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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3881
性別 男性
年齢 53歳

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1.  天使の恍惚
低予算のあまり、まるでヤケクソになっちゃってるような映画、ってのはたまにありますが、この作品は、まあ言ってみれば、ヤケクソと言うモノそのものを正面から描いたような映画。 いわゆる「活動家」の集まりが、闘争を企て米軍基地に侵入するも、色々と犠牲が発生し、その後も内ゲバみたいな展開でリンチがあったり、さらにそこにポルノ映画風の濡れ場が再三挟み込まれて、混沌の世界。 終盤はひたすら爆破、これぞヤケクソの世界。パワフルで、そしてどこか虚しい。 山下洋輔トリオの前衛ジャズが、ヤケクソ感をこれでもかと、いや増します。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-02-07 22:18:46)
2.  天使のはらわた 赤い教室 《ネタバレ》 
過激な性描写があってこそ描きうる、切なさ、虚無感、そして人間の業に潜む狂気と恐怖。まさにポルノというジャンルの真骨頂。 物語を額面通りに受け取れば、「かつてレイプの現場をブルーフィルム(死語かな)に撮られ、自殺未遂を犯し、今また自分の前に現れた不器用ながらも誠実そうな男に裏切られ、自己破壊的な道を辿る薄倖の女性」。ってことになるのかもしれないけれど、この作品、印象としては、その枠に収まらない「何か」があります。 上述の物語の概要は、あくまで主人公・村木の視点によるものに過ぎない訳で。いや、彼の見ていないところで我々が目撃する彼女の姿からも、「そうかも知れない」と思わせるものがあるのだけど、それはあくまで「かも知れない」に過ぎない訳で。 結局、村木は、そして我々は、自分たちが勝手に描いた幻想に囚われ、苦しんでいるだけなのかも知れない。悲しい運命に絡め取られた女性、という幻影に囚われた、囚われざるを得ない、男の悲しき滑稽さ。残酷なまでの滑稽さ。 中盤の10分以上にわたって繰り広げられる、凄絶なまでの濡れ場シーン。ほとんどホラー、なんだけど見てて切なくもなってくる、人間の弱さ。ラスト、2人の姿を遠くから捉えたショットは、前半の公園のシーンの変奏でもあり、それだけに、もう元には戻れないという感覚が。そして女は、揺らめく水面の幻影の中に消えていく・・・。
[インターネット(邦画)] 9点(2022-01-29 09:43:14)(良:1票)
3.  鉄砲玉の美学 《ネタバレ》 
とある関西の暴力団が九州進出を狙うにあたって、チャカと100万円を持たせた若造一匹、宮崎に送り込む。若造はどうせ現地の暴力団とトラブル起こして殺されるから、それを口実に組織として九州に乗り込もう、という寸法。そこで白羽の矢が立ったのが、テキ屋でインチキ商売している、渡瀬恒彦。 作中では、彼が宮崎でグダグダな生活を送る様が描かれていて、普通のヤクザ映画のような派手な抗争はありません。早口の関西弁をまくし立て、時に狂犬のような表情を顕わにしつつも、散財しながら気儘な日々を送る彼。 そんな彼の日常の裏で、組織は組織の論理で動いており、何も知らない彼は気がついたら追い詰められた存在となっていて。 せっかくの拳銃も出番がないまま、結局はロクな使い方をせず、自らの破滅への引き金を引く事になってしまう。 タイトルは「鉄砲玉の美学」ですが、これは一種の皮肉なのか、鉄砲玉は鉄砲玉として死んでみせて初めて存在価値が出る。鉄砲玉が帰ってくることなど許されない。 鉄砲玉になりきれなかった、しがないチンピラのお話でした。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-04 10:22:39)
4.  デビッド・クローネンバーグのシーバース
