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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  2分の1の魔法 《ネタバレ》 
 ピクサーは技術こそ革新的だけど作品の中身は保守的、って印象があって、これも予告編段階であーんまり食指動かなかったのね。なんとなく内容は予測できちゃうし、デザイン的には主人公とその兄がまるで『ヒックとドラゴン』のヒックとスノットみたいだし、みたいな。  だけどファンタジー世界が今の人間社会みたいになっちゃってる、ってのは面白そう、と。   ところが本編見たら、人間社会っぽいファンタジー世界の描写は極小っていうか、普通の風景にファンタジーな生き物をはめ込んだだけじゃん、みたいな状態で、少なくも『ズートピア』や『ベイマックス』みたいな作品世界デザインの妙味みたいなのはあまりなくて。クライマックスのドラゴンはちょっと良かったけど。ああ、やっぱりあの絵には意味があったのね、みたいな。  ロードムービーとなる物語はどっかで見たような展開が連なってるカンジで(橋は『最後の聖戦』だわよね)、退屈はしないけれど、新鮮な驚きや感動はもはやここには存在しないのかしら?って状態で見ていたわ。  それでも最後に家族の物語に集約して、そして兄に花を持たせた点は感動したわ。この物語の本当の主人公はお兄さんだったのね。   これ見よがしな世界観・設定デザインの披露みたいなのを期待しちゃうのは日本のアニメに慣れ過ぎ?(そしてそこで終わっちゃってて物語はガタガタってアニメのなんと多いことでしょう)みたいな自省はあるけれど、良質・安定だけではどうしても、ねぇ。実際、みんなピクサーブランド飽きてきてないかしら?   そうそう、ディズニーのハンパなローカライズはどうにかならないかしら? 手書きの文字がフォント状態ってのはさすがにマズいわ。原語のまんまの方がまだマシよ。  あと天下のディズニーの日本語版主題歌に既成曲使うのもどうなのかしらねぇ?
[映画館(吹替)] 6点(2020-08-30 12:12:21)
2.  ニセコイ 《ネタバレ》 
 最近TOHO系を避けて松竹系によく行くようになったんで、特報とか予告編とか見せられまくった気がするのよね、この映画。そのたびに、きっとバカバカしい映画なんだろうなぁ、って。   いやもうこんな映画に感動させられたり泣かされたりするのってなんか負けた感じがしちゃって。チョロい、チョロいよ、アタシ、みたいな。   予告編から受けるイメージ通り、あるいはそれよりヒドいギャグタッチのおバカ映画なんだけど、丁寧に作られてるのよね。カメラとか照明とか、ちゃんとしてるの。おバカだからって、決してバカにしてない、手を抜いてない作り。  ニセモノの恋愛の中に本当の愛を見つける内容に符号するように、ニセモノで飾られた映画の中に本気を見せて貰った感じがして。   あり得ない設定やキャラばかりで組み立てられているけれど、そのあり得なさの中にいっぱいのキモチが織り込まれていて、そのキモチに引っ張られちゃうのよね。   ヒロインの強さっぷりと弱さっぷりがとても魅力的で、なんかキモチがシンクロ状態で、友達ノートと『ロミオとジュリエット』とラストで3回泣けたわ。4回泣けますって言いながら1回も泣けなかった映画と対象的ね。おいおい、こんな映画で泣くか~みたいな。  それにクラスメイトのコ達もいいコなのよね。登場人物が多いので、中途半端な、もう少し描いて欲しいな、ってキャラもいたけど、それだとテンポ悪くなりそうだし。それでなくてもちょっとクライマックスのテンポが悪かった気もしたし。   決して素晴らしい名画とか言うことは出来ない、マンガ原作の日本らしいおバカ映画だけど、こういうのもアリですなぁ、としみじみ。この映画でしみじみっていうのもヘンだけど。   そうそう、余談だけど『ニセコイ』のパンフレット、表紙と裏表紙とでデザインが対になってて、中も半分に分かれていて、表紙側から半分は縦書き、裏表紙側から半分は横書きって凝った作りになってるわ。
[映画館(邦画)] 7点(2019-03-05 20:16:26)(良:1票)
