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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  散り椿 《ネタバレ》 
 画面の中に更に障子や襖、あるいは並木や竹林でフレームを作って、そのフレームの中に風景が映える、そんな映像美が散りばめられて。  また、人物の姿をぴったりとフレームの中に収め、決して不安定に動かしたり、構図を崩したりしない、端正な様式美で貫かれてて。   そういう映像の作り方はいいのだけど、脚本はちょっとツラい感じ。  説明的な台詞がとても多くて、見てるこちらはそれを咀嚼するのが大変だし、それを言わなくちゃならない役者さん達も大変だなぁ、って。どうしても自然な演技ってワケにはいかなくなっちゃうものねぇ。特に若手の人達は台詞の消化感ハンパなくてねぇ。ただでさえ言いなれない言葉なのだし。   それに、なんか勧善懲悪。あーんなわかりやすい悪人が出てくる映画だとは思わなかったわ。なんかもうとにかく悪なんです、悪だから仕方ないんです、みたいな有無を言わさない状態なので、ドラマが単純化しちゃった感がするの。   その内側に流れる人の心の機微、それが大量の台詞とくっきり善悪とで薄まっちゃったように思うわ。ほら、もっと岡田と西島、麻生と黒木の中の細やかなキモチっていうか想い、そういうのがあったハズだと思うのね、でもそこを純化するには周囲がやかましくなりすぎちゃってて。悪役が悪丸出しの顔して演技して、それじゃあ世界が単細胞的になっちゃうって。   岡田准一がとてもストイックな役柄を演じていて、でもスタイルが三船敏郎なの。もう少し岡田准一オリジナルな魅力、個性があればねぇ。他の作品を見ても彼、ちょっと真面目すぎる気がするわ。もう少し余裕、ゆとり、遊びがあっていいんじゃない?
[映画館(邦画)] 6点(2018-10-11 20:14:10)
2.  ちょっと今から仕事やめてくる 《ネタバレ》 
 妹にネタバレ食らい、中盤のミステリー展開が一切無効になるという惨事に遭いましたが、それでもまあ1つの物語としては楽しめました。   ただ「ブラック企業の闇に迫る社会派ドラマ!」みたいな側面は全く無いので、背景となる会社は単なるホラー装置としての機能を果たすばかり。  会社は鉛色のトーンで、不気味な音楽、あるいは音楽以前の不協和音が流れて、そこが命を奪おうとする空間として描かれます。この映画では部長の存在が全ての元凶であり(ああいう上司、実際に私のこれまでの人生の中で2人おりましたが)、部長さえいなければこの企業はもっとマトモに動いているんじゃないかと思わせます。その辺がこの映画の限界なのだなぁ、と。ブラック企業が生まれる背景が単純化されてしまっているようで、だから主人公の苦悩もその単純な土壌から生まれているように思えてしまって。ブラック企業が生まれる背景にはもっと複雑な事情があって、だからこそ容易には辞められないって側面もあって。  でもこの主人公は自殺直前まで追い詰められて、生きる意味も無い的な事を言いながら、一方では「正社員でないと結婚して家庭を持てない」なんて言う精神的な余裕を見せてもいて、矛盾しちゃってるんですよね。   で、タイトルになってる部分がクライマックスだと思ったのですが、その後のエピローグだと思った部分が長い長い。むしろそこが本題なのかと。あそこが大きくなる事で本題がボヤけてしまい、非現実的なファンタジーへと移行してしまった感じで。ファンタジーはファンタジーとして悪くないです。物語としてああいうオチも良いでしょう。でも、現実と戦ってる人にとって、あの海は実際にはほぼあり得ない、夢でしかない、それこそ天国みたいな世界。最後には我々から離れてアッチ側に行っちゃったんだねぇ、と思わせるばかりで、こちらでは現実世界が相変わらず広がっているばかり。映画を見に来た人に希望を抱かせるにはあまりに飛躍し過ぎちゃった感があります。   あと、セリフで色々と説明し過ぎて、映像のリピートも多くてクドい印象がありました。黒木華がちっとも魅力的に撮れてないのですが、彼女にあんな風に長々と告白のセリフを吐かせるのではなくて、もっとミステリアスな悪女にして、その中から真実が見えてくるようにしてくれたら良かったのになぁ。   でも男同士の友情物語としては楽しく見させて頂きました。『フォーゼ』から福士くんを見てきた自分からすると、彼はやっぱりこういう明るく、テンション高い、笑顔いっぱいの役がいいなぁ、と。最近よくあるカッコつけた役だとどうも薄い演技してるように見えちゃって。
