1. それでもボクはやってない
冤罪事件の恐ろしさ・問題点というのがこの映画の表テーマなのだと思いますが、もう一つの裏テーマとして、仕事と人生の両方に人間はいかに誠実につきあっていくべきかという普遍的な問題があるように思えました。この映画で号泣したと人に言うと笑われるかびっくりされるのですが、実はラスト30分前くらいの田中哲司演ずる弁護士が瀬戸朝香弁護士に対して語るシーン、ここで号泣してしまいました。誠実で正義でありたいと思う良心と仕事に対して成果を求める職業人としての誠意の矛盾。圧巻でした。これからご覧になる方、再見される方はこのシーンに是非注目してみてください。以来、田中哲司は私のフェイバリット俳優の一人になりました。 [映画館(邦画)] 9点(2007-07-25 18:21:11) |