3.  日日是好日 《ネタバレ》 
茶道の、時間や空間や音を味わう、その贅沢さ、豊かさが伝わってくる映画。   ただお茶をいただくだけなのに、なんであんなに沢山の細かな決まりごとがあって、それをキッチリ守ってゆかなければならないの?っていう疑問に答えるだけじゃなくて、茶道の魅力、そして日本人の精神世界の魅力までをも描いてるのね。   その儀式的な空間、時間、所作は日常から離れた特別な世界。その特別な世界に身を置くことで生まれるココロの広がり。わび、さびの世界。   対比される俗世の描写が、あまりやかましくないのが良かったわ。ハッキリと線引きをしようとやたらガチャガチャさせてしまいそうなものだけど、やり過ぎてしまうと茶道が浮世離れしたモノに映っちゃうものねぇ。『真夏の夜の夢』はやかましかったケド、まあ、良しとしましょう。   黒木華がやっぱりいいのね。  つい最近の『ビブリア古書堂の事件手帖』や一昨年の『リップヴァンウィンクルの花嫁』でも独特な雰囲気を醸してたけれど、今回の役もあの流れ。はんなりした感じが魅力的で。一方で『エミアビのはじまりとはじまり』の時のような、パキパキとハッキリした役も魅力的だけどね。   でも、どうしたってこの人、樹木希林さんなしには語れないわ。  大切なところはきっちり演じつつ、役を少しだけ崩して人間味を醸すような演技、本当に上手いなぁ、って。  あらためて貴重な存在を失ってしまったんだなぁ、ってつくづく残念な気持ち。   今の世の中では、茶道の持つ贅沢な時間を過ごすことはかなりハードルの高いことかと思うけど、でも、映画を見に行くというのも実は似ている面があるのよね。ただ映画を見るだけならば、べつにスマホで配信される映像を眺めてるだけでもいいわけだから。  わざわざ出かけてお金払って決められた時間に決められた席で様々な独自のマナー、ルールに縛られながら映画を楽しむ。それはもう映画って部分だけを切り取って語れる行為じゃないでしょ? まあ、その特殊性が理解できなくて個人主義丸出しになっちゃってる人も(結構な数)いたりするのだけど、そういう人はスマホでどうぞ、ってカンジね。   家から出てスクリーンでこの映画を見る、それもまた贅沢なことなんじゃないかな。
[映画館(邦画)] 8点(2018-11-20 20:02:16)(良:1票)
4.  人魚の眠る家 《ネタバレ》 
 とても考えさせる物語。  命について、脳死と心臓死について、そして自分の大切な人について。  もし自分ならばどう考えて、どう行動するのか、どう選択するのか、それは簡単には答えが見つからない問題。   で、そんなデリケートな問題を、堤幸彦監督はいつものようにガチャガチャと騒がしく、ゴテゴテと飾り立てて。すっかり気が散りまくりで落ち着いて考えさせてくれないシロモノにしてしまっているのね。   カメラワークは不必要なまでに動き、揺らぎ、クドい顔面アップが繰り返され、これ見よがしな画を重ねて。観客に思考の余地を与える気がない、いや、むしろまるでワザとそのジャマをするかのように。   アナモフィックレンズで撮ってるのだけれど、頻出するレンズフレアのためだけに使用してる感じで、左右に空間が存在しつつ頭切れアゴ切れしてる顔面アップの画は酷いモノで。本当は全編ビスタサイズでいいハズな画。   大仰な演技と高いテンションで大騒ぎな状態は、重要なシーンで更なるエスカレートを必要として映画の内側でばかり爆走状態。   雛壇飾り!鯉のぼり!誕生日!入学式!スローモーション!回想シーン! 強調してまーす!って映像の羅列にゲンナリ。  一方で重要視してるようでハンパな水の表現。冒頭の水たまりのカットの、そのハンパなこと。雨にしても効果的に配置してるのではなく、記号のような状態だし。   なるべく余計な映像や台詞を削ぎ落として、抑制してこその題材だと思うのだけど、どうも監督は、そうは考えてないみたい。   ダラダラと続いていつ終わるの?ってエピローグなんか見てもきちんと整理されていない感じで、もう少し映画をちゃんとデザインしようよ、って思ったわ。   あと、最終的に脳死は人の死、臓器移植に協力しましょう、って方向に傾いてた気がしたのだけど、それは原作がそうなのかしらねぇ?
