1. DRIVE
確かに画面はしょぼいかもしれないし、ご都合主義的な部分も随所にみられる。でも極端で普通にはありえない性格のはずの主人公(堤真一)にこれだけ感情移入させられる力はすごいと思う。彼だけでなく、全ての登場人物の行動が不自然にみえないだけの演技力が感じられた。ドライブという題は、疾走感などを意味しているのではなく、純粋に車を安全運転で「ドライブ」する話だと思えば、最後のほのぼのとしたエンディングも納得がいく。ひとつひとつは一貫性のないエピソードが積み重ねられながら、それにつれて登場人物がひとりひとりいなくなっていくのだが、そのなかでも主人公が一貫しているため、映画として十分まとまりが感じられ、おちるべきところにおちているように思う。誰にでも薦められる映画とは思わないが、俳優の演技を楽しみたい人にはぜひ見て欲しい。 8点(2003-04-23 00:46:45) |