1. 天気の子
《ネタバレ》 圧倒的に美しい映像美とそこに包み込まれる中二病感、そしてスパイスのように散りばめられている70~90年代日本映画のエッセンス。若者世代だけでなくその親以上の世代にも受け入れられるように見事に作りこまれています。今年の長梅雨の気候にドはまりしているのも、やはり旬の監督だけあって「もってる」感じですね。 [映画館(邦画)] 8点(2019-07-21 17:25:47) |
2. T2 トレインスポッティング
《ネタバレ》 登場人物と同世代なので、まるで同窓会に参加しているような気分になりました。彼らも自分もしょうもない人生を歩んできていて、ほっとするような哀しくなるような・・・・。でも、それも含めて愛おしい作品。まだまだ若いつもりでいるけど、時代に取り残されてというかズレてきていて、でもそれは認めたくなくて・・・という彼らに自己を投影してしまいました。 [DVD(字幕)] 10点(2018-01-13 22:47:57) |
3. 鉄くず拾いの物語
《ネタバレ》 この映画は主人公たちの日常生活を観賞する「作品」ではありません、我々の「なぜ?」という気付きを喚起させ、この物語の背景にある問題について考えさせるための「素材」なのです。 社会の抱える諸問題の多くは、静かに深く佇んでいることを、セミドキュメンタリータッチで示しています。 [DVD(字幕)] 7点(2014-11-01 12:19:19) |
4. 天使の分け前
《ネタバレ》 表面的なストーリーはハートフルなんですけど、結局は主人公たちのような労働者階級の人間は、人並み外れた才能と宝くじに当たるくらいの運がなければ「負の連鎖」が渦巻くコミュニティから中々抜け出せないというイギリス社会の問題点が背景に隠されていて、さすがケン・ローチだなと思いましたね。 この作品の本当の主役は、実は主人公のロビーではなく彼を取り巻く人々の方ではないですかね。で、ロビーのサクセスストーリーもどこか違和感を伴うものとなっていて、その違和感が何なのかを我々に考えさせることがケン・ローチ監督がこの作品を作った狙いなんじゃないかと思ってしまいました。 まあ、やり切れないラストよりも一応ハッピーなラストの方が好きですけどね。 [DVD(字幕)] 8点(2013-12-23 23:59:29)(良:1票) |
5. デタッチメント 優しい無関心
《ネタバレ》 素晴らしい映画でした。日本も無縁ではない教育現場の問題を描くだけでなく、効率や利潤を求め人々を精神的に追い詰めていく個人主義で競争社会であるアメリカの病巣を鋭く指摘しています。そういう、目をそらしたくなるようなヘヴィなテーマを取り扱い内容もひたすら暗いのですが、卓越したセンスとエイドリアン・ブロディをはじめとする役者陣の熱演が我々観客の心を掴み最初から最後まで作品の世界に引き込まれっぱなしでした。そして、エンドロールの「マイ・バック・ページ」(ディラン版)ははっきり言って反則です。 しかし、自由を守りながら無秩序を防ぐことの難しさを痛感しましたね。エイドリアン・ブロディ演じる主人公の言葉も含蓄があって心に響きました。また、完璧な人間など存在せず、誰もが何らかの事情を抱えながら日々生きていることも映し出していて少し心が楽になりました。 トニー・ケイ監督の他の作品はまだ未見ですが、今度見てみます。 [映画館(邦画)] 9点(2013-11-09 08:04:07) |
6. TESE
《ネタバレ》 鄭大世選手のアイデンティティの裏にある複雑な思いが赤裸々に描かれていて興味深かったですね。まあ、、彼が北朝鮮代表を選択したのは自分の思いも当然あるのでしょうが、親とか家族の影響も少なからずあるのかなと感じましたね。 [DVD(邦画)] 6点(2013-05-29 22:47:22) |
7. テルマエ・ロマエ
《ネタバレ》 まあ、ストーリー設定とキャスティングで最後まで楽しませてくれる映画でしたね。風呂文化の素晴らしさが伝わってきますし、古代ローマの歴史にも触れられるし、「濃い顔」日本人俳優の顔芸も笑えますし、娯楽映画としてよく出来ていると思いました。 気軽にお風呂が楽しめる日本に生まれてよかったなと思わせてくれる作品です。 [地上波(邦画)] 8点(2013-04-27 00:16:55) |