[映画館(邦画)] 6点(2017-06-15 22:49:55)(良:1票)
3.  チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 《ネタバレ》 
 限定的、条件付き高評価、って感じで。   とにかく欠点だらけです。冒頭からしばし続く「ギャグマンガ的」なバカくさいノリは「あー、コレダメなヤツじゃん・・・」って感じ。登場人物はみんなマンガ的で、悪役的ポジションやガヤ連中はそのままで固定のキャラ。広瀬すずが反感を抱き続けた天海祐希の、その想いは第三者から細かく説明されちゃいますし。アメリカでの決勝会場のハリボテ感は邦画の伝統。決勝のダンスは余計な映像差し挟み過ぎですし、つーかせっかくシネスコ使ってるのに横一列のロケットの全体像をきっちり俯瞰で撮らんでどうする!っていう。決勝途中で脱いだユニフォームは一発で消滅しちゃうし、エピローグは蛇足感たっぷり。   だけどね、天海祐希が踊ってみせる、高々と足を上げてみせる、それだけでうわーってなってしまうヅカオタなので(「頂点に立った者だけが見える世界」ってのもとても説得力を持つ言葉なのですが、でもそりゃ映画の外側の知識によるものでこの映画の力とは別ね)、わりと早々に「見るべきところはある」って。   で、欠点だらけなのだけれども、素材の良さ(元になった話と、役者と)で十分に見られるものになってる、欠点が作品の足を引っ張りきれてない、っていう感じ。とにかく女優陣の表情がいいですし、きちんと動けてます。練習シーンを除いてダンスシーンはラストの決勝までお預けだったりはするのですが、その決勝でのダンスは見事で(だからこそ、その肝心なシーンでボケをかまして笑いを取りに行く教頭だのストーカー少年だのって余計な要素は入れないで欲しかったのですけれど)、若さゆえの身のこなし、動きとか表情とか、そういう溢れるパワーがダメな部分を押し切ってる感じがします。広瀬すず、中条あやみ、山崎紘菜といった女優の本気に救われてる映画なのだなぁ、と。  彼女達の本気っぷりだけで十分に見る価値のある映画です。   蛇足ですが、舞台挨拶で紘菜ねえさんの「ようこそTOHOシネマズへ」を生で聞けたのには感激しましたのう。
[映画館(邦画)] 8点(2017-03-12 22:30:17)
4.  沈黙 ーサイレンスー(2016) 《ネタバレ》 
 海に接する場所、霧の中に消え、霧の中から姿を現し、この映画に描かれる日本という閉塞的な世界には一貫して神の視点がありません。地理や位置関係を示す視点、生活や人物の関係性を語る視点、そういう作品世界を俯瞰する描写が存在せず、ひたすらロドリゴ神父の見聞きする世界のみがあって。その閉塞された混沌世界の描写は、己の信仰心と対峙する神父の葛藤を明確に浮き彫りにさせます。  絶対的な神を持たない民族の信仰の姿はキチジローに代表されて、それは今に至るまでずっと同じ日本人の姿を示しているところが面白いです。陰鬱な映画なのに、布教どころか自己の信仰すらも歪ませてしまいかねない、八百万の神を持つこの国の特異性を妙に面白く(自嘲的に)感じてしまう私でした。   踏み絵も拷問も処刑もお役所仕事、みたいな描かれ方もまた日本人らしさを示していて、なんとなく可笑しく思えてしまって、でも海の向こうの人から見れば恐ろしい事なのだろうなぁ、と。    だけどリーアム・ニーソンのキャスティングによってフェレイラ神父がクワイ=ガン・ジンに重なってしまい、そう言えばアンドリュー・ガーフィールドってヘイデン・クリステンセンに似てなくもなくて、ダークサイドに堕ちたクワイ=ガン・ジンがアナキンを誘う映画みたいに見えてしまい。オビ=ワンがいればなぁ、みたいな。日本はダークサイドか。   しかし蜩はあの時間には鳴かないのではないかいな?
