1. 日日是好日
《ネタバレ》 終始落ちついた雰囲気で、茶道が好きな人ならきっと共感できるところがたくさんあると思う。 日本の茶道ってまず形から入る、頭でなく身体で覚えていくという過程が描かれるのは良い。 樹木希林先生はもちろん、和風美人の黒木華も適任。 が、多部未華子は後半ほとんど登場しないので、ファンはガッカリするだろう。 ストーリーも主人公の成長物語と思いきや、淡々と終わっていくので物足りない。 父親のエピソードはいらないんじゃないかと。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-04-29 18:07:42) |
2. 西の魔女が死んだ
《ネタバレ》 原作を読んでみてガッカリしたので、まったく期待していなかったが、思いのほかおばあちゃん役が良かった。 全体的に抑えた演出のなか、柔和で優しくまいを導く祖母の存在が素晴らしかった。 あんなステキなおばあちゃんや父親がいればひねくれもしないだろうに、と思えるほど、最後まで悪感情を拭きれない孫娘がこれまた適役なのか妙にハマっている。 前半は癒される展開だが、郵便屋さんのエピソードから雰囲気は暗転していく。 「死ねばいい」とおばあちゃんにブチ切れられてビンタされても、まだ更生しないところがリアル。 結局魔女修行がうまくいかずに、悪感情を捨てきれないまま別れてしまうことになるのが切ない。切ないんだが、これもまた学びというわけだ。男子の修行がいっぱしの「戦士」になることだとしたら、女性の場合は「魔女」ということなんだろう。 そこで大事なのが、実は規則正しい生活、食事、運動が大切だと明らかにされていくのが、この作品の一番のテーマであり大事なミソでもある。 そうさ ”Yes,I know“ まだおばあちゃんの魂は消えてはいない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-18 14:33:41) |
3. 日本沈没(1973)
《ネタバレ》 なんか想像してたのと違う。まだまだCGが発達していなかったため、実録で大崩壊時代をえがくのは難しいんだろうけど。 人間ドラマとパニック映画とどっちつかずで中途半端な印象だった。エピソードもぶつ切りが多いし。 他の人が触れていないけど、いしだあゆみがヒロイン役なのもかなりの違和感があった。花江(角ゆり子)のほうがよっぽど控えめな女性で好感触なんだが、当時自立しようとしていた強い女性を描きたかったのかしら? それにしても新型コロナ禍のいま、この映画を荒唐無稽だと言ってバカにもできないんだよな。日本脱出のところはいろいろ考えさせられるけど、現実には渡航禁止だし、日本より海外のほうがひどい状況になってしまっているわけで、別の状況だよね。 序盤の深海編はそこそこ楽しめたし、ここまでスケールの大きな話を映像化した努力には敬意を評したい。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-08-15 20:20:28) |
4. 二十四の瞳(1954)
戦争の記憶が生々しいころ映画館で上映されたところを想像してみると、観客一同泣きに泣いたであろう。 戦争の悲惨さや残酷さが見に染みて悔しい気持ちでいっぱいの時代ならそれも分かる。 しかしそれからはや50年の現代では名画といえども色褪せてしまう。 瀬戸内海の景色の美しさと言っても白黒では色に乏しい。 小学校の賛歌もひどく古めかしく、時にはくどく聞こえてしまう。どちらも泣かせる要素にはならなかった。 終始悲嘆にくれてばかりいる高峰秀子先生も、 女性が強くなった今では違和感を感じてしまう。それほど日本は変わったのだ。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-02-21 00:01:03)(良:1票) |
5. 二十四時間の情事
全編を通して芸術性を感じられる、フランス映画らしい作品。 主人公の男性が日本人というところも感情移入できて良い。 フランス人女性との恋が戦後間もない広島を舞台に描かれるが、意外と違和感を感じない。 上映時間は短いが意外と長く感じられるのは、セリフ以外にも俳優の表情が豊かなせいだろうか。それにしても、点数が付けづらいのがつらいところ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-14 22:11:31) |
6. NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE
子供向けだって、面白ければそれでよいではありませんか。近頃の映画ときたら、敵役がしつこいのなんのって。ちょっとはこの映画の潔さを少しは見習って、さっぱりとした気分にさせてくださいな。お父さんも安心して子供と楽しめる映画ですよ。 [地上波(字幕)] 6点(2006-01-06 17:56:40) |
7. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
元気の良さとか、雰囲気が思いっきり80年代でしたね。悪くないんですが、突き抜ける面白さでは無かったです。もうこんな映画は二度と作れないんだろうなとヘンな感慨に耽ってしまいました。(VIDEO、字幕スーパー) 12年ぶりに再会。アイデアと勢いはあるけど、現実味がない。中盤あたりからビッチ化でグダグダと失速していくのが惜しい。 David Fosterの音楽もバラードはいいけど他はイマイチ。大きくなった組織の問題とか、ブルーワーカーとホワイトカラーの対比とか、社会で働いていると身につまされることも多いけど、80年代のアメリカも現実はバラ色じゃなかったのねとしばし考えさせられた。 かの有名な三部作のように、マイケルの口八丁手八丁に魅せられる人にはオススメ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-02-12 23:18:25) |
8. 20世紀ノスタルジア
まいりましたね、これは。エーテル体だのニューロンシティだの意味不明。「伝説の映像作家と、21世紀を予感させるヒロインの出逢い」がテーマらしいですが、見ていてどうにも気恥ずかしい映画でした。広末涼子の魅力と、最後らへんの歌にのみ各1点ずつ献上。(VIDEO) 2点(2005-02-09 09:47:17) |
9. ニュー・シネマ・パラダイス
いい話が満載で、さすがに名作と呼ばれるだけのことはあると感心。ただ、自分自身映画館にそれほど思い入れのない年代なので、この点数にしました。 7点(2004-11-14 00:24:54) |
10. 2001年宇宙の旅
《ネタバレ》 とにかく非常に完成度の高い作品。映像と音楽には、これが68年に作られた映画なのか、とショックを受けるほど。どの映画とも一戦を画している。いろいろな作品に影響を与えたSF映画の金字塔。10点満点をつける人が多いのも納得。ただ個人的には、その映画が面白いかどうか、何度も観たくなるかどうかに重きを置いているので、どうしても点数は下がってしまう。早送りしたくなるような、まったりとした長いシーンが多すぎるし。かろうじて6点献上。まだ学生の時に見たときは、HALの暴走に戦慄がよぎったものだ。ラストは今見ても意味が分からない。原作を読んでみたら、もう少し理解することが出来るのかもしれない。個人的に、HALが歌いながら段々と回線を切られていく(死んでいく)シーンが印象に残る。 6点(2004-07-14 11:25:34) |
11. 人間の証明
皆さんがおっしゃる通り、重厚な人間ドラマではなく、大味なサスペンスの範疇に収まっていました。それに相当画面が古臭く、演技についても時代を感じてしまいます。何度も言っているように、銃で人を殺す映画は好きではないので、それを差し引いて3点献上。 3点(2004-06-18 17:04:59) |