!作品に対する意外なヨミと、読んでいて楽しいレビューを心がけています。楽しんでいただければ幸いです☆

ジャンルを問わず鑑賞していますが、ホラーを観るときは手で目を覆って指の隙間から観ますw

★好きな俳優★
M.ファスベンダー、E.マクレガー、J.ロウ、D.クレイグ、O.ブルーム、ジョナサン・リース=マイヤーズ・・・・・はい、そうです。イギリス俳優好きですw
さらには、ドナルド・サザーランド、S.ブシェミ、M.フリーマン、フランコ・ネロ、B.ウィリス、H.ジャックマン、C.イーストウッド、女性では、ユマ・サーマン、M.ジョヴォビッチ、C.セロン、A.セイフライド・・・などが好きです。

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1.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
もう何度見たか分からない。  そして定期的に見てしまうこの映画。  ホロコーストを描き、2時間以上という長い作品でながら、この映画はなぜ私にそうさせるのか?  理由は大きく4つだ。   1)娯楽性が高い   ホロコースト映画でありながら、女好きなシンドラーの女がらみの笑えるシーンがある。  秘書選別のシーン、両親を雇ってほしいと頼んでくる女をダサい恰好だと追い返すのにめかし込んでくると部屋に入れるシーン…  それに、どんな相手でも巧みな交渉術で、自分の思い通りにしていく場面も、娯楽性が高いと感じる。  (特に、アホなアーモンに「王様は許すものだよ、アーモン大王」って言って人殺しをさせないようにしたり アーモンのメイドを買い取るといってトランプ勝負を求めるシーンなど アーモンとのいくつもの駆け引き場面も娯楽性が高い。)  『ライフイズビューティフル』もそうだが、ホロコーストを描いても、主人公が魅力的で 娯楽性のある場面を挟むことで、最後まで魅了する映画になるのだ。   2)シンドラーの心の変遷  最初から善人ではなく、だんだん善人になっていく、主人公の心の成長に引き込まれる。  主人公の心の変化のきっかけを感じさせるシーンがサルでもわかるほど、シンプルで分かりやすいのも良い。     3)テンポがいい  シンドラーが交渉をして、ユダヤ人のために動いている場面は、 交渉してる場面のあと、カチッと、シンドラーの思い通りになっている場面にきりかわる。  これがとても小気味よく、軍人さん、ひっかかっとる…アホやなぁ…と愉快痛快でもあるし テンポよく話が進むので、だれることがない。  まだ素直にユダヤ人を助ける気持ちが整ってなかった頃に 両親を雇ってほしいと頼んできたユダヤ人女性をいったん怒鳴りつけて追い出して アイザックシュターンにも愚痴と文句を言ったのに、その後で  「その両親を雇っておいて」って、ムスッとしながらもシュターンに言う…その流れのテンポもよい。   4)悪役がイケメン  悪役っていうと、いかにもワルそうな顔の俳優がやることが多いが この映画ではレイフ・ファインズという美形イギリス人俳優がやっているので、顔のドアップとか出てくると キャ~~~ってなる笑  私がアーモンのメイドなら、喜んでほいほいお世話しちゃう笑  (アホなレビューでスミマセン)
[インターネット(字幕)] 10点(2021-04-12 09:53:03)
2.  ジャッカル 《ネタバレ》 
髪が薄いブルース・ウィリスが、カツラ効果で頭髪モサモサになってる姿を見るだけでも価値のある今作。   ジャック・ブラックが武器メイカー役で、設計ミスにより武器の試し打ちの標的にされて死ぬという、コメディ畑の彼が斬新な扱いを受けるシーンも印象的。   オリジナル版は未見ですが、たぶんそちらを見て感動しても、それでもこちらのリメイク版は愛さずにはいられないと思う。  (髪モサモサのブルースと爆死のジャックのせい)
[インターネット(字幕)] 10点(2020-09-13 18:38:39)
