1. ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲
《ネタバレ》 前作のゼブラーマンはしがない学校の先生が趣味のゼブラーマンのコスプレから次第に正義の味方として変貌遂げる過程を独特の世界観とユーモアで見せていて、なかなか楽しめたのですが・・続篇となる今作ですが、まず前作をあらゆる意味でメチャクチャに破壊したと言っていい程の仕上がりでした。誉めたいのは仲里依紗のゼブラクイーンのぶっ飛んだビジュアルと素振りは見事でしたので俄然、期待していたのですけど・・まぁゼブラシティ諸々のトンデモ成り立ちエピソードはまだ許容範囲でした。しかし重要な設定のはずのゼブラタイムは最初は面白い設定だなぁと思ったら特に後半、活かされる事もなく放ったらかし・・。今回は見た目の雰囲気を覗けば至ってシリアスに展開されていて、観てる私は『ああっ今回はそういう感じね』と思っていました。しかし時折、差し込まれる実写版『ヤッターマン』で見られた下らない『お笑い』シーンが今までの流れをズバンと断ち切るほど不自然でことごとく滑っていました・・特にクライマックス近辺のギャグ等はうすら寒さはピークになり失笑しまくりでした。『STOP AIDS』の英語字幕は開いた口が塞がらず、ラストの風船ゼブラーマンはギャグで誤魔化したという印象・・かっこ悪い。『ヤッターマン』はまだ、あの悪ふざけギャグが世界観に合っていたので私はさほど違和感を感じなかったのですがそのままの流れで、あのギャグを入れても今回の『ゼブラーマン』の世界観には根本的に合わないのではないかと感じました。前作のコミカルな所のバランスはかなりいい塩梅だったんだなぁと思いました。冴えない先生が世間では冷遇されているけどゼブラーマンになれば変われるという展開が楽しかったのに・・今回の哀川翔の主役は記憶喪失という設定ですけどキャラ自体が『カラッポ』で何も魅力がなく完全にゼブラクイーンのキャラ任せの映画でした・・ぶっ飛んだ設定やキャラは嫌いじゃないんですけど諸々のバランスがわずかでも取れてないと簡単に瓦解するものなのだなと思いました。役者達の熱演を無にしたとしか思えない出来に残念です。 [映画館(邦画)] 3点(2010-05-06 23:54:32) |