21. スピード2
『スピード』の続編として見たなら、確かにバツ。でも、要はキートンのスラプスティック喜劇を、今日において大掛かりに再現したかった…という無謀な、しかしその時代錯誤が感動的でもあるヤン・デ・ボンのチャレンジ精神には、やっぱり敬意を表したい。すみません、小生、実は1作目よりもこちらの方が好みなんです。 6点(2003-05-26 17:02:30) |
22. スーパーマンIII/電子の要塞
噂じゃ、予算の節約のために2作目と3作目はほとんど同時進行で撮影されていたらしいけれど、なるほど圧倒的好評の2作目に比べて、別にそれほどこちらが悪い出来とは思えんがなあ。ただ言えるのは、こちらは完全にリチャード・プライヤーがメインにフィーチャーされていたってのが、ネックだったかな。日本じゃ人気なかったものね、このヒト。それより、1作目がリチャード・ドナーで、2作目がリチャード・レスターと、ここまで「リチャード」つながりできたんなら、3作目はぜひリチャード・フライシャーに撮ってほしかったなあ。だって、プロデューサーのサルキンドは『王子と乞食』でフライシャーを起用していたし、アニメ版のスーパーマンはこの監督の父君が製作していたんだしさっ! 5点(2003-08-27 15:15:39) |
23. スパイ・ゾルゲ
篠田監督に言いたい、本当にこの映画で引退していいのか! と。最初から最後まで昭和史の絵解きに終始して、ほとんど紙芝居状態。監督は「映像による歴史の再現」をめざしたのでしょうが、確かにCGを駆使した昭和の風景は時に感心もさせられるけれど、それが何ら登場人物の、ドラマの背景たり得ていないとすれば、空疎なだけじゃないですか…。ラスト、「イマジン」のインストゥメンタルが、歌詞の字幕とともに出てきてこれが締めくくりとは、一体何が言いたいのか、その真意すら了解不能です。『少年時代』を愛する者として、篠田監督には猛省を促し、本当に「映画」らしい映画を撮っていただきたい。 3点(2003-07-22 16:06:35) |
24. 素肌の涙
映画の出来ウンヌンを言う前に、なぜティム・ロスがこんな題材を初監督作品に選んだのか…という根本的なところで疑問をもってしまった。家族の崩壊劇が、どんな救済にもより深い絶望にも向かうことなく、ただ「父親殺し」というエディプス的カタルシスをもって終わるあたり、やるせないまま観客を放り出すだけで最後までケツを拭っていない。その不徹底さゆえ、ぼくはこの作品に対して断固”否!”を突き付けたい。ただモンダイ作を作って、自分のステイタスに箔(!)をつけたかっただけじゃないか…とは言い過ぎにしても…。 2点(2003-05-26 16:50:22) |