[映画館(字幕)] 9点(2017-02-13 22:16:59)(良:1票)
5.  ちはやふる 下の句 《ネタバレ》 
 前作の、続きがあるゆえに上がりきらない感じは今回更にエピソードを重ねる事で幾らか解消されたかな。このテの映画なら一作でメンバー全員を愛おしく感じるくらいで当然、みたいに思ってるので、前作だけではメンバーに愛着を抱ききれなかった事が不満だった訳ですが、今回の最後まで見て愛着を抱けましたからね。   今回描かれる個人と集団についての物語はその心情やテーマそのものをセリフで説明し過ぎとは言え、青春映画としてあるべき爽やかさやひたむきさ、その短い時間の大切さが伝わってきました。   ただ、今回(前回もそうだったかなぁ?)異様にウザい程に全編映像がハイキーな状態で、画が平板になってしまっていて。陰影を極端に無くす事でマンガ的なるものをわざと映像に求めたとでも言うんでしょうかねぇ? にしてもラストの方で眠る広瀬すずのアゴのラインを消してしまうほどのコントラストの無さは可哀想ですよ、あれ。全体的にコントラストを作らな過ぎな印象で、その意図を掴み兼ねてしまいます。   クイーンはなかなかに魅力的なキャラではあるのですが、あの私服のセンスはマンガではお馴染みの世界で(ほら『監獄学園』の裏生徒会長とか)、ああいうのを実写にするとやり過ぎ感が出ちゃいますね。   マンガ的なるもの、マンガ記号的表現と映画表現との差異、そこら辺に留意した映像を更なる続きには期待したいところです。
[映画館(邦画)] 7点(2016-05-05 19:19:23)
6.  ちはやふる 上の句 《ネタバレ》 
 広瀬すずがとてもキレイに可愛く撮れていて、それだけで正義、みたいな映画。  ただ、既にこれまでたっぷり存在しているこのテの「寄せ集めがみんなで頑張りました系」な邦画、それらに比べてこの映画が特に秀でた出来だったかというと、んな事はないんじゃない?って感じで。   冒頭から結構ひっかかりどころがあって。画面いっぱいの桜の花、学校名を見せるための校門のショット、生徒達が一斉に教室から廊下に溢れ出してきてから鳴り出すチャイム、眠りに堕ちたヒロインの白目など、毎度の記号的表現の羅列に、「成績優秀、運動神経抜群、その上イケメン」をセリフで説明しちゃう安直さ、マンガ原作の安易な映像置換でございます感が充満していて、ああ、この映画もそこに止まってゆくのだなぁ、と。それは結局最後まで続いてゆきますし。   それに、このテの映画ってメンバー一人一人に愛着を抱いてこそ、だったりするのですが、これ一作では完結せず、次回に続いてゆくが上に最後まで愛着を抱けないままに終わってしまう感じなんですよね。前後編ものゆえの盛り上がりきらなさ、物足りなさがどうしても残ります。   なので自分の中で現状ではこの辺。 『リンダ リンダ リンダ』『シムソンズ』『書道ガールズ』『ガールズ・ステップ』『ロボコン』『スウィングガールズ』『フレフレ少女』『シコふんじゃった。』【『ちはやふる 上の句』】『恋は五・七・五!』『ウォーターボーイズ』『うた魂♪』『あしたになれば。』『おっぱいバレー』『ブラブラバンバン』『ソフトボーイ』『綱引いちゃった!』   ね、このジャンルいっぱいあるし、私もいっぱい見てるでしょ?   個人的にはもう少しロケーションを活かした表現と、百人一首にシンクロした和の情緒があったらな、と思いました。とりあえず後編に期待。
[映画館(邦画)] 7点(2016-04-04 21:00:48)
7.  チャッピー 《ネタバレ》 
