1. ダイ・ハード
何度も観れる面白さ。続編があるのだから、マクレーンが死なないのなんて初めから分っているのに、ハラハラドキドキ。人により好みはあれど、名作の名に恥じない作品であることは間違いない。 [DVD(吹替)] 9点(2010-10-31 07:36:04) |
2. タクシードライバー(1976)
孤独の中で悶々と生活し、それ故に屈折した自意識ばかりが拡大している主人公トラヴィス。周囲の人々をクズ同然と見下し、自分は同類ではないということをどうにか世の中に示そうと企んでいる。 共感出来ない人は最初から最後まで全く共感できないと思うが、自分の中に少しでもトラヴィス的孤独感が思い当たる人にとっては、この作品が描く狂気があまりにもリアルに感じられるはず。 「タクシー運転手」という設定も、孤独のメタファーとしてこれぞ、と言ったところ。 若きジョディ・フォスターは可愛いし、同じく若きハーヴェイ・カイテルも良いが、 見所は何と言ってもヤバすぎるデ・ニーロの演技。いかにも不健康そうな顔色、挙動不審で妙に目だけギラついている。 全体のドロドロした雰囲気といい、本作はまさしく「病める現代っ子の狂気」を見事に映し出していると思う。 [DVD(字幕)] 9点(2010-03-29 14:00:12)(良:1票) |
3. ダーティハリー5
《ネタバレ》 前2作(3,4)よりはストーリーに工夫が凝らされておりずっと楽しめた。 さすがにハリーの老いは否めないが・・。 犯人に全く悪役としての華が無いところが、3以降このシリーズの残念なところ。 1,2があれだけ強力な悪役がいたからこそ、ハリーの強さも際立っていたと思う。 やはり一番の見所はラジコンカーチェイスでしょう。あれは非常にユニーク。ラジコンの性能の凄まじさには少し笑ってしまいますが。 スピード感があって良かった。 巨大な銛の銃をぶっ放して、ダーティ・ハリーシリーズは幕を降ろす。 最後はもうとりあえず滅茶苦茶やりたかったんでしょうね(笑) [DVD(字幕)] 6点(2010-01-16 18:56:53) |
4. ダーティハリー4
《ネタバレ》 ラストシーン前までは、前作よりは見れるな と思っていたのが、思わぬラストに閉口。 これではただの公私混同警官である。 どうしようもない上層部の権力や、法の理不尽さと徹底して戦ってきたキャラハンが下した決断は、同情で犯人を見逃すというやり方だった。 いくら同情があっても、彼女は殺人犯に変わりは無い。 ハリーなりの正義を貫いた話のつもりなのだろうが、なんだかとても後味が悪いキレイ事で終わっているような気がしてしまう。 ハリーが西部劇風に登場したり、カッコ良いシーンは3よりはあるだけにこの終わり方はとても残念。 [DVD(字幕)] 3点(2010-01-16 02:29:09)(良:1票) |
5. ダーティハリー3
《ネタバレ》 前2作と比べると、作品を覆う重いトーンは失われて、あまりダーティさの無い普通の刑事アクションになってしまっている。 女刑事とのやりとりが大きな見所なのだろうが、これに関しても予想を覆すようなストーリー展開は無く、少しガッカリ。 まぁ一番の失敗は、これでもかというくらい薄い犯人像。 ありがちだし、最後は無理矢理アルカトラズに持っていったが、あまりに悪としての華が無すぎて、映画全体の緊張感が削がれてしまっている。 前2作が面白すぎたか。。 [DVD(字幕)] 4点(2010-01-14 19:24:30) |
6. ダーティハリー2
続編という事であまり期待していなかったのだが、予想以上に面白かった。 法に代わって悪を裁くという点では、犯人グループもキャラハンも同じ。 信念、やり方の違いだけだと思った。 その辺はキャラハン自身も自覚していて、少なからず葛藤があったのではないかなぁと考えさせられた。 ただ、前半のハイジャックシーンを初め、前作より突っ込みどころが目立つ。 こういう映画はいちいち突っ込んじゃダメなんだろうけれど・・。 前半部で一見社会派よりになったかと思いきや、全体を見ると前作よりエンターテイメント性が高い作りになっており、前作を覆っていたアウトローな雰囲気は少し陰を潜めている。その辺で好き嫌いが分かれると思う。 何はともあれイーストウッドは変わらずとにかくカッコイイ。 続編がつまらない作品が多い中、充分見応えある作品に仕上がっていると思う。 それと、オープニングが絶品です。 [DVD(字幕)] 7点(2010-01-14 11:11:53)(良:1票) |
7. TAKESHIS’
