1. 駅 STATION
《ネタバレ》 高倉健と鉄道といえばぽっぽやのイメージがあったので、もっと爽やかな感じかと思いきや、日本的情緒あふれる実にしみじみとした映画でした。 さくらではない倍賞千恵子との絡みがいい。最初の居酒屋での会話から、ラストの居酒屋での倍賞千恵子が一言も発しないシーンとの対比だけでも面白い。 ストーリーもナレーションもなく年月を重ねて淡々と進んで終わるかと思いきや、最後のほうにサプライズもあってこれも気が利いていている。 北海道の冬の厳しさ、八代亜紀の演歌がこれほど似合う作品もないだろう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-12-26 16:36:17) |
2. 映画 聲の形
《ネタバレ》 前知識なしで見たので、思ったよりずっと重かった。 途中からハッピーな方向へ展開するかと思いきや、さらにつらい状況になるとは。 京アニ作品ということもあり、いろいろ考えさせられるという点では、一度見ておいてもいい作品。 [地上波(字幕)] 3点(2024-08-17 23:39:36) |
3. エデンの東(1955)
《ネタバレ》 「死ぬまでに観たい映画1,001本」に収録されていないので、まったく期待せず見たのが良かったのか、思いのほか楽しめた。 息子が死んだと聞かされていた母親に会いにいく冒頭シーンから、シンプルで分かりやすいストーリーで良い。 中盤あたりから終盤にかけて、善人と悪人、父親や兄との確執、愛などのテーマが怒涛のように展開され、行きつくところまで行きついてしまうところがすごい。こりゃ名作だ。 とりわけ善良で優秀な兄貴の壊れっぷりが見ていて痛快。ドイツ人をかばって殴られ精神的に傷つき、弟にキレるとかどんだけ偽善者なんだよ。勝手に理想化して堕落した現実の母親と会わされるシーンも印象的。「ちゃんと現実を見て向き合え」と開き直ったディーンのほうがよっぽど人間として強い。挙げ句の果てには暴れて壊れるという悲劇そのもの。 最後にめちゃくちゃ性格の悪い看護婦を出して、観客の鬱憤が溜まってきたところで「出て行け!!」とキレるのもスカッとする笑。 まあよくできた筋書きなんだけど、これってカインとアベルの物語なんで、聖書の話なんだよなあ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-02-02 20:37:45) |
4. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 いかにもアカデミー賞が好きそうな地味な映画。 面白いかどうかで言えば、かなり面白くない。 だって、王子が吃音を克服して国王になってスピーチを成功させるって先が読めるお話でしょ。 それを2時間引っ張るので長い。最後のほうまで吃音が治らないし。 癇癪持ちなのをうまく利用して、怒りの感情でスピーチしたら成功みたいなストーリーのほうが良かったんじゃない。 だいたい史実っぽく作っているけど、実際のところはどうだったのさ? ただ、役者の演技はさすがに唸らせるものがあった。 ジェフリーラッシュの言語聴覚士役は違和感がなく、抑えた演技ながらも上手い。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-11-06 20:51:45) |
5. 駅馬車(1939)
《ネタバレ》 えっこれ面白いかなぁというのが正直な感想。やたらと背景の音楽がうるさい古い映画とは、やはり相性が悪いらしい。 馬車内の人間模様が面白いっていうけど、人が多すぎてキャラが分かりづらい。 やたらと大声でキレまくるオッさんをたしなめるおっさんとか、うるさいだけで面白くない。 名作の匂いはするんだけど、カッコの良いリンゴキッドが娼婦に求婚して最後まで筋をたてるところとかはまだ良い。 アパッチ襲撃とか、当時の観客はスクリーンで観て興奮したんだろうけど、無闇に鉄砲を何挺ももった相手に丸腰で向かうところとか意味が分からない。早く到着しないかなとばかり考えてしまった。 決闘シーンも音だけで肝心の場面を映さないとか、最後までモヤモヤした映画だった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-27 21:23:18) |
6. 映画 ビリギャル
