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1.  捜索者
西部劇ではずいぶん荒野の一軒家を見てきたはずだが、本作のファーストシーンで初めてその孤絶ぶりを感じた。戸を開けるともう荒々しい「外」がそこまで来ている。開拓者たちの心細さがひしひしと伝わるカット。だからこの映画でのコマンチは、単にインディアンというだけでなく、コヨーテや砂嵐や開拓者を脅かす新世界のあらゆるものを代表して存在しているんだろう。主人公たちの一行に、砂丘を並行して進むコマンチのシーンも、「開拓される側すべて」の警戒の象徴として彼らを見たほうが迫る。今までの騎兵隊ものではインディアンはただ駆除されるために存在していただけだが、本作では憎しみの対象になっている。そのためには悪玉を白人が演じなければならないところが、ハリウッドの限界だろうが、格上げされたことは確かだ(自分を妻と思い込むコマンチ女など、まだまだ差別描写は多い)。というわけで、これ異色西部劇としての価値はあろう。ただアメリカでの絶賛は分からない。今回で二回目の観賞で、前回より大きめの画面でその自然描写には堪能できたが、フォードの最大傑作というには躊躇させられる。初めて見たときの疑点(さらわれた姪への殺意にまで膨らむイーサンの執念の根拠とか)はそのまま残った。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-24 10:46:46)
2.  空の大怪獣ラドン
理系のイメージ連鎖としては、炭鉱から石炭層、大昔の地質時代へとつながっているわけで、そこに現われる巨大ヤゴがロストワールドへの道案内となってラドンに通じていくってのは理屈では分かるんだけれど、ちょっと流れの悪い印象。文系的に見ると、地底の労働と地上の繁栄の対比となり、その地下的なものが地上へ反発する象徴としての怪鳥ということになる。どう見てもギクシャクした作りになってしまっているのは否めない、でもこの作品、都市の破壊シーンとしては私の知る限り、東宝特撮もののベストだ。怪獣が直接腕力でビルを叩いていくのでないので、壊れていく過程がよく見える。そしてなによりも名所でないのがいい。以後の作品ではシンボルとなる建築物を怪獣が一点狙いで襲うのが多くなるが、これでは福岡の街を面として破壊する。そして街の看板がいい。ただの直方体のビルではなく、看板が掛かっている私たちの身近な街が烈風によって壊されていく。乱れ飛ぶ看板や瓦、崩れていく民家の物干し台。火災も上手でちゃんとそれらしくゴーゴー燃えている(なのにラストの溶岩は実際の溶鉄を使ったそうだがショボく見えて残念)。あるいはこれは映画の手柄と言うより、時代の違いかも知れないな。新宿西口高層ビル群を初めて見たとき、何の看板もないノッペリした無愛想さに「これって怪獣にいい加減に壊されるための街じゃないか」と思ったものだった。
[DVD(邦画)] 7点(2011-11-26 10:07:28)(良:2票)
3.  続・菩提樹
『サウンド・オブ・ミュージック』では見られなかったトラップ・ファミリーの「その後」が見られるという楽しみはあるが、映画としては平板でも一つ面白くない。安下宿の裏手で「オールド・ブラック・ジョー」を歌うシーンが一番良かった。興味を引いたのは「戦勝国アメリカを旅するオーストリア人を描いた敗戦国ドイツの映画」という屈折。同じ敗戦国として、なんか感じるものがある(日本映画ではアメリカロケって、いつごろから出来たんだろう)。一生懸命彼の地でがんばって、故郷に似た土地に家を得るまでの苦闘。しかし歌はいつも折り目正しく、アメリカに媚びたりしてない。オールド・ブラック・ジョーもオー・スザンナも、バッハやパレストリーナと似たトーンになる。セックスアピールが必要と興行側に言われても、尼僧姿を選ぶ。出来るだけヨーロッパ風・聖歌風で押し通そうとする。そこに敗戦国の意地が感じられた。といってニューヨークの摩天楼には素直に感嘆を示し、アメリカ文化を卑下するわけではない。屈折はあるのだが、それに拘泥せず前向きなのがよろしい。前向きにならざるを得ない状況だったけどね。これを撮影していた映画人にも屈折はあっただろう。戦前はドイツ映画はアメリカと肩を並べていたのに、いまでは青息吐息。その戦勝国をドサ回りしている映画を何とか撮っている。同じ敗戦国のイタリアや日本は、50年代に黄金期を迎え映画祭などを賑わしていた。屈折するなってほうが無理。でもドイツ映画の没落は、敗戦が原因というより、ナチスの存在でユダヤ系映画人が逃げ出したことの方が大きかった。ああいうことやると、回復困難な致命傷になるんだよな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-16 12:19:56)
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