[映画館(邦画)] 4点(2018-11-18 17:29:37)
5.  22年目の告白 -私が殺人犯です- 《ネタバレ》 
 「藤原竜也は17年前に中学生を演じてた訳で、22年前っていったら小学生が殺人犯だったって事かいな?」なんて思いつつ映画に臨みました。   こちらが見る前から当然予測していた展開の、更に上を行く展開はなかなか良かったと思います。そう来たか!みたいな。ちょっと力技というか強引ではあるのですが、そこら辺は韓国映画が元ネタゆえに納得、みたいな。  「残虐な殺人犯があんなに簡単に人気者になるもんかいなぁ」とか、警察やマスコミの描写とか、危なっかしい感じだけれども、役者の存在感でギリギリでハリボテ化するのは防げていたと思います。こういう映画ってネットの反応だのインタビュー画面だのを映すと途端に嘘っぽくなるんですが、一方向に強引に流れを持ってゆかない事、そこを描き過ぎない事でなんとかバランスを保てていたんじゃないかと。   マスコミのあり様、正義、使命、そんなモンをあの読売新聞な、あの読売グループな、あの日本テレビ製作で語る資格があるんかいな、とツッコミ入れたくなりましたが、物語的にそれもなんか怪しくなって「ああ、自己批判か、自省か、ちゅーかそういうとこまでチェック入れずに製作任せちゃったか(笑)」みたいな。   ただ、殺人描写が直接的で、その陰惨なイメージが作品全体を支配していて(その点も韓国映画的)、重く暗い映画として頭にこびりついた感じです。入場時に渡された作品に対するアンケートには評価自体は「まあまあ良かった」にしたものの、ソフト化された際には購入したくない、もう一度見たくはない、って。謎が判った上でもう一度見れば色々と発見もあるとは思うのですけどねぇ。でも、うーん。   で、藤原竜也小学生殺人犯?の謎(つまりビジュアル的に無理ないか?)は解決したのか?っていうと、それは見れば一応判る感じ、みたいな?
[映画館(邦画)] 7点(2017-06-11 20:52:28)
6.  日本のいちばん長い日(2015) 《ネタバレ》 
 スリリングな会話劇は原田眞人監督が得意とするジャンルですから、その点での面白味はよく出ていたと思います。  岡本喜八版には無かった、陸軍大臣の生活を描く事、昭和天皇の思いを描く事によって、そこに生きた日本人の心を映そうとしているのでしょう。  だけど、ここに登場するのは仕方なく戦争をしていた、戦争をやめる事に苦労する優しい日本人達ばかりなんですよね。なんだか時代の渦に巻き込まれちゃった被害者としての日本人。   他界した父は徴兵で満州に渡り、ソ連に抑留され、終戦よりかなり遅れて復員した経験を持つのですが、そんな父がよく口にしていたのが「軍の上の連中はみんなキチガイみたいになってた。露助の方がよっぽどまともだった。」という話。  あの戦争に存在していた狂気、人を狂わせたもの、この映画はそこから完全に逃げちゃいましたね。無条件降伏に納得できず、クーデターを起こそうとする陸軍の兵士、そこにあった狂気こそがあの戦争の狂気を反映しているのではないかと思うのですが、そこはほぼスッポリと抜けちゃってるんですね。信念とか意志とか、そういう常識の範囲の話になっていて。でも、あの戦争を考え方や立場の違いだけで語られてしまうと、あの時代を生きた人達や死んでいった人達に対して失礼なんじゃないかなぁ。決してスケープゴートを描いとけって訳じゃないですけど。   岡本版はスプラッターホラーみたいになっちゃってるところもあって、アレはアレでちょっと、って思ったりもするのですが、少なくともその狂気がビリビリと伝わってくるのですね。それに対してこの作品は明らかに控えめに、優しく、ヌルくなっていて、それが一体どういう方向に気を遣っているのかいな、って考えるとどうもヤな感じがしちゃうんですよね。   あの戦争に存在した明確な狂気、その狂気がもたらした明確な結果、そこから目を逸らしてあの戦争を描く事にどれだけの意味があるのでしょう?