寄生生物モノ。なんかブヨブヨした気持ち悪い生物が人間に寄生する。 で、普通なら寄生されて精神を乗っ取られるとか、体の中で増殖するとか、という展開になるところだろうけれど、そこはクローネンバーグ、一筋縄ではいかない。 強いて言うなら、寄生されると「ヘンタイになる」って感じですかね。いや俺は寄生されてないけどヘンタイだよ、という人も多数いらっしゃるとは思いますが、そんなアナタよりももう少しだけ、ヘンタイになってしまいます。 だからこの映画、パニック映画の語法とはちょっと違う。寄生が広がりヘンタイが広がる過程、というのは確かに、一応は押さえているのだけど、テイストはむしろ、後の『ヴィデオドローム』などを思い起こさせるような、キモチ悪さ。悪夢的世界。 低予算らしい安っぽさはあるとは言え、腹の中や口の中で寄生生物がうごめく描写は、なかなかのもの。 パニックが拡がるというより、もっと受け身のまま、キモチ悪さだけが拡がっていく。ああ、実にキモチ悪い。 とは言え、最もヘンタイ的でキモチ悪いのが、冒頭の少女殺害シーンであるという皮肉。結局、寄生生物がヘンタイなのか、人間そのものがヘンタイだから寄生されるのか。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-15 19:08:31)
5.  テレフォン
『影なき狙撃者』と同工異曲、と云やあそうかもしれなけれど、コチラは自分でもソ連のスパイだと自覚の無い連中がアメリカ国内のあちこちにいて、あるメッセージを電話で聞かされると催眠状態になり破壊活動に走る、というワケで、ドン・シーゲル監督にしてはスペクタクルな要素をもった作品になってます、とは言ってもどこか安く見えるのは、偏見かな。 いや、別に破壊シーン自体が多少安っぽく見えたって、結構。普通の母親に見えた女性が(いまいちこんなところを爆破してもしょうがなさそうな気もするのですがそれはともかく)爆破テロにいたる、その過程を克明に描いて見せる、それがまさに見どころ。爆破しちゃったらそれでオシマイなんだから、そこまでの過程をこうやってじっくりみせてこそ、スリルもサスペンスもあるってもんです。 それに本作の場合、あくまでドナルド・プレザンスという、主人公にとって倒すべき敵がちゃんといるのであって、テロに手を染めるスパイたちは消耗品に過ぎないんですね。その非情さ。 非情でタフな主人公を演じるのは我らがブロンソン。しかもものすごーい記憶力の持ち主らしいけど、ちょっとそうは見えませんね、この顔ですから(笑)。と、ちゃんと覚えてられるのか若干の不安を感じさせるのですが、そんな不安をかき消すのがブロンソンの魅力。非情でありながらユーモアをも感じさせ、相棒たる女性との関係も見逃せないものとなってきます。 そういやダーティハリー3のお姉さんも出てきてましたが、こういう脇役の皆さんも存在を主張していて、映画を彩ってます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-06 12:27:08)
6.  天国から来たチャンピオン
まさに運命のいたずら、間違って寿命前に天国へ運ばれそうになったアメフト選手の魂が、元の体に戻り損ね、その代わり折よく(?)殺された大富豪の体に入り込んで一騒動。天使のお偉いさんであるジェームズ・メイソンが、何やら言いたそうな顔をしながらボケっと突っ立ってて、役に立たないことこの上ない。おたくの管理が悪いもんだから、人間の運命をトコトンまで狂わせてしまってどうするのよ、と言いたくもなります。で、その彼が、ようやくラスト近くの試合の場面でマトモなセリフをのたまうのですが、いやいやマトモどころか。この狂いまくってしまった運命を含めた一切合財を「それが、運命、だったんです!!」と言い切ってしまうムチャクチャさ。いや~、ホント、実に強引で、実にシャレてます。おいおい今までの展開は何だったんだよ、ってそりゃすべて、ちょっと切ないようでちょっとハッピーな感じのこのシャレたラストを導くための、運命、だったのですな。 とまあ、物語はよくできてると思うのですが、すみません、この映画、昔からあまり好きになれない。さて何でだろう。ジェームズ・メイソンがこれ見よがしに突っ立ってる、その芸の無さか(いや突っ立ってる事自体が重要なのかも知れないけれど、でも観ててさほど面白くない)。それとも、物語の中心が大富豪の邸宅の中に限られる変化の無さか。 それとも、主演のウォーレン・ビーティ、いやベイティと言うんですかね、彼の、やたら涼しい顔した臆面の無い演技のせいか。