1. 20世紀少年 -第2章- 最後の希望
《ネタバレ》 まず、この映画で(唯一)非常に良かったところは小泉役の女の子かな。原作のイメージそのまま、表情が豊かでコミカル、漫画から抜け出たようだ!以上。率直にいうとこの映画はクソだ。正直言って第一章については期待外れだったが、三部作構成の映画は一作目を世界観や人物の説明に時間を費やし、二作目からはどんどん見せ場とドラマを展開できるので、おもしろくなる可能性も十分あり得る。しかし本作は第一章と同様、何もおもしろくない苦痛ともいえる20世紀少年だった。監督が良くないとここまでツマランかと痛感した。「完コピ目指します。」とか言っていたが、本作を見る限り早くも断念したようで、つぎはぎだらけの展開が目立つ。それを補うためのオリジナリティも完全に方向性を失っており、こちらが恥ずかしくなってしまうような演出すらある。ともだちランドなどは,もはや完全にドラマTRICKのような状態だ。TRICKの新作を撮るなら監督には帰っていただきたい。やはり堤監督の演出や構成は明らかに力不足で訴えるものが何もない。「信念」とか「友情」を感じさせるエピソード(サダキヨと先生のくだりとか、脱獄の際の赤帽白帽のエピソードとか)は大幅に削り、画的に面白そうなところを過剰に演出している。原作を読んでる人なら、この作品がドラマ部分をカットして展開をなぞっただけの中身のない予告編映画だと気付くはずだ。「こんなのロックじゃねぇ。」とか言いながら、有名人を集めただけの完璧な商業目的の映画であり、監督は原作のメッセージを全く理解できていないようだ。本気でやらなきゃ人は動かせない、本気でやれば何かが決壊する。僕が観たい20世紀少年はこんな上辺だけの物語ではない。地球を救う男のドラマが観たいのだ。 [映画館(邦画)] 1点(2009-03-05 22:35:20)(良:3票) |