[映画館(邦画)] 5点(2015-09-25 21:03:56)(良:2票)
7.  任侠ヘルパー 《ネタバレ》 
 劇中、迷惑そうに看護師がボヤくシーンがあります。「要介護度が2という事なので受け入れたのに」。  ランクによって選り分ける介護認定制度って代物、判定する人の主観に左右される雑なシステムな上、再認定の申請から実際に認定が下りるまでに2ヵ月程かかります。認定されれば要介護度は判定日まで遡って適応されるものの、その間に何らかの具体的な手が差し伸べられる訳ではありません。  映画のように認知症が進行すれば要介護度は4か上限の5になりますが、認定には時間のズレがあり、要介護度が上がったところで、じゃあ手厚いサービスが受けられるのかと言えばシステムは万全には程遠く、むしろ介護度が上がる事によって映画のように更なる困難が発生します。  最終的に要介護度5となった父の介護をしてきた自分にとって安田成美の助けを得られずに行き詰まってゆく感覚はとてもリアルなものとして伝わってきました。   娯楽映画というスタイルはあくまで崩さずに、介護生活において最も大きな障害となる排泄の問題や、高齢者から金を吸い上げる事に躍起になる介護ビジネスの実態も含め、高齢者介護の現実とあるべき姿を真面目に描出した映画だと感心しました。   ただ、それを描いた時点で真面目な映画としての役目を終えたかのように、クライマックスではテレビシリーズを見ていないと訳が判らない、都合のいい便利キャラとして黒木メイサが登場し、更に「コレはあくまでヤクザ映画なんですよ」とばかりにクサいスローモーションとカットバックでクドクドと見せ場を安っぽく演出してしまう点は幻滅しました。何か最後になって色々なお約束事を回収にかかったみたいで、ちょっと不恰好。   でも、結局こういうのって自分の身になってみないと判らないゆえに法律もいい加減だし、映画でも問題が伝わりきらないのでしょうねぇ。そういう立場になるときっと「政治家のドアホ!」って思いますよ。
[映画館(邦画)] 7点(2013-01-31 20:28:36)(良:1票)
8.  虹色ほたる ~永遠の夏休み~ 《ネタバレ》 
「父親を亡くした子供が夏の田舎で不思議な体験」という事で『ももへの手紙』と思いっきりネタカブリしておりますが、こちらもまた日本の夏を情感たっぷりに描いて見所の多い作品でして。去りゆく人、去りゆく場所、去りゆく時、去りゆく夏を惜しみつつ、それを越えてゆこうとする少年(このあたりも『もも』と類似しているのですが)の生を真面目に見つめています。特徴あり過ぎなキャラクターデザインはどうなんでしょ?という感じですが、見始めてしまえば意外と馴染み易く。ただ、あまりに実験的映像に拘り過ぎるあまりに、後半の住職との対話シーンでの静の映像に組み込まれたひたすらぐにょぐにょ動き続ける主人公のフルアニメや、クライマックスの行燈の中を駆けるシーンでのまるでキャラの違う写実主義(『MIND GAME』思い出しちゃいましたよ)の違和感が興を削いでしまっておりました。また、松任谷正隆氏の音楽はあれこれと過剰に語ろうとし過ぎ。物語もベタで固めたともすればクサさ炸裂な話ではあります。それでもキャラに与えられた命には心動かされ、ドラマを見守り、結末に期待と不安を抱いてのめり込んで見ていたのですが・・・ラストで超展開。ポカーンって感じで。一体何をやらかしてしまったの?この映画。『もも』はあちこち細かく余計な事をしている感じでしたが、この映画は最後でドカン!と大きく余計な事しちゃったねー、って。もっと慎ましやかにとかさりげなくとか、そういう形にできなかったのでしょうかねぇ。過剰に盛り込まれた要素が色々なものを台無しにしてしまっているように思います。それまでが静かで細やかだっただけに、何故ここだけいきなり大仰に「大感動作!」ってノリになってしまったのか、とても残念。それまではとても良かったんですけどねぇ。
