1. TENET テネット
《ネタバレ》 良作。3D全盛期にも3Dに走らなかったクリストファー・ノーラン監督は好きなのだが、すごい映像にこだわって、ストーリーに感情移入しにくいことが多い。本作もそんな感じ。ただ、2回目の鑑賞で色々な伏線が判明したというところは面白い感覚で、「カメラを止めるな!」を思い出した。 【ネタバレ注意】色んなパターンの“逆再生”を使っているけれど、それ自体が映像表現として“とてもすごい”感じはしない。順行と逆行の入り混じった表現はうまいと思うところもあるけれど、普通に考えて因果関係がおかしいのを勢いでごまかしてる気がしてならない。たとえば、クルマが横転して漏れたガソリンに火を付けられて、それで(炎上せずに)凍っただけで助かっていたけど、漏れたガソリンは逆行してきたクルマから流れ出たものなんだから、そもそもガソリンが気化したり、炎上したりしないのではないか。そもそもあのクルマが逆行時間で運転できるということは、回転ドアを通していたということなのだろうか(どうやって?) よく分からなかったのは逆行に必要なマスクで逆行時にはマスクが必須なはずだけれど、逆行してた人は全員マスクをしていた? 協力者(ニール)が普段マスクをしていないということは、逆行と順行を繰り返して過去にさかのぼっているのだよね? 本作のキーとなる「回転ドア」はセイターが管理しているのではないのだろうか。そんなに“部外者”がちょくちょく利用できるというのはおかしくないか? というか、そうでないなら、もっと警備を厳重にしておくべきなのでは? 時間をいじるものは何かしらパラドックスが起きるものではあるのだろうけど、けっこう設定が雑な印象を受けた。 [映画館(字幕)] 7点(2020-10-19 11:47:52) |
2. デッドプール
面白いことは面白いんだけど、ちょっとメタが過ぎる感じ。別に見なくてもよかった。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-01-15 13:06:24) |
3. ディープ・ブルー(1999)
《ネタバレ》 アクション映画としては及第点というところか。まじめにストーリーを考えてはいけないのだろう。【ネタバレ注意】意外性はあるのだが、たんに意外なだけで「よく考えたらたしかに…」といった筋がない。しかも無駄死にしてばかりで(ほとんどの人が死ぬのだし)、その割に「誰かを生き残らせるために死を選ぶ」という場面が少ない。ストーリー上、(大惨事の原因を作った)主人公を死なせないと後味が悪くなるが、その展開もあれじゃなくてもいいんじゃないだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-28 16:47:41) |
4. 天使と悪魔
《ネタバレ》 『ダヴィンチ・コード』の原作と映画との落差に辟易としていたため、今回は、原作を読まないまま鑑賞。前作ほど酷いとは言わないが凡作だと思う【以下、ネタバレ】少なくとも前作における原作の面白さは、次々と繰り出される“うんちく”にあったのだが、この映画の謎解きの部分でそういう情報が慌ただしく披露されても、「ああ、そう」程度の印象しか持てない。とにかく前半は、そのようなネタ→場面切り替えの繰り返しなので、映画としては退屈してしまう。ラングドン教授がいくら知識をひけらかしても“博識”な印象を持てるわけではない。途中から、深読みを誘うシナリオになっていたのはよいと思うし、とくに犯行が功名心ではなく(歪んだ)敬虔さであったのもよいのだが、そうだとすると最後のアレは終わり方として不自然ではないだろうか。(原作がそうなのかもしれないが) [映画館(字幕)] 6点(2009-06-03 21:31:39) |
5. ディパーテッド
《ネタバレ》 かなりガッカリ。なぜ、これがアカデミー賞(しかも作品賞)を取れたのか、わからない。ジャック・ニコルソンの迫力はあるものの意外に凡庸な展開かと思っていたのが、デカプリオが CITIZEN の封筒を見つけたあたりから盛り上がるのかと思いきや、だんだん筋がわからない展開に。コステロ側のネズミじゃないのにネズミにされて沼に沈められた奴は、なぜネズミだと思われたのか。女医に渡した封筒はどうしたんだ。そうでなくてもプール(?)に沈めた隠しマイクは伏線かと思ったぞ。結局、女医の子供は誰の子なんだ。伏線回収しなさすぎ。それに、マーティン・シーンは、あんな録音を持っていたなら誰がネズミがわかっていたんじゃないか。用心しろよ。それに、なぜ警察側のもうひとりのネズミは別のネズミ(マット・デイモン)がネズミだと知っていた上に居場所がわかったんだ。しかも相手が知らないことまで知っているみたいだし。最後の展開がグダグダになり、もう1点上げられるかと思うところが、1点減点。まあ、役者はよかったですよ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-24 00:01:01) |
6. デイ・アフター・トゥモロー
《ネタバレ》 初見は米国の映画館で、封切り日に見ました。英語が苦手な私でも、そこそこ楽しめる程度の映画というだけあって、映像は迫力ありますが、脚本がとってつけたようなエピソードだらけです。そもそも監督がエメリッヒだったということを知らなかったんですが。メインストーリーである息子との約束を果たすために苦労して図書館まで行く父親ですが、結局、何の役にもたっていないのでは? なにしろ、寒波が過ぎなければヘリを飛ばせないし、過ぎていたならどうせヘリで探しに行っていたのでしょうから。途中で仲間が死んでしまっていますし。途中の狼も、いかにも無理やりでちょっと酷い。 [DVD(字幕)] 5点(2008-02-13 00:54:19) |
7. ディープ・インパクト(1998)
《ネタバレ》 良作。発見者の少年、ニュースキャスター、乗組員のそれぞれの展開がよい。少年が最後に彼女を発見し、短い時間で赤ん坊とともに送り出す両親、ロバート・デュバルが最後の決断を提案するときの他の乗組員の表情の変化も秀逸。もっとも、これが現実なら、この決断は最初から想定していたであろうとか、隕石を二つに割れたというのは都合が良すぎる設定だとか、細かく気になる点はあるものの、フィクションとしての許容範囲と思う。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-09 02:46:17) |