3.  ジョジョ・ラビット 《ネタバレ》 
これは見事なる子供のロマコメ映画。  恋をまだよくしらないジョジョと、彼の家にかくまわれた、彼氏がいる年上のユダヤ女。  ジョジョが「どこに住んでるか絵を描いて」といえば、彼女はジョジョの顔を描く。  「これ僕じゃん!」って言うと「そこに住んでるのよ」と応える彼女。  ふたりの未来を予言するかのように、たしかにジョジョの脳内にはユダヤ女が住み始めるのだ。  彼が彼女を好きになっていくプロセスは、彼女に偽の彼氏からの手紙を書いて、彼女に彼氏をあきらめさせようとしたり、ユダヤ狩の男が見つけたお絵かき帳に、彼氏が八つ裂きの刑(人間大砲の球にされたり)になっている絵が書かれているところから伝わってくる。  (おなかにチョウチョひらひらは、分かりやすすぎ笑)  でも彼は、ユダヤがどう悪いのかいまいち分かってない。 とりあえず、ヒトラーがそういってるから、そうなんだ、くらいのレベル。  だって地下活動している母親が、身分を隠すために息子をヒトラーに心酔してる子にしたてあげてるだけなんだもの。    で、ジョジョの「彼女がユダヤじゃなければ隠さずに付き合えるのに・・・」というもどかしい思いは、ラストあたりで戦争終結したあとのセリフでよくわかる。  隠し扉のむこうで彼女が「どっちが勝ったの?と聞いて来た時に  「僕たちが勝った。ドイツだよ。」と答えたことで。    つまり、「彼女がドイツ人だったらいいのに」という願望だ。  とにかく、子供の脳内はシンプル。  「なんかいつも近くにいるこのねーちゃん好き。」 「彼氏がいるなら、あきらめて僕を好きになって!」 「ユダヤじゃなけえば、堂々とつきあえるのになぁ~」  そんなものである。 でも子供の恋なんでのはそもそもそんなものなので、これでOK。そして楽しく微笑ましい。  最後にドアの外に出た彼女が、彼をひっぱたいたとき  「あ、彼と一緒にパリにいくっていうのは、この家を出るためのうそだったか。」と一瞬思った。 実際そうかもしれない。 でも、そのあと「どうするのこれから?」と聞かれたあとに、彼女が体を「どうしよっかな~」と迷うように左右に動かす動作から次第に踊るようなかんじにあなるに従って  「まいった!」の一言、なんてキュートなエンディング。   母親のスカヨハが首吊りされたのは残念だったけれど、彼女が生きてたら戦後は、ユダヤ人の孤児をあずかってくれる家に連れていかれて、ふたりはもう逢えなくなっていたはず。  だからこそ、ふたりが手を取り合いパリへ行くといハッピーエンドを作るために、ふたりの恋愛成就のために、母は首吊りされなけえばならぬのであった。   首吊りされたのが顔を見ずとも観客も「母だ」と分かるあの靴。  あの靴で、どこかの階段の近くで母が語った、愛の偉大さ。 そして部屋で見せてくれた「愛のダンス」。それらが伏線となり、エンディングの二人の愛のダンスの感動が際立った。  ユダヤの血が入ったタイカ監督も、アホっぽいヒトラーを演じて、この映画でアカデミー賞脚色部門でオスカーをもらって、ヒトラーへの仕返しも充分果たせたといえよう。
[映画館(字幕)] 9点(2020-02-11 17:31:26)
4.  女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 
