1. ツイスター
竜巻の描写や破壊される家屋のCG映像は凄い。“キスで終わり”という黄金のベタに果敢に挑んだ監督の根性は買うが、ビルとジョーに共感できるはずもない。ビルは竜巻を追うジョーの一生懸命な姿を同志として過去に散々見ていたはずである。その上で恋をし、何らかの原因があって離婚に至っているのに、その清算もせずに元サヤって!2人の間の問題点は何も解決されていないのに上手くいくわけない。 5点(2004-08-15 01:26:23) |
2. 追憶(1973)
中学の音楽の授業で先生が映画音楽集(カセットテープ版)を聴かせてくれた。数々の名曲に感銘を受け、すぐレコード屋に同じカセットを買いに行った。何度も何度も聴いたっけなぁ。その中の1曲に『追憶』のタイトルもあった。その曲の美しさに「いつか観たいな」と思っていた映画である。しかし、なし崩しにハベルとケイティと付き合い始めた感じで、本当にハベルはケイティのことが好きだったのかどうか疑問が残る。別れると思いきや、ヨリを戻すあたり不可解だった。合わないと思ったのなら、子どもが出来る前に別れるべきだ。オレみたいに。 5点(2004-08-06 01:25:02) |
3. 椿三十郎(1962)
ウチの親が言っていた。「黒澤明は娯楽映画のイメージなんだけどねぇ」と。私には黒澤監督は『影武者』以降の大作時代劇か小難しい観念映画を作る大巨匠というイメージである。本作は娯楽作としてツボを心得た粋な映画だ。緊迫した若侍たちと明らかにテンポのずれた奥方と姫君の能天気ぶりが最高に可笑しい。奥方にかかってはさすがの三十郎も形無しである。人質役の小林桂樹もいい味出してる。この3人のおかげで『用心棒』より面白味が増している。ラストの三十郎の機転には大いにウケた。豪放磊落、頭もキレる。なるほど、日本映画屈指のヒーローだけあり、親の意見にも納得。 8点(2004-05-05 01:19:19) |
4. 月の輝く夜に
いつか観たいなと十年来思っていた作品。もちろんアカデミー賞(主演・助演女優賞、脚本賞)という評価に釣られてだが。ドロドロの愛憎劇となる筈が全体的にほのぼのとしたタッチで描かれ、好感の持てる内容に転化されている。いくら陽気なラテン家族だからといって済まされる問題じゃないのに、「気にすんな」とばかりに小気味よく進む進む。それにしても、オペラ鑑賞で着飾ったシェールの妖艶な色気には目を奪われずにはいられない。年上の魅力ってスゴイ…。確かこの人、アカデミー賞の授賞式でもキワどい悩殺ドレスを披露していた。 6点(2004-05-02 11:39:11) |