 『ロボコップ』と『ショート・サーキット』と『A.I.』(ついでに『アンドロメディア』)足したような映画、なんていうのは見れば判りますが。んー、つくづくこの監督の趣味と合わないとしか言い様がないです。見てる途中でもう「くだらない」って思い始めて。   チャッピー、バカに育てられるんですよね。延々バカの繰り広げるバカ描写が続いて。そこを全く楽しめない、むしろ不快って思うので、どうしたってつまらないし、くだらないと思うし。で、そこには批判がなくて、むしろバカをヒーローのように描く、なんだかんだこのバカを持ち上げてる、このバカにリスペクトしてる訳で、それはもう趣味合わないとしか言い様がないです。バカ一家の『アルマゲドン』(その更に元ネタは『ライトスタッフ』だと思いますが)な横一列スローモーションなんか「本当にくだらないわ」って。  そこに教育とは何ぞや?って問いかけがあるのは判ります。ダメな環境に生まれ育ち、ダメな個性を身に付けていってしまう、だけどダメなりに救済されるべき、正すべき道は残されている、って。だけど「バカがドンパチ」ってのが本当にやりたい事なんだよね、ってのが容易に見て取れる訳で。   前2作とタッチ一緒。この監督、引き出し少ないっていうか、スラムとSFと人体破壊しかないんか、っていう。日本公開版はその少ない要素のうちの1つすら削っちゃって、それも露骨に「削りました」っていうのがハッキリ判るような不自然さで、あーあ、って感じで。   デジタル生命体ネタって好きなのですが、こういうおふざけみたいな扱い方をしてるのは嫌。   ソニー作品毎度の得意芸、VAIOとプレステ4を使った手前味噌っぷりも失笑モノではありました。
[映画館(字幕)] 4点(2015-05-24 22:13:39)(良:2票)
8.  チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密 《ネタバレ》 
 新宿ピカデリーで見たらビスタサイズのスクリーンに上下黒帯入った状態の映写でした。家でブルーレイ見てるわけじゃないっての。   さて、これは、ジョニデ、グウィネス、ユアンと「毎度仕事選ばな過ぎ俳優」が顔をそろえた、本当にもう少し仕事選びましょうよ映画。まるで『志村けんのバカ殿様』を映画館で見ているようなレベルの緩い笑い(っていうか笑えない)が延々と続いてゆくっていう。  ジョニデはバカキャラ、下ネタばかり、物語は申し訳程度にある状態と、大人の鑑賞に耐えるレベルのものではありません。いや、子供だってキツいですが。大体、キャラ作りがあまり上手くいっていないようで、延々滑りまくり。   それでも、眠くなりながらも、なんとなく最後まで見られてしまったのは昔の『ピンクパンサー』のノリを思い出したりしてたから。アレも大して笑えないネタと申し訳程度の物語を延々と繰り広げていた映画で。ジョニデがクルーゾー、ベタニーがケイトーだと思うと、その雰囲気が懐かしくもあり。そのセンを狙ったのかな?みたいな。ヨーロッパを舞台としたのんびりとした雰囲気は嫌いじゃないです。   大スター達のお笑い演技が見られるのはいいんでないかと。まあ、面白くはないですが。  あと、お願いだからゲロネタやめて。モルデカイと同じで貰う体質だから。
[映画館(字幕)] 4点(2015-02-18 23:27:36)
9.  ちょんまげぷりん 《ネタバレ》 
タイムスリップものとしての面白さ、要素が絶対的に不足しているような気がしました。安兵衛が体験する事になるカルチャーギャップの描写が、なんか薄いんですよ。彼の演技の硬さのせいもあると思うのですが、そこが弱いためにギャップから生じる笑いやドラマの温度が上がってゆかず、そんなモンでいいのかなぁ?って感じに思ってしまって。スイーツに出会う事で、彼の才能が開花するっていう部分、当然、お侍さんとスイーツってところのギャップの面白さこそがキモになる訳ですが、彼があまりにも平然とこなし過ぎちゃってるんですね。もうさっさと現代の日常生活に慣れ、独学でどんどんスイーツを作り上げていっちゃう。言葉も文字もそう簡単には理解できないでしょうにねぇ。侍としてのスキルがスイーツに反映されて、っていうような部分もあまりないですし(コンテストの雪くらいですよね)、あれが侍以外の何者か、宇宙人とかでも別に物語は成立しちゃうんじゃない?っていう。最後の最後にタイムスリップものらしいエピソードが登場しますが、アレとてこれまで何十何百と繰り返されてきたパターンのモノで当初から予想できた、意外性はまるでないものですし、もう少しヒネリが欲しかったと思います。シングルマザーの問題や会社での地位の問題、更に周囲の人々等、色々描いた事を全放置で終わらせてしまった感もありますし。映画全体の雰囲気は良かったので、クライマックスの暴力的なシーンなんかはナシで、そのホンワカとした部分をもっと克明に、長く見せてくれればもっと楽しめたと思います。
