3. セイブ・ザ・ラストダンス
《ネタバレ》 この手のダンス映画はダンスばかりがメインになってしまいがちだが、これはそうではない。しっかりと人間ドラマが軸となって話が動いている。そして予想以上に重たい内容に私は驚いた。実にシリアスである。人種差別に対するメッセージが盛り込まれている点には感心した。白人のものであるバレエ、黒人のものであるヒップホップ、主人公は黒人の男と付き合い、そしてふたつを融合させたダンスを編み出しダンス界へのステップを登る。話の展開としてはありがちなダンス物だが、人種差別を隠喩したことが何よりこの映画の成功した点だともいえる。白人・黒人にこだわることがいかに馬鹿げているかを観た後しみじみ考えてしまう映画だ。ダンスに国境は無いのである。 8点(2004-01-23 17:25:13)(良:1票) |