1. スタンドアップ
《ネタバレ》 法廷シーンとそれ以前の鉱山での出来事やもっと若い頃の出来事を巧く絡ませて、物語は進んでいきます。シャーリーズ・セロンの表情での演技がとても良く、母として、娘として、女としての苦悩が痛いほど伝わってきました。フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、ウッディ・ハレルソンと、好きな俳優さん達が出ているから観に行ったのですが、3人は勿論、シャーリーズ・セロン演じる、ジョージーの父役、母役、息子役も見事にそれぞれの繊細な役どころを演じていると思いました。親が子を想う気持ち、子が親を想う気持ち。割り切れない思いと、断ち切れない過去を抱える様子は本当に切なく、分かり合えない父と娘、母と息子が次第に解氷していく展開は、予想通りながらも十分に泣かせるモノがあったと思います。また、ジョージーとグローリーの友情も見ていて胸が熱くなった。決して包み込むような優しさではないけれど、群れない強さと甘やかさない優しさを持ったグローリーは、ジョージーにとっては今、この時必要な人だったのだろうと思います。今でこそ市民権を得た「セクシャル・ハラスメント」ですが、ジョージーのような人たちの闘いによって勝ち得たものだと再認識しました。2時間余りの映画でしたが、実際にはかなりの時間と労力を費やしたでしょうし、女性の人権、地位向上、男性の意識改革に大きな役目を果たした功績に感謝しなければいけませんね。多分、事なかれ主義の私だからこそ、頬を叩かれ、目が覚めた思いになったのでしょう。あの時代、あの状況で、あの法廷に私がいたとしたら、立ち上がっていただろうかと・・・ [映画館(字幕)] 7点(2006-01-21 19:03:04)(良:1票) |