[映画館(邦画)] 6点(2011-02-07 21:54:04)
10.  チェンジリング(1980)
今思えば、後に色々なホラー映画にパク・・・引用された感のある映画でした。幽霊屋敷ものであると同時に、その幽霊の元の事件に迫ってゆく展開。近頃よく見る「何かいる」系ホラーの雰囲気は、20年以上前のこの映画で既に描かれていました。この映画のカメラワークによるずーんとした恐怖にはなかなか敵わないでしょうけれど。ジョージ・C・スコットの存在感は、この映画の重厚なトーンを更に深くし、恐怖の奥に隠された悲劇をじんわりと引き出し・・・そしてヒカシューの「パイク」でぶち壊し。『ナイル殺人事件』『ビッグ・ウェンズデー』『ヘラクレス』でも同じメに遭っておりますが、洋画にブチ壊しの歌入れるアーティストと配給会社に天罰が下りますよーに!
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 14:03:03)(良:1票)
11.  沈黙の断崖
この映画を見て、いきなりセガール映画の面白さに目覚めてしまいました。他も色々見てたんですけどねぇ、それまでは「うそっぽ~い!」って感じで。しかも、この映画がそれまでと違っていたという訳ではなくて、それまで以上にうそっぽさは全開だったのですが。ここでのセガールは圧倒的強さで、一発たりともくらいません。一方的にしゅ、ばき、ぼこ! お、アクションが始まった、と思うと全部一方的展開。それと、毎度の事ながらファッションがヘン。そこでハタ!と「そうか、このアクションとファッション、これは『セガール映画』という映画の1ジャンルなんだ!」という事実に気付いたのです。役名や職業は毎回違いますが、出てくるセガールは、全作品共通な人。過去に秘密工作員をしてたらしい、拳法の達人だけど今はマトモな職業のマトモじゃない服装の人。いつも山高帽にチョビひげ、ステッキのチャップリンのようなモノで(あ、チャップリンとの比較は映画ファンの良識として不適切かもしれませんが)。セガール映画の世界では、あのヘンな服と無敵が常識。世界はセガールを中心に回っています。そう考えると、この作品って、セガール映画の中でも純度の高い映画だったなぁ、と思うのです。つまりは、見る側が割り切ってナンボなセガール映画、ではあるんですけどね。
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 13:54:39)(笑:1票)
12.  チャイナ・シンドローム
「もんじゅ」事故でのビデオ隠しやら自主点検データ改ざんと、全くもう、日本の原子力業界はこの映画見てないのか、さもなきゃ逆に隠蔽方法とか見習ってんのか?ってくらいに、映画通りの現実がごろんごろんと転がっている世の中ではありますが、これは単純に「原発反対!」とかいう映画ではないですね。コントロールされ、隠蔽される情報、市民から見えない不透明な闇の恐怖。それが多くの人命を危機に晒す事なら尚更恐い訳で。政府や企業の隠蔽体質や、マスコミのモラル低下を見てると、この映画、今の日本にこそふさわしい内容だと思います。それにしても、この映画のマイケル・ダグラスは今のぎらぎらした彼とは全然結びつかないなぁ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-27 13:38:41)
13.  チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
