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1.  戦争のはらわた
ペキンパーが第二次大戦を映画化するとこうなる。そしてかなりの傑作だ。本作と「ワイルド・バンチ」が彼のベスト作品と言えよう。主演のジェームス・コバーンはドイツ人には見えないが、映画が進むにつれて殆ど気にならなくなる。絶望的な東部戦線での男たちの挽歌だ。ストップモーションと蝶々の歌の組み合わせには目頭が熱くな・・・りそうにだった(苦笑)。ただ、赤軍に「ワイルドバンチ」に出てくるメキシコ軍の匂いがあったのはご愛嬌。本作とドイツ映画「スターリングラード」はもっともシンパシーを感じる戦争映画である。皆さんの高評価もうれしい。
9点(2003-10-02 17:09:16)
2.  戦国自衛隊
自衛隊が戦国時代にタイムスリップしたという基本設定をいただいただけの作品。半村良の原作とは殆ど関係ないといっていい。後の「天と地と」ほどひどくはないが(一応プロが監督してるからね)、金だけかけながらテレビ感覚の浅い作品になっている。千葉信一の自己顕示満載もかなりウザイ。ストーリーもへんてこで、いくら近代兵器で武装していても、たったあれだけの自衛隊がこれといった戦略もなく、武田の大軍と会戦するというのも非現実的だ。ファンタジーならファンタジーなりのリアリティを確保する背景や道具立てが必要なはずだが、そうした配慮は殆どない。かなりの凡作で、角川映画の病弊がここにも覗いている。それはやがて「天と地と」という狂気の愚作に収斂していくのだ。*ところどころ息抜きのコミカルシーンもあったが、佐藤蛾次郎の「夜這いでござる」には笑わせられた。
3点(2003-09-27 13:31:28)(良:1票)
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