もともといるベテランを、野心に燃えるシタッパが、あの手この手で策をうってはいあがり、やがてベテランを追い抜く…  たとえば「ショーガール」のような痛快な物語だと思っていた。  だが、アン王女が、モールバラとアビゲイルを自分をめぐって戦わせて「私ってモテルゥ~♪」と悦に入っている中盤以降は、重くてただただ暗い物語だった。  ツンデレのモールバラ。  無償の愛を注ぐかのようなアビゲイル。  月と太陽のような対比を見せるふたりも、分かりやすいキャラ設定。   最終的には誰も幸せにならない。  アビゲイルにハメられ、最終的に国外追放となるモールバラ。  モールバラを追い出したものの、彼女から歩み寄ってくれる手紙が来ることを心の中では待ちわび、しかしアビゲイルのせいで手紙が隠され、最終的には本当に愛し愛されていたモールバラの喪失感にさいなまれ続けるアン。  成り上がっていくにつれて心がすさみ、夫への愛もなく、女王への愛もなく、酒を飲まずにはいられなくなっていくアビゲイル。   最後の場面は、ひざまづいてアンの足をもまされるアビゲイルだが、執拗なほどの長い時間それを見せつけられて、ふたりの表情がイラマチオにしか見えず、ひどい嫌悪感に襲われた。  予告CMのイメージとは違う、ドロドロバッドエンド。  昼間は、外光だけで照らされた城内。 夜はロウソクのオレンジに照らされる部屋。  リアリズム漂う光の表現だけは目を引いたが。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-02-11 16:49:41)
5.  シュガー・ラッシュ:オンライン 《ネタバレ》 
すばらしい!の一言。  前作で構築された、アーケードゲームというミニマムなエリアで構築された子供向けの幼稚な世界観を、まさにラルフのセリフがごとく  「ぶっこわしてやるー!」  と来た今作。  オトナによるオトナのためのオトナの映画だと断言できる。  バネロペ像は、前作でもかなり”短気”、”ヒステリック”、”直情的”、”人をふりまわす性格”で”コナマイキ”、”マイペース”で”自分本位”、”すかした言動が好き”で”困った時だけラルフ頼る”という、かなりひどい性格であった。 だから今作で、シュガーラッシュのレースで一緒に走る子を追い抜くときに寝たふりをして嫌味を言ったり、スローターレース(殺戮レース)という野蛮なオンラインゲームにターボしたがるヴァネロペは全くブレがない。  そしてラルフも前作どおり”ヴァネロペだけが唯一の友(依存症レベル)”、”すぐなんでも信じる素直バカ”であり、ブレる所はない。  前作でも、ヴァネロペはドライ系で、ラルフはウェット系。ヴァネロペが自由奔放にふるまい、ラルフが彼女の後を追いかける構図。 恋愛においては愛す側が弱いというが、まさにラルフはこの愛する側で、それこそが彼の弱点でウィルスのかっこうの的となってしまうわけだ。  それをやれ「キャラが変わった」とか「関係性が」とか、ごちゃごちゃ文句を言う人たちのなんと多いことか。(←NHKのチコちゃんのナレーション風)   前作から自然な流れとして成立できている今作では、ビルのてっぺんに美女を片手に登ったキングコングのパロディと受け取れるあのgooglelのビルのてっぺんにヴァネロペ片手に登った”集合体ラルフ”の場面といい、ディズニープリンセスをセルフパロディしてプリンセス像をぶっこわすくだりといい、擬人化されたポップアップ広告が「人妻がまってるよ~」などとアシュレイマディソンみたいなニオイがぷんぷんする場面をブっこんできたり、とことんオトナの遊び心をちりばめたものであることも特徴だ。  私は普段からよくe-bayは利用していて、アンティークの英国の椅子の”背もたれ部分だけ”みたいなマニアックな買い物もやってたので、そこのシステムがそのまま映像化されているくだりも非常に盛り上がった。 オークションのシステムをよく分かってない二人が、一緒に同じ値段で入札するだけでいいのに、交互により高い値段を入札し合って、無駄に値段が釣りあげちゃってる場面も苦笑できた。  他にも、終盤でプリンセスたちが落下するラルフ救出するシークエンスで、最終的に「ロイヤル・マットレス」のビルの屋上にある「ロイヤル・マットレス」と書かれたベッドにラルフは寝かされるが、実際アメリカに「ロイヤス・マットレス」というメーカーがあるので、そういうコッソリとしのばせてくるジョークもオトナの映画として小気味がよい。  そもそもインターネットという世界は、危険と闇が蔓延する世界。