デヴィッド・リンチを彷彿とさせるような(特にマルホランド・ドライブか)、悪夢的映画。・・と書くと見応えある作品に仕上がっているように見えるが、実際のところはマルホランド・ドライブのような重厚さは感じられず、ただただ監督が好き勝手に夢をぶちまけているような作品に思えた。 刺激的なシーンがいくつもあるのだが、やはり北野ブルーの中にパッと光るような刺激があるからこそ驚くのであって、この映画のようにただ連発されるとだんだん慣れてきてしまって、逆に感覚が鈍ってくる。 整理するとおそらく・・・ 「大物スターであるビートたけし」が夢を見る →夢の中での自分の分身像である「売れない役者北野」。 さらにこの売れない役者北野がコンビニバイトのうたた寝中に夢を見る →それは血まみれの男から奪った拳銃で滅茶苦茶やった挙句、最期には自分自身である大物スタービートたけしをも刺し殺す夢 このような、「夢の中のもうひとりの自分が見た夢」という設定で複雑に映像化しているのだと僕は解釈した。 監督が自分自身をぶっ壊したいっていう願望の現われなのかな・・。 残念な事は、難解な映画だが頑張って自分なりに理解出来たからといって、別に特別な感情も湧いて来ない事。 ドラッグムービー的な中毒性も、単純に映画としての魅力もあまり感じ取れなかった。 なんだか残念。 ちなみに「TAKESHIS’」は「たけし、死す」だそう。 [DVD(邦画)] 3点(2009-12-11 15:38:26) |
8. ダーティハリー
クリントのハードボイルド、アンチヒーローっぷりにやられっぱなし。 渋すぎ。かっこよすぎです。 上層部とのやりきれない関係、サソリの動機無き現代的な猟奇殺人など、シリアスな場面も描く事で、 単なるアクションもので終わらない見応えある映画に仕上がっている。 飽きの来ないジャストな長さ、ラストシーンもビシッと決まっており、 これぞ刑事アクションのスタンダードと言える映画。 [DVD(字幕)] 9点(2009-07-21 15:31:07) |
9. ダンサー・イン・ザ・ダーク
確かにストーリーはありきたりなド悲劇で、全く共感出来ない。 ではなぜ8点か。 ビョークの演技と歌・音楽があまりに素晴らしかったから。 そしてカメラワークなどの演出全てが彼女をさらに引き立てている。 僕は特別ビョークのファンではない。 しかしこの映画で使われているミュージカルシーンは、音楽と映像の融合性が高く、 感性に迫るものがあった。 ビョーク以外にセルマを演じられる俳優はいないだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-23 06:39:09) |
10. タイタニック(1997)
沈没シーンはかなり迫力があり見入ってしまったが、全体的に感動を押し付けてるような演出でついていけなかった。中学生ぐらいの時観たのだが、男子と女子で評価がかなり割れていた記憶がある。 [地上波(字幕)] 3点(2009-02-03 09:50:37) |
11. ターミネーター2
子供の頃観て衝撃でした。無駄が無く、観る側を飽きさせない。ベタなストーリーだが大人でも充分観れる作品だと思う。 [地上波(吹替)] 9点(2009-02-03 09:33:45) |
12. 大日本人
これは賛否両論あって当然といった作品。いかにあの世界がツボにはまるか。映画としてのまとまりとか完成度を求める映画ではない。僕はとにかく前半のインタビューシーンでインタビューシーンのテンションが妙にツボで良かった。別に何点でもいいのだが、この映画に似た映画を僕は観たことが無いので、な~んとなく5点。 [DVD(邦画)] 5点(2009-02-02 08:04:14) |
13. 誰も知らない(2004)
《ネタバレ》 大抵の重い映画に対して、自分は免疫が付いていると思っていたのだが・・・・本作は重すぎる。鑑賞に耐えられなくなり、観るのを途中で止めようかとまで思った初めての映画。子供たちの無垢な演技に胸が潰れそうになった。 ここまで後を引いた映画は初めてだし、今後も出会いそうに無い。点数を付けること自体ためらうような映画だが、ここまで心を揺さぶられたこと、悲しい気持ちにさせられた映画は今まで無かったので、10点献上。 [DVD(邦画)] 10点(2009-01-17 11:50:17) |
14. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 この作品ほど、迫力あるアクションと、心をえぐられる様なヒューマン・サスペンスを両立させた映画は今まで観たことが無い。 しかも、とても重厚なサスペンスの中にも「バットマン」というヒーローを描ききれているのも驚いた。 上に「ヒーロー」と書いたが、少し語弊がある。 タイトル「ダークナイト」の示す通り、バットマンは超人的なパワーを使って悪を懲らしめる通常のヒーローではない。 空を舞うなどの派手なアクションを見れば、ヒーローものとしても観れるということである。 だが、彼自身は修行で得た格闘能力はあるものの、あくまで超人ではなく人間であり、最新技術を駆使した武具を身にまとい、闘っているにすぎない。 悪役のジョーカーも、良心の呵責無く虫けらの様に人を殺害していくが、彼も最強に狂った悪とはいえ、人間なのである。 先が読めないストーリー、2時間半が全く長く感じられなかった。 「カオスの使途」と自称するジョーカーの言動がいちいち胸に突き刺さってくる。 個人的には、ジャック・ニコルソンの演じたジョーカーを、ヒース・レジャーはさらに深化させて演じ切ったと思う。存在感が凄すぎる。 ここまでの作品を作ってしまったノーラン監督、続編はかなり厳しいのではないか。 しかもヒースはもうこの世にいない。代役はどの俳優にでも無理だと思う。 映像、音楽、脚本全てにおいて素晴らしい最高の映画。 [DVD(字幕)] 10点(2008-12-13 15:23:41)(良:2票) |