1. 戦場のピアニスト
ちょっと残念かな。もう少し人と人との関係を、ヒューマンドラマを見たかった。ただ逃げ回り、自由の為に戦うわけでもなし、四六時中腹をすかして食べ物をあさる・・・事実はこのようなものだったのかもしれませんが、もう少しドラマが欲しかった。そういう意味でいうと、ラストのシーンはとても大事な場面でした。主人公が「ピアニスト」であることを再認識させてくれ、主人公が生物としてとかく苦しんできた「飢え」がピークに達していた場面でもあり、ややもするとそれまで類型的に描かれてきたドイツ兵に対する違った人格の者を登場させ、且つ主人公とのドラマも展開させた。このシーンがなければいかに鋭く事実を描いた作品であろうとも一級の作品とは呼ばれなかったでしょう。 8点(2003-04-20 14:03:44) |