えーと、ボンクラおバカ教の教典第二巻(なんじゃそりゃ)は、ちとおバカに計算が入っていて、その分評価が下がってしまっております。狙ってるでしょ?みたいな箇所がみえみえだったりするところで、少々熱が下がってしまって。物語の指向性にもブレが見える感じ。部分部分は本当に楽しくて、また彼女達のおバカさを見られた嬉しさに狂喜状態だったんですけどねぇ。モトクロスシーンあたりの雑で汚い色調の映像はワザと? 何はともあれ、愛すべきおバカ映画であるのは変わりませんけど。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-27 13:37:19)
14.  地下水道
地下水道、とても象徴的な空間です。解放を、自由を求め彷徨う世界。暗く閉ざされ交錯し苦しみが襲う世界で必死に光を目指すけれど・・・。終戦から12年後にポーランドという土壌から生まれた映画として十分に納得できるのですが、それ以上にこの映画は時代を越えて抑圧と自由を重く訴えてきます。息苦しさ満点な映画なので、ちょっとシンドいんですけどね。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-27 13:35:47)
15.  チャップリンの殺人狂時代 《ネタバレ》 
うーん。よく判らないなぁ。ラストの有名なセリフがまるで生きていない物語のような気がして。人の命を奪うって事、それを批判するための物語として殺人者を演じてみせたのは皮肉な意味を持つとして、殺人をゲームのように描いていて、殺された人間にはほぼキャラクターが存在せず、殺人に失敗した人間に対してのみキャラクターが与えられている状態は何故なんだろう?と。まさか「殺していい人間の価値」の取捨選択をした上で無差別に殺す戦争はアカンと言ってるワケでもないでしょうしねぇ。ごく一部の登場人物を除いて、ちっとも人間が見えて来ないあたりに、やたら違和感を抱いてしまう訳で、私はこの映画、非常に気持ちの悪い映画という感じがしてしまいます。その言葉にしろ描写にしろ妙に軽いようにも見え、その実、物凄い悪をめちゃくちゃオブラートで包んで提供しているようにも思える訳で。しかし、何れにしろだから戦争がどう関係あるの?って思ってしまい。個人的にはあの不死身のうるさいオバサンが最高でした。本音を言っちゃえば全編セリフばっかりな状態より、彼女に対して延々失敗し続けるコメディが良かったかな。映画ファンになるもっと前、小学生の頃、有楽座で連続上映された『ビバ!チャップリン』10作のうち初期上映4作(『モダン・タイムズ』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』)にハマった人間としては、もし当時の自分がこれを見ていたらどう思ったのか、知りたいところです。
[DVD(字幕)] 5点(2009-04-17 00:20:31)
16.  チャップリンの独裁者 《ネタバレ》 
演説を通して人々の心を捉えていったというヒトラー。ならば、その彼の得意技を使って映画で語ってみようというチャップリンの、したたかにして挑戦的なラストシーン。先にヒトラーの演説シーンをワケワカラン言葉とバカげたアクションで演じて笑ってみせた上で、チャップリンの言葉で語られるそれは、この映画が製作された当時の事を考えるとあまりに悲痛な叫びでした。支配され貧困の中にある人、戦場に赴く兵士に向けた言葉。この映画を見た時(もちろんリバイバルですが)には、まだ小学生だった私にも十分に大きなインパクトのあるシーンでした。プロパガンダに対して個人でぶつかっていったチャップリンは、今の時代にあってもなお孤高の偉大な存在だと思います。だけど、今もなお「平和」のための殺戮が繰り返され、彼の言葉が必要な人がいるのも現実ですね・・・。
[映画館(字幕)] 9点(2009-04-15 00:21:32)
17.  チャーリーズ・エンジェル(2000)
おバカがボンクラの魂をひっ下げて怒涛の勢いで突進してくる映画に、私がナンの不満を持つでしょう? これはおバカが巻き起こした奇跡の映画です。おバカの神様が降臨なされたのです! さあ、みなさん、この映画を教典として崇め奉りましょう。おバカはあなたと共に!!って誰もついてこなさそ~。