《ネタバレ》 ここでの口コミ通り、良い映画でしたね。 有村架純の不良ギャル役は似合わないと思い込んでいたせいか、きっちりと演技しているのには感心しました。この作品の彼女は飛び抜けて可愛いので、魅力を引き立てています。 受験奮闘モノかと思いきや、実は家族のストーリーに焦点を当てているのも特徴。吉田羊演じるああちゃんだけではなくて、田中哲司演じるダメ父親の存在が後半大きくなってきます。こういう憎まれ役どころは演じるのが難しいと思いますが、ハマっていましたね。ダメパパから良い父親になろうとする過程で、さやかが照れたり褒めたりするんじゃなくて、「ふざけんなよ、クソジジイ」と反発するのもリアリティーがあって良かったです。 まあどこまで事実かどうか分かりませんが、現実の受験というのは地道な努力と苦しい忍耐が必要なわけで、伊藤淳史みたいな良い塾講師も例外なわけで、さやかのような成功するケースは例外中の例外だと思いますが、終始良い意味でベタなエピソード満載で満足な作品でした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-04-29 18:51:59) |
7. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
《ネタバレ》 これはもうぶっちぎってくれましたね。もともと前作までも??と思われるところはいっぱいありましたが、シンジ「もう何がなんだか分からないよ!」のセリフは視聴者のためにあるようなもの。となれば、ヘタに理屈で考えず、頭を柔らかくしてみるのが鑑賞のコツと言えるのでしょう。もう雰囲気や勢いを楽しむより他ない。とはいえ、なぜシンジがあれほど綾波レイにこだわったのか、またゼーレの目的や実態なども少しずつ明らかにされたので、謎解きを楽しむのも一興です。 前作までの使徒とエヴァの闘いと違って、エヴァ同士の闘いは分かりにくい。だから戦闘シーンもダラダラと続けるのではなくて、メリハリを効かせたのは良い。カヲルとのピアノ連弾や将棋積み木崩しのシーンなどの静のシーンも本編にからませてあって、なかなか上手いところです。 カヲルとシンジの関係は、大人と子供の関係で、あるいは臨床心理士とクライエントの関係か?などと妄想してみるのも面白い。とにかくストーリーについていけない(ついていかない)のだから、見るほうは勝手にメタファーをうまく受け取ってしまえば良いのでしょうね。 [地上波(邦画)] 5点(2021-01-30 07:09:51) |
8. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
《ネタバレ》 ほぼ門外漢ながら前作でおおっ!と思ったが、今作は二回りぐらい下の評価になってしまった。 あいかわらずのムチャクチャな展開は良いとしても、主人公の駄々こねやらでテンポがさがってしまった。 アスカやマリといった新キャラは評価するけど、最後のほうの童謡二連発もいただけない。 [地上波(邦画)] 6点(2021-01-26 21:32:43) |
9. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
これまで食わず嫌いだったり、なかなかTVでやってくれなくて見る機会がなかったのが残念!もっとはやく見るべきだった! だってガンダムっぽくて話ややこしくてついていけないんでしょ?みたいな先入観があったから、逃していたんだよね。 強引に引っ張っていくストーリーにもかかわらず、心をわしづかみにされました。単なる中学生がなんでエヴァに乗らなくちゃいけないのか?見る人の疑念をよそに、ひたすら突っ走っていくその心意気がたまらない。 なにより主人公の葛藤などの素晴らしい心理描写とセリフが、わたくしのセンスにバッチリ入りこんできました。 音楽の盛り上げかたなども見事のひとことで、日本のアニメを見直しました。続きが楽しみ! [地上波(邦画)] 8点(2021-01-25 19:02:10) |
10. 永遠の0
《ネタバレ》 やはり完成度が高い。岡田准一や井上真央は日本の宝だなと改めて感じました。 豪華な俳優陣、真に迫るような迫力ある戦闘シーンなど、賞を総なめにした理由も分かります。 でも過剰すぎる演出には少々うんざり。終始流れる感情的な音楽、泣きの押しつけなど。この映画に始まったことではないですが。 戦後70年ともなれば戦争の記憶は薄れる一方。そんな現状に危機感をもった作者が訴えたかった真意は何か。反戦や戦争賛美を意図したものではないと思いますが、ラスト近くの三浦春馬の号泣を見ていると、平和ボケで取り残されて自信を失いかけつつあるこの国の危機感を演出したかったのかな?なんて思ってしまいました。 [地上波(邦画)] 6点(2017-06-08 18:06:20) |
11. X-MEN:ファイナル ディシジョン
《ネタバレ》 相変わらずストーリーはいろいろ盛り込みすぎているが、アクションシーンの迫力はさすが。 ハーバーブリッジを持ち上げて移動してしまうマグニートーなど、奇想天外なスケールに魅了された。 あまり中身に突っ込まず、素直にものすごいバトルを楽しむ、というのがこの作品の賢い見方だろう。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-03-29 20:12:59) |