怪しいポップアップ、裏操作でアクセス数アップを狙うサイト、ウィルス置き場、匿名をいいことに当り前のように誹謗中傷が乱れとぶ世界、ユーザーたちを燃やして殺すゲームに、価値のあるゲームアイテムを裏でカネでやりとりする現実・・・いろいろな”闇”を描ききってくれているのも楽しい。  さらに、スパムリーがウィルスを作ってる知り合いがいると言って、ラルフを彼のもとにつれていくが、その知り合いがスバムリーに「おまえだれだ!!」とどなると「ほら、SNSでしゃべったことあったでしょ?もうそのSNSなくなっちゃったけど・・・」と答える。 この、SNSでしゃべっただけで簡単に知り合い扱いしちゃう思考回路とか、怪しいもの同士がつながるようなSNSはいきなりなくなるとか、細かいセリフひとつひとつにも、インターネットの”闇”部分がちりばめられており、完璧なシナリオだと感じる。  しかし完璧なシナリオだと言い切れるのは、前作のドリーミーな世界観を「ぶっこわしてやるー!」と同時に、前作で問題放置になっていた”友達たった一人に完全依存”なラルフの性格も「ぶっこわしてやるー!」に成功したからだと言えよう。  さらにアラジンや美女と野獣といった、ロマンティック系ディズニーの音楽担当として名高いあのアラン・メンケンが、今作では「In this Place」という、ロマンティック系ではなくこれまでにないテクノポップなミディアムナンバーを提供していることも要注目である。  くしくも、ディズニー映画になくてはならない重鎮ジョンラセターが、セクハラ問題でディズニーを去る前の最後の仕事となった今作。 彼にとってディズニー映画での最後の”遺作”であるだけの価値は十分にあると断言したい。
[映画館(吹替)] 9点(2019-01-16 18:30:05)
6.  シェイプ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
半魚人という極秘実験動物が置かれた実験室に、なんのセキュリティチェックもなく、警備員ひとりなく、掃除婦がヒルメシ食べに気軽に入れて、半魚人にユデタマゴをおすそわけできるという、ゆる~い環境にまず萎えた。  ソ連のスパイの科学者が、半魚人を逃がすとき、「これを水に混ぜてだな、これくらい割合の塩分で満たしてだな・・・」と、細かく保存水の作りかたを教えていたのに、掃除婦はバスルームの水を出しっぱなしにしてバスルームを水で満たして半魚人とイチャイチャ遊ぶことに夢中で、水の量が増えた分の塩分割合とか全然考えてなかったり、かと思えば「なんか元気ない!そうだ!塩いれよう!」ってクッキングソルトを目分量でドバドバいれるという、半魚人の彼氏に超テキトーで雑な扱いをするもんだから「おいおい、そこに愛はあるんか!」とツッコミをいれたくなり、さらに萎えた。 (んな雑な扱いするから、彼氏のウロコがハゲまくるんだよ・・ったく)  とりあえず、エロ・グロ・ファンタジー・ミュージカルスパイものロマンス映画というゴタマゼ作品で観客をビビらせた勢いでアカデミー賞の作品賞をかっさらう手法が通じるのはこれが最初で最後であろう。  ・・・にしても、サリーホーキンスの全裸&オナシーンって誰トクなん(笑)
[CS・衛星(字幕)] 1点(2018-06-28 15:58:56)
7.  17歳の肖像 《ネタバレ》 
中二病ヒロインと、ロリコンおやじの物語。  ヤク中のように怪しげに目がすわっているピーター・サースガードは、「フライトプラン」や「スケルトンキー」などタチの悪いペテン野郎役が多く、彼がヒロインと恋仲になった時点からこれを恋愛映画とは見ず、この映画のカナメは このオヤジがどれだけの大悪漢かを見せるところだろうと思いきや、若い女に手を出してばっかの懲りないおやじという、なんともいえない小物だったというまとめかたにガッカリでしたね。  