[映画館(字幕)] 10点(2009-04-14 00:47:18)(笑:3票)
18.  超人ロック 《ネタバレ》 
なんか、大量出血!ってスプラッタな描写が結構あって、それがB級色を高めておりました。原作を知らずに見たために、ロックがどういう存在なのか、なかなか掴めずに苦労した記憶があります。そして、なんだか世界が狭いアニメだなぁ、とも。キャラ頼りのアニメって、描写がキャラに寄り過ぎるために、どうしても空間と事象の描写が疎かになってしまう傾向がありますね。ところでラストで悪役が改心のためにロボトミー手術をされてめでたしめでたし、ってのは、どー考えても問題アリだと思うんですけど。恐ろしいコトを当たり前のように語っていて、それってどうなのよ?と。
[映画館(邦画)] 5点(2009-03-24 23:42:57)
19.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
大変よく出来た映画なんですけれど、構図、カット割り、カメラの移動方法、音楽の使い方、ライティング、全てがキッチリとしていて映画の教科書のようで、『名作の作り方』みたいな、映画学校用の教材みたいな映画で、その分、個人的にはちょっとつまんないなぁ、と。イーストウッドの映画はいっつも真面目に撮られていて、私にとっては大きくハズす事がない代わりに「アンタの映画、好っきやわぁ!」ってときめかせてくれるクセやアクも感じないんですよね。キチッとテーマにもキャラクターにも距離を保ってたりするものですから、心地良く最後まで運んでくれるものの、終わってみると心をギュッと掴まれたモノって案外なくない?って思ってしまったりして。白骨死体ばかりしかなかったの?発見までの期間が短い場合もあったハズなんじゃ?なんて疑問も、この監督のセオリーから言えばそれで正解なのでしょう。腐乱死体を映したり、それを感じさせたりすらNGで。アンジーの演技も「批判は許さないわよ!」ってバリバリの名演技オーラを発してるみたい。ハリウッドの優等生監督がカッチリ作った優秀な映画、でも、映画としての可愛げには欠けちゃうと天邪鬼な私は思うのでした。
[映画館(字幕)] 7点(2009-03-01 18:20:15)(良:1票)
20.  チェ 39歳 別れの手紙 《ネタバレ》 
今回も積極的に映画に向き合う姿勢でいないと何も入ってこないという作りは変わりません。いや、むしろ前作ではまだ時代背景や政治的背景が見えておりましたが、今回はゲバラがボリビアに渡るものの革命に失敗して敗走し処刑されるまでの1年足らずの出来事だけしか描かれていません。前作からちゃんと繋がっているという訳でもなく(前作がシネスコだったのに対して、今回はビスタと、サイズも変えてありますし)、下手をすると中東地域の映画みたいな突き放し方とB級アクション映画の如きダラダラとした戦場描写ばかりに映ります。前作と合わせても『ゲバラに見る革命が成功する理由・失敗する理由』ってハウトゥものみたいな印象。ゲバラが何をし、何が起こったのかが描かれるだけで、ここからゲバラの人としてのドラマを得られる事はありません。映画の目的もドラマ性なんてところにはないのでしょう。いたずらにゲバラを神聖化したり肯定したりするつもりもないのでしょう。ゲバラを通して歴史の中にあった革命の真実から、理想や平和を考える切欠になれば、みたいな。でも、いかんせん映画としての味付けが絶対的に不足してしまっているように思え、通してみて結局この程度の映画だったのか、という肩透かし感を抱いた事は否めません。ゲバラの生き様が妙に軽く感じられてしまったのは、映画世界が革命によって流された血までも巧妙に避けてしまっているがゆえかと。公正さは場合によっては物事を軽薄で退屈なものに見せてしまうのですね。
[映画館(字幕)] 6点(2009-02-01 23:45:51)(良:1票)
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