[映画館(邦画)] 6点(2012-05-20 15:24:56)
9.  ニューヨーク、アイラブユー
オムニバス映画で、エピソードごとに出来不出来の差が結構あったりするのが難点ではあるものの、ニューヨークの街と、そこに住み暮らす人々の姿が多彩な形でコラージュされてゆく状態は心地良さを感じます。スタイルや雰囲気が優先で内容なんて実はそんなに重要じゃなかったりするのですが(一応、各エピソードが男と女という共通のテーマで貫かれてはいます)、それもありでしょう。また個人的なハナシをしますが、最近の私のシュミに「街と人」な写真を撮るというのがありまして、この映画のテーマにぴったりとシンクロして、ああ、なんだか感覚的に理解できるなぁ、という感じで。「街に生きる」んでなくて「街と生きる」っていう意識が何気ない日常を少し刺激的なものに変えてゆく、そんな事を考えながら軽く見られた映画でした。この映画で描かれたニューヨークはなかなかにステキでしたが、東京もステキな街ですよ。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-01 20:01:35)
10.  日本沈没(1973) 《ネタバレ》 
小学生時代に父に連れられ渋谷東宝で見たっきりで、36年ぶりにDVDで再見。実は「ガラスが刺さって血を噴き出している男」がトラウマになっていて、ずーっと自分にとってタブーになっていた映画でした。某シリーズの発売に伴って今回購入、多分トラウマは克服できたと思いますが(あれこれ見た後じゃ、ちっとも大した事ないじゃん)、映画の印象そのものは小学生の頃の記憶が確かだった事を再確認する形になりました。この日本が沈没してしまう物語なのに、自分が住み暮らす日本とは違う世界に見える、これが当時、言葉に表せない違和感として残ったのですが、今こうして見ても、説得力を与えるには絶対的に描くべき部分が足らなかったんだなぁ、と。科学者や政治家の視点はあるものの、この国土に住み暮らす者からの視点は薄く、小野寺と玲子のドラマは限りなくスカスカ。国を失うという感覚が庶民の目からは語られず、そしてなんと言っても日本が失われてゆく具体的な映像が説得力あるレベルには達していない、と。当時の小学生がそれをなんとなく感じていた訳ですからねぇ。というか、よくもまあ小学生時点でこの冗漫なドラマに耐えてたモンです。特撮少な目な代わりに繋がりの悪い対話シーンがこってりですからねぇ。リメイク版はそこをなんとかできるチャンスだったのにねぇ、バカだねぇ・・・。余談ですが、死者行方不明者360万人ってところで小学生が騒いでいて、若い女性に「君達うるさい」って注意されてた事まで思い出しました。どうでもいい事ですが。
[映画館(邦画)] 5点(2009-12-15 20:17:14)
11.  ニュームーン/トワイライト・サーガ 《ネタバレ》 
『さかな&ねこ』って4コママンガがありまして、世の中が魚と猫だけの世界なんです。で、当然ながら猫は魚を食べちゃうワケですよ。それが自分の生徒だったり、部下だったり、お客だったり、憧れの人だったり、恋人だったり。つい食べちゃうの。これは結局そのマンガと同じじゃん、みたいな。愛してるけど食べたい、って。今回は超わがままな魚に辛抱強い猫達が振り回される話・・・いやいや、ちゃんと映画のレビューをしなくちゃ。『ロミオとジュリエット』っていう、今時ベタ過ぎな話をベースにしたクサい・・・いやいや、ハーレクインロマンスとか、コバルト文庫とか、ああいうノリが平気だったらこれも・・・いやいや、えーと、前作に比べたら、波乱万丈な展開で少しだけノリがいい感じ、ただ、吸血鬼と狼男との三角関係なんてのを笑わずに見てられればのハナ・・・いやいや、あ、映像が凝ってて面白いです。ワンカットでどんどん時間を経過させたりして。