彫刻家のロダンが42歳時に付き合いだした愛人カミーユはその時19歳で年齢差24だったが、10年愛人としてずるずるとつき合わされ破局した後は、彼女は精神を病み、彼女自身も彫刻家だったがその道も失い、一生結婚も恋愛もせず、家族とも疎遠になって一生を精神病院で終えた悲劇のヒロインで、ロリコンおやじの毒牙にかかった少女のストーリーとしては彼女のほうがよほど面白い。  まあ、冷静で学問を崇拝する校長にエマトンプソン、そして夫に何度浮気されようとヒョウヒョウとしている仙人のような妻にサリーホーキンスを配置するあたり、この映画は、中二病のヒロインの更生物語にしたかったんだろうなとも思うが、更生を描くところが10分足らずで、「そこはダイジェストかい」って思うほどあっけなかったのが雑な印象。  タイトルで「Education」って言ってるくらいなのだから、映画としてはミニマムな95分のせめて3分の1くらいは更生の過程をしっかり描いてくれないと。  これでアカデミー賞で作品賞を含めいくつかにノミネートされているというのもよく分からない。アカデミー賞って、作品賞のノミニーにちょくちょく10代の主人公の甘酸っぱ系の作品を選んできますけど、10代の青春物語ってだいたいたかがしれている(恋愛、学業、友達、家族という4大要素をねりこんで最後はハッピーエンド。)ので、10代モノはもともと苦手の領域ですね。  この映画は、大好きな英国が舞台だというから鼻をつまんで見ましたけど、想像以上に酷かったです。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-03-21 07:02:37)
8.  ジャッキー・ブラウン 《ネタバレ》 
つまるところこの映画は、自分を悪用したサミュエルLジャクソンを抹殺しつつ、ヤツのお金もマックスおじさんのハートも奪った、したたかな女性の物語。この3大サクセスを、159分かけて段階的に成就させていくお話しです。  個人的には、オジサンのハートを奪っちゃったところが一番しびれましたた。それは、彼女がサミュエルLジャクソン抹殺やお金泥棒のように、完璧な計画を立ててやったことじゃないから。 マックスおじさんが彼女が同じ部屋にいたとき、彼女がデルフォニックスのLPをさりげなくかけ、その後日マックスがデルフォニックスのカセットをお店で買って車でかけている場面。人の恋心を表現する場面はいろいろな手法があるが、私はこういった”相手の好みに影響されている”という状況をもって、恋心を描くソフト表現のジワジワ感が大好きですよ。  最後の場面で、ジャッキーと一緒に行かないかと誘われていったん断ったマックスだが、きっとあの後黒人の相棒に話しをしてお店をどうするかの算段をしっかり着けてから、その黒人相棒にジャッキーの居場所をつきとめてもらい、ある日突然さりげなく彼女の家をたずねるんだろうな、と思う。  そんなジャッキー役の女優は、私が好きなジーナ・ガーションに似ていて、ニヤリとするときの唇のゆがみ具合がグっときました。 そしてブリジットフォンダという芸能一家の出である由緒正しき女優や脇役で光るクリスタッカーから大御所デニーロまで、ようしゃなくサラっと殺すタランティーノの心意気も素晴らしい。  確かにちょっとまどろっこしいところもあったけど、また数年後に時間があればまた見てみてもいいなと思える後味が爽やかな映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-25 09:00:25)
9.  シックス・センス 《ネタバレ》 
