1. Z
とことんリアリズムを追求し、ポリティカルな題材を敢えて中心的に描き、どんな難しい内容でもしっかりとエンターテイメント性を忘れないコンスタンチン=コスタ・ガブラスの文句なしの代表作。最近じゃ「マッド・シティ」とかハリウッドに渡って映画を撮ってるガブラスですが、私が高く評価しているのは「ミッシング」まで。もちろん、近年の作品も亜流の社会派エンターテイメントと異なり、ヒーローが誰一人たりとも存在しない世界観を基調とし、独特のドキュメンタリー的手法からキャラクター描写をし、それでいてガブラス特有のブラックさは最近には無い。そんなフィーリングが見事に爆発しているのは本作品であり、過去にアカデミー外国語映画賞を受賞した作品の中でも、かなりの上位にランクインしてもおかしくない映画ではなかろうか。1人の反体制派の議員を沈めるために行われる人々の妨害工作。それが挙句の果てには殺人にまで発展し得るという狂ったような構図をクールな視点から描ききった、文句なしの傑作。 10点(2002-05-21 20:11:43) |
2. セント・エルモス・ファイアー
何か忘れかけた大切な事を思い起こさせてくれるような作品。誰でも通り過ぎる大人への曲がり角、そんな人生の通過点を群像ドラマにして鮮やかに描いている。デミ・ムーアの“私、22にして人生に疲れてしまったのよぉ~~”と嘆くシーンには、胸をうつものがあった。また音楽も印象的な逸品で物語を盛り上げ、ラストも感動的にしている。 9点(2001-08-21 16:09:33) |
3. セイブ・ザ・ラストダンス
予想に反してなかなかいい映画だった。この夏の大作にうもれてしまいそうな勢いだが、黒人青年と白人女性の青春と恋愛をダンスシーンを絡めて爽やかに謳い上げた佳作である。ただもっとコミカルで明るい映画かと思っていた分だけ、前半は少しあまりにシリアスな展開に戸惑ってしまった。 8点(2001-08-13 17:49:44) |
4. セイ・エニシング
青春映画の秀作の部類に入ると思う。アイオン・スカイが初々しく、観ていて気持ちいいくらいだが、それ以上に中身が清々しくかつ時にはシニカルで面白かった。この映画でも描かれているけど、どうしようもない10代の感情の行き場は不安要素でもある将来なのでしょうね。主演のジョン・キューザックも爽やかでなかなか好印象。 9点(2001-08-07 11:15:04) |
5. セルピコ
「ブリット」から始まった一連のポリス・ムービー・ブームにのっかって製作された作品だと思われるが、比較的地味な作品である。これといった派手な銃撃戦や、生々しいシーンがあるわけでもなく、フランク・セルピコが警察内部の不正を暴く過程を淡々としたタッチで社会派シドニー・ルメット監督が描く。アル・パチーノの体当たりの熱演が光るものの、確かに映像的に深みがないのが残念でならない作品である。それでもラストをああいう形にしたのが、凄くgoodで印象的である。 9点(2001-05-16 23:55:06) |
6. 絶体×絶命
マイケル・キートンは相変わらず怖い!確かにあんまり期待して観ない方が正解かもしれません。そしたらラストまで眠ることなく楽しめるでしょう。 8点(2001-03-21 19:32:29) |
7. 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
「ライフ・イズ・ビューティフル」のベニーニより、こっちのロビンの方が意外にも!?抑えた演技をしているのでこっちの方が好き。映画としての完成度こちらの方が高いと思う。 7点(2001-03-21 19:17:47) |