ただ、物語は顔色悪い兄ちゃんが今回、あんまり出てこないしちっとも活躍しないんで、そこら辺のノリを期待してた腐女子・・・いやいや。ダコタたん、あれだけかよ!・・・いやいや。次がまだあるのかよって、別に毎回やる事同じでしょって・・・いやいや。吸血鬼に狼男だったら、あとフランケン出して『ドボチョン一家』にでもしちゃえば・・・いやいや。世界で大ヒットしてるワリに日本じゃ入りがよろしくないのは(今日も平日とは言えガラガラ)、この国じゃ、このテの物語ってアニメ、マンガ、ラノベであまりにおなじみ過ぎるからッスかねぇ・・・いやいや、結局マトモな映画のレビューにならないわ。夢見る中高生と乙女心を失わない人向けざんすね。
[映画館(字幕)] 6点(2009-12-04 21:36:56)
12.  2012(2009) 《ネタバレ》 
『ディープ・インパクト』の100倍、『大地震』の千倍、『エアフォース・ワン』の3千倍、『ボルケーノ』の1万5千倍、『ダンテズ・ピーク』の2万倍、『カサンドラ・クロス』の10万倍、『世界崩壊の序曲』の100万倍、みたいな前半は、パニック映画オタクな私にとっては「細けぇこたぁどうでもいいんだよ!コレコレ!」ってカンジでした。そのまま終わってくれれば十分なんですが、ここは腰砕け展開で毎度お馴染みのエメちゃん、今回も壮絶にコケさせてくれます。この脚本で猛烈に頭が悪いのは、私を含め、この映画を見ている観客の99.99999%くらいは、あの船に乗れずに死にました判定された人間なワケですよ。映画に存在を消された状態の観客が金やら地位やら権力やらで生き延びた人々のドラマ見て、何が面白いんだ?っていう。殊にクライマックスがバカ家族が巻き起こすドタバタっていう、大変にバカくさい物語で、すっかり冷めちゃった。70億人を犠牲にして辿り着くオチは、あまりに軽くバカバカしく、いくらただの娯楽映画でも、あんまり民族や宗教を軽んじたらアカン、と思いましたが、ハリウッドのおバカさん連中は真剣にコレでいいと思ってたりするんでしょうからタチ悪いです。
[映画館(字幕)] 4点(2009-11-22 16:15:42)(笑:3票) (良:2票)
13.  20世紀少年 -最終章- ぼくらの旗 《ネタバレ》 
あのロボットのデザインじゃバランスを崩すとか以前に元々バランス取れなくて二足歩行なんぞできないのは誰が見たって判りますわな。ともだちの正体は、えーと、一体ダレだっけ?みたいな。それはともかく。クズとかクソとかひと言で片付けちゃっていいレベルですが(そもそも私は映画に対してそういう表現をしないワケですが)、一応。色々な過去の創作物のデザインを流用し、そこに何らかの世代なり時代なりに対するテーゼ、或いはアンチテーゼを込めて画面に叩き付けているのか?と思いましたよ、1作目時点で。完結編まで進んで、それが単なる文化に対する冒涜だったと知って大変に腹立たしい思いです。結局ここにあったのは自らは何も生み出せず、安易なフェイクだけで構成された、リアリズムの欠片もない自己満足の世界。思いつきのように刹那的にエピソードが展開するのは連載マンガを起点としているがゆえのダメさ加減と理解するとして、イメージの貧困さを先達の文化を穢してまで補う厚かましさには呆れ返ります。映画は最後、エンドクレジット後に長々と主役に無駄なケリを付けさせておりますが、この作品を世に出してしまった人間達は文化を穢した責任をどう取れるっていうんでしょう? 私にではなく観客にでもなく、日本の文化を形作った人々に謝れ!馬鹿もん。
[映画館(邦画)] 0点(2009-09-01 19:47:25)
14.  2010年