この映画で起きる色々なエピソードには「後悔」というキーワードがあてはまる。 それも、死のあとにも残るほどの後悔。  マルコムが成仏せずこの世に幽霊としてとどまったのも、仕事人間だったために妻との疎遠な関係を後悔していることや、 ヴィンセントを救えなかったこと(彼も幽霊が見えていた子供であったが、それをマルコムに理解してもらえないまま病気として解決とされてしまったことを苦に自殺してしまった)などが、彼の死後も心残りだったからである。  台所に出た傷だらけのおばさんは、夫のDVで苦しんで自殺したのだろう。 夫への恨みが消えないまま、こんな男と結婚してしまったことへの深い後悔が残っているのである。  毒殺された少女も、自分の死の真相を父親に知らせ、妹まで義理母に殺されかねない(お通夜で「妹さんも体悪いそうで」という会話から察し)のを阻止したかったが、それができないまま死んでしまった後悔があったから幽霊となってとどまっているのだ。  そんな中、後悔を心に残す霊と出会うたび、彼らの後悔を解決していくのがコール少年。  幽霊にとって、この世に残した人への思いを託せる頼れるメッセンジャーだ。   でもコール少年の一番の功績は、見知らぬ幽霊たちではない。 母親の母親(コール少年の祖母)のメッセンジャーとなり、祖母が母親に伝えられないまま死んであの世でずっと後悔していた思いを、母親に伝えたこと。  「ケンカしたあと、険悪な空気になってあなたは私がダンスの発表会には来ないと思ってたとおもうけど、実はちゃんとこっそり見に行っていたのよと伝えてほしい」  「お墓の前であなたが私にした質問した答えは、”YES”(「私を愛していた?」という質問だと察し)だと伝えてほしい」・・・  そうです、よくあることですよね、家族間で、心の中では思っていても言葉にして伝えていなくて、伝わっていないこと。  私はここで号泣した。 今思い出すだけで泣ける。。。。  私は鑑賞当時、中1の娘がいたが、この頃の娘は反抗的になりもするし、きまずい母娘関係になったりもする。 でも愛しているし、いつだって心配している。。。 それを娘はちゃんと分かっているだろうか?それをあらためて考えさせるシーンだった。  この場面が出てきたとき、背後でノンキにスマホをいじっていた娘に「私はあなたのことが大好きだよ」と泣きながら言ってしまった。 (娘は目がテン…)  あなたは、もし今亡くなってしまうとしたら、思い残すことはないか?  後悔することはないか?  思いを伝えるべき相手にきちんと思いを伝えられているか?  あらためて自問して、もしあれば、早めにそれをできるだけ解決していくといいのだと思う。  ”今ある命、人生をいかに、大切にして生きていくか”  この「シックスセンス」はただのサスペンス・ホラーでもトリッキーなどんでん返し映画でもなく、  『今ある命、大切に生きてください』  という静かなメッセージが込められた、深い作品だと私は受けとめた。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-09-09 10:11:16)(良:7票)
10.  死霊館 《ネタバレ》 
家に棲みついて悪さをしてるのは、子供を悪魔にいけにえにした結果魔女裁判にかけられ恨みを家に遺して自殺した魔女。  でもどうも、その本丸である魔女よりも  「彼女がやらせたのォー!」といってリストカットした手首を見せたと思ったらいきなりガーっと飛び出してきてドツいてくるメイドの幽霊とか、「かくれんぼしよう~♪」っていきなり真っ暗闇の地下室にひきずりこんで電気割って暗闇から手をのばしてくる少女の幽霊とか、ボヨ~ンと主人公一家の子供の背後に立ってちゃっかり写真に写りこむローリー少年の幽霊とか、魔女より幽霊のほうがなんかチョイチョイ たちの悪い怖がらせをしてくるやんって感じで  「魔女がこわいのか、彼女の犠牲者の幽霊がこわいのか、どっちかにせい!」とツッコミをいれたくなる展開であった。  さらにいえば、主人公一家の妻が魔女にとりつかれて暴れ出したので、神父がくるまで待てないってことでエドがとりいそぎ悪魔ばらいをすることになったが  最終的に魔女を追い出す方法が、十字架や聖水や悪魔ばらいのセリフなどではなく  魔女にのっとられた妻本人に「がんばれ!もどってこい!家族の思い出をさぁ思い出して!魔女を追い出して!」とみんなで励まし  エスパーなエド夫人がハンドパワーで、主人公一家が海辺でワハハハと笑い転げ走るステキな思い出の記憶を注入!  