赤の他人の体を突然乗っ取ったことでその他人を演じる苦労、みたいなものも無いし、それでも発生してしまう行き違いからの混乱もない。周囲の人々は確かに面食らってはいるらしいけれど、そもそも彼らには、主人公の姿が生前の大富豪の姿に見えているらしいのだけど、具体的にどう見えているのか、よくわからない。いや多分それ自体が悪い訳じゃなくて、それをどう可笑しさにつなげられるか、なんだろうけど、どうもこのベイティの余裕綽々の涼しい顔を観てると、もうちょっとガンバレよ、と言いたくなっちゃう(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-03-24 23:29:32)
7.  デルス・ウザーラ
たき火を囲む人々、物音がして、デルス・ウザーラが現れる冒頭のシーン、ここを見たら「うわー(異国テイスト全開でもやっぱし)クロサワだぁ」とか思っちゃうんだけど、この作品、“上手く”撮られている映画、というタイプの作品ではなく(美しくは撮られているけれども)、自然の荒々しさをそのまま伝えるような、荒削りの感覚。ひたすらロングショット、時には人物がほとんどシルエットに近い状態にもなり、誰が誰やら、はっきり言って終盤のハバロフスクの隊長宅の場面になってようやく「ああ隊長ってこんな顔だったのか」とか思っちゃうんだけど(笑)、デルスの顔だけは、鮮明に脳裏に焼きつき、忘れられない。あまりにもいい味のオヤジ。厳しい自然を生き抜く自然児、ということで超人的な才能を発揮したりもするんだけど、その自然児ぶりたるや、あの『まあだだよ』の百閒先生に繋がるものが。しかしこちらの作品は厳しい。ひたすら厳しい。物語の中の登場人物のみならず、俳優、スタッフみな命がけ。第一部のクライマックス、夕闇が迫る中で草を刈り続けるシーン、息遣いをそのまま取り入れたもの凄い緊迫感。沈みゆく太陽の恐ろしいほどの効果、いや実際は何カットにも分け、何日もかけて撮影されたのかも知れないけれど、そんなこと考えも及ばない、寒さと恐怖を共感し、無事に朝を迎えられた時にはひたすらホッとする。これほどまでに自然は厳しいのに、しかも我々は映画冒頭でデルスに死を知らされているのに、彼は都会に住めないと言い、山へ帰っていく。その後の展開の、省略された描写が実に鮮烈。厳しい映画です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-12-28 22:57:57)
8.  デビルズ・ゾーン
ワー懐かしい。何の気なしにDVD借りて観てみたら、子供の頃にテレビで見たヤツやんか(まさかこんな80年代感覚あふれるナウいタイトルだったとは・・・)。懐かしさのあまり、ついつい甘い点数にしがちなところを、ここはグッとこらえて厳しい点数をつけるようなこらえ性も無く、しかし幸いにも、改めて観て非常にオモシロイ作品である事が確認できたので、堂々と甘い点をつけちゃう。そう、これは“蝋人形の館”ならぬ、“マネキン人形の館”。これってオリジナリティあるのかね。さあ。でも『アイ・アム・レジェンド』には影響を与えているんじゃなかろうか(1%くらい。いや1ppmくらい)。このマネキン人形の不気味さ。それ以上に、映画全体を貫く、ワケの判らなさ。いや意味不明という事ではなくて、一体、このマネキン・ネタだけでどこまで連れて行かれるのやら、という意味でのワケ判らなさ、不安感。まず最初の犠牲者。襲われた男の恐怖に苛まれるカットと、変なマネキン人形のカットとの反復により恐怖をあおり立て(ているらしい。のでここは怖がって観て下さい)、ついに男が絶命したところで、カメラがゆっくりと室内を見まわす。ひとつの部屋の中に居る襲う者と襲われる者が切れ切れのショットで捉えられていたものが、この瞬間、連続したショットで繋ぎ合わされようとする、そのゾッとする感覚、いやスバラシイです。その後も映画は独特の一人合点な迷走を続け、アホらしいと呆れるもよし、いっちょお付き合いして怖がってみるもよし。生きたまま女性がマネキン化されていくシーンの怖さとアホラシさ、マネキンたちが妙に派手な照明に彩られている悪趣味な感じとアホラシさ、これらは子供の頃に観て以来、非常に印象に残っております。ワケがわからないって、最強ですね、ホント。この作品、おススメ!!