『2001年宇宙の旅』を起点とする娯楽映画で、全くの別物ではありますが、見せ場の連続で楽しめる映画でした。実のところ大したコトは起こらない物語を、飽きる事のない映画にまとめ上げたのは見事。ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴウという私のツボな俳優が人間臭い魅力を見せてくれるので好印象。まあ、もちろんこの映画の解釈で『2001年』を納得しろ、と言われたら「ヤダ」って答えますけど。個性的な登場人物、セリフたっぷり、オプチカル合成丸出しのお安いSFX、判り易い物語。何から何まで『2001年』の逆をやってみせてるような映画ですしね。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-27 14:00:28)
15.  ニック・オブ・タイム 《ネタバレ》 
あーら評判悪いわねぇ。あたし、この映画好きよぉ。やっぱりタイムリミットが設定されている映画って、緊迫感あるじゃない。それに、この映画ったら、そのリミットが映画の上映時間分しかないのよ。もう主人公の一挙一動が全部そのまんまの時間なの。それってなんか凄くない? 何しろ画面でちょっと主人公がハナクソほじってもどんどん時間が過ぎちゃうのよ。まあ、ジョニーはそんなことしないけど。「自分で撃てよ!ウォーケン」ですって?そうね、彼はきっと怖がり屋さんだったのよ。いるでしょ?クリスマスのクラッカーのヒモ引けない人。パーン!っていうのが怖くて。アレよアレ。まあ、なんだか結局ダレのインボウよ?ってうやむやになっちゃった最後はちょっとスッキリできなかったけど、ヒーローみたいに動けない、普通のお父さん大災難な物語、楽しかったわよ。じゃ、またねぇん。【あねやん】
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-19 20:25:53)
16.  ニューヨーク東8番街の奇跡 《ネタバレ》 
高層ビルの谷間にぽつんと小さな建物が存在するラストカットの絵柄は、遠い昔、なんか他で見た記憶があるんですが、なんだったのか思い出せません。絵本だったかアニメだったか・・・。それはさておき、この映画はあったかいファンタジーで好きです。地上げ屋から叩き出される寸前の人々の、どうにもならない悲しいドラマが、キラキラした奇跡の物語へと転じてゆく、その移行のタイミングが絶妙で。日本語タイトルは原題とあまりに違ってますけど、「電池は入っていません」、つまり『電池別売』なんてタイトルじゃワケ判んない映画になっちゃいますから、まあまあいいカンジでしょう。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-19 20:24:03)
17.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 
発達した脳によって物を創造する力を得た人類。その人類が作り出した物が、人を越えようとした時、人は新たな進化、次なるステージへ上がる事を強いられるのですね。HALは、人の限界とその次の段階の橋渡し役。人間的な個性を見せるHALと、機械的にも思える、人間的な魅力をまるで見せない登場人物達とは限りなく近い存在になっているのだと思います。そして、もちろん重要なポイント、圧倒的な特殊効果は今でも全く色褪せません。でも、私、この映画を家で見ると、いっつも人類の夜明けの終りあたりで寝ちゃうんですよね~。起きるとスターゲイト。昔、70ミリ版を見られただけで十分満足、と。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-17 01:18:03)
18.  20世紀ノスタルジア 《ネタバレ》 
