1. 2001年宇宙の旅
まさかこれほど古い映画の映像に魅了されるとは想像だにしなかった。宇宙船が宇宙を漂う姿は、優雅で上品なお姫様が宮殿を歩くがごとく、あるいは広大な海中を浮遊するクラゲのごとくひたすらに美しい。対照的に黒いモノリスやHALの存在は闇夜にただずむコウモリのごとくただただ不気味である。鑑賞中は様々な作品を思い出した。スターウォーズ、エヴァンゲリオン、いつしか読んだしがないSF小説。キューブリックがのちの創作者たちに与えた影響は計り知れない。妙な言い方だが、傑作と呼ばれるような本当に価値ある芸術とは「こんなことやっていいんだ(できるんだ)という衝撃を私たちに与え、私たちの認識の幅を広げてくれるもの」だと思う。その意味において本作は間違い無く傑作である。いや、もはやこれは革命だ。 [インターネット(字幕)] 10点(2019-11-09 01:55:43)(良:1票) |