12. X-MEN2
1に比べると見せ場となる戦闘シーンはより良くなった。画面が明るくて綺麗だし、迫力がある。中途半端なくらいにいろんなミュータントが出てくるのだが、やはりマグニートの能力がいちばん存在感があってかっこいい。 反面、ユーモアのない長ったらしいセリフ、訳のわからない早すぎるストーリー展開は前作以上にひどい。たぶん原作が長いせいなのだろうけど、詰め込みすぎずもっと単純でいい。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-01-30 08:25:01)(良:2票) |
13. X-メン
時間も短くて気軽に見ることができる。有名アメコミが原作だけあって、世界観は素晴らしい。 しかし、早口のセリフの言い回しが妙に分かりにくかったり、肝心のアクションがとくに後半暗すぎて分かりづらかったりと、完成度が微妙なところがもったいない。 まあ次回作以降のほうが完成度が上とのことなので、X-MENという世界観を知る上での導入部分として気軽に見ることをお勧めしたい。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2013-01-20 06:11:39) |
14. エドtv
一言で言うと、えげつない。人のプライバシーを垣間見る楽しさは、いっとき楽しめるが所詮本物ではなくて作り物の映画というあざとさが鼻についた。 [ビデオ(吹替)] 4点(2009-10-11 22:23:37) |
15. エースをねらえ!
漫画未見だが、近年あったテレビドラマで開眼した。今作は、主人公岡ひろみと友人愛川マキのやりとりが面白い。師弟愛、藤堂との愛、などの魅力もあるが、友情もまた青春なり。昔の女学生ってこんな会話してたのね、、、という意外な発見(驚きというべきか)がある。コーチのしごきに憤るマキ、ひろみへ「あったまにきた」と電話をするマキ、マキへ送るひろみからの微笑ましい手紙・・・。いかん、マキの声が頭から離れない(笑)。あれから25年。日本の女性は変わった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-01 19:18:59) |
16. エル・マリアッチ
主人公が理不尽な争いに巻き込まれるという悲惨なストーリーながら、見る人を惹きつける不思議な魅力を持った作品だと思う。乾いたメキシコの雰囲気が、映像を通じて迫ってくるようだ。ラストの主人公のつぶやきが印象的。しかしながら、こういったジャンルが嫌いなだけに、もう見ることもあまりないだろう。それにしても、バーの女性がジャイアント馬場の娘ではないかと思ったのは私だけか(笑)。(DVD、スペイン語、字幕スーパー) 5点(2005-01-25 21:57:00) |
17. L.A.コンフィデンシャル
最初からいやな予感はあった。多すぎて錯綜する人間関係。次から次へと銃で人が殺されるシーン。この二大要素は私が最も苦手とするところ。「スナッチ」と同じだ。50年代だか知らないけれど、最初のほうで人が殺されるときに場違いな陽気な曲が流れていた時点で、もう受け付けなかった。その後は訳が分からずに、苦痛な思いばかりで見た。まして「かっこいい」とはこれっぽっちも思えずにいた。ここで点数を入れるために最後まで見つづけなければならないのでなければ、私は前半でもう見るのをやめたことだろう。映画館で金を払って見ずに済んで、本当によかった。 2点(2004-09-17 10:29:44) |
18. A.I.
悪いとも良いともいえない、中間の点数評価。とにかく映像は近未来の映画という感じで、全編にわたって丁寧に作りこまれた映画だと感じた。ただし、ストーリーには多少無理があり、また見たいと思わせてくれるような出来ではなかったのが残念。人間であれ何であれ、愛や嫉妬に狂ったものほど怖いものはない。最後はちょっとほっとする。 5点(2004-08-10 18:09:47) |
19. エイリアン
生理的に合わない。どうしても気持ち悪くなってしまう。それに2と比べてもストーリーに矛盾を感じてしまった。 3点(2004-04-03 19:43:42) |
20. エイリアン2
はっきりいって、グロいし、気持ち悪い。もちろんハラハラドキドキの要素もあるんだけど、それはほんの何割かにすぎない。キャメロン監督のしつこさ、みたいなものは出ていたと思うが、正直この点数。エイリアン1もそうだけど、生理的に合わない。 3点(2004-04-03 19:33:54) |