この時期、世紀末の閉塞感がありました。私は『もののけ姫』『エヴァンゲリオン』そしてこの映画を「世紀末日本映画3部作」として捉えているのですが、チュンセの内面は、まるで『もののけ姫』の行き場のないテーマ、『エヴァ』の肥大化した閉塞感。宮崎監督が描いた大災害、庵野監督が描いた人類補完計画。行き詰まりの妄想。杏=ポウセ=広末涼子は、そんな妄想を優しく否定し、ハッキリと答えを語りかけてくれます。なんにも象徴なんかしてない、現実に存在する世の中、現実に存在する自分。今、生きているという真実、それを受け入れましょう、暗い方向に自ら進んでゆくのはやめましょう、と。ここには大事件もなければ、ドラマ的な振幅も少なく、日常の中の少女が存在するだけ。なのに、この映画は『もののけ姫』『エヴァ』を遥かに超越するのです。少女の中の宇宙が、いとも軽やかに総てを凌駕し、内包しちゃうのです。これって、世紀末気分にトドメを刺す、さらりと凄い映画だったりするのでした。
[映画館(邦画)] 9点(2009-04-29 00:45:58)(良:2票)
19.  ニュー・シネマ・パラダイス
「いい」と言われながらも何故かずっと遠ざけて通っていた映画でした。でも、30年以上前から通った映画館が閉館される、その最後の最後にこの映画が上映され、そこで初めて見る事になりました。大好きだった映画館が、この上映を最後になくなってしまう、という締め付けられるような思いが、映画の内容に重なって、感動というより、つらくてつらくて仕方ありませんでした。だから、この映画は私の中で映画としてではなくって、襲いかかる強烈な喪失感として刻まれる事になってしまい・・・。残念ながら、この映画を一本の映画として正しく見る事は、私にとって、これから一生ないのでしょう。この映画の画面を見るたびに、あの音楽を聴くたびに、失われた思い出の場所が甦っては涙する、という状況になってしまったのですから。もはや作品的な評価は下せませんが、心から映画にありがとう、という意味で10点です。
[映画館(字幕)] 10点(2009-04-14 00:46:25)(良:1票)
20.  20世紀少年 -第2章- 最後の希望
前作から一転、かなり楽しませてもらいました。ただしカンナ限定。カンナが出てるトコだけ楽しんでるとゆー。相変わらず「ともだち」に関わる部分の展開は退屈です。「ともだち」の正体とか延々引っ張られたって、こんなつまらんドラマじゃ別に誰だっていいわ、みたいな。んで、今回はバカ臭さが一段とグレードアップ。あり得なさ全開。ともだちランドの中と外をさっくり行き来できちゃうマヌケさ加減ったら、真面目に映画作る気ないでしょ?みたいな。まあ、つまり前作の見方が違ってたのかぁ、シリアスなドラマだと思ってたけれど、実は荒唐無稽なバカ映画だったんだなぁ、って。バカ映画ならばバカ映画なりに楽しみ方は違ってきますからねぇ。前作の欠点は時代を描いた映画なのに、ちっともそれぞれの時代の空気が伝わって来ないからだと思ったのですが、今回はもうそんなレベルで語れるモンですらなくなっていて、あり得なさ加減を、さすがにマンガ原作だねぇ、アニメならともかく実写だとキツいモンがあるねぇ、って苦笑しながら見てればいいってレベル。んで、カンナと、あと小池栄子だけイケイケ(死語)で。カンナが動いてるシーン(あとイっちゃってる小池栄子)は理屈抜きで楽しいです。カンナいなかったら、この映画どうなってるんだろ? 救世主って、作品的に救世主って事? 平愛梨さん&小池栄子さんに5点。
[映画館(邦画)] 5点(2009-02-01 23:48:37)
080.32%
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2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
654521.65%
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829811.84%
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