最終的に”妻VS魔女”という、妻ボディの内側におけるガチバトルを妻が制して魔女を追い出す・・・という  「だったらもうこれからは、バチカンの許可もらってエクソシストの神父を出張させて 十字架だの聖水だのといった小道具や”神と子と精霊の名において・・・”なんてまどろっこしい悪魔ばらいをしなくたって のっとられた本人をみんなで励まして思い出のアルバムの写真なんかを体にペタペタはりつけて、本人と悪魔を戦わせる手法でええやん」  と思わせるような、<悪魔ばらい師不要論>が噴出しそうな、ぶっとんだ内容であった。   そして何よりも、個人的にいわせていただければ、悪魔憑依の作品は、バッドエンドでなくてはならない。  そうでなければ、ハッピーエンドにみせかけて、最後の場面で「まだまだ悪魔健在ですよ・・・フフフ」というワンカットを入れて、エンドロール・・・でなくてはいけない。  この作品については、個人的には、主人公一家が救われたものの、魔女がエド夫人に移動してしまいエド夫人が娘の背後にハサミをもってしのびよる・・・みたいなラストシーンであってほしかった。  (そう、だいたいエクソシストが登場する作品では、悪魔と奮闘したエクソシストのほうが最終的に被害こうむって終わるっていうのが王道だ)  でも実話であるなら、それ以上は言うまい。  実話の映像化としては、きちんと基本をおさえて上手に撮られた作品ではある。そして、ファーミガ女史のあのなんともいえない、崩れていそうで崩れていない絶妙な均衡で美しさを構築している古典的な顔だちは、この時代のエスパー女として、当たり役であることは間違いない。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-12 10:25:08)(笑:1票)
11.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
私はバイオレンス映画を好まない。タランティーノの代表作キルビルシリーズも見てはみたものの、ユマサーマンが美しいこと以外は、「やっぱりバイオレンス映画=血を好む人種のための作品」という既成概念をさらに固定化させただけだった。  しかし「イングロリアルバスターズ」を見た時からタランティーノは何かを持っている、と感じた。 その予感は、イングロリアルバスターズの次に作られた今作で、確信となった。  私が思うに、タランティーノも若い頃はただ「いかに残酷なバイレンスシーンを描くか」にだけこだわっていたと思う。悪役も、どこかマンガちっくなフィクションのキャラだった。  しかし、若い頃は何かテレくさくて隠していた、あるいは潜在意識の底で眠っていた”まっとうな正義”を、堂々とさらすことに抵抗感がなくなったお年頃に、彼もようやくなったということではないだろうか。 ナチスという悪を批判する「イングロリアルバスターズ」、そして黒人奴隷制・黒人差別を批判する「ジャンゴ 繋がれざる者」という”2大歴史上の悪”を、彼らしいバイオレンスの世界にサラリと落とし込み、見事に彼なりの”正義感”を表現した。  私はこの2作を「タランティーノ風味 社会派ドラマ2部作」とあえて言わせていただきたい。  彼らしいやり方で、”歴史上の悪”(ナチスと黒人蔑視の白人)に怒りの制裁を加える作品であったという共通点以外にも、これら2作では、面白い共通点があと2つ。1つは「イングロリアル~」ではヒトラーのいる映画館を、タバコの火で着火させたフィルム爆弾で業火で焼き尽くした。「ジャンゴ」では、ムッシュキャンディの手下達のいる邸宅を、パイプの火で着火させた爆弾で業火で焼き尽くした。タランティーノ式でいけば、極悪人は地獄の炎に焼かれて死ねということなのだろう。  もうひとつは、クリストフヴァルツが、この2作でアカデミー助演男優賞を手にしていること。同じ監督の2部作(だと私は思っている)で、連続受賞とか、かなりスゴイことだ。