1. チャップリンのゴルフ狂時代
《ネタバレ》 「ゴルフ狂時代」と言うタイトルだから、ついゴルフのコントが強調されがちかも知れないが、「のらくら」と言うタイトルでも知られている。原題も言ってみれば「ヒマ階級」と言う感じ。ゴルフや舞踏会に興じて遊び呆ける上流階級を徹底的に皮肉っているのだ。最後にケツを蹴りあげるのが痛快。 7点(2003-11-05 18:49:21) |
2. チャップリンの黄金狂時代
《ネタバレ》 「靴食い」に「パンのダンス」と、見どころの多い映画だが、何と言ってもジョージアとの恋愛シーンがいい。酒場で写真を拾って必死で照れ隠しをしたり、いたずらのことは何も知らず、嬉しそうに小屋に入ってきたり。パーティ会場で歌われる「蛍の光」と、待ちぼうけを食らったチャーリーの対照も切ない。チャップリン作品の中では最も後味のいい作品の一つ。 10点(2003-11-05 18:44:16) |
3. チャップリンの殺人狂時代
《ネタバレ》 ヴェルドゥは奥さんたちとかなり面白いやり取りをしている。そして殺してしまう。殺すシーンのあの表情が恐ろしい。そして、家族と財産を失ったあとの表情。ホームレスから成り上がった女性との絡み。チャップリンが名監督であり、名脚本家であり、名優である事を見せつけてくれる映画。音楽も見事。そしてなんといっても、法廷での台詞。衝撃だった。 9点(2003-11-05 18:23:10) |
4. チャップリンの独裁者
《ネタバレ》 最後の演説が圧巻なのは今さら言うまでもないこと。痛烈な独裁者批判も見事。演説の中でくり返される下品な言葉(ドイツ語風な英語が所々聞こえる)、「フランスもフィンランドもロシアも俺のものだ」と言わんばかりの部分もある。ガ-ビッチに持ち上げられて本当に舞い上がってしまう有名な地球儀の踊り。品のない笑い。独裁者の幼稚な狂気を巧妙すぎるほどに描き出している。そして、ヒンケルと間違えられた床屋。彼は何もしていない、ただおどおどしているだけ。それで独裁者が勤まってしまうのだ。世界を我が手におさめんとする人間の卑小さが、ひたすら伝わってきた。 10点(2003-04-02 21:21:29) |