1. スウィート・ノベンバー
<ネタばれだらけ>彼女は残りの人生を楽しむ為に毎月男を変えていた。「(1ヶ月なら)充分想い出もつくれて、きれいに別れられるから。」相手の気持ちなどお構いなし。最後まで自分の意志を押し通し、当初の思惑通り1ヶ月間楽しんで去った。予定と違ったのは彼を好きになりすぎたこと。しかしそれとて私に言わせれば楽しみの一つに過ぎない。これを彼の為の奉仕などというにはあまりにも説得力が無く、まして自分の楽しみをそう呼ぶのは偽善に他ならない。若くして死ぬ運命にある可哀想な女だからといって人の気持ちをもてあそんでいい筈がない。もし彼女に良心があるなら、事前に病気の事を伝えてから1ヶ月だけ恋人になってくれと頼むべきだろう。(それでも相手には相当なプレッシャーだろうが)映像も音楽も美しく、シャーリーズ・セロンの演技も素晴らしいのに、脚本がこの作品を台無しにしてしまっている。もっと力のある監督、脚本家だったら強引にこの無理な設定を納得させてしまうのだろうが、如何せん実力も努力も足り無過ぎだった。大体どちらか一方が死ぬような恋愛映画(死語か?)はそれだけで涙を誘うのだからヘタな小細工は必要無いと思うのだが、どうだろう?それからこの映画がつまらないのは彼の責任ではないが、キアヌ・リーヴスの演技は硬すぎる。もっと肩の力を抜いてリラックスしてから演技に臨むべきだろう。(他の俳優を使った方が良かったと個人的には思う)それとセロンの隣人役の人にももう少し頑張って欲しかった。重要な役なのに演技が軽すぎだ。 5点(2003-04-28 19:35:36) |