[DVD(字幕)] 9点(2011-10-13 22:41:29)(良:1票)
9.  天国の日々 《ネタバレ》 
柔らかい光に包まれた大自然の中で、農場で働く人々もまた、しばしば“単なる人影”として描かれ、大自然と一体化しているように見えますが、その人影の中から主人公たちの表情が浮き上がってきて、切ない物語が綴られていきます。寄る辺なき労働者のビルと、妹であり映画の語り手であるリンダ、そして兄の恋人アビーの3人の一行。ある農場の期間労働者としてこき使われているうち、アビーは農場主に見染められます。農場主は余命いくばくもないため、ビルはアビーに農場主との結婚を勧め・・・と言う訳で、ようやくビルは平穏な生活を手に入れるのですが、その裏には、恋人を他の男と結婚させてしまうという大きな代償と、農場主からの疑惑の視線による緊張感を伴った、表面的な平穏さに過ぎません。この物語が静かに描かれていく中に、自然の風物の映像が何度となく挿入されるのですが、その挿入映像の中のひとつかと思われた“イナゴ”が、大群となって物語の表舞台に躍り出て、その欺瞞に裏打ちされた平穏さを突如打ち破ってしまう瞬間の怖さ。大炎上する麦畑の光景、その映像もコワイ、流れる音楽もコワイ。後はひたすら追いつめられ転落していくしかないのですが、その果敢ない行く末の虚しさよりも、映画ラストで、生き残った者たちがそれぞれまた新しい生活へと向かっていくこと、死者が忘れられていくことの方に、幾層倍の虚しさを感じます。怖い映画でした。映像の美しさ故に、残酷な映画でした。うーん、でも何で使われている曲が『水族館』なんだろう(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-03 00:15:19)(良:1票)
10.  デュエリスト/決闘者
リドリー・スコットはCF出身のためか、映画は人に見せてナンボ、映像美を売りにしつつも、一般ウケの観点も忘れない人だと思ってたのですが、このデビュー作、娯楽性が薄く、奇妙な味わいの映画。どちらかと言うと、デヴィッド・パットナムらしい(エニグマ・プロっぽい)映画、っちゅう感じも受けますかね。何しろ2人の決闘が繰り返されるばかりで、特に劇的な展開があるわけでもなく・・・しかしその分、風景の描写にコダワリを見せて、後日のリドリー・スコット作品を思わせる部分も有るような無いような。確かに印象的なシーンが多い映画には違いありません。彼自身もどうやらこの時、別にゲージュツ作品を撮ってるつもりは無かった、という話ですから、ある種、試行錯誤の段階だったのかも。
7点(2003-11-08 23:35:18)
11.  デス・レース2000年
バカ映画史に惨然と輝く、手の施しようもない空前の超ド級バカ映画。この激しいまでのオリジナリティを、他の映画も少しは見習って欲しいもんだ。とは申しませんが。とりあえずこんなデタラメな社会になる事も無く、無事に西暦2000年は過ぎていきましたね。当り前か。それにしても、悪役がスライ。カメラがタク・フジモト。実に豪華だねえ。
9点(2003-06-28 16:56:53)
12.  テンタクルズ
巨大ダコが人を襲うと聞くとどうしてこんなにワクワクするのでしょうか。とは言え、この映画、「ジョーズ」をかなり参考にしてますが参考の仕方を誤っております。鮫が背鰭を出して泳ぐなら、巨大ダコはどうやって泳ぐ?タコの演出が何ともいい加減。クライマックスの壮絶な格闘(らしき)シーンも何やってるんだかよくわかりませんが、ここでの勇ましすぎる音楽が印象的。嫌でも耳に残ります。
6点(2003-06-21 23:54:18)
13.  THX-1138
ええと、この映画はですね、ま、どっちかというと退屈ではあるんですけどね。映像もユニークながら、効果音がですね、全編通して一種のノイズミュージックみたいな感じに仕上がってると、そのように思うんですよ。でしかもラスト、夕日をバックに突然マタイが流れるところなんぞ、もう、しびれまくり。衝撃的ですらあります。
8点(2003-05-17 03:54:21)
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