実際のところ、今作も彼の存在感は素晴らしすぎて、その話だけでこのコメント欄を埋め尽くすことが可能なくらい。敵との言葉での駆け引きのシークエンスは毎度見事で、彼の演技とタランティーノの脚本の華麗なるハーモニーといったところ。  「ジャンゴ」で描かれる黒人への残酷な虐待描写も、<タランティーノ=バイオレンス畑>という先入観で見れば「なんて残酷な!」と感じるだろうが、実際のところ黒人奴隷への虐待は、描写されているそのとおりの話であって、史実どおりの表現をしたまでのことであって、残虐なのはタランティーノではなく歴史上実際に奴隷をいたぶった白人達である。  ちなみに「当時は奴隷達がこんな目に合わされていたのか・・・」と、映画を見て知るという側面については、今作に限らず、たとえば「それでも夜は明ける」のように淡々と奴隷への虐待を描かれる作品でも知ることができるが、あちらは実話をもとにした映画がたまに陥る”脚色不足によるダラダラ感”が目立ち最後も”痛快なオチ”でもないわけだが、「ジャンゴ」のほうがやはり作られたストーリーであるがゆえに、飽きることなく鑑賞でき、”学び”と”面白さ”の一挙両得な作品で、黒人奴隷問題を描くものとしては、私は「ジャンゴ」が現段階でナンバーワン!だ。  そして劇中でシュルツの馬車を襲撃するために集まった白人達が、たいまつを持ち穴をあけた袋をかぶっているのだけど、穴のせいで前がよく見えないからかぶろうか外そうかでショーモナイ言いあいをしているシーンは、間違いなくKKKに対するタランティーノ式の風刺w
[CS・衛星(字幕)] 10点(2016-03-02 19:12:27)
12.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
オリジナルより好きですよ。「死霊のはらわた、オリジナルがいい?リメイクがいい?」というのは永遠に意見が分かれ続けるテーマですね。  オリジナルのほうが疾走感あるという意見も多いわけですが、私からすれば、”森に、窓の外に、ケムリもくもく・・・月に白いモヤがモコモコ・・・”って、こっちがモヤモヤしてきてしまう場面ばっかりで、もうだるいのなんのって、1,5倍速でなんとか見れたという感じでした。  対してリメイク版は、1,5倍だと早すぎて画面見づらいと思うくらい各場面の緊張感や疾走感はすごかったです。いろいろなホラー映画の要素をミックスしている感はあるものの、スタイリッシュにまとめあげているので、有能なDJがヒット曲をノンストップリミックスしたCDのような感じで、けして否定的には感じません。  薬物治療で森にこもるという設定も、薬物依存の子が最初に悪魔にとりつかれても、仲間達は「禁断症状だから仕方ない」と、深刻に受け止めず放置して状況を悪化させるというナチュラルな展開にするうえで、なかなか上手い設定で。   本の呪文を紙でこすって浮き上がらせつつ、わざわざ声に出して唱えちゃう彼はIQがかなり低いわけすが、いやいやそれをいうならオリジナル版でテープレコーダーに呪文を録音した人も「これから呪文を読むがこれをこのまま再生すればヤバイことが起きるので避けたい場合はここでストップしてください。では読みます・・・ウンタラカンタラー」と録音すればいいのに、再生する人のことも考えずいきなり呪文朗読突入~!!!ってのも相当IQ低いですよ。  (それはもう、みんなのシネマレビューで、ネタバレマークがないのに、ネタバレ感想文読まされたくらいの痛手ですよ。)  ホラーに笑いも求めるひとはオリジナル、シビアなゴア表現のみを求めるひとはリメイクをお勧めします。まぁ、いうほど私、オリジナルで笑った覚えはないんですけどネ。(オリジナルの”煙”場面の多さに、あきれ笑いはしたけど)
[DVD(字幕)] 9点(2015-03-18 13:10:11)(良:1票)
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