1. ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
《ネタバレ》 DC版を見たが間違ったかも 長過ぎる 前作同様、何でも屋の紅次郎の純愛を描く 冒頭のイキナリの殺人から人体解体を鼻歌まじりにやってのける女3人 リアルバカギャル井上晴美に、いい様に扱わわれるヒロインの「れん」にのっけから引き込まれた しかしおおっ!と思ったのも紅次郎が出て来るまでだった それと言うのも紅次郎を雇った理由が解体した死体と一緒に投げたロレックスを探すためである これはダメだろう 死体遺棄現場に探偵もどきを派遣したら殺人が一発でばれるだろう どう考えても現実的じゃない 案の定、女刑事にすぐバレた しかし紅次郎が別件の殺人の重要参考人にもかかわらずそれをなぜか女刑事ちひろが一人で捜査 石井隆の一貫したテーマである主人公の純愛とヒロインの女の業が鮮烈に描かれればいいのだろうが、違和感ばかりの展開になかなか感情移入がむずかしくなってくる さらに竹中直人のクサい芝居が鼻について男の純愛の部分もいまひとつ乗れない しかし石井隆の描くテーマはいつも深く残酷で部分的には見るべき所が多い エンディング間際で自分に鞭打つヒロインも哀しくて胸を打つ展開だが、いくらなんでも長過ぎる ヌードのヒロインをたっぷり見せたいならここじゃ無い方が良かった 母親のあゆみも勝手に地底湖に落ちるとか激バカな展開でどこまで都合がいいのかと思った 母親役の大竹しのぶは相変わらずのキレた演技で激バカな女を演じさせたらこれ以上の女優はいないとマジメに思う 井上晴美の嫌なギャルぶりもかなり良かった ヒロインが最後に撃ち殺されるのは衝撃はあったが、あそこで撃たれるなら最初に揉み合う前に撃たれるだろうって皆が思ったはずだ しかも拳銃が空になるまでに3発しか撃ってない 延々と撃てる拳銃は時々出て来るが撃ってないのに空になる拳銃は珍しい 主人公を殺せなかった理由なので??って思った 主人公も騙されたとは言え完全に殺人教唆、あるいは自分が引きずっている間に事件に巻込まれた女が死んだので傷害致死は確実だろう それなりの覚悟でヒロインに協力したはずだ それなのにあのエンドロールは何だ? 石井隆は漫画家としては「天使のはらわた」を読んでも凄くて、ストリーテラーとしても天才的で、エロ女優を脱がせる商業的な話題作りも抜群だが、残念ながら映画を作る才能は余り無いと毎度の事ながら思う [ブルーレイ(邦画)] 6点(2014-05-10 13:29:07) |